A14_1_09_518

淡蒼球;古線条体;旧線条体Pallidum; Globus pallidus; Paleostriatum(Pallidum; Globus pallidus)

淡蒼球;古線条体;旧線条体【たんそうきゅう;こせんじょうたい;きゅうせんじょうたい】 Structure arising in the diencephalon and forced by the internal capsule away from its original site, with the greater portion of the site giving rise to the subthalamus.(淡蒼球はレンズ核の最内側部を占め、被殻よりは小さい灰白質。垂直に走る板状の有髄神経線維(外側髄板)によって外側部の被殻と隔てられており、また、内側髄板によって内節と外節に分かれる。系統発生学的に線条体よりは古く、下等動物でよく発達している。発生に関しては、「間脳」性とするものののほか、その一部を「終脳」由来とするものがある。鉄反応が強陽性にでることが知られている。淡蒼球には大型の紡錘形ニューロンが多く、樹状突起は無棘で、長く髄板に平行して円板状に分枝する。淡蒼球の大型ニューロンの定量分析によれば、これらの細胞は単一のニューロン群に属する。淡蒼球の内節と外節の大型ニューロンには、なんら形態学的又は化学的な差異は見られない。ヒトでは外節は淡蒼球全体の約70%を占め、細胞密度が最も高い。淡蒼球の内節、外節の大型ニューロンはすべてGABA作働性である。淡蒼球ニューロンの軸索は少数の側枝を出している。淡蒼球の内側・外側髄板に存在する大型のコリン作働性ニューロンは、淡蒼球の腹側に存在する無名質のつづきである。多数の有髄線維束が淡蒼球を横走しているので、新鮮な脳では被殻や尾状核に比べ色が淡く見える。淡蒼球への求心性神経線維のもっとも主な起始は尾状核と被殻である。また、視床下核や黒質からの神経線維が内包を横切って主として内節に入る。淡蒼球が大脳皮質からの求心線維を受けるかどうかについては不確かである。視床からの求心線維については否定的な見解が多い。淡蒼球からおこる遠心性神経線維の主なものは視床と視床下核におわる。これらのうち、内節の腹側から出る神経線維は淡蒼球の腹側表面に集合してレンズ核ワナを形成し、内方後脚の腹内側部を背方にまわり、背尾側方へ走ってフォレル野に達する。一方、内節の背側からでる神経線維は淡蒼球の背内側部からおこる。これらは多数の小線維束として内包の腹側部を横切り、不確帯の腹側部に集合してレンズ核束(H2)を形成する。ついで、レンズ核束はフォレル野に入り、ここでレンズ核ワナの神経線維と一つになり、不確帯の内側端を取り囲むように腹側から背側にまわり、視床束(H1)を形成する。視床束は不確帯の背側を吻外方へ走り、視床に入って主として前腹側核(VA)、外腹側核(VL)、正中中心核(CM)などに分布する。なお、視床束には小脳視床線維も含まれている。淡蒼球から視床下核にいたる神経線維は主として外節からおこり、内包の尾側レベルにおいてその腹内側部を横切って視床下核に達する。淡蒼球からおこり中脳被蓋(脚橋被蓋核)や黒質へ向かう遠心性神経線維もある。)

Spalteholz

小解剖学図譜

人体局所解剖図譜 I巻

人体局所解剖図譜 IV巻

Rauber Kopsch

Band2(365; 411; 469)

Eduard Pernkopf

岡島解剖学

Pocket atlas of human anatomy

ネッター解剖学図譜

 

ページのトップへ戻る