085
- 085_00【Internal surface of cranial base内頭蓋底;内面(頭蓋底の) Basis cranii interna】
→(内頭蓋底は頭蓋腔の床の上面のことで、頭蓋底内面で脳をのせる深い窩をなしている。この窩はさらに前方より後方にかけて、前頭蓋窩、中頭蓋窩、後頭蓋窩の三つの窩に分けられるが、前部へいくほど階段状に高くなっている。前頭蓋窩と中頭蓋窩との境界は蝶形骨小翼および前頭骨とによってなされる。前頭蓋窩は大脳の前頭葉を、中頭蓋窩は大脳の側頭葉を、後頭蓋窩は小脳半球延髄、橋をそれぞえいれる。後頭蓋窩の前中央部には蝶形骨鞍背後面より大後頭孔までつづく斜台がある。頭蓋底内面には蝶形骨小翼を除くほぼ全域にわたって、指圧痕、脳隆起、動脈孔、静脈溝などが認められるが、これらはそれぞれ大脳の脳回、脳溝、動脈、静脈に対応して形成されたものである。)
- 085_01【Orbital part of frontal bone眼窩部(前頭骨の) Pars orbitalis (Os frontale)】 The part that forms the roof of the orbit.
→(前頭骨の眼窩部は左右にあって眼窩上壁の大部分をつくる薄い骨板である。両側の間に馬蹄形の大きい篩骨切痕があって、ここには篩骨の篩板がはまる。眼窩部の上面は前頭鱗内面のつづきで大脳をのせるが、全体としてふくれ上がり、脳隆起および指圧痕がとくに著しい。)
Ingrassia's process
- 085_02Ingrassia's process【Lesser wing of sphenoid bone小翼(蝶形骨の) Ala minor; Ala parva (Ossis sphenoidalis)】
→(蝶形骨体の前端の両側から左右に向かって翼状に延びるほぼ三角形の部分で、その先は細くとがっている。小翼の前縁は前頭骨の眼窩部と縫合するため鋸歯状で、その正中の小部分は篩骨の篩板に接する。前根と後根の2根を有し、この両根の間に視神経管がある。前縁は鋸歯状をなすことが多く、前頭骨の眼窩部と結合する。後縁は遊離縁をなし、その内側端に視神経管の後外側から後内側に向かう前床突起がある。上面は平坦で頭蓋底のうちで指圧痕、脳隆起などきわめて少ない部分である。また前頭蓋窩の後部を形成し、内側では蝶形骨隆起に移行する。下面は大翼眼窩面との間に上眼窩裂を形成している。)
- 085_03【Greater wing of sphenoid bone大翼(蝶形骨の) Ala major; Ala magna (Ossis sphenoidalis)】
→(蝶形骨の大翼は蝶形骨体後部の外側から前外側方へ翼状にひろがる部分である。3面および3縁を有する。上面は大脳面といわれ、凹面をなして中頭蓋窩の一部をなし、指圧痕、脳隆起、動脈溝、静脈溝が認め等えっる。この面で大翼と体の結合部近くに前内側から後外側に向かって三つの孔、すなわち正円孔、卵円孔、棘孔が並ぶ。正円孔は上顎神経、卵円孔は下顎神経、棘孔が並ぶ。正円孔は上顎神経、卵円孔は下顎神経、棘孔は中硬膜動脈および下顎神経硬膜枝の通路である。外側面は上・下の2部から成る。上部は側頭面といわれ大きく側頭窩の底をなすが、側頭加療より下内方部は側頭下面といわれ小さく側頭下窩の上壁の大部分をなす。内側面の大部分は眼窩面といわれ、ほぼ菱形をなし眼窩外側壁の形成にあずかる。その下方には上顎面があり、翼状突起に前面とともに翼口蓋窩に面し、ここに正円孔が開口する。なお眼窩面と上顎面の境は下眼窩裂の後縁をなす。上縁は前方で前頭骨と結合する短い前頭縁と、後方で頭頂骨と結合する短い前頭縁といわれ、また下部は遊離縁で下眼窩裂の上縁の一部をなしている。後縁の外側部は側頭骨鱗部と結合し鱗縁といわれ、その内側部は側頭骨錐体との間に蝶錐体裂をつくる。この裂の外側部に斜走する耳管溝がある。後縁の最後端は角をなし、そこから蝶形骨棘という小突起を出す。なお後縁と側頭骨岩様部との間に蝶錐体裂があるが、その外側部に斜走する耳管溝があり、ここに耳管軟骨をいれている。耳管孔は翼状突起根部の舟状窩につづいている。)
- 085_04【Parietal bone頭頂骨 Os parietale】 Bone located between the occipital, frontal, sphenoidal, and temporal bones.
→(頭頂骨は正中線で合して頭頂をつくる1対の頭蓋冠の大部分を形成するほぼ四角形の扁平骨で、4縁、4角、2面を有する。4縁のうち後方で後頭鱗接する部分を後頭縁といい人字縫合をなし、下方で側頭鱗に接する部分を鱗縁といい輪状縫合をなす。4角のうち後上角の後頭角は鈍角、後下角の乳突角は鋭角、前上角の前頭角はほぼ直角、前下角の蝶形骨角は鋭角をなす。外面は頭頂面ともよばれ凸面をなし、中央部でとくに膨隆した部分を頭頂結節という。頭頂結節は胎児および若年頭蓋で著明である。また左右両側の頭頂結節間の距離が頭蓋の幅の最も広いところ、すなわち最大脳頭蓋幅径として知られている。頭頂結節の下方に上下2本の弓状の線が認められるが、上の線を上側頭線といい側頭筋膜の着く所である。下の線を下側頭線といい側頭筋の着くところである。矢状縫合の後方部に頭頂孔という小孔があり、ここを頭頂導出静脈が通る。内面は大脳面ともよばれ凹面をなし、指圧痕、脳隆起、動脈溝などが認められ、骨の上縁に沿って幅の広い矢状溝があり、他側の頭頂骨の同名溝と合して完全な上矢状洞溝となる。この近くには多数の小窩があり、クモ膜顆粒をいれる。また乳突角の部分にはS状洞溝の上部の一部が認められる。)
- 085_05【Body of sphenoid bone体(蝶形骨の);蝶形骨体 Corpus (Ossis sphenoidalis)】 The part of the sphenoid between the wings of the sphenoid and their processes.
→(蝶形骨体は蝶形骨の中央部にあり立方体をなしている。上面中央部には鞍状を呈したトルコ鞍があり、その中央に横位楕円形の下垂体窩がある。トルコ鞍の後方には鞍背という上方に突出した骨板があり、その両側外側端の突起を後床突起という。鞍背の後部は台形をなして後頭骨の底部とともに斜台を形成する。下垂体窩の前には体の前部との境界線である鞍結節とよべる横走する稜があり、その両側端にある中床突起は発育が弱く明瞭なものは少ない。鞍結節の前には細い横走する[視神経]交叉溝があり、その両外側は視神経管につづく。交叉溝の前部は蝶形骨隆起とよばれているが、これは隆起ではなく滑らかな平面である。体の前部は小翼と後部は大翼と結合している。下錐体窩の外側と大翼の根部との間には、内側頚動脈溝という前後に走る溝があり、外側に蝶形骨小舌という突起状の骨板がある。体の下面は鼻腔、咽頭腔の上壁をなし、中央に蝶形骨吻が前下方に突出し鋤骨翼にはさまれる。体の前面中央部には蝶形骨稜という上下に走る稜線があり、篩骨の垂直板と相接する。蝶形骨稜の両側でがいおうに蝶形骨甲介が認められる。これはバルタン小骨ともよばれ、発生学的には篩骨の一部であったものが8~12歳に蝶形骨体と癒合したものでとくに若年頭蓋で著明である。体の内面は空洞状をなし蝶形骨洞とよばれ、その正中部には蝶形骨洞中隔があり、洞を左右に分けている。その前面には蝶形骨洞口という開口部が両側にあり蝶篩陥凹に通じている。)
- 085_06【Temporal squamous of temporal bone側頭鱗(側頭骨の) Squama temporalis】
→()
- 085_07【Basilar part of occipital bone底部(後頭骨の) Pars basilaris (Os occipitale)】 The part that ascends from the foramen magnum to the spheno-occipital synchondrosis.
→(後頭骨の底部は大後頭孔前縁の前方にある長方形の板状部で、内頭蓋底と外頭蓋底の斜台の下半分を作る。両側縁は側頭骨の錐体と軟骨結合している。)
- 085_08【Petrous part of temporal bone岩様部;錐体乳突部;錐体;錐体部(側頭骨の) Pars petrosa; Pars petromastoidea (Ossis temporalis)】 The part of the temporal bone that contains the internal ear.
→(岩様部は外耳孔の後で下方に突出する乳様突起から頭頂切痕にかけての部を乳突部と、それを底として前内方に水平に突出する四角錐状の骨塊である錐体(狭義の岩様部ということもある)を含めて岩様部(錐体乳突部)と呼ぶ。これは軟骨性頭蓋底の耳嚢に由来する一塊の独立した骨として発生する。しかし、便宜上ここでは乳突部と錐体を分けて説明する。①乳突部の外側面は筋の付着による粗面を有し、外耳孔の後方で下方へ延長した部分を乳様突起といい、胸鎖乳突筋の着くところである。乳様突起の後内側には乳突切痕があり、ここに顎二腹筋後腹が起こり、さらにその内側に後頭動脈溝が認められている。乳突部の内側面には深くて長い陥凹があり、ここにS状洞溝が走り、上方では後頭骨の横洞溝に、下方は頚静脈孔につづく。後縁にある乳突孔は乳突導出静脈を通し、S状洞溝に開く。乳突部の後部は後頭鱗と結合する部分で後頭縁という。顔面神経管は顔面神経の通路で内耳道底の顔面神経野より骨内に入り、蝸牛の外側に沿って、ほとんど水平位で前外方へ進む。次いでほぼ直角をなして後外方へまがり、ここで顔面神経管膝を形成する。その後、鼓室壁の前庭窓の上部すなわち鼓室と骨半規管の間を走行し、外後方に進んだ後、弓状をなして下行し、茎乳突孔に開口する。鼓索神経小管は鼓索神経の通路で茎乳突孔の少し上方で顔面神経管から分かれて前上方へ延び、鼓室溝の後縁に極めて近いところで鼓室に開口する。次いで鼓室の外側壁の粘膜におおわれながら、ツチ骨柄とキヌタ骨長脚との間を前進し、鼓室の前上方を貫通し、錐体鼓室裂を経て、頭蓋外面に出る。②側頭骨の錐体は蝶形骨と後頭骨との間で後外側から前内側に向かい斜位に介在する四角錐体形の骨で、最も堅い骨として知られている。前、後、下の3面および上、前、後の3縁に大別される。先端部を錐体尖といい、蝶形骨体、大翼、および後頭骨底部との間に破裂孔を形成する。破裂孔は骨化せず頭底線維軟骨で満たされており、ここを大・深錐体神経が貫通する。錐体線に頚動脈管の内攻が開口する。すいたの下面に導管の外口が開口し、外口の後上壁から2本の頚鼓小管が入り鼓室に開く。錐体の前縁は蝶形骨大翼との間に蝶錐体裂をなす。前面は大脳面ともよばれ、外側溝半には内耳前半器管によって生じた弓状隆起があり、また弓状隆起と錐体鱗裂との間には鼓室の上壁をなす鼓室蓋がある。錐体戦地角には三叉神経圧痕という小さな窩がある。その後外方に錐体の長軸とほぼ平行に走る2本の溝があり、内側の溝を大錐体神経溝といい、その後端は大錐体神経溝といい、その後端は大錐体神経管裂孔より骨内に入り顔面神経管につづく。また外側の溝は小錐体神経溝といい、その後端は小錐体神経管裂孔より骨内に入り、鼓室を経由して鼓室小管につづく。上縁は前面と後面との境界をなし、境界部の稜に上錐体洞溝がある。後面は小脳面ともよばれ、この面のほぼ中央に内耳孔があり、これは内耳道につづき、さらにつづいて内耳道底となる。内耳孔の上外後方に浅い弓下窩の下外後方に前庭水管の開口である前庭水管外口がある。後縁の前内側部は後頭骨底部に接し、錐体後頭裂をなし、ここに下錐体洞溝がある。その後内側部に頚静脈切痕があり、後頭骨外側部の同名溝と合して頚静脈孔をつくる。この切痕内に出る頚静脈孔内突起はは、後頭骨の同名突起と相対して頚静脈孔を小さい前部と大きい後部とに分ける。下面の前縁鱗部に接するところ、すなわち錐体鱗裂の前内側端に筋耳管管の開口があり、この管は筋耳管管中隔により上部の鼓膜張筋半管と下部の耳管半管に二分されている。また下面の後外側部には大きい弓状の頚静脈窩があり、その直前にある頚動脈管外口との間にはきわめて小さい錐体小窩があり、その底に鼓室小管が開口する。またこの窩の後内方に蝸牛小管の外口が認められる。頚静脈窩の外壁には乳突小管があり、これは骨内で顔面神経管の下端部と交差し、鼓室乳突裂に開く。頚静脈窩の外側で下面の後外側端より細長い茎状突起が出るが、その突起の基部直前に顔面神経管の開口である茎乳突孔がある。この孔の少し上方で鼓索神経小管が顔面神経管から分かれて鼓室の後壁より鼓室の前上隅を貫いて錐体鼓室裂より外頭蓋底出る。なおすいた鼓室裂と既述の錐体鱗裂とを合わせて鼓室鱗裂という。)
- 085_09【Mastoid region乳様突起部;乳突部 Regio mastoidea; Pars mastoidea】 Region overlying the mastoid process.
→(乳様突起部は乳様突起、耳介(外耳孔部)の後下方部。)
- 085_10【Squamous part of occipital bone後頭鱗(後頭骨の) Squama occipitalis】 The part that is posterior to the foramen magnum.
→(後頭鱗は大後頭孔の後方にある広い扁平な骨部で、頭蓋冠の後頭の部分と頭蓋底の後部を作る。その縁は不正三角形の広大な鱗状部である。その鋸歯状で大部分はラムダ縫合をもって頭頂骨と接するが、下方では側頭骨とも接する。後頭骨はその大半が軟骨性骨化によって生ずるが、後頭鱗のうち下項線から上方の部分だけは線維性骨窩によって生ずる膜性骨である。しかも後者は数個との骨化中心から出来るので、それら相互の癒合の様子次第で小さい2~4個の、または大きい1個の頭頂間骨(インカ骨)が独立する変異が生ずる。)
- 085_11【Foramen caecum of frontal bone; Foramen cecum of frontal bone盲孔(前頭骨の) Foramen caecum】 Canal behind the frontal crest that usually has a blind end. If it is patent, it transmits an emissary vein.
→(前頭稜の下端に深い盲孔がある。通常盲端で終る管。貫通しているときは、付加的な導出静脈が通る。)
- 085_12【Crista galli鶏冠 Crista galli】 Small bony projection in the cranial cavity to which the falx cerebri is firmly attached.
→(篩板上面の正中線で、横からみると三角形の鋭い鶏冠が頭蓋腔に向かって突出する。)
- 085_13【Cribriform plate of ethmoidal bone篩板(篩骨の) Lamina cribosa (Ossis ethmoidalis)】 Horizontal, elongated bony plate located in the median plane that forms the boundary between the nasal cavity and the anterior cranial fossa.
→(篩板は殆ど水平にあるはなはだ薄い骨板で、前頭骨鼻部の篩骨切痕にはまり、後端は蝶形骨隆起の前縁に接する。嗅神経のうち、内側の孔を通る神経線維は鼻中隔、外側の孔を通るものは鼻腔側壁より起こる。なお内側列最前端の大きい孔は眼窩から篩板の上に出た前篩骨神経が鼻腔に入る通路である。)
- 085_14【Sphenofrontal suture蝶前頭縫合;蝶骨前頭縫合 Sutura sphenofrontalis】 Suture that gradually ascends posteriorly along the lateral aspect of the cranium, joining the greater wing of the sphenoid and the frontal bone. Interior cranium: suture that joins the frontal bone and the lesser wing of the sphenoid.
→(蝶前頭縫合は頭蓋の外側面で、蝶形骨大翼と前頭骨の間を孔へゆるやかに登る縫合線。頭蓋内面では、前頭骨と蝶形骨小翼の間にある。)
- 085_15【Optic canal; *Optic foramen視神経管;視神経孔 Canalis opticus; Foramen opticum; Canalis fasciculi optici】 Canal for transmission of the optic nerves and the ophthalmic artery.
→(視神経孔Optic foramenともよばれる。眼窩の上壁の最も深部で蝶形骨の小翼の蝶形骨体よりの根部は視神経管が貫通し、この管の外側には前床突起が延びだしている。視神経および眼動脈が通る。)
- 085_16【Sphenoparietal suture蝶頭頂縫合;蝶骨頭頂縫合 Sutura sphenoparietalis】 Continuation of the sphenofrontal suture beginning at the coronal suture.
→(蝶頭頂縫合は蝶形骨大翼と頭頂骨の間にある縫合。。)
- 085_17【Foramen rotundum of sphenoid bone正円孔;正円管(蝶形骨の) Foramen rotundum (Ossis sphenoidalis)】 Foramen that opens anteriorly into the pterygopalatine fossa. It transmits the maxillary nerve.
→(蝶形骨大翼が蝶形骨体から出る根部を貫く3孔が前内方から後外方にならぶ。最前のものは正円孔で、前方に向かって翼口蓋窩に開く。中の最も大きい卵円孔と最後の棘孔はともに頭蓋底下面に開く。正円孔は上顎神経が通る。)
- 085_18【Sphenosquamosal suture蝶鱗縫合;蝶骨鱗縫合 Sutura sphenosquamosa】 Suture between the squamous part of the temporal bone and the greater wing of the sphenoid.
→(蝶鱗縫合は側頭骨鱗部と蝶形骨大翼の間の縫合。)
- 085_19【Foramen ovale of sphenoid bone卵円孔(蝶形骨の) Foramen ovale】 Opening for the passage of the mandibular nerve anteromedial to the foramen spinosum.
→(卵円孔は大翼の後内側端に位置し、三叉神経の下顎神経の通路の開口で、棘孔の内前方にある。海綿静脈洞と翼突静脈叢を連絡することがある。)
- 085_20【Foramen spinosum棘孔(蝶形骨の) Foramen spinosum】 Opening posterolateral to the foramen ovale for the passage of the middle meningeal artery.
→(中硬膜動脈の通路の開口で、卵円孔の外後方にある。(Feneis))
- 085_21【Foramen lacerum破裂孔 Foramen lacerum】 Irregularly bordered aperture that is closed with fibrocartilage. It is located between the apex of the petrous part of the temporal bone and the sphenoid in the middle cranial fossa and gives passage to the deep petrosal nerve and the greater petrosal nerve.
→(破裂孔は生体では軟骨で閉ざされている。破裂孔はその前縁の一部が蝶形骨で形成され、その部位より内頚静脈は海綿静脈洞に入る。)
Torin's hole
- 085_22Torin's hole【Hiatus for greater petrosal nerve; Facial canal hiatus大錐体神経管裂孔;顔面神経管裂孔 Hiatus canalis nervi petrosi majoris; Hiatus canalis facialis】 Opening in the anterior surface of the petrous part of the temporal bone for the passage of the greater petrosal nerve, which arises from the facial nerve.
→(錐体前面の外方には錐体の長軸とほぼ平行に走る2小溝があって、その内上側が大錐体神経溝である。大錐体神経の顔面神経枝の通路である。)
- 085_23【Petro-occipital fissure錐体後頭裂 Fissura petrooccipitalis】 Medial continuation of the jugular foramen that extends from the temporal bone to the occipital bone.
→(錐体後頭裂は岩様部(錐体)と後頭骨の間にあり、頚静脈孔のつづきとして、頚静脈孔の上方に位置する。これに一致して下錐体洞溝がある。)
- 085_24【Opening of cochlear canaliculus蝸牛小管外口;外口 Apertura externa canaliculi cochleae】 Opening of the cochlear canaliculus located anteromedial to the jugular fossa.
→(錐体小窩の後内方で錐体の後縁にそい三角形の深い小さいくぼみがあるのは蝸牛小管外口である。)
- 085_25【Groove for sigmoid sinusS状洞溝(側頭骨の) Sulcus sinus sigmoidei; Sulcus sigmoides】 Groove in the posterior cranial fossa that lodges the sigmoid sinus.
→(S状洞溝は頚静脈孔へ入るまでのS状静脈洞をいれる溝。この溝の上方は後頭骨の横洞溝に、下方は頚静脈孔につづき、乳突孔の内孔はこの溝に開く。)
- 085_26【Parietomastoid suture頭頂乳突縫合 Sutura parietomastoidea】 Posterior suture that unites the parietal bone and the mastoid process of the temporal bone.
→(頭頂乳突縫合は頭頂骨と乳様突起の間で、後方にある縫合。)
- 085_27【Occipitomastoid suture後頭乳突縫合 Sutura occipitomastoidea】 Continuation of the lambdoid suture to the cranial base.
→(後頭乳突縫合は後頭骨と側頭骨乳突部の間。)
- 085_28【Lambdoid sutureラムダ状縫合;ラムダ縫合;人字縫合 Sutura lambdoidea】 Suture that unites the occipital bone with the two parietal bones.
→(後頭骨と左右頭頂骨の間の縫合。ギリシャ文字のラムダ(λ)の形から命名された。矢状縫合がぶつかる点をラムダlambdaといい、胎生期に小泉門があった場所である。(イラスト解剖学))
- 085_29【Groove for transverse sinus横洞溝;横溝 Sulcus sinus transversi; Sulcus transversus】
→(横静脈洞をいれる溝。内後頭隆起からはじまり、ほぼ水平に外方に向かって横走し、側頭骨乳突部内面でS状洞溝に移行し頚静脈孔に開口する。またS状洞溝の初部からは上錐体洞溝が、その終部からは下垂体洞溝が分かれる。)
- 085_30【Foramen magnum大後頭孔;大孔 Foramen magnum; Foramen occipitale magnum】 Large opening in the occipital bone for the medulla oblongata. vessels, and nerves.
→(大後頭孔(大孔)は大きさや形に変化があるが、一般に前後に長い卵円形である。大後頭孔は頭蓋腔と脊柱管とを結ぶ孔で、したがって脳の脊髄につづく部である延髄下部が副神経脊髄根、椎骨動脈、静脈叢などとともにこれを通る。)