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- 358_00【Thoracic vertebrae [TI-TXII]胸椎[T1-T12] Vertebrae thoracicae [T I-T XII]】 The twelve thoracic vertebrae.
→(胸椎は頚椎につづく12個の椎骨で、肋骨と結合して胸郭を形成する。椎体は下位のほど大きい。また、椎体の高さは頚椎より高く、腰椎より低い。椎体の外側面後部には肋骨頭に対する関節窩、すなわち、肋骨窩があり、第二~第九胸椎では椎体の上縁と下縁にそれぞれ半円形の上肋骨窩、下肋骨窩がある。第一~第九胸椎では互いに隣り合う胸椎の下および上肋骨窩が1個の関節窩を作り、一個の肋骨頭と関節する。第一胸椎には半円形の下肋骨窩があり、第十胸椎では上関節窩だけが存在する。また、第十一境地では椎体の上縁に、第十二胸椎では椎体のほぼ中央に1個の円形の肋骨窩がある。胸椎の椎孔はほぼ円形をしており、頚椎の椎孔に比してかなり小さい。横突起は第八胸椎でもっとも大きく、これより上位または下位の胸椎では、第八肋骨から遠ざかるほど小さくなる。第一~第十胸椎では横突起の尖端の前面に円形の関節面があり、横突肋骨窩という。第十一および第十二胸椎の横突起には横突肋骨窩はみられない。境地の棘突起は三角柱のような形をしていて、第1胸椎から第八胸椎までは下位になるほど傾斜が強くなる。しかし、その後は次第に傾斜が弱まり、第十二胸椎ではほとんど水平である。)
- 358_00a【Ribs [I-XII]肋骨[1-12] Costae [I-XII]】
→(肋骨という名前は、骨質からなる肋硬骨と軟骨質からなる肋軟骨の総称である。肋骨は扁平長骨で、12対あり、後方で胸椎と連結して胸郭を構成する。軟骨性骨として発生するが、前方の小部分が肋軟骨として軟骨のまま残る。第一~七肋骨は前端が胸骨外側縁と連結しているが、第八から十二肋骨は胸骨に達していない。前者が真肋、後者が仮肋である。仮肋のうち第八~第十肋骨では、肋軟骨が上位の肋軟骨と結合して肋骨弓を形成する。第十一・第十二肋骨は自由端で終わる(浮遊肋骨)。肋骨は後上方から前下方へ向かい、胸骨近くで角をなし、上方へ向かう。第一・第二肋骨では肋軟骨との境界部で、他の肋骨では肋軟骨部で曲がっている。長さは第一肋骨~第七肋骨まで増加し、第八肋骨以下では減少する。胸椎体と連結する膨大した部分が肋骨頭で、肋骨頭関節面がある。第二~第十肋骨では水平に走る肋骨頭稜によって、上位胸椎体の下肋骨窩に対する上方の小さな関節面と、各肋骨と同順位の胸椎体の上肋骨窩に対する下方の大きな関節面とが区別される。第一・第十一・第十二肋骨では、肋骨と同順位の胸椎体とのみ連結するので、肋骨頭関節面は単一な平面である。肋骨体に続く前後にやや扁平な部分がが肋骨頚で、各肋骨と同順位の胸椎横突起の前面に位置している。鋭い上縁が肋骨頚稜で、後面は粗面をなす。外側端後部外面の膨隆した部分が肋骨結節で肋骨体との境をなす。肋骨結節には、各肋骨と同順位の胸椎横突起に対する下内側部の肋骨結節関節面と、外側部の靱帯が付着する隆起とがある。肋骨結節に続く扁平な部分が肋骨体で、上縁は丸く下縁は鋭い。肋骨結節の外側で、前後にやや厚く後面が粗面をなし、肋骨がやや強く弯曲する部分が肋骨角である。第一肋骨の肋骨角は肋骨結節の所にあるが、第二肋骨以下下方の肋骨ほど、肋骨角は肋骨結節の外側方に位置するようになる。肋骨体内面下部で、肋骨頚から前方に走る溝が肋骨溝で、肋間神経・肋間動静脈が入る。溝は前端近くで不明瞭となる。肋骨体の前端は被厚し、断端は楕円形の凹面として終わる。肋骨は内側方へ屈曲するとともに、長軸のまわりで上縁が内側方向へねじれている。第三から第十肋骨は上述の一般的形態を示すが、第一・第二・第十一・第十二肋骨はやや変形を示す。第一肋骨は最も短く、上下に扁平なため幅が最も広い。肋骨角に相当する部分は肋骨結節に一致し、ここで弯曲が最も強い。上面の中央内縁に近い部分の小隆起が前斜角筋結節で、この前方にある浅い陥凹が鎖骨下静脈溝、後方の浅い陥凹が鎖骨下動脈溝である。第二肋骨の上面中央外側部の粗面が前鋸筋粗面である。)