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- 647_00【Deciduous teeth乳歯;脱落歯 Dentes decidui】
→(乳歯は最初に生える1そろいの歯。乳歯が生えるにはほぼ規則正しい順序があり、先ず生後6ヶ月くらいで下顎の内側切歯が生え、次いで8ヶ月ぐらいで上顎の内側切歯、次に7~12ヶ月で外側切歯、12~16ヶ月で第1乳臼歯、15~20ヶ月で犬歯、20ヶ月~30ヶ月で第2乳臼歯と平均して生後6~24ヶ月で生え揃う。上顎・下顎で左右両側に、それぞれ5個ずつ、計20個ある。切歯2個・犬歯1個・臼歯2個の5個である。第2乳臼歯は、第2小臼歯(永久歯)にくらべて、頬側からみた幅がかなり広い。これは永久歯の正しい配列のために必要なスペースを生み出す。上・下顎の第2乳臼歯の遠心面(歯の奥の面)の上下の関係はターミナルプレーンと呼ばれ、第1大臼歯の萠出および第1大臼歯の初期の縫合状体に大きな影響力をもち、咬合の鍵をにぎる。)
- 647_00a【Maxilla; Maxillary bone上顎骨 Maxilla】
→(上顎骨は不規則な形をした含気骨。顔面頭蓋の中央を占める有対性の骨で、左右のものが正中で結合して、眼窩・鼻腔・骨口蓋などの骨格に関与する。上顎骨はその主部をなす体と、これから突出する4種類の突起で構成される。上顎の歯をつけるほぼ四角形の有対骨で、内に鼻洞(上顎洞)のある中央部(上顎体)と四つの突起に区別される。四つの突起とは上方にのびて鼻根の外側部つくり前頭骨に接する前頭突起、外方にのびて頬骨につづく頬骨突起、水平の内方にのび、他側のそれと合して硬口蓋の大部分をつくる口蓋突起と、そこから堤防状に下方に高まり、歯をつける歯槽突起である。上顎骨の前面をみると、体の上縁は眼窩下縁で、その下0.5~1.0cmに大きい孔(眼窩下孔)がある。眼窩下神経、血管がとおり、三叉神経第2枝の圧痛点である。ときに眼窩下縁から眼窩下孔まで縫合がみられる(眼窩下縁から眼窩下孔まで縫合がみられる(眼窩下縫合)。眼窩下孔の下方の浅いへこみ(犬歯窩)は口角挙筋の起始部である。体の内側縁はするどい稜で、弓状に折れこみ(鼻切痕)、対側のものとで骨性鼻腔の前口(梨状口)をかこむ。上顎骨外面をみると眼窩下縁の延長が前頭突起に鋭い稜を(前涙嚢稜)をつくる。犬歯窩の後ろで大きい頬骨突起が外方に出て、この突起の上面(眼窩面)が眼窩底をつくる。そこには前後に走る溝(眼窩下溝)があり、前にいくにつれ骨の下に入る(眼窩下管)。眼窩面の後縁は大翼とともに下眼窩裂を境する。頬骨突起より後ろの面は側頭下面で、後縁口蓋骨垂直板と結合する。上顎洞後壁のうしろへの膨隆を上顎結節といい、ここにある二、三の孔(歯槽孔)が歯槽管につづき、そこから歯槽に開口する管が出る。後上歯槽神経が通る。内側面では上2/3と下1/3の境から口蓋突起が水平に突出し、それより上の部は鼻腔面である。前頭突起の基底部に上下2条の稜があり、上のもの(篩骨稜)は中鼻甲介につき、したのもの(鼻甲介稜)は下鼻甲介上縁前端がつく。前頭突起の控除迂遠は半月状に切れ込み(涙嚢切痕)、そこから後下方に深い溝(涙嚢溝)があり、涙骨の下の部分ととともに鼻涙管をつくる。前頭突起には涙骨につづく縁(涙骨稜)がある。体の内側面、涙嚢溝のうしろに指をとおす大きさの上顎洞の入口(上顎洞裂孔)がある。内側面後縁上半分は滑らかで翼口蓋窩の前壁をつくり、下半部は口蓋骨につき、粗面で、大口蓋溝があり、口蓋骨の同名溝と合して垂直な管(大口蓋管)をつくる。口蓋突起の上面は滑らかで、鼻腔の床に当たり、内縁は高まって他側のものと合して鋤骨をつける鼻稜をつくり、前方では梨状口下縁で棘上に高まる(前鼻棘)。その少しうしろに開口があり、下方は正中面で溝となり、他側のものと合して1本の管(切歯管)として、口蓋面前方正中部の切歯窩に切歯孔としてひらく。下面は粗で口腔の天井をつくり、大口蓋孔から出て前方に向かう神経血管のために生じた前後に走る口蓋溝、それと平行な稜(口蓋稜)がみられる。歯槽突起については下顎骨をみよ。歯槽突起外面にある歯槽に起因する膨隆群を歯槽隆起という。Maxillaという言葉はローマ時代から「アゴ」の意味でも上顎にも下顎にも使われてきた。Vesaliusも、上顎骨をmaxilla superior,下顎骨をmaxilla inferiorと呼んでいる。Maxillaが上顎骨だけに限定され、下顎骨がmandibulaと呼ばれるようになったのは近代に入ってからである。顎下腺(下顎骨の下にある唾液腺)も1935年まではglandula submaxillarisと呼ばれていた。)
- 647_01【Decidus incisors乳切歯 Dens deciduus incisivus】
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- 647_01a【Incisor tooth切歯 Dentes incisivus】 Teeth (four) on either side of the midline in the first and second positions in the dental arcade.
→(切歯は正中線の両側で、歯列弓の第一、二位に生えている歯。切歯ではノミ状の歯冠をもち、名前のように、ものをかみ切るのに適する形態とみなされる。上顎の切歯は下顎の切歯に比べて大きく、とくに上顎の第1切歯は最も大きい。歯冠は自由端がほぼ一直線をなしており、切縁と呼ばれている。)
- 647_02【Deciduous canine (tooth)乳犬歯 Dens deciduus caninus】
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- 647_02a【Canine tooth犬歯 Dentes caninus】 Teeth (four) in the third position of the dental arcade.
→(犬歯は歯列弓の第三位に生えている歯。犬歯は最も長い歯で、とうに長い歯根をもつ。歯冠はとがり円錐状で、かみさくのに適するようなキバ状の形態をもつ。)
- 647_03【Deciduous molars乳臼歯 Dens deciduus molaris】
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- 647_03a【Molar tooth大臼歯 Dentes molares】 Teeth (twelve) in the sixth, seventh, and eight position of the dental arcade.
→(大臼歯は歯列弓の第6、7、8位にある歯。大臼歯は大きい。特に第1大臼歯は最も大きく、後ろの物ほど小さくなる。永久歯列では左右に3歯ずつ小臼歯の後方にある。乳歯列では、上下顎に4歯ずつあるのみで、左右に2歯ずつ犬歯の後方にある。歯冠は大きく、ほぼ四角形の複雑な咬合面をもち、ここに3~5個の歯冠結節(咬頭)がみられる。歯根は一般に下顎では4本、上顎では3本に分岐する。)
- 647_04【First premolar tooth第1小臼歯 Dens premolaris I】
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- 647_04a【Premolar tooth小臼歯 Dentes premolaris】 Teeth (eight) in the fourth and fifth positions of the dental arcade.
→(小臼歯は歯列弓の第四、五位にある歯。歯冠の咬合面には2つの高まり、すなわち歯冠結節(咬頭)をもつ。このため小臼歯はbicuspidともよばれる。歯根は一般に下顎では一本であるが、上顎では2本ある。)
- 647_05【Central incisor; First incistor tooth中切歯;第1切歯;内側切歯 Dens incisivus I】
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- 647_06【Lateral incisor tooth; Second incisor tooth側切歯;第2切歯;外側切歯 Dens incisivus II】
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Stenson's canals
- 647_07Stenson's canals【Incisive suture切歯縫合 Sutura incisiva】 Suture only visible during development between the palatine process of the maxilla and the incisive bone. It normally extends from the incisive foramen to the space between the canine tooth and the second incisor tooth.
→(歯槽突起の切歯を有する部、すなわち切歯部は口蓋突起の前端の小部分とともに、もとは切歯骨という独立の骨で、生後に上顎骨と結合したものである。この切歯骨と上顎骨との境界が切歯縫合でしめされる。この縫合は成人の骨では多くは消失してしまっている。切歯縫合の位置は、切歯窩と側切歯・犬歯の境を結んだ線上である。)
- 647_08【Second premolar tooth第2小臼歯 Dens premolaris II】
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