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- 667_00【Tongue舌;シタ Lingua】
→(舌は筋がよく発達した器官で、舌の前方の大部分は舌体、舌の前端部を舌尖、舌の後部を舌根という。また舌の上面を舌背といい、その正中線に舌正中溝があり、舌体と舌根との境界にはV字形の分界溝がある。分界溝の中央には舌背孔とよばれる陥凹があり、これは胎生期に、ここから甲状腺の原基が陥入したため、甲状腺と連なっていた甲状舌管のなごりである。舌の外側縁を舌縁といい、舌の下面正中線には口腔粘膜との間に舌小帯とよばれる粘膜ヒダがあり、舌の下面で、舌根両側から舌尖に向かう軟らかい鋸状の釆状ヒダとよばれる粘膜ヒダがる。舌の表面は舌粘膜でおおわれ、その深層にある舌筋と固く結合している。舌体の粘膜は舌乳頭とよばれる乳頭が非常に発達しており、舌乳頭は糸状乳頭、円錐乳頭、茸状乳頭、葉状乳頭、有郭乳頭に区別されている。舌根には舌乳頭がなく、多数の舌小胞とよばれる小丘状の高まりがみられる。舌小胞はリンパ小節の集団によって構成されており、これらの舌小胞を総称して舌扁桃とよばれている。舌体では舌粘膜が強靭な舌腱膜とよばれる密な結合組織で粘膜下の筋と固く結合しており、舌の正中面では舌腱膜に連続して密な結合組織が中隔をなしており、これを舌中隔とよんでいる。味覚器官をもち、咀嚼、燕下、および構音を助ける。)
- 667_01【Labial commissure of mouth; Commissure of lips唇交連(口の) Commissura labiorum oris】 Junction of the upper and lower lips at the angle of mouth.
→(口の唇交連は口角において上・下唇が合するところ。)
- 667_02【Upper lip上唇;ウワクチビル Labium superius】
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- 667_03【Maxillary dental arcade; Upper dental arcade上歯列弓;上顎歯列弓 Arcus detalis maxillaris; Arcus detalis superior】 Curved dental arcade of the maxilla resembling a parabola of the third degree in shape.
→(歯は上下顎とも歯槽突起に一列に、全体として馬蹄形に歯列をつくっている。歯列の描く曲線を歯列弓といい、上顎のものを上歯列弓、下顎のものを下歯列弓という。上顎歯列弓は乳歯なら10本、永久歯なら16本。)
- 667_04【Apex of tongue; Tip of tongue舌尖 Apex linguae】
→(舌体の前端は舌尖といわれる。)
- 667_05【Inferior surface of tongue舌の下面;下面[舌の] Facies inferior linguae】
→(舌の下面は薄く平滑な粘膜で被われる。下面の正中には、舌尖から口腔底に向かって走る薄い粘膜ヒダがみられる。このヒダを舌小帯という。舌小帯の左右両側には、粘膜下を前後に走る静脈(舌深静脈)が透けてみられる。さらにその外側に弱い鋸歯状の粘膜ヒダ、すわわち釆状ヒダがみられる。)
- 667_06【Margin of tongue舌縁;舌外側縁 Margo linguae; Margo lateralis linguae】 Lateral border of the tongue touching the teeth.
→(舌縁は歯に触れる舌外側縁。)
- 667_07【Fimbriated fold of tongue采状ヒダ(舌の) Plica fimbriata linguae】 Fringed fold lateral to the frenulum of tongue. It is a rudiment of a sublingua.
→(舌の釆状ヒダは舌小帯の外方にある鋸歯状のヒダ。痕跡的な下舌。)
- 667_08【Frenulum of tongue舌小帯 Frenulum linguae】 Mucosal fold extending from the floor of the mouth to the inferior aspect of the tongue.
→(舌小帯は口腔底から舌下面の正中線に張る粘膜のヒダ。)
- 667_09【Sublingual fold舌下ヒダ Plica sublingualis】 Mucosal prominence overlying the sublingual gland that extends obliquely from the sublingual caruncle to posterolateral.
→(舌下ヒダは舌下小丘から斜めに後外方へ走る粘膜隆起。そのなかに舌下腺がある。)
- 667_10【Sublingual caruncle舌下小丘 Caruncula sublingualis】 Small mucosal projections, one each on the right and left sides of the frenulum of tongue. The submandibular and major sublingual ducts open here.
→(舌下小丘は舌小帯の左右にある小さな粘膜の高まり、ここに顎下腺管と大舌下腺管が開口する。)
- 667_11【Mandibular dental arcade; Lower dental arcade下歯列弓;下顎歯列弓 Arcus dentalis mandibularis; Arcus dentalis inferior】 Curved dental arcade of the mandible resembling a parabola of the second degree in shape.
→(下顎歯列弓は下顎骨の歯槽部に樹立している歯の列で、乳歯なら10本、永久歯なら16本。)
- 667_12【Upper lip; *Superior lip上唇;ウワクチビル Labium superius】
→(上唇は口裂の上方にある筋性のひだ。)