656_00【Incisor tooth切歯 Dentes incisivus】 Teeth (four) on either side of the midline in the first and second positions in the dental arcade. →(切歯は正中線の両側で、歯列弓の第一、二位に生えている歯。切歯ではノミ状の歯冠をもち、名前のように、ものをかみ切るのに適する形態とみなされる。上顎の切歯は下顎の切歯に比べて大きく、とくに上顎の第1切歯は最も大きい。歯冠は自由端がほぼ一直線をなしており、切縁と呼ばれている。)
656_01【Interalveolar septa of mandible槽間中隔;槽内中隔(下顎骨の) Septa interalveolaria (Mandibulae)】 Bony partitions between the dental alveoli. →(各歯槽を隔てる骨板。)
656_02【Cementセメント質 Cementum; Substantia ossea】 Substance resembling woven bone that surrounds the tooth from the junction with the enamel to the apex of root. It contains fibers from the desmodontium. →(セメント質は、歯根部の象牙質をおおう骨様の層であり、完成された永久歯からのセメント質は、45~50%の無機質と、50~55%の有機物とmm伊豆を含み、無機物は、ハイドロキサパタイトの形で含有される。Hertwigの上皮鞘が解体してまもなく、付近の未分化間葉細胞、セメント芽細胞に分化して、セメント質の間質を構成するコラーゲンとムコ多糖類を合成する。そして、この間質がある程度つくられうと、その石灰化が始まり、ハイドロキサパタイトの結晶として配列してくる。もちろんこの中には、膠原原線維も埋め込まれ、さらにこの現線維の中に、歯根膜の一部である強固な膠原線維束(シャーピー線維)が一定方向に配列している。)
656_03【Spongy bone; Trabecular bone海綿質;海綿骨;海綿質骨;小柱骨 Substantia spongiosa; Substantia trabecularis】 Loosely organized bone substance with interstices filled with bone marrow. →(骨の内部の大部分は細い骨梁からなる海綿質でできている。海綿質は、三次元的な有孔の網目格子に配列している骨で外力の影響を受けて、適切な数の骨梁が形成されており、骨の強度を生み出している。骨の内腔は「曲げ」に対する抵抗力にはあまり貢献していない。しかし内腔があるおかげで骨の重量は著しく軽減されており、われわれの骨格の重要は平均してわずか7kgに過ぎない。内腔の骨梁間の腔所(骨髄腔)は、骨髄がつまっている重要な場所である。)
656_04【Dental pulp歯髄 Pulpa dentis】 Contents of the pulp cavity consisting of gelatinous connective tissue, blood vessels, and nerves. →(歯髄は疎で微細な線維性結合組織、血管、神経からなる歯髄腔内容物。)
656_05【Dentineゾウゲ質;象牙質 Dentinum; Substantia eburnea】 Main component of the tooth consisting of inorganic and organic substance (predominantly collagen fibers). →(ソウゲ質は、歯髄腔をつつみ歯の主体をなす硬組織で一般に淡黄色であり、エナメル質より弾性があり、骨より多少硬いが、エナメル質より軟らかい。そして、エナメル質と異なって、その有機成分が多くなって、全体の約20~30%を占め、残りの70%が無機質である。その名の元になった長鼻類(ゾウ)の牙は動物界で最大のゾウゲ質である。有機成分は、膠原原線維と、基質であるムコ多糖類からなっている。一方、無機質は、骨、セメント質およびエナメル質同じく、ハイドロキサパタイトhydroxyapatiteからなっている。無機質および有機質(主として膠原線維)からなる歯の主要部分。歯髄側から低石灰化の前象牙質と本来の象牙質からなっており、これらの2つの象牙質を多数の細管が走行している。これらの細管は、象牙細管とといわれ、歯髄を中心にして、エナメル象牙鏡まで達しており、途中側枝を出し、隣接の細管を側枝と吻合して、さらにこれらの細管の中に、トームス線維が含まれている。このトームス線維は、線維となっているが、膠原線維のような線維ではなく、歯髄側に位置する象牙芽細胞の細胞突起そのものである。すなわち象牙芽細胞とは、その細胞体自身は歯髄におき、圧倒的に長いその細胞突起を、エナメル質まで伸ばしていることになる。)
656_06【Periodontium; Periodontal membrane歯根膜;歯槽骨膜 Periodontium; Periosteum alveolare】 Supporting unit for the development of the tooth formed by the alveolar wall, desmodontium, and cement that contains vessels and nerves within loose connective tissue. →(歯根膜とは、歯槽骨と歯根のセメント質の間に存在する骨の歯槽に固定している結合組織で、一端がセメント質に固定され他端が歯槽骨に放散する線維からなる。決して細胞膜のような膜ではない。その大部分は、膠原線維の集束したシャーピー線維が占め、他の部分は疎性結合組織(血管および神経を含む)からなる。このシャーピー線維の役目は歯を顎骨につなぎ止めることである。それゆえ、そのいったんは顎骨を形成する歯槽骨に、そして多端は歯根部のセメント質に入り込んでいる。一歩、疎性結合組織の中に含まれる神経は、主として触覚に関与しているので、そこで我々は歯に触れたことを、鋭敏に知ることができる。)