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- 933_01【Supraspinatus muscle棘上筋 Musculus supraspinatus】 o: Supraspinous fossa, supraspinous fascia, i: Greater tubercle of humerus, capsule of glenohumeral joint. Abduction, tenses the joint capsule, minimal rotational components. I: Suprascapular nerve.
→(棘上筋は肩甲骨の棘上窩(外側は肩甲骨頚まで)および、それをおおい肩甲骨縁と肩甲棘に付着している筋膜から起こっている。腱は肩峰の下を通り、肩関節包に線維を放散させ、上腕骨の大結節の上面に付いている。機能としては上腕外転にさいし三角筋を補助する。関節窩に上腕骨頭を固定する。上腕骨頭を外旋する。神経支配は肩甲上神経。動脈は肩甲上動脈(肩甲横動脈)から受ける。)
- 933_02【Levator scapulae muscle; Levator scapular muscle肩甲挙筋 Musculus levator scapulae】 o:Posterior tubercles of cervical vertebrae C1-C4. i: Superior angle of scapula. Raises the scapula; rotates the inferior angle of the scapula medially. I: Dorsal scapular nerve.
→(肩甲挙筋は、上位4つの頚椎の横突起から、斜角筋と板状筋の間で起こる。起始部は外側頚三角にに、細い筋個体としてみえる。この筋は僧帽筋で被われ、斜めに下行して、肩甲骨上角および、肩甲棘よりも上の肩甲骨内側縁に停止する。)
- 933_03【Dorsal scapular nerve肩甲背神経 Nervus dorsalis scapulae】 Nerve arising directly from C5 and piercing the middle scalene muscle. It runs deep to the levator scapulae and the two rhomboids, which it supplies.
→(肩甲背神経は第5頚神経由来の腕神経叢根からおこり、中斜角筋を貫いて走行し、肩甲挙筋および菱形筋の下を通り、これらの筋を支配する。)
- 933_04【Rhomboid minor; Rhomboid minor muscle; Minor rhomboid muscle小菱形筋 Musculus rhomboideus minor】 Spinous processes of C6-C7. i: Medial border of scapula. See 18 for function and innervation.
→(菱形筋は僧帽筋の深層にある薄い菱形の筋。大菱形筋と小菱形筋とを区別する。両筋の境を血管が貫通している。)
- 933_05【Rhomboid major muscle; Major rhomboid muscle大菱形筋 Musculus rhomboideus major】 o:Spinous processes of T1-T4. i: Medial border of scapula. Draws the scapula medially and cranially and presses it against the ribs. I: Dorsal scapular nerve.
→(菱形筋は僧帽筋の深層にある薄い菱形の筋。大菱形筋と小菱形筋とを区別する。両筋の境を血管が貫通している。)
- 933_06【Suprascapular nerve肩甲上神経 Nervus suprascapularis】 Nerve formed by C5 and C6 that runs via the brachial plexus to the suprascapular notch and then passes deep to the superior transverse scapular ligament to the supraspinatus and infraspinatus.
→(肩甲上神経は第5頚神経および第6頚神経由来の腕神経叢の上神経幹より起こり、肩甲舌骨筋の起始に沿って肩甲切痕を経て棘上窩に入り、棘上筋および棘下筋に分布する。)
- 933_07【Superior transverse scapular ligament; Transverse scapular ligament上肩甲横靱帯;肩甲横靱帯 Ligamentum transversum scapulae superius】 Ligament that lies medial to the coracoid process of the scapula and bridges the suprascapular notch.
→(上肩甲横靱帯は肩甲切痕の上に張る扁平な小靱帯で、その一部または前部が骨化することがある。この靱帯の上を肩甲上動脈が越え、その下を肩甲上神経が通る。)
- 933_08【Clavicle; Collar bone鎖骨 Clavicula】
→(鎖骨は胸骨上縁のところにある棒状の骨。鎖骨の内側端を鎖骨端といい、その内側面には四角形の頬骨関節面があって、頬骨の鎖骨切痕と連結する。また、外側端を肩峰端といい、その外側面には楕円形の肩峰関節面があって肩甲骨と連結する。鎖骨下面の胸骨端の近くには胸鎖靱帯圧痕、肩峰端のすぐ近くには円錐靱帯結節という粗面があり、それぞれ同名の靱帯が付着する。鎖骨は結合組織生骨であり、全身の骨の中では最も早く骨化がはじまる(胎生第5週)が、骨化の完了する時期は25最以後で長骨の中では一番遅い。鎖骨は一般の長骨と異なり髄腔がなく、内部は海綿質でみたされている。哺乳類のうち上肢を歩行以外にも使用する(たとえば、物をつかんだり、からだの前で上肢を交差させる動作など)動物では鎖骨は発達しているが、上肢を前後方向に動かして歩行だけに使用する動物では鎖骨はないか、あっても痕跡的である。したがって霊長目や齧歯目では鎖骨が発達し、食肉目や有蹄目には鎖骨がない。語源はClavis(腱、カンヌキ)の縮小形で小さな鍵という意味。)
- 933_09【Acromion肩峰;カタサキ Acromion】 Free end of the spine of the scapula that projects over the head of the humerus.
→(肩峰は肩甲棘そのものは、尖端が扁平な大突起となって関節窩を越えて突き出ている。この部分を特に肩峰(肩甲棘から肩峰にかけて僧帽筋がつき、三角筋が起こる)と呼ばれ、その突起近くの内側面には鎖骨と連結する小楕円形の関節面(輪郭はあまり明瞭でない)がある。肩甲棘のつけ根(肩甲骨背側面から起こる基部)の外側端の所では、棘上窩と棘下窩が関節窩のすぐそばでたがいに交通している。)
- 933_10【Infraspinatus muscle棘下筋 Musculus infraspinatus】 o: Infraspinous fossa of scapula, spine of scapula, infraspinous fascia, i: Greater tubercle of humerus. Lateral rotation, strengthens joint capsule. 1: Suprascapular nerve.
→(棘下筋は棘下窩(肩甲骨頚を縁どる部分は除く)から起こり、肩関節包と上腕骨の大結節中央面につく。これは小円筋とともに肩甲骨縁に付着している筋膜によっておおわれている。機能としては小円筋とともに上腕骨頭を外旋する。神経支配は肩甲上神経。動脈は肩甲上動脈(肩甲横動脈)、肩甲回旋動脈より受ける。)
- 933_11【Deltoid muscle三角筋 Musculus deltoideus】 Muscle consisting of three parts, all attaching on the deltoid tuberosity of the humerus and acting together to abduct the arm to about 90°. I: Axillary nerve.
→(三角筋は肩から上腕の上部にかけての丸みをつくる強大な筋。厚い筋性の被いで、上腕骨近位端を上、前、横および後から包んでいる。これは肩の弯曲を形どっている。しかしそれは筋自体によるものではなく、骨の形、特に大結節によっている。広げると、この筋は逆さにしたギリシャ文字のデルタに似ている。なぜなら肩関節における起始は非常に広がっており、上腕骨における停止は大変狭いからである。三角筋は鎖骨の外側1/3、肩峰および肩甲棘から起こる。肩峰部は複合羽状である(多数の線維-大きな生理的断面)、筋の内表面にあり三角筋粗面に停止しする腱に向かって筋線維の太い束が、集まっている。作用として上腕を外転する。しかし、三角筋は上腕を体幹に沿って下垂している状態から直ちに外転することはできない(三角筋の筋線維の走行が上腕骨の長軸に平行であるため、はじめは上腕を上方に引き上げるにすぎない)。したがって、上腕を下垂した位置から外転するためには、最初に棘上筋によって外転を起動しなければならない。)
- 933_12【Teres minor muscle小円筋 Musculus teres minor】 o: Lateral border of scapula, i: Greater tubercle of humerus. Lateral rotation. I: Axillary nerve.
→(小円筋は肩甲骨外側縁に起始し、大結節後面にいたる。この筋はしばしば棘下筋に非常に接近して停止しているので、神経支配の違いを基にしてのみ境界線引くことができる。大円筋、小円筋、上腕三頭筋長頭の3者によって取り囲まれる三角形の隙間は内側腋窩隙triangular spaceと呼ばれ、ここを肩甲回旋動静脈が通っている。また大円筋、上腕二頭筋長頭、小円筋、上腕骨の4者によって囲まれる四辺形の隙間は外側腋窩隙quadrangular spaceとよばれる。ここは腋窩神経と後上腕回旋動脈が通っている。)
- 933_13【Axillary nerve腋窩神経 Nervus axillaris】 Nerve arising from the posterior cord (C5, C6). Accompanied by the posterior circumflex humeral artery, it passes through the lateral (quadrangular) space to the teres minor and deltoid.
→(小円筋への枝は外側腋窩隙を通過した直後に腋窩神経から分かれ、上腕三頭筋長頭の起始腱の後面にある小円筋にいたる。[臨床]腋窩神経と後上腕回旋動静脈は、上腕骨頭と外科頚に近い関係にあるために、上腕骨近位端の骨折、肩関節の脱臼、および整復を試みる場合に、特に危険である。腋窩神経の外傷の疑いは三角筋部の皮膚知覚(上外側上腕皮神経)を調べれば容易に確定することができる。)
- 933_14【Muscular branches of axillary nerve筋枝(腋窩神経の) Rami musculares nervus axillaris】 Fibers to the teres minor and deltoid.
→(腋窩神経の筋枝は小円筋および三角筋へいたる枝。)
- 933_15【Superior lateral cutaneous nerve of arm; Superior lateral brachial cutaneous nerve; Lateral superior brachial cutaneous nerve; Cutaneous branch of superior lateral brachial nerve上外側上腕皮神経;外側上腕皮神経;橈側上腕皮枝 Nervus cutaneus brachii lateralis superior; Nervus cutaneus brachii lateralis; Ramus cutaneus brachii radialis】 Branch supplying the skin overlying the deltoid.
→(腋窩神経から分かれ、肩の膨らみのあたりに分布する神経。この領域はほぼ三角形の位置と一致する。(イラスト解剖学))
- 933_16【Long head of triceps brachii muscle長頭(上腕三頭筋の) Caput longum (Musculus triceps brachii)】 o: Infraglenoid tubercle. Retroversion and adduction of the shoulder joint. Divides the triangular (medial) and quadrangular (lateral) spaces between the teres major and minor muscles.
→(長頭は肩甲骨の関節下結節とそれに続く肩甲骨外側縁から起こる。この筋は、広い表層の腱板を介して肘頭に停止する。外側の腱線維束は前腕の筋膜に入り、肘頭が損傷された場合にも予備の伸筋としての働きをする。また、その深層の線維は肘関節の関節包に付着している。これらは肘関節筋と呼ばれている。)