大脳

最終更新日: 12/04/16

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Lobus frontales, 前頭葉, Frontal lobe

1. Lobus frontales(前頭葉)Frontal lobe
→前頭葉は中心溝の前、そして外側溝の上にある。前頭葉の上外側表面は3つの脳溝によって4つの脳回に分けられる。前頭葉には、1次運動野:Brodmannの脳区分でいうと領域4(中心前回から中心傍小葉)を中心に錐体外路系の中枢があり、身体の反対側の随意運動を起こす。Betzの巨大細胞が特徴的であるが、この細胞からの線維は皮質脊髄路の3%程である。運動前野(2次運動野):Brodmannの領域6,8,44など(中心前回の前部から上・中・下前頭回後部)にある錐体外路系の運動中枢。この部は一次運動野の活動プログラム化に働き、障害されると習得した運動が障害される。通常の運動障害はなく、失行と呼ばれる。前頭眼野:中心前回で、顔面支配領域の前方に位置する(主に8野で6,9野の一部)。眼球や眼瞼の共同運動の中枢である。補足運動野:上前頭回内部に位置し、姿勢や運動開始と関係するらしい。運動性言語中枢:Brodmannの領域44,45(三角部)に位置する。Brocaの言語野ともいい、言語発声に必要な口から口頭の筋を統合支配する中枢で、運動野と連絡して発声運動を行うという。この部が障害されると意味のある言語を発声できなくなる運動失語が生じる。

2. Polus frontalis(前頭極)Frontal pole
→前頭葉の前端。

3. Sulcus precentralis(中心前溝)Precentral sulcus
→中心前溝は中心溝の前に平行している。

4. Gyrus precentralis(中心前回)Precentral gyrus
→中心前溝と中心溝の間にあり皮質運動中枢(運動野)がある。

5. Gyrus frontalis superior(上前頭回)Superior frontal gyrus
→上前頭回は上前頭溝の上にある。上前頭回および中前頭回の後部には運動性皮質中枢の続き(運動前野)があるが、これらの回の前部および下前頭回は連合中枢(前頭連合野)と考えられれる。

6. Sulcus frontalis superior(上前頭溝)Superior frontal sulcus
→中心前溝より前にあって、前頭極の方へ斜めに走る。

7. Gyrus frontalis medius(中前頭回)Middle frontal gyrus
→中前頭回は上前頭溝と下前頭溝の間にあり、中前頭回および下前頭回は人脳では特に発育が良い。

8. Sulcus frontalis inferior(下前頭溝)Inferior frontal sulcus
→中心前溝より前にあって、前頭極の方へ斜めに走る。

9. Gyrus frontalis inferior(下前頭回)Inferior frontal gyrus
→下前頭回は下前頭溝のしたにある。下前頭回の中に外側溝の前枝と上行枝がのびている。

10. Pars opercularis [Operculum frontale](弁蓋部[前頭弁蓋])Opercular part [Frontal operculum]
→外側溝上行枝の後方にある下前頭回の部分。島を被っている。

11. Pars orbitalis(眼窩部)Orbital part
→下前頭回の一部外側回前枝の下にある。

12. Pars triangularis(三角部)Triangular part
→外側溝の前の前枝と上行枝の間にある下前頭回の部分。優位半球(一般に左脳)のこの部分には運動性言語中枢(Broca)がある。