大脳

最終更新日: 12/04/16

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Rhinencephalon, 嗅脳, Rhinencephalon

1. Rhinencephalon(嗅脳)Olfactory brain
→嗅脳は嗅覚に関係する終脳部で、系統発生学的に古く、古皮質に属し、ヒトでは退化的である。嗅脳は広義では嗅覚の受容と連合に関係したすべての脳部を含む。嗅葉を除いた広義の嗅脳の大部分は辺縁系と呼ばれる。これは梁下野、嗅脳後部、帯状回、海馬傍回、海馬、歯状回、扁桃体などを含み、本能や情動行動などに関係した脳部で、その大部分はヒトでも発育している。狭義の嗅脳はほぼ前頭葉下面に限局し、前後の2部に区別され、前部は嗅葉(嗅球、嗅索、嗅三角)と梁下野からからなる。後部は嗅三角の後方で視交叉より前方にある狭い部分で、前有孔質と終板傍回からなる。

2. Bulbus olfactorius(嗅球)Olfactory bulb
→嗅索の始まりの部分。ふくらみをもち、そのなかに樹状突起の豊富な僧帽細胞を含む。

3. Tractus olfactorius(嗅索)Olfactory tract
→嗅索は、前頭葉下面で嗅球で嗅球と嗅三角をむすぶ。

4. Trigonum olfactorium(嗅三角)Olfactory trigone
→嗅索は、その後端で広がって三角形を呈するようになるこの部分が嗅三角である。

5. Striae olfactoriae medialis et lateralis(内側および外側嗅条)Medial and lateral olfactory striae
→嗅三角で扇状に拡がる嗅索の線維。

6. Gyri olfactorii medialis et lateralis(内側および外側嗅回)Medial and lateral olfactory gyri
→嗅条の続きとしてつくられる。

7. Substantia perforata anterior(前有孔質)Anterior perforated substance
→前有孔質は嗅脳後部の大部分を占め、視床、大脳核、内包などにいたる小血管が出入りするため多数の孔が明いている。

8. Stria diagonalis(対角帯[[ブローカ三角帯[対角帯]]])Diagonal stria (band) [[Diagonal stria band of Broca]]
→前有孔質上を斜行する有髄線維。交連前中隔と鈎を結ぶ。

9. Area subcallosa(梁下野)Subcallosal area
→梁下野は半球内側面で、終板傍回のすぐ前方にあり、背側方は帯状回につづき、腹側方は前有孔質と境される。

10 Gyrus paraterminalis(終板傍回)Paraterminal gyrus
→終板傍回は前頭葉の内側面では梁下野のすぐ後方にあり、後方は終板で限界されるが、下面では前有孔質の後方に接するようになる。この部は特に対角回として区別される。