大脳

最終更新日: 12/04/16

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Ventriculus lateralis, 側脳室, Lateral ventricle  ventriculus lateralis.png (87730 バイト)

1. Ventriculus lateralis(側脳室)Lateral ventricle
→左右の大脳半球はそれぞれその内部に側脳室を有し、これは第三脳室とは室間孔によって交通する。室間孔は前交連の後方を上行する脳弓と視床前端との間にある。側脳室には各大脳葉に応じて4部、すなわち前角、中心部、下角および後角が区別される。

2. Pars centralis(中心部)Central part
→中心部は中央の最も狭い部分で、上壁は脳梁幹によって作られ、下壁は複雑で、外側から内側方に向かって尾状核尾、分界条、付着板、側脳室脈絡叢、脳弓体などによってけいせされる。

3. Foramen interventriculare(室間孔[[モンロー孔]])Interventricular foramen [[Foramen of Monro]]
→脳弓の後下方にある側脳室と第三脳室間の連絡孔。

4. Cornu frontale [anterius](前角[前頭角])Anterior horn of lateral ventricle
→前角は室間孔より前方の部分、内側壁は透明中隔、外側壁は尾状核頭、前壁及び上下壁は脳梁によってつくられる。

5. Cornu occipitale [posterius](後角[後頭角])Posteiror horn of lateral ventricle
→後角は側頭葉中に向かって突出し、その上壁および外側壁はやはり壁板からなる。その他の壁は後頭葉の髄室によって作られ、内側壁には上下各1個のかたまりがある。上野ものは不定で、後角球と呼ばれ、脳梁膨大から後方に延びる線維群、すなわち大鉗子によって作られる。下のものは恒存し、鳥距溝のため生じたもので、鳥距という。

6. Cornu temporale [inferius](下角[側頭角])Inferior horn of lateral ventricle
→下角は側頭葉に向かって前下方に突出した部分で、この上外側壁は主として脳梁膨大から放散する脳梁線維からなり、これを壁板という。下壁には側副溝によるたかまり、すなわち側副隆起があり、その後方は三角形をなし、側副三角と呼ばれ、後角まで延びている。内側壁は複雑で、上壁との境界部に尾状核尾および分界条があり、その下に上衣層によっておおわれた側脳室脈絡叢があり、さらにその下には脳弓脚の続きである海馬采がある。

7. Stria terminalis(分界条)Stria terminalis
→分界条は背側視床と尾状核の間にある狭い白質で、主として扁桃体から出て前走する線維からなる。

8. Lamina affixa(付着板)Lamina affixa
→付着板は側脳室の内面をおおう上衣層の一部にすぎないが、二次的に間脳に属する視床の背側面の外側部を多い、これと癒着したものである。

9. Fissura choroidea(脈絡裂)Choroid fissure
→視床と脳弓の間の間隙。ここを通って脈絡叢が側脳室へでる。下角では海馬采と分界条の間になる。

10 Taenia choroidea(脈絡ヒモ)Tenia choroidea
→側脳室の脈絡叢を視床へ付着する線条。脈絡叢を取り除くと輪郭線としてみえる。

11 Plexus choroideus ventriculi lateralis(側脳室脈絡叢)Choroid plexus of lateral ventricle  →脈絡裂より側脳室中へ入る血管に富む絨毛状花飾り。室間孔より下角まで達す。

12 Bulbus cornus occipitalis [posterioris](後角球[後頭角球])Bulb of posterior horn
→後角内側面の隆起。鳥距溝により生ずる。

13 Calcar avis(鳥距)Calcar avis
→後角内側面の隆起。鳥距溝により生ずる。

14 Eminentia collateralis(側副隆起)Collateral eminence
→海馬近傍で下角外側底において側副溝により生ずる隆起。

15 Trigonum collaterale(側副三角)Collateral trigone
→後角の境で側副隆起のはじまる拡がった部分。

16 Hippocampus(海馬)Hippocampus
→海馬は(海馬はウマの前半身と長い魚の尾をもったギリシャ神話における動物)またはアンモン角(アンモンはエジプトの巻いた角をもった神)は海馬溝による長い弯曲したたかまりで、側脳室下角の内側壁の大部分を占め、その肥厚した前端部の上面にはいくつかの指のような肥厚があり、これは海馬足または海馬指とよばれ、ほとんど下角の前端に達している。海馬の側脳室表面は海馬白板によっておおわれる。これは内側方は海馬采に続く。海馬采は海馬をおおってその内側部に付く。

17  Pes(海馬足)Pes
→海馬の鈎状になった前縁。

18  Alveus(海馬白板)Alveus
→海馬表面の白質の薄層。

19  Fimbria(海馬采)Fimbria
→海馬白板より海馬の内側上方へでた白質線維。脳弓脚として脳弓へ続く。