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- 254_00【Calcaneus; *Calcaneal bone; *Heel bone踵骨 Calcaneus】
→(踵骨は腓側近位足根に属し足根骨のうち最大の骨で、距骨の下に位置する。形は前後に長い不正四角柱で、長軸は上前方やや外側方へ向いている。後方部は下腿骨の後縁を越えて後方へ突出している。大きく膨隆した後方部が踵骨隆起で、四角柱の前方1/3と中央1/3の境界部で前内側方へ突出した部分が載距突起である。上面後方1/3は前後に凹、内外に凸の粗面をなす。中央1/3で前上方に向かう前後に凸面の楕円形の関節面が距骨の後踵骨関節面に対する後距骨関節面である。前方は1/3は後方2/3より約1/2低位で粗面をなし、前方ほど幅が狭くなる。前方の上内側の小さな関節面が前踵骨関節面に対する前距骨関節面である。前面は6面のうち最小で、上下に凹左右に凸の関節面をなし、立方骨と関節する立方骨関節面をなし、立方骨と関節する立方骨関節面である。後面は卵円形を呈し、長軸は外上方から内下方へ向かい下方ほど幅が広い。上方1/4平滑であるが中央2/4は膨隆し粗面をなす。下方1/4は前下方へ傾斜し、下端は膨隆している。下面最後方の大きな隆起が踵骨隆起である。浅い陥凹部により内側の幅が広く短い踵骨隆起内側隆起と、外側の幅が狭く前方へ長い踵骨隆起外側突起とに分けられる。下面前方には前後に走る小結節がある。外側面で前方1/3と中央1/3の境界部で前下方へ斜めに走る小隆起が腓骨筋滑車である。腓骨筋滑車の後下面に沿い後上方から前下方へ走る斜溝が、長腓骨筋腱が通る長腓骨筋腱溝であり、滑車の前上面に沿う浅い溝を短腓骨筋腱が通る。内側面は上下に凹の平滑面であるが、前方1/3と中央1/3の境界部に前上方から後下方方向斜めに圧平された形の載距突起がある。載距突起基部の前面で内側後上方から外側前下方へ走る溝が距骨溝である。距骨の距骨溝ととに足根洞を形成する。足根洞は前外側方が広い漏斗状を呈する。載距突起の上面は上下に長い楕円形の関節面となす。距骨の中踵骨関節面に対する中距骨関節面である。載距突起の後面で後上方から前下方へ走る浅い溝が長母趾屈筋腱溝で、距骨の同名溝のつづきをなす。ラテン語のCalx(calcis)(石灰・踵)に由来する。)
- 254_01【Middle talar articular surface of calcaneum中距骨関節面 Facies articularis talaris media calcanei】 Middle surface for articulation with the talus, which is separated from the posterior talar articular surface by the calcaneal sulcus.
→(距骨の下面にある中踵骨関節面に対する中距骨関節面をがある。)
- 254_02【Anterior talar articular surface of calcaneum前距骨関節面;遠位距骨関節面(踵骨の) Facies articularis talaris anterior calcanei; Facies articularis talaris distalis】 Smaller surface on the anterior calcaneus for articulation with the talus.
→(距骨の下面にある前踵骨関節面に対する前距骨関節面がある。この名前のように距骨を載せている。)
- 254_03【Articular surface for cuboid on calcaneum立方骨関節面;方形骨関節面 Facies articularis cuboidea calcanei】 Surface on the anterior aspect of the calcaneus for articulation with the cuboid.
→(距骨体の前面は上下に凹、左右に凸の立方骨関節面をつくる。)
- 254_04【Sustentaculum tali; Talar shelf載距突起 Sustentaculum tali】 Shelflike process located inferomedial to the middle talar articular surface. It supports the talus and bears most of its bulk.
→(中距骨関節面と前距骨関節面はともに距骨の前半部をのせ、載距突起という台状突起の上面をなしている。踵骨の前端には立方骨に対する関節面がある。)
- 254_05【Groove for tendon of flexor hallucis longus長母趾屈筋腱溝;長母指屈筋腱溝(足の) Sulcus tendinis musculi flexoris hallucis longi】 Groove on the inferior aspect of the sustentaculum tali for the tendon of the flexor hallucis longus muscle.
→(踵骨体の内側面には載距突起の下を後上方から前下方に向かう長母趾屈筋腱溝があって、距骨溝突起の同名溝につづく。)
- 254_06【Posterior talar articular surface of calcaneum後距骨関節面;近位距骨関節面 Facies articularis talaris posterior calcanei; Facies articularis talaris proximalis】 Largest posterior articular surface for the talus.
→(距骨溝の後縁は強く前方に傾き、前後方向に凸の後距骨関節面によって境される。踵骨の上面には前・中・後距骨関節面があって距骨をのせている。)
- 254_07【Calcaneal tuberosity踵骨隆起 Tuber calcanei】 Tuberosity on the posterior aspect of the calcaneus.
→(踵骨の後半部は大きな骨塊となって後方に飛び出している。この部分は踵骨隆起と呼ばれ、いわゆるかかとの主要部を成している。その後面には表面にギザギザした稜線が横に走っているが、ここはアキレス腱がつく場所である。)
- 254_08【Medial process of calcaneal tuberosity踵骨隆起内側突起;踵骨隆起脛側結節 Processus medialis tuberis calcanei; Tuberculum tibiale tuberis calcanei】 Slight projection anterior, inferior, and medial to the calcaneal tuberosity. Origin of the abductor hallucis and the flexor digitorum brevis muscles.
→(踵骨隆起は高く大きく前後に長い長方形をなす部で関節面を有せず、その後下端は著しく厚く突出して、下面の内外で高まって踵骨隆起外側突起および踵骨隆起内側突起をつくる。)