453
- 453_01【External occipital protuberance外後頭隆起;後頭結節;外後頭結節 Protuberantia occipitalis externa】 Easily palpable bony projection at the border between the occipital and nuchal planes.
→(外後頭隆起は凸面をなす後頭鱗の外面のほぼ中央に外後頭隆起がある。)
- 453_02【Mastoid process乳様突起;乳突隆起 Processus mastoideus】 Projection behind the external acoustic meatus that contains the mastoid cells.
→(乳突部の大部分は、下前方に向かって突出する大きい乳様突起で占められる。その表面は胸鎖乳突筋の着くところで粗である。乳様突起の内部は成人では大部分、多数の小さい乳突蜂巣で占められる。これは生後に乳様突起の発育に伴って拡がるもので、その拡がりは個体によりかなりまちまちであり、錐体の方にもおよぶ。乳突蜂巣は互いに迷路状につながっていて、そのつづきは乳様突起の上半分にある乳突洞につながっている。乳突洞はその前方の小さい乳頭洞入口を経て、後方から鼓室の上部に開く。生体では鼓室の内面を被う粘膜の続きが乳突洞を経てすべての乳頭蜂巣の内面にまでおよんでいる。)
- 453_03【Spinous process of C7 vertebra; Spinous process of vertebra promines棘突起(第7頚椎の) Processus spinosus (Vertebra cervicalis VII)】
→()
- 453_04【Spinous process of T4 vertebra; Spinous process of fourth thoracic vertebra棘突起(第4胸椎の) Processus spinosus (Vertebrae thoracic IV)】
→()
- 453_05【Sixth rib [VI]第6肋骨 Costa VI; [VI]】
→()
- 453_06【Spinous process of T12 vertebra; Spinous process of twelfth thoracic vertebra棘突起(第12胸椎の) Processus spinosus (Vertebrae thoracic XII)】
→()
- 453_07【Twelfth rib [XII]第12肋骨 Costa XII】
→()
- 453_08【Semispinalis capitis muscle頭半棘筋;横突後頭筋 Musculus semispinalis capitis; Musculus transversooccipitalis】 o: Transverse processes of T6-C3. i: Inferior to the superior nuchal line. I: Posterior rami of spinal nerves of C1-C5.
→(頭半棘筋の起始は上位6個の胸椎と第7頚椎の横突起、第4~6頚椎関節突起。停止は後頭骨の上下項線間の項平面。機能として脊柱の伸展、側方屈曲。頭、肋骨、骨盤の伸展。神経支配は第1~6頚椎。動脈は後肋間動脈の筋枝、後頭動脈の下行枝、肋頚動脈の深頚枝から受ける。頭半棘筋は頚部の板状筋に完全におおわれ頚最長筋と頭最長筋の内側にある。固有背筋の外側筋群を形成する筋原基から大部分形成される。それ故に、この筋は脊髄神経後枝の内側枝ばかりでなく、外側枝の支配も受ける。この筋は複合羽状型であり、不完全に狭い内側筋束と、線維質の外側筋束に分化し、両者とも中間腱を所有する(内側筋束はときどき2つ)。)
- 453_09【Splenius muscle板状筋 Musculus splenius】 Muscle that covers and fixes the upper portion of the erector spinae. Action on one side produces ipsilateral rotation; bilateral action produces extension. I: Posterior rami of spinal nerves C1-C7.
→(板状筋はその走行と付着部によって、起始はあまり明確ではないが、頭板状筋と頚板状筋に分けられる。両筋は内側から外側(頚部では上位頚椎の横突起へ、頭部では乳様突起と後頭骨鱗状部へ)に走行し、同側へ回旋する。起始と走行:筋は頚椎と上位の胸椎の棘突起から外側上方へ走り、上位頚椎の横突起または乳様突起に達する。これらの筋は固有の項筋群(後頭下筋群)を包む。)
- 453_10【Scalene muscles斜角筋 Musculi scaleni】
→(斜角筋は頚椎の横突起から起こり、外下方に斜走して、上位の肋骨に付く。細長い紡錘状の筋で、①前斜角筋、②中斜角筋、③後斜角筋がある。斜角筋は第1・第2肋骨を上方に上げて、胸郭上口を支持する肋骨を挙げて胸郭を拡げる。)
- 453_11【Serratus posterior superior muscle; Posterior superior serratus muscle上後鋸筋 Musculus serratus posterior superior】 o:Spinous processes of C6-T2. i: Second to fifth ribs. Elevates the ribs. I: Intercostal nerves.
→(上後鋸筋は薄いが、強い腱膜で第6、第7頚椎と第1、第2腰椎の棘突起から起始する。この筋は下方に斜走し、4筋腹でもって第1~第4肋骨角の外側(腸肋筋停止部の外側)に停止する。この筋は肋骨挙上のための適切な挺の役目をし、吸気に協力する。)
- 453_12【Lumbodorsal fascia腰背筋膜 Fascia lumbodorsalis】
→(固有背筋は前後から鞘状に筋膜で囲まれる。この筋膜を胸腰筋膜(図4-24)という。筋膜の後面はとくに腰部で厚く強靱で、腰筋筋膜といわれる。腰背筋膜は腸骨稜と第12肋骨との間に張り、前外側ではとくに厚く腱膜様となって、内腹斜筋・腹横筋の起始となっている。
胸腰筋膜は上方で頚部の固有背筋(板状筋・頭半棘筋)を被い、項筋膜といわれる。項筋膜は正中部で項靱帯に付く。(解剖学講義))
- 453_13【External intercostal muscle外肋間筋 Musculi intercostales externi】 Muscles that extend obliquely between the ribs from posterosuperior to anteroinferior. They are active during inspiration and fix the ribs. I: Intercostal nerves.
→(外肋間筋は、肋間筋の表層を形成する。この筋は肋骨結節から肋骨の骨軟骨境界に至るまで全肋間に分布する。この筋線維は後上から前下に向かって斜走する(外腹斜筋と同様に)。)
- 453_14【Serratus posterior inferior muscle; Posterior inferior serratus muscle下後鋸筋 Musculus serratus posterior inferior】 o:Thoracolumbar fascia at the level of T11-L2. i: Lower four ribs. Draws these ribs inferiorly. I; Intercostal nerves.
→(下後鋸筋は第11、第12胸椎と第11、第2腰椎の棘突起から起始する。この筋は、肋骨角の外側で、第9~第12肋骨に短い腱にて停止する。筋起始腱膜は胸腰筋膜と広背筋の腱様板とに融合する。4つの幅広い筋膜はお互いに部分的に重なり合い、完全に広背筋に被われ、外頭側方へ斜走し停止部では横走する。下後鋸筋は胸部下口を狭くすること(横隔膜の牽引)を妨げ、吸気に協力する。)
- 453_15【Transversus abdominis muscle; Transverse abdominal muscle腹横筋 Musculus transversus abdominis】 Inner surface of the seventh through twelfth costal cartilages, thoracolumbar fascia, iliac crest, anterior superior iliac spine, inguinal ligament, i: Rectus sheath, linea semilunaris. I: Intercostal nerves 7-12, iliohypogastric nerve, ilioinguinal nerve, genitofemoral nerve.
→(腹横筋の起始は下位6本の肋骨の肋軟骨内面、腰筋膜の内層、腸骨稜の内唇の前2/3、鼡径靱帯の外方1/3。停止は腱膜鞘につつまれて両腹斜筋とともに白線の中へ。機能としては腹部の圧縮、腹部内臓の保護、強い呼気時に働く。神経支配は下位6本の肋間神経の前枝、腸骨下腹神経と腸骨鼡径神経。動脈は深腸骨回旋動脈、下腹壁動脈。腹横筋は胸横筋の尾側に隣接している。この筋は、第7(6,5)から第12肋軟骨の内面、腰椎の肋骨突起(胸腰筋膜の深葉を介して)、腸骨稜の内唇および鼡径靱帯の外側部から起こる。この筋線維は、ほぼ水平に(腹直筋に直角)に走り、半月状の外側に凸の線、半月線を越えて腱膜となる。腹横筋の腱膜は腹直筋鞘の形成に関わる。その腱膜の線維は、白線で内腹斜筋の腱膜の線維と連結している。)