目次骨格系関節系筋肉系消化器系呼吸器系胸郭泌尿器系生殖器系腹腔と骨盤腔内分泌腺心脈管系リンパ系神経系感覚器外皮

Muscles of neck(頚部の筋)Musculi colli; Musculi cervicis けいぶのきん Feneis: 098_01

[A04_2_00_001] →(頚部の筋に次のものが上げられる。1.浅頸筋:広頸筋(顔面神経)2.外側頸筋:胸鎖乳突筋(副神経と頚神経叢枝)3.前頸筋(舌骨筋):a.舌骨上筋:顎二腹筋(顔面神経と下顎神経)、茎突舌骨筋(顔面神経)、顎舌骨筋(下顎神経)、オトガイ舌骨筋(舌下神経) b.舌骨下筋:胸骨舌骨筋、肩甲舌骨筋、胸骨甲状筋(以上頚神経ワナ)、甲状舌骨筋(舌下神経)4.広頸筋(頚神経前枝の短い筋枝) 椎前筋:頚長筋、頭頂筋、前頭直筋、外側頭直筋 斜角筋:前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、(最小斜角筋))

Platysma muscle(広頚筋)Platysma こうけいきん Feneis: 098_02

[A04_2_01_001] →(広頚筋は前頚部にある薄い膜状の皮筋で、第2咽頭弓(舌骨弓)に発生した筋原基に由来し、しかも頚部にとどまった浅顔面筋である。他の全ての浅顔面筋は頭部に完全に移り表情筋をつくる。広頚筋は極めて薄い筋性の板で、皮膚の直下にある。下顎骨縁から第2(3)肋骨の高さに広がり、さらに遠く肩峰に達する。広頚筋は頚筋膜浅葉の上に広がっていて、ここを走る外頚静脈の上を通る。上方で、筋束は下顎骨と顔面皮膚に付着する。無数の筋線維が表情筋の線維索と交錯している。下方で、広頚筋はさまざまな長さの線維束となって皮下組織に放散し、一部は真皮結合組織内に終わる。左右の筋の内側部のさまざまな長さの線維束となって皮下組織に放散し、一部は真皮結合組織内に終わる。左右の筋の内側部の線維は通常オトガイ下で互いに交錯するが、下方に向かうにつれて、互いに離れ、前頚部の三角形をした正中面は広頚筋に被われずに残る。参考:頚筋中唯一の皮筋で表情筋と同系である。皮膚とは固く、頚筋膜浅葉とはゆるくつく。顔面部は下唇下制筋とつづく。)

Longus colli muscle(頚長筋)Musculus longus colli; Musculus longus cervicis けいちょうきん Feneis: 098_03

[A04_2_01_002] →(頭長筋と頚長筋はおうおうにして互いの境界が明瞭に定められない。この筋は縦あるいは斜めに走る線維束を持つ複合羽状構造をもつ。筋腹には通常不完全ながら腱画が挿入されている。垂直部の起始は最初の3つの胸椎と最後の3つの頚椎椎体。停止は垂直部は第2,3,4頚椎椎体へ。下傾斜部の起始は最初の3つの胸椎椎体。下傾斜部の停止は第5,6頚椎横突起の前結節。上傾斜部の起始は第3,4,5頚椎の横突起の前結節。上傾斜部の停止は環椎の前結節である。機能として頚椎と頭を屈曲し、かつ回旋の補助をする。一側だけが動けば頚椎を側方に傾ける。神経支配は第2から第8の頚神経前枝。動脈は上項咽頭動脈の前椎骨枝、上行頚動脈および椎骨動脈の筋枝から受ける。)

Longus capitis muscle(頭長筋)Musculus longus capitis とうちょうきん Feneis: 098_04

[A04_2_01_003] →(頭長筋と頚長筋はおうおうにして互いの境界が明瞭に定められない。この筋は縦あるいは斜めに走る線維束を持つ複合羽状構造をもつ。筋腹には通常不完全ながら腱画が挿入されている。頭長筋の起始は第3,4,5,6頚椎横突起の前結節。停止は後頭骨底部の下面。機能として頚椎と糖を屈曲しかつ回旋の補助をする。神経支配は第1,2,3,4頚神経の筋枝。動脈は下甲状腺動脈の上行頚枝、上行咽頭動脈の前脛骨枝、脛骨動脈の筋枝から受ける。)

Rectus capitis anterior muscle; Anterior rectus capitis muscle(前頭直筋)Musculus rectus capitis anterior ぜんとうちょくきん Feneis: 098_11

[A04_2_02_002] →(前頭直筋はもっとも頭方に位置し、環椎と後頭骨の間にある。一般に単一分節筋でありC1頚神経前枝のみに支配される。)

Rectus capitis lateralis muscle; Lateral rectus capitis muscle(外側頭直筋)Musculus rectus capitis lateralis がいそくとうちょくきん Feneis: 098_12

[A04_2_02_003] →(外側頭直筋は椎間横突起の前部に起こり、後頭骨頚静脈突起に停止する。C1頚神経前枝に神経支配される。作用として頭を同側に曲げる。)

Scalenus anterior muscle; Anterior scalene muscle(前斜角筋)Musculus scalenus anterior ぜんしゃかくきん Feneis: 098_05

[A04_2_01_004] →(前斜角筋は、C3-6横突起の前結節から起こり、第1肋骨表面にある斜角筋結節に達する。参考:斜角筋群は主に吸息筋として働き頚椎を動かす作用はむしろ従であるという。)

Scalenus medius muscle; Middle scalene muscle(中斜角筋)Musculus scalenus medius ちゅうしゃかくきん Feneis: 098_06

[A04_2_01_005] →(中斜角筋はもっともよく発達した悌子状の筋で、C3-7横突起(前、後結節間の溝)に起始をもち、しばしば環椎と軸椎から起こる副束を持つ。この筋は第1肋骨に鎖骨下大静脈溝の背外側で停止し、ときに線維束の一部が第2肋骨外側外面に付くこともある。参考:斜角筋群は主に吸息筋として働き頚椎を動かす作用はむしろ従であるという。)

Scalenus posterior muscle; Posterior scalene muscle(後斜角筋)Musculus scalenus posterior こうしゃかくきん Feneis: 098_07

[A04_2_01_006] →(後斜角筋は、C5とC6の横突起後結節から起こり、筋腹は中斜角筋の背側縁を廻って腹側に向きを変え、第2肋骨外面に、ときどきさらに第3肋骨に停止する。神経支配はC7およびC8由来の腕神経叢からの筋枝を受ける。参考:斜角筋群は主に吸息筋として働き頚椎を動かす作用はむしろ従であるという。)

Scalenus minimus; Scalenus minimus muscle; Sibson's muscle(最小斜角筋)Musculus scalenus minimus さいしょうしゃかくきんSibson's muscle Feneis: 098_08

[A04_2_01_007] →(最小斜角筋はC6(7)横突起の前結節から起こる。この筋線維は(前斜角筋のすぐうしろで)第1肋骨内縁に停止し、胸膜上膜に放散する。鎖骨下動脈は最小斜角筋の腹側を走り、腕神経叢の下部神経根C6(7)横突起の前結節から起こるこの筋線維は(前斜角筋のすぐうしろで)第1肋骨内縁に停止し、胸膜上膜に放散する。鎖骨下動脈は最小斜角筋の腹側を走り、腕神経叢の下部神経根(C(6)7,T(1)はこの筋の背側を通って斜角筋隙から出る。参考:日本人では37%、白人ではこれより多く50%に出現する(岩田惣七:十全会誌35,1930;猪口清一郎ほか:熊医会誌34,1960)。どの報告も一致して右側にやや多い。アイヌ人では10側のうち7側に見られている(新藤省三:北海道医誌8,1930)。)

Sternocleidomastoid muscle(胸鎖乳突筋)Musculus sternocleidomastoideus きょうさにゅうとつきん Feneis: 098_09

[A04_2_01_008] →(胸鎖乳突筋は側頚部にある強大な斜めに縦走する浅層の筋。胸骨柄前面と鎖骨の胸骨端から2頭をもっておこり、両頭は合して強い筋腹をつくって後上方に走り、乳様突起および後頭骨の上項線につく。作用は複雑で、両側が同時に働くとオトガイを上げて後頭部を片側が働けば頭を対側にまわすが、その浅オトガイが対側に向かって上り、頭は逆に同側に傾く。支配神経は副神経外枝と頚神経叢筋枝(C2, C3)であり、したがって僧帽筋と同系の筋である。また、第6咽頭弓に発生する鰓弓筋で、鎖骨上窩を囲む2頭(胸骨頭と鎖骨頭)をもって始まる。胸骨頭は胸骨柄の上縁から、鎖骨頭は鎖骨の胸骨端から起こる。筋膜は頚筋膜浅葉に鞘状に包まれており、斜め上方に向かって幾分螺旋状に回転しながら頚部外側面を横切り、よく発達した腱となって乳様突起と上項線に停止する。筋の表面は、起始部で腹側に、停止部で外側に向く。参考:副神経外枝の僧帽筋枝は、外枝がこの筋に入る前に分かれることと、筋内で分かれて再び外に現れることがある。胸鎖乳突筋はドイツ語ではKopfnicker(頭をこっくりとうなずかせる筋)と呼ばれるが、これは作用の点からは正しくない。この筋が片側だけ収縮すると、頭はその側へ傾き反対側を振り向いて、あたかも「首をかしげる」状態になる。また両側の物が同時に収縮すると、頭を胴体にめり込ませるように働くのえある。Musculus sternocleidomastoideusというラテン名はあまりにも長たらしいので、米英では多少簡略化してsternomastoid muscleともよぶ。片側の胸鎖乳突筋が先天的に短い場合、または出産時の外傷などによって瘢痕化して短縮すると、この筋の作用を考えればすぐわかるように、頭は病側へ傾くと共に健側にねじれたままの状態になるこれを斜径torticolis, wryneck(性格には筋性斜径)といい、かなり頻度の高いものである。略語(SCM))

Suboccipital muscles(後頭下筋;後頭下筋群)Musculi suboccipitales こうとうかきん;こうとうかきんぐん Feneis: 098_10

[A04_2_02_001] →(固有背筋の最深層のうち、軸椎、環椎、後頭骨の3者を結ぶ4つの小筋群をさす。大後頭筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋がそれである。)

Rectus capitis posterior major muscle(大後頭直筋)Musculus rectus capitis posterior major だいこうとうちょくきん Feneis: 098_13

[A04_2_02_004] →(大後頭直筋は軸椎の棘突起から外側方向に下項線の中1/3の上方に走行する。作用:主として頭を後ろに引いて直立位に保持する。一側が動けば同側にまげる。また下頭斜筋は同側に回す。参考:後頭下筋は回旋筋などの最上部に相当するが、上頭斜筋だけは神経支配を異にし、最長筋系に属する。)

Rectus capitis posterior minor muscle; Minor posterior rectus capitis muscle(小後頭直筋)Musculus rectus capitis posterior minor しょうこうとうちょくきん Feneis: 098_14

[A04_2_02_005] →(小後頭直筋の短筋(もっとも上方に位置する後ろ横突間筋)は環椎後隆起で起始し、下項線の下で大後頭直筋の内側に停止する。)

Obliquus capitis superior muscle(上頭斜筋;頭斜筋)Musculus obliquus capitis superior; Musculus obliquus capitis じょうとうしゃきん;とうしゃきん Feneis: 098_15

[A04_2_02_006] →(上頭斜筋は、もっとも上方に位置する後横突間筋であり、環椎の横突起の後部から下項線まで少々上向きに走行し、大後頭直筋の停止部の少々上で、外側部に停止する。)

Obliquus capitis inferior muscle; Inferior oblique capitis muscle(下頭斜筋;環椎斜筋)Musculus obliquus capitis inferior; Musculus obliquus atlantis かとうしゃきん;かんついしゃきん Feneis: 098_16

[A04_2_02_007] →(下頭斜筋は軸椎の棘突起に起始し、環椎の横突起に停止する。この筋は後頭三角の下縁を形成する(内側縁:大後頭直筋、外側縁:上後頭斜筋)、後頭三角の深部には椎骨動脈と4つの深項部筋を支配する大頚神経後枝(=後頭下神経)が存在する。)

Suprahyoid muscles(舌骨上筋)Musculi suprahyoidei ぜつこつじょうきん Feneis: 098_17

[A04_2_03_001] →(舌骨上筋は舌骨上部にあって、頭蓋底・下顎骨と舌骨を結ぶ筋で、舌骨が固定さえるときには下顎を下方にひき(下顎の下性・開口)、咀嚼運動の補助筋となる。下顎が固定されるときには、舌骨を上方に引き上げる。舌骨をひきあげる運動はとくに嚥下のさい行われる運動である。また、舌骨上筋が舌骨下筋とともに働くと、舌骨は固定され、これによって舌を支持して舌自体の運動を化膿にする。顎二腹筋、胸骨舌骨筋、顎舌骨筋、およびオトガイ舌骨筋を含む筋群。)

Digastricus muscle; *Digastric muscle(顎二腹筋)Musculus digastricus; Musculus biventer mandibulae がくにふくきん Feneis: 098_18

[A04_2_03_002] →(顎二腹筋は舌骨の上方にある細長い筋で中間腱で前腹と後腹との2腹に分かれる。その後腹をもって側頭骨乳突切痕で起始し、斜め前・下方へ走る。舌骨付近で後腹は中間腱に移行し、この腱は二分した茎突舌骨筋によって挟まれ、かつ線維性滑車によって舌骨に固定される。前腹(顎舌骨筋からは皮膚側へ位置しているが)は中間腱から起始し、下顎骨内面で下顎下縁近くの二腹筋窩に停止する。顎二腹筋の前腹(下顎神経の枝である顎舌骨筋神経の支配)と後腹(顔面神経の支配)とは神経支配が異なることは注意を要する。下顎が固定されているときには、舌骨を引き上げる。舌骨が固定されているときは下顎骨を後下方に引く。両者は発生学的にも由来を異にし、前腹は顎舌骨筋・口蓋帆長筋などとともに咀嚼筋と同類(鰓弓のうち顎骨弓mandibular archに属する筋)であり、後腹は茎突舌骨筋・アブミ骨筋などとともに顔面表情筋と同類(鰓弓のうち舌骨弓hyoid archに属する筋)である。ちなみに、咀嚼筋は下顎神経で支配され、顔面表情筋は顔面神経支配である。このように発生学的な由来を知れば、色々な筋の支配を整然と整理することができる。)

Anterior belly of digastric muscle(前腹(顎二腹筋の))Venter anterior; Venter mandibularis (Musculus digastricus) ぜんふく(がくにふくきんの) Feneis: 098_19

[A04_2_03_003] →(顎二腹筋の前腹は下顎骨から中間腱までの部分。顎舌骨筋神経から支配を受ける。)

Posterior belly of digastric muscle(後腹(顎二腹筋の))Venter posterior; Venter mastoideus (Musculus digastricus) こうふく;こうとう(がくにふくきんの) Feneis: 098_20

[A04_2_03_004] →(顎二腹筋の後腹は乳様突起から中間腱までの部分)

Stylohyoid muscle(茎突舌骨筋)Musculus stylohyoideus けいとつぜつこつきん Feneis: 098_21

[A04_2_03_005] →(茎突舌骨筋は側頭骨の茎状突起の基部後面から起始する。茎突舌骨筋の筋腹は二分して顎二腹筋の中間腱を挟みつける。茎突舌骨筋は舌骨体および大角に停止する。作用として舌骨を挙上する。顔面神経から支配を受ける。)

Mylohyoid muscle(顎舌骨筋;口底隔膜)Musculus mylohyoideus; Diaphragma oris がくぜつこつきん;こうていかくまく Feneis: 098_22

[A04_2_03_006] →(顎舌骨筋は両側性に下顎骨の内面側から舌骨筋線の部分で起始する。左右両筋部は後方で収斂して、正中縫線で合一して筋板を形成し、この筋板は舌骨体に付着し、かつ両側下顎骨半を連結する。両側顎舌骨筋は口底隔膜を形成する。)

Geniohyoid muscle(オトガイ舌骨筋)Musculus geniohyoideus おとがいぜつこつきん Feneis: 098_23

[A04_2_03_007] →(オトガイ舌骨筋は顎舌骨筋の上に(口腔の方向)に存在する。オトガイ舌骨筋はオトガイ内面のオトガイ棘から舌骨体まで走る。)

Infrahyoid muscles; Strap muscles(舌骨下筋;舌骨下筋群)Musculi infrahyoidei ぜつこつかきん;ぜっこつかきんぐん Feneis: 098_24

[A04_2_04_001] →(舌骨下筋は舌骨、ひいては下顎骨に作用するが、頚部脊柱にも作用が及ぶ。 舌骨下筋に属するものは、胸骨舌骨筋、肩甲舌骨筋、胸骨甲状筋および甲状舌骨筋である。発生学的にはこれらの筋は腹側縦筋系に数えられる。肩甲舌骨筋はまた上肢帯の筋にも属している。神経支配:頚神経ワナの上根(舌下神経の下行枝とも呼ぶ)と甲状舌骨筋枝は舌下神経の枝のようにみえるが、実はC1とC2から舌下神経に合した神経線維が再び分かれたものとされている。オトガイ舌骨筋枝も同じであるという。なお、これらの筋は舌筋(舌下神経支配)と関係が深く、また大部分は直筋系に属する。)

Sternohyoid muscle(胸骨舌骨筋)Musculus sternohyoideus きょうこつぜつこつきん Feneis: 098_25

[A04_2_04_002] →(胸骨舌骨筋は、前頚部舌骨下筋の1つ胸骨柄の後面と胸鎖関節から起こる。上方に向かって正中線に近づき、舌骨体の上縁に停止する。作用として舌骨を下げる。神経支配:脊髄頚神経ワナを介して上位頚神経参考:上端と正中甲状舌骨靱帯との間に舌骨後包(不対)がある。)

Omohyoid muscle(肩甲舌骨筋)Musculus omohyoideus けんこうぜつこつきん Feneis: 098_26

[A04_2_04_003] →(肩甲舌骨筋は、肩甲骨上縁で肩甲切痕の内側から、そのほか上肩甲横靱帯から起こり舌骨に向かう。中間腱により下および上腹に分けられる。参考:上腹と下腹は別の神経枝を受ける。)

Superior belly of omohyoid muscle(上腹(肩甲舌骨筋の))Venter superior (Musculus omohyordeus) じょうふく(けんこうぜつこつきんの) Feneis: 098_27

[A04_2_04_004] →(肩甲舌骨筋上半部。舌骨から中間腱までの部分。)

Inferior belly of omohyoid muscle(下腹(肩甲舌骨筋の))Venter inferior (Musculus omohyordeus) かふく(けんこうぜつこつきんの) Feneis: 098_28

[A04_2_04_005] →(中間腱から肩甲切痕までの肩甲舌骨筋下半部。)

Sternothyroid muscle(胸骨甲状筋)Musculus sternothyroideus きょうこつこうじょうきん Feneis: 100_01

[A04_2_04_006] →(胸骨甲状筋も前頚部舌骨下筋の1つ。胸骨後面に起始を持ち、胸骨舌骨筋の背側およびやや内側にある。急角度上方に走り、甲状軟骨の斜線とそのうしろに付く。機能としては喉頭と甲状軟骨を下制する(ひき下げる)。神経支配は頚神経ワナ。動脈は上甲状腺動脈の輪状甲状枝から受ける。)

Thyrohyoid muscle(甲状舌骨筋)Musculus thyrohyoideus こうじょうぜつこつきん Feneis: 100_02

[A04_2_04_007] →(甲状舌骨筋は、胸骨甲状筋の連続のように見える前頚部の舌骨下筋群の1つ。舌骨に向かって走る胸骨舌骨筋の上方への延長を形づくる。甲状軟骨から始まり舌骨体と舌骨大角の腹側半部に停止する。参考:この筋と甲状舌骨膜との間に舌骨下包、甲状軟骨喉頭隆起の前に喉頭隆起皮下包がある。)

Levator glandulae thyroideae; Levator glandulae thyroideae muscle(甲状腺挙筋)Musculus levator glandulae thyroideae こうじょうせんきょきん Feneis: 100_03

[A04_2_04_008] →(不定ではあるが甲状線挙筋が、甲状舌骨筋の浅層の線維が種々に分かれたものであり、筋束は甲状舌骨筋の下部、甲状軟骨、その他の舌骨から起こり、甲状線狭部あるいは錐体葉に向かう。日本人では28%に出現し(Nishi)、アイヌ人では12体のうち11体に見られたという(渡辺左武郎:解剖学雑誌34(6,付)、1959)。)

Cervical fascia(頚筋膜)Fascia cervicalis; Fascia colli けいきんまく Feneis: 100_04

[A04_2_05_001] →(頚部の筋膜を総称して頚筋膜といい、3葉に分けられる。)

Investing layer of cervical fascia; Superficial layer of cervical fascia(浅葉;浅層(頚筋膜の);浅頚筋膜)Lamina superficialis (Fasciae cervicalis) せんよう;ひふくきんまく(けいきんまくの) Feneis: 100_05

[A04_2_05_002] →(頚筋膜の浅葉は別名を浅頚筋膜Fascia cervicalis superficialisともいい広頸筋の下にあるうすい筋膜で胸鎖乳突筋を包み、上方は舌骨と下顎骨底につき、さらに顔面に延びて咬筋筋膜につづく。下方は鎖骨と胸骨上縁につく。胸鎖乳突筋の前縁より前では、浅葉より下にある気管前葉に重なり、この筋の後ろでは気管前葉に合して浅背筋膜につづく。なお浅葉のうち舌骨より上の部は、舌骨上筋を多うので舌骨上筋膜ともいい、その外側部は顎下三角を被い顎下腺を包む。なお、浅葉は胸鎖乳突筋下部の後縁で下頚静脈に貫かれる。)

Suprasternal space(胸骨上隙)Spatium suprasternale きょうこつじょうげき Feneis: 100_06

[A04_2_05_003] →(胸骨上隙は胸骨上縁の近くで頚筋膜の浅葉と気管前葉との間にある狭い間隙。胸骨上隙には疎性結合組織・脂肪組織があり、左右の前頚静脈を結ぶ静脈が横走する。)

Pretracheal layer of cervical fascia; Middle layer of cervical fascia; Pretracheal lamina of cervical fascia(気管前葉(頚筋膜の);中頚筋膜)Lamina pretrachealis (Fascia cervicalis) きかんぜんよう;ちゅうけいきんまく(けいきんまくの) Feneis: 100_07

[A04_2_05_004] →(頚筋膜の気管前葉は別名を中頚筋膜Fascia cervicalis mediaともいい舌骨下筋を包む筋膜で、上方は舌骨、下方は胸骨と鎖骨につき、後方は浅葉に合する。肩甲舌骨筋の中間腱を包む部分は強く、鎖骨に結合してその滑車となっている。気管前葉は浅葉の後面に密接し、胸骨上隙のほかはとくに間隙はない。)

Suspensory ligament of thyroid gland(甲状腺提靱帯)Ligamentum suspensorium glandulae thyroideae こうじょうせんていじんたいBerry's ligament Feneis: 100_08

[A04_2_05_005] →(甲状腺提靱帯は甲状腺鞘から甲状腺および輪状軟骨に至る数本の線維帯。)

Prevertebral layer; Deep layer (of cervical fascia)(椎前葉(頚筋膜の);椎前筋膜;深頚筋膜)Lamina prevertebralis fasciae cervicalis; Fascia cervicalis profunda ついぜんよう;しんけいきんまく(けいきんまくの) Feneis: 100_09

[A04_2_05_006] →(頚筋膜の椎前葉は別名を深頚筋膜Fascia cervicalis profundaともいい後頚筋を包む筋膜で、椎体と後頚筋すなわち椎前筋と斜角筋との前面を被う筋膜で、上方では頭蓋底に付き、下方は食道の後ろで胸内筋膜に連なる。外側部は斜角筋群を被い、後方は項筋膜に移行する。一部は斜角筋隙から出る腕神経叢と鎖骨下動脈を包んで腋窩にいたる。)

Carotid sheath(頚動脈鞘)Vagina carotica けいどうみゃくしょう Feneis: 100_10

[A04_2_05_007] →(頚部内臓の両側を上下行する総頚動脈(上方では内、外頚動脈)、内頚静脈および迷走神経は共同の筋膜の鞘で包まれる。この鞘は頚筋膜の気管前葉およびこの外に接する浅葉のほか、これらと椎前葉とを連ねる筋膜で構成される。交感神経幹はこの鞘の後にある。肩甲舌骨筋が収縮すると、その中間腱と結合している頚動脈鞘が緊張し、それによって内頚静脈を広げ、頭部静脈血の還流を助けるという。)

Pharyngeal muscles(咽頭筋)Musculi pharyngis いんとうきん

[A04_2_06_001] →(咽頭壁は最上部の咽頭頭底板の部分を除き、横紋筋の筋層を有する。この筋層は主として燕下時の咽頭の運動に関与し、舌咽・迷走神経支配である。筋束は多く咽頭後壁正中腺の結合織性のの咽頭縫線に停止し、縫線は上方頭蓋底に付着する。起始により以下の筋を分ける。翼状突起内側板下部から起こり咽頭縫線に停止する上咽頭収縮筋翼突咽頭部、翼突下顎縫線から起こり咽頭縫線に停止する上咽頭収縮筋頬咽頭部、顎舌骨筋線から起こり咽頭縫線に停止する上咽頭収縮筋顎咽頭部、舌から起こり咽頭縫線に停止する上咽頭収縮筋舌咽頭部、茎状突起から起こり咽頭壁、甲状軟骨、喉頭蓋に停止する茎突咽頭筋、耳管軟骨から起こり咽頭壁に停止する耳管咽頭筋、耳管軟骨より起こり咽頭壁に停止する耳管咽頭筋、舌骨小角より起こり咽頭縫線に停止する中咽頭収縮筋小角咽頭部、舌骨大角より起こり咽頭縫線に停止する中咽頭収縮筋大角咽頭部、甲状軟骨斜線より起こり咽頭縫線に停止する下咽頭収縮筋甲状咽頭部、輪状軟骨より起こり下部は輪状に走る下咽頭収縮筋輪状咽頭部。)

Laryngeal muscles(喉頭筋)Musculi laryngis こうとうきん

[A04_2_07_001] →(喉頭筋はすべて横紋筋である。)

最終更新日:19/10/13

funalogo.gif (2604 バイト)

 

You are the th visitor to this page !(since 2000/1/1)

本日の番目です。昨日はth visitor to this page !

アクセス集計