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- 615_01【Axillary artery腋窩動脈 Arteria axillaris】 Continuation of the subclavian artery that reaches the inferior border of the pectoralis major.
→(腋窩動脈は鎖骨下動脈よりつづく上肢の動脈の本幹で、第1肋骨外側縁の高さで鎖骨下動脈よりつづいてはじまり、大胸筋の停止腱、あるいは大円筋の停止腱の高さで上腕動脈に移行する。これに通常3部を区分し、第1部は、小胸筋の上縁より上方にある部分で、前面は大胸筋鎖骨部に被われ、後方と外側は腕神経叢に接する。第2部は、小胸筋の後面にあたる部分で、この部で腋窩動脈は腕神経叢に貫くため、その後面、内側面、外側面をそれぞれ腕神経叢の後神経束、内側神経束および外側神経束に達している。第3部は、小胸筋の下縁より下方にある部分で、前面は正中神経に、外側は筋皮神経と烏口腕筋に、内側は尺骨神経を介して腋窩静脈に、そして後面は橈骨神経と腋窩神経を介して肩甲下筋と広背筋の停止腱に接する。枝としては、①肩甲下肢、②最上胸動脈、③胸肩峰動脈、④外側胸動脈、⑤肩甲下動脈、⑥前上腕回旋動脈、⑦後上腕回旋動脈)
Casserio's nerve
- 615_02Casserio's nerve【Musculocutaneous nerve筋皮神経 Nervus musculocutaneus】 Nerve arising from the lateral cord that pierces the coracobrachialis, which it supplies along with the biceps and brachialis. It ends as the lateral cutaneous nerve of forearm.
→(筋皮神経は第5頚神経~第7頚神経由来の外側神経束より起こり、烏口腕筋を貫き、烏口腕筋、上腕二頭筋および上腕筋を支配し、外側前腕皮神経となって前腕外側半部に分布する。皮神経をまとめると、筋枝は上腕前側の屈筋(烏口腕筋・上腕筋・上腕二頭筋)に分布する。皮枝は前腕外側部の皮膚部に分布する。そのほかに関節枝を肘関節に送る。)
- 615_03【Median nerve正中神経 Nervus medianus】 Nerve formed by the medial and lateral cords.
→(内側および外側神経束よりなる(C6-T1)。(Feneis))
- 615_04【Deltoid muscle三角筋 Musculus deltoideus】 Muscle consisting of three parts, all attaching on the deltoid tuberosity of the humerus and acting together to abduct the arm to about 90°. I: Axillary nerve.
→(三角筋は肩から上腕の上部にかけての丸みをつくる強大な筋。厚い筋性の被いで、上腕骨近位端を上、前、横および後から包んでいる。これは肩の弯曲を形どっている。しかしそれは筋自体によるものではなく、骨の形、特に大結節によっている。広げると、この筋は逆さにしたギリシャ文字のデルタに似ている。なぜなら肩関節における起始は非常に広がっており、上腕骨における停止は大変狭いからである。三角筋は鎖骨の外側1/3、肩峰および肩甲棘から起こる。肩峰部は複合羽状である(多数の線維-大きな生理的断面)、筋の内表面にあり三角筋粗面に停止しする腱に向かって筋線維の太い束が、集まっている。作用として上腕を外転する。しかし、三角筋は上腕を体幹に沿って下垂している状態から直ちに外転することはできない(三角筋の筋線維の走行が上腕骨の長軸に平行であるため、はじめは上腕を上方に引き上げるにすぎない)。したがって、上腕を下垂した位置から外転するためには、最初に棘上筋によって外転を起動しなければならない。)
- 615_05【Cephalic vein橈側皮静脈 Vena cephalica】 Epifascial vein arising at the root of the thumb. It courses in the lateral bicipital groove and passes between the deltoid and pectoralis major (deltopectoral triangle; Mohrenheim's fossa) to the axillary vein.
→(上肢の橈側縁を上行する皮静脈で、尺側皮静脈とともに発生初期における上肢の辺縁静脈(Randvenen)に由来する。手背静脈網の橈側部に発し、前腕の橈側縁を上行し、途中で前腕の前面・後面より静脈を入れ、肘窩の外側縁を経て、上腕二頭筋の外側にある外側二頭筋溝上行し、次いで大胸筋と三角筋の間の溝を通り、鎖骨の直下で深層に入って腋窩静脈にそそぐ。肘窩の付近では、外側前皮神経と伴行する。Cephalicaはギリシャ語のkephale(あたま)の形容詞形だからv.cephalicaは直訳すれば「頭静脈」である。腕の皮静脈になぜこのような名前が付いているのかはっきりわからない。一説によれば、むかし橈側皮静脈から血を採ると(これを瀉血bloodlettingという)、疼痛が治ると信じられていたからだともいう。)
Pirogoff's aponeurosis
- 615_06Pirogoff's aponeurosis【Coracobrachialis muscle烏口腕筋 Musculus coracobrachialis】 o: Coracoid process, i: Anterior surface of the middle of the humerus, provides fixation. It acts to ensure contact at the shoulder joint between the head of the humerus and the glenoid cavity. Anteversion. I: Musculocutaneous nerve.
→(烏口腕筋は、発生学的には上腕の腹側筋の筋群(屈筋)に属し、上腕二頭筋と上腕筋のように、筋皮神経によって支配されている。しかし、この筋は肩関節においてのみ作用する。この筋は烏口突起から上腕二頭筋短頭とともに起こり、上腕骨内側面で、小結節稜の遠位に停止する。上腕を垂れ下げた状態では、烏口腕筋は腋窩に隠れている。この筋は上腕の神経血管幹を誘導する筋として働いている。)
- 615_07【Brachial veins上腕静脈 Venae brachiales】 Veins accompanying the brachial artery.
→(上腕静脈は肘窩において橈骨静脈と尺骨静脈の合流によってつくられる。2条あり、上腕動脈に伴行してその両側を上行し、また互いに横枝によって結合する。)
- 615_08【Thoraco-acromial vein胸肩峰静脈 Vena thoracoacromialis】 Companion vein of the thoraco-acromial artery that opens into the axillary vein or. occasionally, subclavian vein.
→(胸肩峰静脈は胸肩峰動脈に伴行する静脈。腋窩静脈または橈側皮静脈にそそぐ。)
- 615_09【Latissimus dorsi muscle広背筋 Musculus latissimus dorsi】 o: Spinous processes of T7-T12, thoracolumbar fascia, iliac crest, tenth through twelfth ribs, i: Crest of lesser tubercle of humerus. Retraction, medial rotation, adduction of the arm. I: Thoracodorsal nerve.
→(広背筋は背面に広く広がってる。これは下位6胸椎の棘突起とそれにともなう分節の棘上靱帯から、全腰椎の棘突起と仙骨から胸腰筋膜を介して、腸骨稜から、および第(9)10~12肋骨から起こり、しばしば肩甲骨下角からも起こる。筋線維は斜め上方にすすみ上腕骨における停止に向かって集まり、大円筋の周りで曲がって小結節稜に着く(下縁では大円筋の終止腱と一緒に成長するが、他の部分では滑液包で分けられている。)。一番頭側から起こる線維は骨稜の遠位部につき、肋骨から起こる線維束はもっとも近位に着く。上腕骨に近い筋の部分は、それゆえ、捻れている。この回転は上腕の挙上によって相殺される。これは上腕を挙上した場合、個々の筋の部分が極端に不均等に引っ張られるのを防ぐ。なぜなら挙上された上腕骨においては稜の遠位部がもっとも頭側に位置するからである。広背筋の前縁と大胸筋の外側縁との間には、結合組織の線維(線維性腋窩弓fibrous axillary arch)が弓状に走って両筋を結んでいるが、数%の頻度でここに筋線維束(筋性腋窩弓muscular axillary arch)がみられる。筋性腋窩弓の存在は、生体でも皮膚の上から認めることが出来る。この以上筋束を最初に記載したのはRamsay(1795)であるが、Langer(1846)の広汎な研究以来、ランゲル筋Langer's muscleと呼ばれるようになった。)
- 615_10【Axillary vein腋窩静脈 Vena axillaris】 Continuation of the subclavian vein. It extends from the lateral border of the first rib to the inferior border of the tendon of the pectoralis major.
→(腋窩静脈は上肢の静脈を集める。大胸筋の下縁の高さで上腕静脈からつづいておこり腋窩動脈の内側に沿って走り、第1肋骨の高さで鎖骨顆上脈に注ぐ。枝として①外側胸静脈、②胸腹壁静脈、③乳輪静脈叢がある。)
- 615_11【Third rib [III]第3肋骨 Costa III; [III]】
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- 615_12【Costoaxillary veins肋腋窩静脈 Venae costoaxillares】
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- 615_13【Pectoralis minor muscle小胸筋 Musculus pectoralis minor】 Lies deep to the pectoralis major. o:Third to fifth ribs, i: Coracoid process. Rotates the scapula, draws the scapula downward and ribs upward. Accessory respiratory muscle. I: see 3.
→(小胸筋は前胸壁にあり大胸筋で完全に被われており、骨性の第(2)3~5肋骨の腹側端からおこり、肩甲骨の烏口突起に停止している。この筋は大胸筋になるものと同じ原基から発生する。正常では、この筋は上肢帯を胸壁と繋ぐにすぎないが、ときに大結節稜に停止する筋の破格が上肢筋の起始に向かっていることがある。作用は肩甲骨を引き下げる、または肋骨を挙上する呼吸補助筋。神経支配は内側胸筋神経。)
- 615_14【Subscapularis muscle; Subscapular muscle肩甲下筋 Musculus subscapularis】 o: Subscapular fossa, i: Lesser tubercle of humerus. Medial rotation. I: Subscapular nerves.
→(肩甲下筋は肩関節固有筋で、その腱は回旋筋腱板の形成に加わる。強い筋性の板として肩甲下窩を埋めている。これは肩甲骨肋骨面の筋線に付着する腱性の束から起こり、小結節に停止する、また腱線維のいくらかは関節包にも停止する。神経支配:第五・第六頚神経の腕神経叢後索からの上下肩甲下神経。作用:腕の内旋。持続的に収縮すれば上腕骨頭を関節窩に固定できる。)