目次骨格系関節系筋肉系消化器系呼吸器系胸郭泌尿器系生殖器系腹腔と骨盤腔内分泌腺心脈管系リンパ系神経系感覚器外皮

Arteries(動脈)Arteriae どうみゃく Feneis: 228_01

[A12_2_00_001] →(動脈は心臓から噴出された血液を末梢に導く。)

Pulmonary trunk; Pulmonary artery(肺動脈幹;肺動脈)Truncus pulmonalis; Arteria pulmonarlis はいどうみゃくかん;はいどうみゃく Feneis: 228_02

[A12_2_01_001] →(肺動脈幹は右心房と左右肺動脈の起始までの間で分岐前の肺動脈を明確にするために導入された。肺動脈幹は左の第3肋骨の胸骨付近の高さで右心部動脈円錐から起こる。長さは約5cmで心膜腔を通り、やや左側に向かい、頭背側で肺動脈幹のT字形の分岐となり、2本の肺動脈に分岐する。肺動脈幹の両側を2本の冠状動脈が走る。肺動脈幹の起始部は大動脈口の前左側に、中間部は上行大動脈の左側に、分岐部は大動脈弓の凹部に位置する。)

Sinus of pulmonary trunk; Pulmonary trunk sinus(肺動脈洞)Sinus trunci pulmonalis; Sinus arteria pulmonalis はいどうみゃくどう Feneis: 228_03

[A12_2_01_002] →(肺動脈洞は大動脈弁の基部にある、肺動脈管壁の三つの膨出部。)

Supravalvular ridge(弁上稜)Crista supravalvularis べんじょうりょう Feneis: 228_04

[A12_2_01_003]

Bifurcation of pulmonary trunk(肺動脈分岐部)Bifurcatio trunci pulmonalis はいどうみゃくぶんきぶ Feneis: 228_05

[A12_2_01_004] →(肺動脈分岐部は肺動脈幹が左右両枝にわかれるところ。2本の肺動脈は左第2肋間の高さ(第四胸椎から第五胸椎の高さ)で肺動脈幹からほぼ直角に分岐しておこる。)

Right pulmonary artery(右肺動脈;右枝(肺動脈の))Arteria pulmonalis dextra; Ramus dexter うはいどうみゃく;うし(はいどうみゃくの) Feneis: 228_06

[A12_2_01_101] →(右肺動脈は肺動脈間からの2分枝のうちの長い方で縦隔上部で正中線を横切って右肺門に肺根の一部となって加わる。その分枝は気管支や細気管支に伴行して分布するが個人差が大きい。典型的には①上葉動脈から肺尖動脈(A1)と前上葉動脈(A3)・後上葉動脈(A2)、②中葉動脈から外側枝(A4)、内側枝(A5)③下葉動脈から上区動脈が出る。④下葉動脈の肺底部からは前肺底動脈、後肺底動脈、外側肺底動脈、内側肺底動脈がでる。)

Superior lobar arteries of right lung(上葉動脈(右肺の))Arteriae lobares superioris pulmonis dextri じょうようどうみゃく(うはいの) Feneis: 228_07

[A12_2_01_102] →(右肺の上葉動脈は、右肺の上葉に分布する動脈の総称である。)

Apical segmental artery of right lung; Apical branch of right pulmonary artery(肺尖動脈(A1);肺尖区動脈(A1);肺尖区域動脈(A1)肺尖枝(右肺の))Arteria segmentalis apicalis pulmonis dextri はいせんどうみゃく(A1);はいせんくどうみゃく(A1);はいせんくいきどうみゃく(A1)(うはいの) Feneis: 228_08

[A12_2_01_103] →(右肺の肺尖動脈(A1)は肺尖区(S1)に分布する。肺尖静脈(A1)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Posterior segmental artery of right lung(後上葉動脈(A2);後上葉区動脈(A2)(右肺の))Arteria segmentalis posterior pulmonis dextri こうじょうようどうみゃく(A2);じょうようくどうみゃく(A2)(うはいの) Feneis: 228_12

[A12_2_01_107] →(右肺の後区域動脈(A2)は右肺の後上葉区(S2)に分布する。後上葉動脈(A2)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Descending branch of posterior segmental artery of right lung(下行枝(A2a)(右肺の後上葉動脈の))Ramus descendens arteria segmentalis posterioris pulmonis dextri かこうし(A2a)(うはいのこうじょうようどうみゃくの) Feneis: 228_14

[A12_2_01_109] →(右肺の後区域動脈の下行枝は上葉動脈の枝で後上葉区の下部に分布する。)

Ascending branch of posterior segmental artery of right lung(上行枝(A2b)(右肺の後区域動脈の);右肺の上行後上葉動脈(A2b);右肺の上行後動脈(A2b))Ramus ascendens arteria segmentalis posterioris pulmonis dextri じょうこうし(A2b)(うはいのこうくいきどうみゃくの);うはいのじょうこうこうじょうようどうみゃく(A2b);うはいのじょうこうこうどうみゃく(A2b) Feneis: 228_13

[A12_2_01_108] →(右肺の上行後上葉動脈(A2b)は後上葉区の上部に分布する。)

Anterior segmental artery of right lung(前上葉動脈(A3);前区動脈(A3);前上葉区動脈(A3)(右肺の))Arteria segmentalis anterior pulmonis dextri ぜんじょうようどうみゃく(A3);うはいのぜんくどうみゃく(A3);ぜんじょうようくどうみゃく(A3)(うはいの) Feneis: 228_09

[A12_2_01_104] →(右肺の前区域動脈(A3)は上葉静脈から分岐し前上葉区(S3)に分布する。)

Ascending branch of anterior segmental artery of right lung(上行枝(A3a)(右肺の前上葉動脈の))Ramus ascendens arteria segmentalis anterior pulmonis dextri じょうこうし(A3a)(うはいのぜんじょうようどうみゃくの) Feneis: 228_10

[A12_2_01_105] →(上行前上葉動脈(A3a)は前上葉区(A3)の上部に分布する。上行前上葉動脈(A3a)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Descending branch of anterior segmental artery of right lung(下行枝(A3b)(右肺の前上葉動脈の))Ramus descendens arteria segmentalis anterior pulmonis dextri かこうし(A3b)(うはいのぜんじょうようどうみゃくの) Feneis: 228_11

[A12_2_01_106] →(右肺の前区域動脈(A3b)の下行枝は前上葉区(S3)の下部に分布する。下行前上葉動脈(A3b)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Middle lobar artery of right lung; Middle lobar branch of right pulmonary artery(中葉動脈(右肺の);中葉枝(右肺動脈の))Arteriae lobaris media pulmonis dextri ちゅうようどうみゃく(うはいの) Feneis: 228_15

[A12_2_01_110] →(右肺の中葉動脈は中葉への主枝。)

Lateral segmental artery of right lung; Lateral branch of middle lobar branch (right pulmonary artery)(外側中葉動脈(A4)(右肺の))Arteria segmentalis lateralis がいそくちゅうようどうみゃく(A4)(うはいの) Feneis: 228_17

[A12_2_01_112] →(右肺の中葉動脈の外側枝(A4)は外側中葉区(S4)に分布する。中葉動脈の外側枝(A4)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Medial segmental artery of right lung; Medial branch of middle lobar branch (right pulmonary artery)(内側中葉動脈(A5)(右肺の))Arteria segmentalis medialis ないそくちゅうようどうみゃく(A5)(うはいの) Feneis: 228_16

[A12_2_01_111] →(右肺の内側区動脈(A5)は内側中葉区(S5)に分布する。中葉動脈の内側枝(A5)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Inferior lobar arteries of right lung(下葉動脈(右肺の))Arteriae lobares inferiores pulmonis dextri かようどうみゃく(うはいの) Feneis: 228_18

[A12_2_01_113] →(右肺の下葉動脈は右肺の下葉に分布する動脈の総称で下葉上動脈(A6)、前肺底動脈(A8)、外側肺底動脈(A9)、内側肺底動脈(A7)、後肺底動脈(A10)よりなる。)

Superior segmental artery of right lung(上-下葉上動脈(A6);上-下葉上区動脈(A6)(右肺の))Arteria segmentalis superior pulmonis dextri じょう-かようじょうどうみゃく(A6);じょう-かようじょうくどうみゃく(A6)(うはいの) Feneis: 228_19

[A12_2_01_114] →(右肺の下葉上動脈(A6)は右肺の上-下葉区(S6)に分布する。下葉上動脈(A6)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Basal part of right inferior lobular artery; Basal part of right pulmonary artery; Basal group of inferior lobar arteries of right lung(肺底動脈;肺底部(右肺の下葉動脈の))Pars basalis Arteriae (Lobarium inferiorium pulmonis dextri) はいていどうみゃく;はいていぶ(うはいのかようどうみゃくの) Feneis: 228_20

[A12_2_01_115] →(右肺の下葉動脈の肺底動脈は下葉の肺底区に分布するまでの枝で前肺底動脈(A8)、外側肺底動脈(A9)、内側肺底動脈(A7)、後肺底動脈(A10)を分枝する。)

Medial basal segmental artery of right lung(内側肺底動脈(A7);内側肺底区動脈(A7)(右肺の))Arteria segmentalis basalis medialis pulmonis dextri ないそくはいていどうみゃく(A7);ないそくはいていくどうみゃく(A7)(うはいの) Feneis: 228_23

[A12_2_01_118] →(右肺の内側肺底動脈(A7)は内側肺底区(S7)に分布する。内側肺底動脈(A7)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Anterior basal segmental artery of right lung(前肺底動脈(A8);前肺底区動脈(A8);前肺底区域動脈(A8)(右肺の))Arteria segmentalis basalis anterior pulmonis dextri ぜんはいていどうみゃく(A8);ぜんはいていくどうみゃく(A8);ぜんはいていくいきどうみゃく(A8)(うはいの) Feneis: 228_21

[A12_2_01_116] →(右肺の前肺底動脈(A8)は右肺下葉動脈上肺底動脈の前枝。前肺底区(S8)に分布する。前肺底動脈(A8)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Lateral basal segmental artery of right lung(外側肺底動脈(A9)(右肺の))Arteria segmentalis basalis lateralis pulmonis dextri がいそくはいていくどうみゃく(A9)(うはいの) Feneis: 228_22

[A12_2_01_117] →(右肺の外側肺底動脈(A9)は外側肺底区(S9)に分布する。外側肺底動脈(A9)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Posterior basal segmental artery of right lung(後肺底動脈(A10);後肺底区動脈(A10);後肺底区域動脈(A10)(右肺の))Arteria segmentalis basalis posterior pulmonis dextri こうはいていどうみゃく(A10);こうはいていくどうみゃく(A10);こうはいていくいきどうみゃく(A10)(うはいの) Feneis: 228_24

[A12_2_01_119] →(右肺の後肺底動脈(A10)は後肺底区(S10)に分布する。後肺底動脈(A10)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Left pulmonary artery(左肺動脈;左枝(肺動脈の))Arteria pulmonalis sinistra; Ramus sinister さはいどうみゃく;さし(はいどうみゃくの) Feneis: 228_25

[A12_2_01_201] →(左肺動脈は肺動脈幹の2分枝のうち短い方の枝で、心外膜を貫いて左肺門にはいる。多数の枝を出して気管支区や気管支下区に分布するが個人差は大である。典型的には上葉動脈の枝として肺尖動脈(A1)、前区動脈、後区動脈(後2者は上行枝・下行枝を出す)、肺舌動脈の枝として上舌動脈・下舌動脈、下葉動脈の枝として下葉上動脈(A6)と肺底区の枝(前肺底動脈、後肺底動脈、外側肺底動脈、内側肺底動脈)を出す。)

Ligamentum arteriosum; Botallo's duct, ligamnet; Harvey's ligament(動脈管索;動脈幹)Ligamentum arteriosum; Chorda ductus arteriosi どうみゃくかんさく;どうみゃくかんBotallo's duct, ligamnet; Harvey's ligament Feneis: 228_26

[A12_2_01_202] →(ボタロ管ともよばれる。肺動脈管分岐部と大動脈弓の間に出生後肺機能が始まると閉鎖し動脈管索となる短絡路。生後も閉じない場合を動脈管開存という。この場合には、肺動脈は動脈管で大動脈と連絡する。左第6鰓弓から形成され、生後は動脈管索となる。左第6鰓弓動脈が気管支肺芽に沿って肺原基に入る枝をわけた後の遠位部が、左背側大動脈に合流するまでの部分。動脈幹が上行大動脈と肺動脈管に分離した後も、この部は肺循環と体循環との間の短絡路として働き、肺呼吸のない胎児での循環路の特色の一つである。出生後、肺循環の開始に伴い、血流が減少し、ついには閉鎖して、のちに動脈管索を残す。イタリアの内科医Leonard botallo [Botallus] (1530- ?)によって詳細に報告された。彼はファロピウスのもとで医学を学び、シャルル9世(16世紀、仏)のイタリア人侍医となったというが、没年などは不明である。)

Ductus arteriosus(動脈管)Ductus arteriosus どうみゃくかんBotallo's duct, ligamnet; Harvey's ligament

[A12_2_01_202_1] →(ボタロ管ともよばれる。動脈間索は胎生期の動脈管。左第6鰓弓から形成され、生後は動脈管索となる。左第6鰓弓動脈が気管支肺芽に沿って肺原基に入る枝をわけた後の遠位部が、左背側大動脈に合流するまでの部分。動脈幹が上行大動脈と肺動脈管に分離した後も、この部は肺循環と体循環との間の短絡路として働き、肺呼吸のない胎児での循環路の特色の一つである。出生後、肺循環の開始に伴い、血流が減少し、ついには閉鎖して、のちに動脈管索を残す。イタリアの内科医Leonard botallo [Botallus] (1530- ?)によって詳細に報告された。彼はファロピウスのもとで医学を学び、シャルル9世(16世紀、仏)のイタリア人侍医となったというが、没年などは不明である。)

Superior lobar arteries of left lung(上葉動脈(左肺の))Arteriae lobares superioris pulmonis sinistri じょうようどうみゃく(さはいの) Feneis: 228_27

[A12_2_01_203] →(左肺の上葉動脈は左肺の上葉に分布する動脈の総称で肺尖動脈(A1)、前上葉動脈(A3)、後上葉動脈(A2)からなる。)

Apical segmental artery of left lung; Apical branch of left pulmonary artery(肺尖動脈(A1);肺尖区動脈(A1);肺尖区域動脈(A1)(左肺の))Arteria segmentalis apicalis pulmonis sinistri はいせんどうみゃく(A1);はいせんくどうみゃく(A1);はいせんくいきどうみゃく(A1)(さはいの) Feneis: 228_28

[A12_2_01_204] →(左肺の肺尖動脈(A1)は肺尖後区(S1+2)の上部に分布する。肺尖動脈(A1)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Posterior segmental artery of left lung; Posterior branch of left pulmonary artery(後上葉動脈(A2);後区動脈(A2);肺尖後区動脈(A2)(左肺の))Arteria segmentalis posterior pulmonis sinistri こうじょうようどうみゃく(A2);こうくどうみゃく(A2);はいせんこうくどうみゃく(A2)(さはいの) Feneis: 228_32

[A12_2_01_208] →(左肺の後上葉動脈(A2)は肺尖後区(S1+2)の下部に分布する。後上葉動脈(A2)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Descending branch of posterior segmental artery of left lung(下行枝(A2a)(左肺の後上葉動脈の))Ramus descendens arteria segmentalis posterior pulmonis sinistri かこうし(A2a)(さはいのこうじょうようどうみゃくの) Feneis: 228_34

[A12_2_01_210] →(左肺の下行後上葉動脈(A2a)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Ascending branch of posterior segmental artery of left lung(上行枝(A2b);上行後上葉動脈(A2b);上行後動脈(A2b)(左肺の後上葉動脈の))Ramus ascendens arteria segmentalis posterior pulmonis sinistri じょうこうし(A2b);じょうこうこうじょうようどうみゃく(A2b);じょうこうこうどうみゃく(A2b)(さはいのこうじょゆようどうみゃくの) Feneis: 228_33

[A12_2_01_209] →(左肺の上行後上葉動脈(A2b)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Anterior segmental artery of left lung(前上葉動脈(A3);前区動脈(A3)(左肺の))Arteria segmentalis anterior pulmonis sinistri ぜんじょうようどうみゃく(A3);ぜんくどうみゃく(A3)(さはいの) Feneis: 228_29

[A12_2_01_205] →(左肺の前上葉動脈(A3)は上葉静脈から分岐し前上葉区(S3)に分布する。前上葉動脈(A3)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Descending branch of anterior segmental artery of left lung(下行枝(A3b)(左肺の前上葉動脈の))Ramus descendens arteria segmentalis anterior pulmonis sinistri かこうし(A3b)(さはいのぜんじょうようどうみゃくの) Feneis: 228_31

[A12_2_01_207] →(左肺の下行前上葉動脈(A3b)は前上葉区(A3)の下部に分布する。下行前上葉動脈(A3b)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Ascending branch of anterior segmental artery of left lung(上行枝(A3a);上行前上葉動脈(A3a);上行前動脈(A3a)(左肺の前上葉動脈の))Ramus ascendens arteria segmentalis anterior pulmonis sinistri じょうこうし(A3a);じょうこうぜんじょうようどうみゃく(A3a);じょうこうぜんどうみゃく(A3a)(さはいのぜんじょうようどうみゃくの) Feneis: 228_30

[A12_2_01_206] →(左肺の上行前上葉動脈(A3a)は前上葉区(S3)の上部に分布する。上行前上葉動脈(A3a)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Lingular artery; Lingular branch of left pulmonary artery(肺舌動脈)Arteria lingularis はいぜつどうみゃく Feneis: 228_35

[A12_2_01_211] →(肺舌動脈は上舌区(S4)と下舌区(S5)に分布する枝。)

Superior lingular artery(上舌動脈(A4)(左肺の))Arteria lingularis superior じょうぜつどうみゃく(A4) Feneis: 228_37

[A12_2_01_213] →(上舌枝(A4)は左肺の上舌区に分布する。)

Inferior lingular artery(下舌動脈(A5)(左肺の))Arteria lingularis inferior かぜつどうみゃく(A5)(さはいの) Feneis: 228_36

[A12_2_01_212] →(下舌枝(A5)は左肺の下舌区(S5)に分布する。)

Inferior lobar arteries of left lung(下葉動脈(左肺の))Arteriae lobares inferiores pulmonis sinistri かようどうみゃく(さはいの) Feneis: 228_38

[A12_2_01_214] →(左肺の下葉動脈は左肺の下葉に分布する動脈で、下葉上動脈(A6)、前肺底区動脈(A8)、外側肺底区動脈(A9)、内側肺底区動脈(A7)、後肺底区動脈(A10)よりなる。)

Superior segmental artery of left lung; Apical branch of left pulmonary artery(上-下葉上動脈(A6);下葉上動脈(A6);上-下葉区動脈(A6)(左肺の))Arteria segmentalis superior pulmonis sinistri; Ramus apicalis superior lobi inferioris sinistri じょう-かようじょうどうみゃく(A6);かようじょうどうみゃく(A6);じょう-かようくどうみゃく(A6)(さはいの) Feneis: 228_39

[A12_2_01_215] →(左肺の下葉上動脈(A6)は上-下葉区(S6)に分布する。下葉上動脈(A6)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Basal part of left inferior lobular artery; Basal group of inferior lobar arteries of left lung(肺底動脈;底部(左肺下葉動脈の))Pars basalis (Arteriae Lobariis inferioris pulmonis sinistri) はいていどうみゃく;ていぶ(さはいかようどうみゃくの) Feneis: 228_40

[A12_2_01_216] →(左肺下葉動脈の底部は左下葉の底部に分布する枝。肺底動脈は前肺底区動脈(A8)、外側肺底区動脈(A9)、内側肺底区動脈(A7)、後肺底区動脈(A10)よりなる。)

Medial basal segmental artery of left lung(内側肺底区動脈(A7);内側肺底区域動脈(A7);内側肺底動脈(A7)(左肺の))Arteria segmentalis basalis medialis pulmonis sinistri ないそくはいていくどうみゃく(A7);ないそくはいていくいきどうみゃく(A7);ないそくはいていどうみゃく(A7)(さはいの) Feneis: 228_43

[A12_2_01_219] →(左肺の内側肺底区動脈(A7)は内側肺底区に分布する。内側肺底区動脈(A7)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Anterior basal segmental artery of left lung(前肺底動脈(A8);前肺底区動脈(A8);前肺底区域動脈(A8)(左肺の))Arteria segmentalis basalis anterior pulmonis sinistri さはいのぜんはいていくいきどうみゃく(A8);さはいのぜんはいていどうみゃく(A8);さはいのぜんはいていくどうみゃく(A8) Feneis: 228_41

[A12_2_01_217] →(左肺の前肺底区域動脈は左肺下葉動脈上肺底動脈の前枝。前肺底区に分布する。前肺底区動脈(A8)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Lateral basal segmental artery of left lung(外側肺底動脈(A9)(左肺の))Arteria segmentalis basalis lateralis pulmonis sinistri がいそくはいていどうみゃく(A9)(さはいの) Feneis: 228_42

[A12_2_01_218] →(左肺の外側肺底区動脈(A9)は外側肺底区に分布する。外側肺底区動脈(A9)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Posterior basal segmental artery of left lung(後肺底動脈(A10);後肺底区動脈(A10)(左肺の))Arteria segmentalis basalis posterior pulmonis sinistri こうはいていどうみゃく(A10);こうはいていくどうみゃく(A10)(さはいの) Feneis: 228_44

[A12_2_01_220] →(左肺の後肺底区動脈(A10)は後肺底区に分布する。後肺底区動脈(A10)は日本語として良い語であるが、ここでは直訳も併記した。)

Aorta(大動脈)Aorta だいどうみゃく Feneis: 230_01

[A12_2_02_001] →(大動脈は体循環系の本幹をなす単一の太い動脈。上行大動脈・大動脈弓・胸大動脈および腹大動脈に区分される。後2者を総称して下行大動脈ともよぶ。上行大動脈は左心室の大動脈口よりはじまり心膜腔を出るまで約5~6cmの範囲をいう。肺動脈幹とともに心膜に包まれている。上行大動脈の起始部は3個の大動脈洞によるふくらみを呈し大動脈球とよばれ、左・右冠状動脈がここからでる。大動脈弓は上行大動脈につづく弯曲部であり(約5~6cm長)、肺動脈分岐部および左気管支をこえて左後方にまわり、第四胸椎体の左側で胸大動脈に移行する。大動脈弓の重要な枝として腕頭動脈・左総頚動脈・左鎖骨下動脈が出る。大動脈弓の凹弯する下面と肺動脈分岐部とのあいだを動脈間索が結ぶ。胸大動脈にまわり、第12胸椎の直前で横隔膜の大動脈裂肛の壁側枝として肋間動脈10対、また臓側枝として気管支動脈・食道動脈などを出す。腹大動脈は第12胸椎より第4腰椎までの前を下行したのち左右総頚動脈を出し、本幹のつづきは細い正中線骨動脈となって尾骨尖端に達している。壁側枝には各有対の下横隔動脈・腰動脈・総腸骨動脈があり、臓側枝には無対性の腹腔動脈・上腸間膜動脈・下腸間膜動脈また有対の副腎動脈・腎動脈・精巣(ないし卵巣)動脈がある。)

Ascending aorta(上行大動脈;大動脈上行部)Pars ascendens aortae; Aorta ascendens じょうこうだいどうみゃく;だいどうみゃくじょうこうぶ Feneis: 230_02

[A12_2_03_001] →(左心室からおこり、肺動脈幹の後ろを上行して大動脈弓にいたる5cmほどの部。基部の内腔は膨らんで大動脈洞(バルサルバ洞)をなし、ここから左右の冠状動脈が出る。(イラスト解剖学))

Aortic bulb(大動脈球)Bulbus aortae だいどうみゃくきゅう Feneis: 230_05

[A12_2_03_004] →(球根様に大動脈基部が膨大した部分で、大動脈洞にる。 (Feneis))

Aortic sinus; Aortic lumen; Valsalva, Sinus of(大動脈洞)Sinus aortae だいどうみゃくどうValsalva, Sinus of Feneis: 230_03

[A12_2_03_002] →(バルサルバ洞とも呼ばれる。上行大動脈は基部に左・右・後3つの大動脈弓をもち、この内腔を大動脈洞という。左右の大動脈洞から冠状動脈がでる。イタリアの解剖学者Antonio Maria Valsalva (1666-1723)の名を冠する。)

Supravalvular ridge(弁上稜)Crista supravalvularis べんじょうりょう Feneis: 230_04

[A12_2_03_003]

Right coronary artery(右冠状動脈)Arteria coronaria dextra; Arteria coronaria cordis dextra みぎかんじょうどうみゃく Feneis: 230_06

[A12_2_03_101] →(右冠状動脈は大動脈の起始部(大動脈洞)の前面から起こり、肺動脈と右心耳との間を走って冠状溝に達し、この溝を右まわりに走って心臓の後面に進む。冠状溝を走る間に右辺縁枝を下方に出すが、その主脈は後室間溝を後面で下行する太い動脈(後室間枝)となって心尖に向かって下降する。)

Conus branch of right coronary artery(円錐枝;円錐枝(右冠状動脈の))Ramus coni arteriosi arteria coronariae dextrae えんすいし;えんすいし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_08

[A12_2_03_103] →(右冠状動脈円錐枝は心臓の血管を前方からみると下方の円錐枝への枝。)

Atrioventricular branches of right coronary artery(房室枝(右冠状動脈の))Rami atrioventriculares arteria coronariae dextrae ぼうしつし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_07

[A12_2_03_102] →(左冠状動脈の房室枝は左冠状溝を走る回旋枝の末端部。)

Sinu-atrial nodal branch of right coronary artery(洞房結節枝;洞結節枝(右冠状動脈の);洞結節動脈)Ramus nodi sinuatrialis arteria coronariae dextrae; Sinus node artery どうぼうけつせつし;どうぼうけつせつし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_09

[A12_2_03_104] →(右冠状動脈の洞房結節枝は約55%で右冠状動脈の前幹から起こって心房へ上行する枝。35~45%では左冠状動脈の回旋枝から起こる。上大静脈の基部を回って洞結節に達する。)

Atrial branches of right coronary artery(心房枝;右心房枝(右冠状動脈の))Rami atriales arteria coronariae dextrae しんぼうし;うしんぼうし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_10

[A12_2_03_105] →(右冠状動脈の心房枝の回旋枝の枝で、右心房に分布する。)

Right marginal branch of right coronary artery(右縁枝;鋭角縁枝;鋭縁枝(右冠状動脈の))Ramus marginalis dexter arteria coronariae dextrae うえんし;えいかくえんし;えいえんし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_11

[A12_2_03_106] →(右冠状動脈の右縁枝は右冠状動脈心室枝の最大の枝で、心臓の右縁を通って心尖まで分布する。)

Intermediate atrial branch of right coronary artery(中間心房枝(右冠状動脈の))Ramus atrialis intermedius arteria coronariae dextrae ちゅうかんしんぼうし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_12

[A12_2_03_107] →(右冠状動脈の中間心房枝は右冠状動脈が心臓の右縁を回るあたりから上方へ出る枝で、右心房の後外側壁(分界溝のあたり)に分布する。)

Posterior interventricular branch of right coronary artery(後室間枝;後下行枝(右冠状動脈の))Ramus interventricuiaris posterior (Arteria coronaria dextra) こうしつかんし;こうかこうし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_13

[A12_2_03_108] →(右冠状動脈の後室間枝は心臓の血管を後方からみたとき後室間溝にある右冠状動脈の終末枝。)

Interventricular septal branches of right coronary artery(心室中隔枝;中隔室間枝(右冠状動脈の))Rami interventriculares septales arteria coronariae dextrae しんしつちゅうかくし;ちゅうかくしつかんし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_14

[A12_2_03_109] →(右冠状動脈の中隔室間枝は心臓の後室間動脈の枝で、心室中隔に分布する。)

Atrioventricular nodal branch of right coronary artery(房室結節枝(右冠状動脈の))Ramus nodi atrioventricularis arteria coronariae dextrae ぼうしつけっせつし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_15

[A12_2_03_110] →(右冠状動脈の房室結節枝は房室枝または結節枝ともいう。房室結節に分布する動脈で、通常は右冠状動脈から起こり後に後室間溝を下行する。)

Right posterolateral branch of right coronary artery(右後外側枝;右後側壁枝(右冠状動脈の))Ramus posterolateralis dexter うこうがいそくし;うこうそくへきし(うかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_16

[A12_2_03_111] →(右冠状動脈の右後外側枝は心臓の血管を後方からみたとき右心室の後壁にときにみられる枝。)

Left coronary artery(左冠状動脈)Arteria coronaria sinistra; Arteria coronaria cordis sinistra ひだりかんじょうどうみゃく Feneis: 230_17

[A12_2_03_201] →(左冠状動脈は右心耳と肺動脈との間から前面に現れて、前室間溝を大心臓静脈の主脈と共に下降する(前室間枝)。これから分かれるかなり大きい枝が冠状溝に沿って後面へ回り(回旋枝)、右冠状動脈の枝と吻合する。この回旋枝からは、左辺縁枝が下方に出る。)

Anterior interventricular branch of left coronary artery; Anterior descending artery(前室間枝;左前下行動脈;前下行枝(左冠状動脈の))Ramus interventricularis anterior (Arteria coronaria sinistra) ぜんしつかんし;ひだりぜんかこうどうみゃく;ぜんかこうし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_18

[A12_2_03_202] →(左冠状動脈の前室間枝は回旋枝とともに左冠状動脈の最終枝をなす動脈で、前室間溝を心尖に向かって下行し後室間動脈と吻合する。心室の胸骨面の大部分と心室中隔の前2/3の刺激伝導系を含む組織に血液を送る。)

Conus branch of left coronary artery; Arterial conus branch of left coronary artery(円錐枝(左冠状動脈の))Ramus coni arteriosi arteria coronariae sinistrae えんすいし;えんすいし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_19

[A12_2_03_203] →(動脈円錐枝は心臓の血管を前方からみると左冠状動脈の前室間枝から動脈円錐への右枝。)

Lateral branch of left coronary artery(外側枝;対角枝(左冠状動脈の))Ramus lateralis arteria coronariae sinistrae がいそくし;たいかくし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_20

[A12_2_03_204] →(左冠状動脈の外側枝は左冠状動脈の前室間枝から左心室前壁への左枝。)

Interventricular septal branches of left coronary artery(中隔室間枝;心室中隔枝;前中隔枝(左冠状動脈の))Ramus interventriculares septales arteria coronariae sinistrae ちゅうかくしつかんし;しんしつちゅうかくし;ぜんちゅうかくし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_21

[A12_2_03_205] →(左冠状動脈の中隔室間枝は心臓の前室間動脈の枝で、心室中隔に分布する。)

Circumflex branch of left coronary artery(回旋枝(左冠状動脈の))Ramus circumflexus (Arteria coronaria sinistra) かいせんし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_22

[A12_2_03_206] →(左冠状動脈の回旋枝は前室間枝とともに左冠状動脈の延長で左冠状溝を走る枝。冠状動脈内を左方、ついで下方にすすみ心房、心室に分布する。)

Atrial anastomotic branch of left coronary artery(吻合心房枝(左冠状動脈の))Ramus atrialis anastomoticus arteria coronariae sinistrae さかんじょうどうみゃくのふんごうしんぼうし Feneis: 230_23

[A12_2_03_207] →(左冠状動脈の吻合心房枝は種々のところから派生するが、最も多くは冠状動脈回旋枝から出て心房中隔の基部後方へ進み反対側の冠状動脈枝と吻合枝、房室結節、His側、左心室後上壁に分布する動脈。)

Sinu-atrial nodal branch of left coronary artery(洞房結節枝;洞結節枝(左冠状動脈の))Ramus nodi sinuatrialis arteria coronariae sinistrae さかんじょうどうみゃくのどうぼうけっせつし;さかんじょうどうみゃくのどうけっせつし Feneis: 230_28

[A12_2_03_212] →(左冠状動脈の洞房結節枝は心臓の血管を前方からみたとき左冠状動脈起始から洞房結節へゆく枝で頻度が多い(45%)。)

Atrioventricular branches of left coronary artery; Atrioventricular branches of circumflex branch of left coronary artery(房室枝(左冠状動脈の))Rami atrioventriculares arteria coronariae sinistrae ぼうしつし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_24

[A12_2_03_208] →(左冠状動脈の房室枝は左冠状溝を走る回旋枝の末端部。)

Left marginal artery; Left marginal branch of circumflex branch of left coronary artery(左縁枝;鈍角縁枝;鈍縁枝(左冠状動脈の))Ramus marginalis sinister arteria coronariae sinistrae さえんし;どんかくえんし;どんえんし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_25

[A12_2_03_209] →(左冠状動脈の左縁枝は左心室外縁への枝。)

Intermediate atrial branch of left coronary artery; Intermediate atrial branch of circumflex branch of left coronary artery(中間心房枝(左冠状動脈の))Ramus atrialis intermedius arteria coronariae sinistrae ちゅうかんしんぼうし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_26

[A12_2_03_210] →(左冠状動脈の中間心房枝は左冠状動脈回旋枝の前枝(左心房へ)と後枝根部との間から出る動脈枝。)

Posterior left ventricular branch of left coronary artery(左心室後枝(左冠状動脈の);左心室後動脈)Ramus posterior ventriculi sinistri; Arteria posterior ventriculi sinistri さしんしつこうし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_27

[A12_2_03_211] →(左冠状動脈の左心室後枝は心臓の血管を後方からみたとき左心室の背面にときにみられる枝。)

Atrioventricular nodal branch of left coronary artery(房室結節枝(左冠状動脈の))Ramus nodi atrioventricularis arteria coronariae sinistrae ぼうしつけっせつし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_29

[A12_2_03_213] →(左冠状動脈の房室結節枝は通常は房室結節には右冠状動脈がから起こるがまれに左冠状動脈からたまにみられる枝。)

Atrial branches of left coronary artery(心房枝;左心房枝(左冠状動脈の))Rami atriales arteria coronariae sinistrae しんぼうし;さしんぼうし(さかんじょうどうみゃくの) Feneis: 230_30

[A12_2_03_214] →(左冠状動脈の心房枝は左冠状動脈の回旋枝の枝で、左心房に分布する。)

Arch of aorta; Aortic arch(大動脈弓)Arcus aortae だいどうみゃくきゅう Feneis: 232_01

[A12_2_04_001] →(大動脈弓は上行大動脈につづく弯曲部であり(約5~6cm長)、肺動脈分岐部および左気管支をこえて左後方にまわり、第四胸椎体の左側で胸大動脈に移行する。)

Aortic isthmus(大動脈峡部)Isthmus aortae だいどうみゃくきょうぶ Feneis: 232_02

[A12_2_04_002] →(大動脈峡部は左鎖骨下動脈と動脈管索の間で大動脈が狭くなった部。胎生期の大動脈弓は、左鎖骨下動脈起始の遠位で動脈間合流の近位にあたる部分が若干くびれている。)

Para-aortic bodies; Aortic glomera(大動脈傍体;大動脈小体)Corpora paraaortica; Glomera aortica だいどうみゃくぼうたい;だいどうみゃくしょうたいZuckerkandl, Bodies of Feneis: 232_03

[A12_2_04_003] →(腹大動脈の周辺の交感神経節付近に不規則に分散するクロム親和性小塊。この器官は胎生器に顕著である。)

Brachiocephalic trunk(腕頭動脈;無名動脈)Truncus brachiocephalicus; Arteria anonyma わんとうどうみゃく Feneis: 232_04

[A12_2_04_004] →(大動脈弓から最初にでる動脈で、右胸鎖関節の後ろで鎖骨下動脈と右総頚動脈に分れる。しばしば最下甲状腺動脈を出す。)

Thyroid ima artery(最下甲状腺動脈)Arteria thyroidea ima さいかこうじょうせんどうみゃく Feneis: 232_05

[A12_2_04_005] →(最下甲状腺動脈は大動脈弓あるいは腕頭動脈より起こる不定の動脈。甲状腺に分布する。)

Common carotid artery(総頚動脈)Arteria carotis communis そうけいどうみゃく Feneis: 232_06

[A12_2_04_006] →(総頚動脈は頭部に血液を送る血管の主幹。右は腕頭動脈の枝、左は大動脈弓の上行部より出る。そのため左総頚動脈は右のものよりも4~5cm長い。総頚動脈は枝を出さず、気管・喉頭の両側を上行し、甲状軟骨上縁の高さで音叉のような形をなし内・外頚動脈に分かれる。分岐部の後側には頚動脈小体が存在する。また分岐部のないし内頚動脈始部の壁はやや薄く膨隆しており(頚動脈洞)、舌咽神経の枝を介し血圧を感受するという。)

Carotid body(頚動脈小体)Glomus caroticum けいどうみゃくしょうたい Feneis: 232_07

[A12_2_04_007] →(頚動脈小体は1742年にハレル(Haller)とトラウベ(Traube)によって発見されたが、その働きについては長いあいだ不明であった。1924年に至ってハイマンス(C.Heymans)らの研究によって、これが血液中の酸素と炭酸ガスの分圧の変化によって興奮し、反射的に呼吸を変化調節させる化学受容器chemoreceptorであることがわかった。組織像としては、動静脈吻合arteriovenous anastomosisがたくさん集まった間隙に、類上皮細胞epitheloid cellsが増殖した所見が見られる。 (Netter)頚動脈小体(球)は、第1に動脈血の酸素濃度の低下に反応し、かつ血液pHの低下あるいは高濃度の二酸化炭素にもある程度反応する化学受容器を含む。頚動脈小体は、頚動脈が内頚動脈と外頚動脈とに分かれる分岐部に位置する一塊の海綿様組織からなり、それ自身の独立した動脈系と静脈系を有する。頚動脈小体の支配神経は頚動脈洞神経で、舌咽神経(IX)に入る求心性線維と迷走神経(X)に由来する自律神経遠心性線維を含む(第5章-図10、11参照)。頚動脈小体の化学受容部位の横断面をみると、密な毛細血管網の周囲を2種類の細胞がとり囲んでいるのが分かる。求心性と遠心性の神経線維を区別するのが困難なため、頚動脈小体の働き方に関する2つの理論が提出されている。第1の理論は神経線維の変性の研究に基づくもので、化学受容機能の担い手をⅡ型細胞(神経線維鞘細胞)とそれが取り囲む神経線維とするものである。この理論によれば、大きい神経線維とⅠ型細胞と大型線維が化学受容系を成し、細い線維は血管に関連する自律神経遠心性線維であると主張するものである。この理論は、求心系におけるコリン作動性シナプスの所見に基づく。Ⅰ型細胞と大きい神経線維間の結合は、そのようなシナプスの構造的特徴を有していてる。Ⅰ型細胞内のシナプス小胞が長期間に及ぶ低酸素の後に枯渇するのが観察されており、これはⅠ型細胞が神経線維の活動を起こす化学伝導物質を含んでいるとしたら、予期されることである。両理論のどちらも、低濃度の酸素がいかにして受容器細胞あるいは神経終末を興奮させるかを説明できない。おそらく、この興奮は、化学受容細胞の呼吸代謝と何らかの形で結びついていているのであろう。頚動脈小体からの求心性線維は、血中酸素濃度の低下に対して呼吸を増加する反応に重要な役割を演じる(Ciba Collection, Vol. 7 22, 290頁参照)。大動脈小体と脳幹にある他の化学受容器も血中の酸素、二酸化炭素、pHのレベルをモニターし、これらを適切な範囲に保つために呼吸型と循環系の調節に参加する。)

Carotid sinus(頚動脈洞)Sinus caroticus けいどうみゃくどう Feneis: 232_08

[A12_2_04_008] →(頚動脈洞は総頚動脈の外頚動脈と内頚動脈への分岐点にある軽度の拡張部。ここでは動脈壁とくに中膜がやや薄く、外膜には求心性知覚神経線維(舌咽神経)が分布する。頚動脈洞は血圧の変動を感受する圧受容器として働く、血圧が高くなると、動脈壁は伸展されて受容体は刺激される。その興奮が求心性線維で延髄に伝えられると、反対的に血管拡張と心臓拍動の現象とが起こる(頸動脈洞反射)、このようにして頚動脈洞はとくに脳の動脈における血圧を調節する機能を持つ。頚動脈洞に存在する受容器(伸長受容器stretch receptor)と同類のものが、大動脈弓・腕頭動脈・肺動脈などにも存在する。)

Carotid bifurcation(頚動脈分岐部)Bifurcatio carotidis けいどうみゃくぶんきぶ Feneis: 232_09

[A12_2_04_009]

External carotid artery(外頚動脈)Arteria carotis externa がいけいどうみゃく Feneis: 232_10

[A12_2_05_001] →(外頚動脈は主として前頚部と顔面に分布する動脈で、甲状軟骨上縁の高さで総頚動脈から分かれておこり、顎二腹筋後腹と茎突舌骨筋の内側を通り、耳下腺におおわれて下顎後窩を上行し、下顎頚の高さで顎動脈と浅側頭動脈の2終枝に分かれる。分枝は次のとおりである。①上甲状腺動脈、②上咽頭動脈、③舌動脈、④顔面動脈、⑤後頭動脈、⑥後耳介動脈、⑦浅側頭動脈、⑧顎動脈)

Superior thyroid artery(上甲状腺動脈)Arteria thyroidea superior じょうこうじょうせんどうみゃく Feneis: 232_11

[A12_2_05_002] →(上甲状腺動脈は外頚動脈より起こり、上咽頭動脈、舌骨下枝、胸鎖乳突筋枝、輪状甲状筋枝と2本の終末枝に分布する。)

Infrahyoid branch of superior thyroid artery(舌骨下枝;舌骨枝(上甲状腺動脈の))Ramus infrahyoideus; Ramus hyoideus ぜつこつかし;ぜつこつし(じょうこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 232_12

[A12_2_05_003] →(上甲状腺動脈の舌骨下枝は上甲状腺動脈の派出部からの小枝で甲状舌骨筋に深く進入し、反対側の対称枝と吻合する。)

Sternocleidomastoid branch of superior thyroid artery(胸鎖乳突筋枝(上甲状腺動脈の))Ramus sternocleidomastoideus きょうさにゅうとつきんし(じょうこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 232_13

[A12_2_05_004] →(上甲状腺動脈の胸鎖乳突筋枝は同名の筋にいたる枝。)

Superior laryngeal artery(上喉頭動脈)Arteria laryngea superior じょうこうとうどうみゃく Feneis: 232_14

[A12_2_05_005] →(上喉頭動脈は上甲状腺動脈より起こり、咽頭の筋肉と粘膜に分布する。上甲状腺動脈の輪状甲状枝、下咽頭動脈の終末枝と吻合する。)

Cricothyroid branch of superior thyroid artery; Cricothyroid artery(輪状甲状枝;輪状甲状筋動脈(上甲状腺動脈の))Ramus cricothyreoideus (Arteria thyreoidea superior) りんじょうこうじょうし;りんじょうこうじょうどうみゃく(じょうこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 232_15

[A12_2_05_006] →(上甲状腺動脈の輪状甲状枝は輪状甲状筋に分布する上甲状腺動脈の小枝。)

Anterior glandular branch of superior thyroid artery(前腺枝;前枝(上甲状腺動脈の))Ramus glandularis; Ramus anterior (Arteria thyreoidea superior) ぜんせんし;ぜんし(じょうこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 232_16

[A12_2_05_007] →(上甲状腺動脈の前枝は胸骨甲状筋の深部を通り、外側葉上端の内側に沿って上行し、峡部上縁で対側の動脈枝と吻合する。主に甲状腺の前面に分布する。)

Posterior glandular branch of superior thyroid artery(後腺枝;後枝(上甲状腺動脈の))Ramus glandularis posterior; Ramus posterior (Arteria thyreoidea superior) こうせんし;こうし(じょうこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 232_17

[A12_2_05_008] →(上甲状腺動脈の後腺枝は下行して同側の甲状腺頂部に分布し、後縁を下行して下甲状腺動脈と吻合する。)

Lateral glandular branch of superior thyroid artery(外側腺枝(上甲状腺動脈の))Ramus glandularis lateralis arteria thyroideae superioris がいそくせんし(じょうこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 232_18

[A12_2_05_009] →(上甲状腺動脈の外側腺枝は主に甲状腺の外側部に分布する。)

Ascending pharyngeal artery(上行咽頭動脈)Arteria pharyngea ascendens じょうこういんとうどうみゃく Feneis: 232_19

[A12_2_05_010] →(上行咽頭動脈は外頚動脈より起こり、咽頭と茎状突起の筋の間を頭蓋底まで上行し咽頭壁、軟口蓋後頭窩に分布する。)

Posterior meningeal artery(後硬膜動脈;後頭硬膜動脈)Arteria meningea posterior; Arteria meningea occipitalis こうこうどうみゃく;こうとうこうまくどうみゃく Feneis: 232_20

[A12_2_05_011] →(後硬膜動脈は上行咽頭動脈より起こり、後頭蓋窩の硬膜に分布する。中硬膜動脈、椎骨動脈の枝と吻合する。)

Pharyngeal branches of ascending pharyngeal artery(咽頭枝(上行咽頭動脈の))Rami pharyngeales (Arteria pharyngea ascendens) いんとうし(じょうこういんとうどうみゃくの) Feneis: 232_21

[A12_2_05_012] →(上行咽頭動脈の咽頭枝は口腔咽頭・鼻咽頭の壁に分布する。)

Inferior tympanic artery(下鼓室動脈)Arteria tympanica inferior かこしつどうみゃく Feneis: 232_22

[A12_2_05_013] →(下鼓室動脈は上行咽頭動脈より起こり、中耳に分布する。他の動脈の鼓室枝と吻合する。)

Linguofacial trunk(舌顔面動脈幹)Truncus linguofacialis ぜつがんめんどうみゃくかん Feneis: 232_23

[A12_2_05_014]

Lingual artery(舌動脈)Arteria lingualis ぜつどうみゃく Feneis: 234_01

[A12_2_05_015] →(舌動脈は外頚動脈第二前方枝で、外側は舌骨舌筋に被われて舌面下を走り舌深動脈となる。舌骨上枝、舌背枝、舌下動脈に分枝する。)

Suprahyoid branch of lingual artery; Suprahyoid artery(舌骨上枝;舌骨枝(舌動脈の);舌骨上動脈)Ramus suprahyoideus; Ramus hyoideus (Arteria lingualis) ぜつこつじょうし;ぜつこつし(ぜつどうみゃくの);ぜつこつじょうどうみゃく Feneis: 234_02

[A12_2_05_016] →(舌動脈の舌骨上枝は舌骨に沿って走り、上甲状腺動脈の舌骨下枝や正中線を越えて反対側の同名枝と吻合する。)

Dorsal lingual branches of lingual artery(舌背枝(舌動脈の))Rami dorsales (Arteria lingualis) ぜつはいし(ぜつどうみゃくの) Feneis: 234_04

[A12_2_05_017] →(舌動脈の舌背枝は舌の後方1/3(舌根)に分布する。)

Sublingual artery(舌下動脈)Arteria sublingualis ぜっかどうみゃく Feneis: 234_03

[A12_2_05_018] →(舌下動脈は舌動脈より起こり、舌下腺、口腔粘膜に分布する。反対側の舌下動脈、オトガイ下動脈と吻合する。)

Deep lingual artery(舌深動脈)Arteria profunda linguae ぜつしんどうみゃく Feneis: 234_05

[A12_2_05_019] →(舌深動脈は舌動脈の終末枝。舌下面の筋肉と粘膜に分布する。主枝としてオトガイ舌筋と下縦舌筋の間を舌尖に向かい対側の枝と吻合する。)

Facial artery(顔面動脈;外顎動脈)Arteria facialis; Arteria maxillaris externa がんめんどうみゃく Feneis: 234_06

[A12_2_05_020] →(顔面動脈は舌動脈のやや上方で、外頚動脈の前側から起こり、下顎角の内側で顎下腺の上面を前方に走り、化学体の下縁をまわって顔面に現れる。顔面に出ると、蛇行しながら口角を経て鼻の側縁に沿って上場し内眼角(メガシラ)に至る。顔面動脈が下顎骨の下縁をまたがって顔面に出るところで体表から脈動を触れる。この部位は咬筋の前縁(歯を強くかみ合わせると触れる)にあたる。)

Ascending palatine artery(上行口蓋動脈)Arteria palatina ascendens じょうこうこうがいどうみゃく Feneis: 234_07

[A12_2_05_021] →(上行口蓋動脈は顔面動脈より起こり、咽頭外側壁、口蓋扁桃、耳管、軟口蓋に分布する。顔面動脈の扁桃枝、舌背動脈、下行口蓋動脈と吻合する。)

Tonsillar branch of facial artery(扁桃枝(顔面動脈の))Ramus tonsillaris (Arteria facialis) へんとうし(がんめんどうみゃくの) Feneis: 234_08

[A12_2_05_022] →(扁桃枝はしばしば上行口蓋動脈よりでて口蓋扁桃への主たる血液を供給し、他の扁桃枝とも広範囲に吻合している。)

Submental artery(オトガイ下動脈)Arteria submentalis おとがいかどうみゃく Feneis: 234_09

[A12_2_05_023] →(オトガイ下動脈は顔面動脈が下顎の下縁をまがるところで起こり、顎舌骨筋の下面を前方に走り、顎下腺などに分布する。)

Glandular branches of facial artery(腺枝;顎下腺枝(顔面動脈の))Rami glandulares arteria facialis せんし(がんめんどうみゃくの) Feneis: 234_10

[A12_2_05_024] →(顔面動脈の腺枝は顎下腺に直接分布する。)

Inferior labial branch of facial artery; Inferior labial artery(下唇動脈;下唇枝(顔面動脈の))Arteria labialis inferior (Arteria labialis mandibularis) かしんどうみゃく;かしんし(がんめんどうみゃくの) Feneis: 234_11

[A12_2_05_025] →(顔面動脈の下唇動脈は顔面動脈より起こり下唇に分布する。反対側の下唇動脈、おとがい動脈、口唇下の動脈と吻合する。)

Superior labial artery; Superior labial branch of facial artery(上唇動脈;上唇枝(顔面動脈の))Arteria labialis superior; Arteria labialis maximaris じょうしんどうみゃく;じょうしんし(がんめんどうみゃくの) Feneis: 234_12

[A12_2_05_026] →(顔面動脈の上唇動脈は顔面動脈より起こり、上唇と、鼻中隔枝により鼻中隔の前部および下部に分布する。反対側の上唇動脈、蝶形骨動脈と吻合する。)

Nasal septal branch of superior labial branch of facial artery(鼻中隔枝(顔面動脈の上唇枝の))Ramus septi nasi arteria labialis superioris びちゅうかくし(がんめんどうみゃくのじょうしんしの) Feneis: 234_13

[A12_2_05_027] →(顔面動脈の上唇動脈の鼻中隔枝は上行して分枝しながら鼻中隔の前下部に分布する。)

Lateral nasal branch of facial artery; Lateral nasal artery(鼻外側枝;鼻外側動脈;外側鼻動脈(顔面動脈の))Ramus lateralis nasi arteria facialis びがいそくし;びがいそくどうみゃく;がいそくびどうみゃく(がんめんどうみゃくの) Feneis: 234_14

[A12_2_05_028] →(顔面動脈の鼻外側枝は顔面動脈から出て鼻翼と鼻背に分布し、以下の動脈と吻合する。対側同名枝、上唇動脈の中隔枝と鼻翼枝、眼動脈の尾胚子、上顎動脈の眼窩下枝。)

Angular artery(眼角動脈)Arteria angularis がんかくどうみゃく Feneis: 234_15

[A12_2_05_029] →(眼角動脈は顔面動脈の終枝で、内眼角に至る。この動脈は内眼角で眼動脈の枝(鼻背動脈)と吻合する。すなわち、ここで外頚動脈と内頚動脈とが吻合している。)

Occipital artery(後頭動脈)Arteria occipitalis こうとうどうみゃく Feneis: 234_16

[A12_2_05_030] →(外頚動脈から起こる。乳突枝は乳突孔を通って乳突蜂巣に分布し中硬膜動脈と吻合する。耳介枝は胸鎖乳突筋の下を斜めに耳介後部に分布し後耳介動脈と吻合する。胸鎖乳突筋枝は胸鎖乳突筋へ分布する。後頭枝は多くは強く屈曲し、僧帽筋を貫通して後頭部に分布する。下行枝は後頭動脈の後頭窩部分から起こり、後部頚筋や僧帽筋の頚部に分枝し、浅深頚動脈や椎骨動脈と吻合する。)

Mastoid branch of occipital artery(乳突枝(後頭動脈の))Ramus mastoideus (Arteria occipitalis) にゅうとつし(こうとうどうみゃくの) Feneis: 234_17

[A12_2_05_031] →(後頭動脈の乳突枝は後頭動脈の枝で乳突孔を通って乳突蜂巣に分布し中硬膜動脈と吻合する。)

Auricular branch of occipital artery(耳介枝(後頭動脈の))Ramus auricularis arteria occipitalis じかいし(こうとうどうみゃくの) Feneis: 234_18

[A12_2_05_032] →(後頭動脈の耳介枝は胸鎖乳突筋の下を斜めに耳介後部に分布し後耳介動脈と吻合する。)

Sternocleidomastoid branches of occipital artery(胸鎖乳突筋枝;筋枝(後頭動脈の))Rami sternocleidomastoidei; Rami musculares (Arteria occipitalis) きょうさにゅうとつきんどうみゃく;きょうさにゅうとつきんし(こうとうどうみゃくの) Feneis: 234_19

[A12_2_05_033] →(後頭動脈の胸鎖乳突筋枝は胸鎖乳突筋にゆく小枝。)

Occipital branch of occipital artery(後頭枝(後頭動脈の))Rami occipitales arteria occipitalis こうとうし(こうとうどうみゃくの) Feneis: 234_21

[A12_2_05_034] →(後頭動脈の後頭枝は多くは強く屈曲し、僧帽筋を貫通して後頭部に分布する。)

Meningeal branch of occipital artery(硬膜枝(後頭動脈の))Ramus meningeus (Arteria occipitalis) こうまくし(こうとうどうみゃくの);こうこうとうこうまくどうみゃく Feneis: 234_20

[A12_2_05_035] →(後頭動脈の硬膜枝は後頭動脈の多様な枝で頚静脈管・頭頂孔・顆管を通って後頭蓋窩の硬膜や骨、さらに第九~第十二神経の頭蓋内部分に分布する。)

Descending branch of occipital artery(下行枝(後頭動脈の))Ramus descendens arteria occipitalis かこうし(こうとうどうみゃくの) Feneis: 234_22

[A12_2_05_036] →(後頭動脈の下行枝は後頭動脈の後頭窩部分から起こり、後部頚筋や僧帽筋の頚部に分枝し、浅深頚動脈や椎骨動脈と吻合する。)

Posterior auricular artery(後耳介動脈)Arteria auricularis posterior; Arteria retroauricularis こうじかいどうみゃく Feneis: 234_23

[A12_2_05_037] →(外頚動脈の背側へ出る第三枝。乳様突起の外側面から耳介の後ろを後上方に向かって走り乳様突起と耳介の間に分布する。)

Stylomastoid artery(茎乳突孔動脈)Arteria stylomastoidea けいにゅうとつこうどうみゃく Feneis: 234_24

[A12_2_05_038] →(茎乳突孔動脈は後耳介動脈より起こり、外耳道、乳突蜂巣、半規管、アブミ骨筋、前庭に分布する。内頚動脈・上行咽頭動脈の鼓室枝、迷路動脈と吻合する。)

Posterior tympanic artery(後鼓室動脈;後鼓室枝(後耳介動脈の))Arteria tympanica posterior こうこしつどうみゃく;こうこしつし(こうじかいどうみゃくの) Feneis: 234_25

[A12_2_05_039] →(後鼓室動脈は茎乳突孔孔動脈より起こり、鼓索神経とともに顔面神経管からでて中耳に分布する。他の鼓室動脈と吻合する。)

Mastoid branch of posterior tympanic artery(乳突枝(後鼓室動脈の))Rami mastoidei (Arteria tympanicae posterioris) にゅうとつし(こうこしつどうみゃくの) Feneis: 234_26

[A12_2_05_040] →(後鼓室動脈の乳突枝は後耳介動脈の茎突乳突の枝で顔面神経神経管内から出て乳突蜂巣に分布する。)

Stapedial branch of posterior tympanic artery(アブミ骨枝;アブミ骨筋枝(後鼓室動脈の))Ramus stapedius arteria tympanicae posterioris あぶみこつし;あぶみこつきんし(こうこしつどうみゃくの) Feneis: 234_27

[A12_2_05_041] →(後鼓室動脈のアブミ骨枝は直接、茎乳突孔動脈から、もしくはその枝である後鼓室動脈から出てアブミ骨筋に分布する。)

Auricular branch of posterior auricular artery(耳介枝(後耳介動脈の))Ramus auricularis (Arteria auricularis posterioris) じかいし(こうじかいどうみゃくの) Feneis: 234_28

[A12_2_05_042] →(後耳介動脈の耳介枝は耳介軟骨と乳様突起の間の溝から起こり、後耳介筋の深部を上行し耳介の側頭面に分布する。)

Occipital branch of posterior auricular artery(後頭枝(後耳介動脈の))Ramus occipitalis (Arteria auricularis posterioris) こうとうし(こうじかいどうみゃくの) Feneis: 234_29

[A12_2_05_043] →(後耳介動脈の後頭枝は乳様突起を越えて後頭に向かい後頭動脈と吻合する。)

Parotid branch of posterior auricular artery(耳下腺枝(後耳介動脈の))Ramus parotideus arteria auricularis posterioris じかせんし(こうじかいどうみゃくの) Feneis: 234_30

[A12_2_05_044] →(後耳介動脈の耳下腺枝は耳下腺を栄養する。)

Superficial temporal artery(浅側頭動脈)Arteria temporalis superficialis せんそくとうどうみゃく Feneis: 236_01

[A12_2_05_045] →(浅側頭動脈は外頚動脈の終枝。耳介の前を上行枝、頬骨弓の後端の上で皮下にあらわれ、前頭枝と頭頂枝とに分かれ、前頭部から側頭部にわたって分布する。)

Parotid branch of superficial temporal artery(耳下腺枝(浅側頭動脈の))Ramus parotideus (Arteria temporalis superficialis) じかせんし(せんそくとうどうみゃくの) Feneis: 236_02

[A12_2_05_046] →(浅側頭動脈の耳下腺枝は耳下腺を栄養する。)

Transverse facial artery(顔面横動脈)Arteria transversa faciei がんめんおうどうみゃく Feneis: 236_03

[A12_2_05_047] →(顔面横動脈は浅側頭動脈より起こり、浅枝(浅頚動脈)、深枝(下行肩甲動脈)に分枝する。)

Anterior auricular branches of superficial temporal artery(前耳介枝;耳介前枝(浅側頭動脈の))Rami auriculares anteriores; Rami praeauriculares (Arteria temporalis superficialis) ぜんじかいし;じかいぜんし(せんそくとうどうみゃくの) Feneis: 236_04

[A12_2_05_048] →(浅側頭動脈の前耳介枝は耳介、耳垂、外耳道に分布する少数の小枝。)

Zygomatico-orbital artery(頬骨眼窩動脈;頬骨枝(浅側頭動脈の))Arteria zygomaticoorbitalis きょうこつがんかどうみゃく Feneis: 236_05

[A12_2_05_049] →(頬骨眼窩動脈は浅側頭動脈、ときには中側頭動脈より起こり、眼輪筋、眼窩部に分布する。眼動脈からの涙腺動脈・眼瞼動脈と吻合する。)

Middle temporal artery(中側頭動脈)Arteria temporalis media ちゅうそくとうどうみゃく Feneis: 236_06

[A12_2_05_050] →(中側頭動脈は浅側頭動脈より起こり、側頭筋膜、側頭筋に分布する。顎動脈の枝と吻合する。)

Frontal branch of superficial temporal artery(前頭枝;前枝(浅側頭動脈の))Ramus frontalis (Arteria temporalis superficialis) ぜんとうし(せんそくとうどうみゃくの) Feneis: 236_07

[A12_2_05_051] →(浅側頭動脈の前頭枝は頭頂枝とともに浅側頭動脈の最終枝。前外側の頭皮、皮下の筋、骨膜、頭蓋骨の外層に分布し、反対側の同名枝、滑車上動脈、眼窩上動脈と吻合する。)

Parietal branch of superficial temporal artery(頭頂枝(浅側頭動脈の))Ramus parietalis (Arteria temporalis superficialis) とうちょうし(せんそくとうどうみゃくの) Feneis: 236_08

[A12_2_05_052] →(浅側頭動脈の頭頂枝は浅側頭動脈の後枝で大脳皮質頭頂葉にはいるか、対側、後耳介動脈、後頭動脈と吻合する。)

Maxillary artery(顎動脈;上顎動脈;内顎動脈)Arteria maxillaris; Arteria maxillaris interna がくどうみゃく;じょうがくどうみゃく Feneis: 236_09

[A12_2_05_053] →(顎動脈は外頚動脈の最大の終枝である。下顎頚の後で起こり、咀嚼筋を通り、下顎枝の内側(側頭下窩)を前に走って翼口蓋窩に入る。顎動脈は顔面・頭部の深部(脳硬膜・鼓室・咀嚼筋・上顎骨・下顎骨・歯・歯肉・口蓋・鼻腔など)に広く分布する動脈で、その経過中に多くの枝を出している。顎動脈は外側翼突筋の外側(すなわち表層)を走る場合が多いが(94%)、外側翼突筋の内側(すなわち下層)を走る例も6%の頻度で見られる。また、顎動脈が頬神経の下層を通る例も24%にみられる。顎動脈に伴行するべき静脈が、太い単一の血管ではなく、静脈叢の形になっているのは、咀嚼運動の際の咀嚼筋の収縮瘤によって静脈壁が圧迫されて「欝血」congestionを起こすのを防ぐためである。)

Deep auricular artery(深耳介動脈)Arteria auricularis profunda しんじかいどうみゃく Feneis: 236_10

[A12_2_05_054] →(深耳介動脈は顎動脈より起こり、顎関節、耳下腺、外耳道、鼓膜外面に分布する。浅側頭動脈、後耳介動脈の耳介枝と吻合する。)

Anterior tympanic artery(前鼓室動脈)Arteria tympanica anterior ぜんこしつどうみゃく Feneis: 236_11

[A12_2_05_055] →(前鼓室動脈は顎動脈の基部より起こり、中耳に分布する。内頚動脈・上行咽頭動脈の鼓室枝と吻合する。)

Inferior alveolar artery(下歯槽動脈)Arteria alveolaris inferior かしそうどうみゃく Feneis: 236_12

[A12_2_05_056] →(下歯槽動脈は顎動脈の第一部より起こり、下顎管を通って下顎歯およびおとがいに分布する。歯枝、顎舌骨筋枝、オトガイ動脈を分枝する。)

Mylohyoid branch of inferior alveolar artery; Mylohyoid artery(顎舌骨筋枝;顎舌骨筋動脈(下歯槽動脈の))Ramus mylohyoideus (Arteria alveolaris inferioris); Arteria mylohyoidea がくぜつこつきんし;がくぜつこつきんどうみゃく(かしそうどうみゃくの) Feneis: 236_16

[A12_2_05_060] →(下歯槽動脈の顎舌骨筋枝は顎舌骨筋へ向かう下歯槽動脈の枝で下顎管に入る前にでる。顎舌骨神経とともに顎舌骨筋溝を顎舌骨筋に被われて走るオトガイ下動脈と吻合。)

Dental branches of inferior alveolar artery(歯枝(下歯槽動脈の))Rami dentales arteria alveolaris inferioris しし(かしそうどうみゃくの) Feneis: 236_13

[A12_2_05_057] →(下歯槽動脈の歯枝は歯根、歯根膜、骨、歯肉とに分布する。)

Peridental branches of inferior alveolar artery(歯周枝(下歯槽動脈の))Rami peridentales arteria alveolaris inferioris ししゅうし(かしそうどうみゃくの) Feneis: 236_14

[A12_2_05_058] →(下歯槽動脈の歯周枝は歯周組織に分布する。)

Mental branch of inferior alveolar artery; Mental artery(オトガイ枝(下歯槽動脈の);オトガイ動脈)Ramus mentalis (Arteria alveolaris inferioris); Arteria mentalis おとがいどうみゃく;おとがいし(かしそうどうみゃくの) Feneis: 236_15

[A12_2_05_059] →(下歯槽動脈のオトガイ枝は下歯槽動脈の終枝で下顎体の前面のオトガイ孔へ出てオトガイ部に分布する。)

Middle meningeal artery(中硬膜動脈)Arteria meningea media ちゅうこうまくどうみゃく Feneis: 236_17

[A12_2_05_061] →(中硬膜動脈は顎動脈より起こり外側翼突筋の内側を通り棘孔から中頭蓋窩に入り、そこで岩様部枝、腹硬膜枝、上鼓室動脈、前頭枝、頭頂枝に分枝する。上記の部位と終末枝を通って前頭蓋窩と中頭蓋窩に分布し、後頭動脈の硬膜枝、上行咽頭動脈、眼動脈、涙腺動脈、茎乳突孔動脈、顎動脈の腹硬膜枝、深側頭動脈と吻合する。)

Accessory branch of middle meningeal artery; Accessory meningeal artery(副硬膜枝(中硬膜動脈の);副硬膜動脈)Ramus accessorius (Arteria meningea media); Ramus meningicus accessorius ふくこうまくし(ちゅうこうまくどうみゃくの);ふくこうまくどうみゃく Feneis: 236_18

[A12_2_05_062] →(中硬膜動脈の副硬膜枝は側頭下窩で中硬膜動脈または上顎動脈から分枝し、上行して卵円孔を通り抜け三叉神経節、硬膜、骨膜、骨内面に分布する。)

Petrosal branch of middle meningeal artery(岩様部枝(中硬膜動脈の))Ramus petrosus; Ramus pyramidis superficialis (Arteria meningea media) がんようぶし(ちゅうこうまくどうみゃくの) Feneis: 236_23

[A12_2_05_066] →(中硬膜動脈の岩様部枝は中硬膜動脈の頭蓋内に最初の枝で顔面神経管裂を通って茎突乳突動脈動脈と吻合する。)

Superior tympanic artery(上鼓室動脈;上鼓室枝(中硬膜動脈の))Arteria tympanica superior じょうこしつどうみゃく;じょうこしつし(ちゅうこうまくどうみゃくの) Feneis: 236_24

[A12_2_05_067] →(上鼓室動脈は中硬膜動脈より岩様部枝に近接して起こり、小錐体神経とともに中耳に分布する。他の鼓室動脈と吻合する。)

Frontal branch of middle meningeal artery(前頭枝(中硬膜動脈の))Ramus frontalis arteria meningea media ぜんとうし(ちゅうこうまくどうみゃくの) Feneis: 236_19

[A12_2_05_063] →(中硬膜動脈の前頭枝は中硬膜動脈から前方へ出る大きな最終枝(頭頂枝とともに)で、蝶形骨稜に溝をつくるかまたは貫通して脳および脳硬膜の前外側部に分布する。)

Orbital branch of middle meningeal artery(眼窩枝(中硬膜動脈の))Ramus orbitalis がんかし(ちゅうこうまくどうみゃくの) Feneis: 236_20

[A12_2_05_064] →(中硬膜動脈の眼窩枝は上眼窩裂を通って涙腺へ至る。)

Anastomotic branch of middle meningeal artery with lacrimal artery(涙腺動脈との吻合枝(中硬膜動脈の))Ramus anastomoticus cum arteria lacrimali arteria meningea media るいせんどうみゃくとのふんごうし(ちゅうこうまくどうみゃくの) Feneis: 236_21

[A12_2_05_068] →(中硬膜動脈の涙腺動脈との吻合枝は頭蓋腔内で中硬膜動脈から起こり、前進して上眼窩裂を通り抜け、涙腺動脈と吻合する。)

Parietal branch of middle meningeal artery(頭頂枝(中硬膜動脈の))Ramus parietalis arteria meningea media とうちょうし(ちゅうこうまくどうみゃくの) Feneis: 236_22

[A12_2_05_065] →(中硬膜動脈の頭頂枝は前頭枝を含めて中硬膜動脈の小さい方の最終枝で、上部・外側部の硬膜や頭蓋の後部に分布する。)

Pterygomeningeal artery(翼突硬膜動脈)Arteria pterygomeningea よくとつこうまくどうみゃく Feneis: 236_25

[A12_2_05_069] →(翼突硬膜動脈は上顎動脈または中硬膜動脈から起こり、卵円孔を通過して頭蓋腔に入り、三叉神経節、硬膜、中頭蓋窩の骨に分布するが、実は主たる分布域は頭蓋の外部にあり、翼状突起、鼓膜張筋、蝶形骨、下顎神経、耳神経節に分布する。)

Masseteric artery(咬筋動脈)Arteria masseterica こうきんどうみゃく Feneis: 236_26

[A12_2_05_070] →(咬筋動脈は顎動脈の第二(側頭下)枝より起こり、下顎切痕、顎関節を経由して咬筋分布する。顔面横動脈の分枝、顔面動脈の咬筋枝と吻合する。)

Anterior deep temporal artery(前深側頭動脈)Arteria temporalis profunda anterior ぜんしんそくとうどうみゃく Feneis: 236_27

[A12_2_05_071] →(前深側頭動脈は側頭筋内を上行し、この筋に分布する。)

Posterior deep temporal artery(後深側頭動脈)Arteria temporalis profunda posterior こうしんそくとうどうみゃく Feneis: 236_28

[A12_2_05_072]

Pterygoid branches of maxillary artery(翼突筋枝(顎動脈の))Rami pterygoidei (Arteria maxillaris) よくとつきんし(こうしんそくとうどうみゃくの) Feneis: 236_29

[A12_2_05_073] →(翼突筋に分布する枝。)

Buccal artery(頬動脈;頬筋枝(顎動脈の))Arteria buccalis きょうどうみゃく Feneis: 236_30

[A12_2_05_074] →(頬動脈は頬筋の上縁に沿い、頬筋および頬粘膜へ分布。)

Posterior superior alveolar artery(後上歯槽動脈)Arteria alveolaris superior posterior こうじょうしそうどうみゃく Feneis: 236_31

[A12_2_05_075] →(後上歯槽動脈は翼口蓋窩の中で顎動脈第三部より起こり、上顎臼歯およびその歯肉と上顎洞粘膜に分布する。)

Dental branches of posterior superior alveolar artery(歯枝(後上歯槽動脈の))Rami dentales arteria alveolaris superiorts posterioris しし(こうじょうしそうどうみゃくの) Feneis: 236_32

[A12_2_05_076] →(後上歯槽動脈の歯枝は上顎臼歯に分布する。)

Peridental branches of posterior superior alveolar artery(歯周枝(後上歯槽動脈の))Rami peridentales arteria alveolaris superioris posterioris ししゅうし(こうじょうしそうどうみゃくの) Feneis: 236_33

[A12_2_05_077] →(後上歯槽動脈の歯周枝は歯周組織に分布する。)

Infra-orbital artery(眼窩下動脈)Arteria infraorbitalis がんかかどうみゃく Feneis: 238_01

[A12_2_05_078] →(眼窩下動脈は翼口蓋窩から下眼窩裂を経て眼窩に入り、さらに眼窩下管を通って眼窩下孔から顔面に出て、その近くに分布する。眼窩下動脈は上顎洞・上顎の歯・歯肉にも動脈(前上歯槽動脈)を出している。)

Anterior superior alveolar arteries(前上歯槽動脈)Arteriae alveolares superiores anteriores ぜんじょうしそうどうみゃく Feneis: 238_02

[A12_2_05_079] →(眼窩下管のなかで分かれる枝で骨のなかを走って前方の歯に分布。(Feneis))

Dental branches of infra-orbital artery(歯枝(眼窩下動脈の))Rami dentales arteria infraorbitalis しし(がんかかどうみゃくの) Feneis: 238_03

[A12_2_05_080] →(眼窩下動脈の歯枝は歯にゆく終枝。)

Peridental branches of infra-orbital artery(歯周枝(眼窩下動脈の))Rami peridentales arteria infraorbitalis ししゅうし(がんかかどうみゃくの) Feneis: 238_04

[A12_2_05_081] →(眼窩下動脈の歯周枝は歯周組織に分布する。)

Artery of pterygoid canal(翼突管動脈)Arteria canalis pterygoidei よくとつかんどうみゃくVidian artery Feneis: 238_05

[A12_2_05_082] →(翼突管動脈は翼突管を通って後方に向い耳管およびその周囲に分布する。)

Pharyngeal branch of artery of pterygoid canal(咽頭枝(翼突管動脈の))Ramus pharyngeus arteria canalis pteygoidei いんとうし(よくとつかんどうみゃくの) Feneis: 238_06

[A12_2_05_083] →(翼突管動脈の咽頭枝は鼻咽頭腔の最上部咽頭陥凹に分布する。)

Descending palatine artery(下行口蓋動脈)Arteria palatina descendens かこうこうがいどうみゃく Feneis: 238_07

[A12_2_05_084] →(下行口蓋動脈は顎動脈より起こり、大口蓋管を通って下方へ向かい軟口蓋、歯肉、硬口蓋の骨と粘膜に分布する。蝶口蓋動脈、上行口蓋動脈、上行咽頭動脈、顔面動脈の扁桃枝。)

Greater palatine artery(大口蓋動脈)Arteria palatina major だいこうがいどうみゃく Feneis: 238_08

[A12_2_05_085] →(大口蓋動脈は下行口蓋動脈の前枝で、歯肉と硬口蓋粘膜に血液を送る。)

Lesser palatine arteries(小口蓋動脈)Arteriae palatinae minores しょうこうがいどうみゃく Feneis: 238_09

[A12_2_05_086] →(大口蓋動脈がその管のなかにある間に分枝し、小口蓋孔からでて軟口蓋に分布。 (Feneis))

Pharyngeal branch of descending palatine artery(咽頭枝(下行口蓋動脈の))Ramus pharyngeus arteria palatinae descendentis いんとうし(かこうこうがいどうみゃくの) Feneis: 238_10

[A12_2_05_087] →(下行口蓋動脈の咽頭枝は小口蓋動脈の続きとして、または分岐した枝として出現することがある。)

Sphenopalatine artery; Pterygopalatine artery(蝶口蓋動脈;翼口蓋動脈)Arteria sphenopalatina; Arteria pterygopalatina ちょうこうがいどうみゃく;よくこうがいどうみゃく Feneis: 238_11

[A12_2_05_088] →(蝶口蓋動脈は顎動脈の第三部より起こり、鼻腔外側壁と鼻中隔の後部に分布する。下行口蓋動脈、上唇動脈、眼窩下動脈の枝と吻合する。)

Posterior lateral nasal arteries; Posterior lateral nasal branch of sphenopalatine artery(外側後鼻枝(蝶口蓋動脈の);外側後鼻動脈)Arteriae nasales posteriores laterales がいそくこうびし(ちょうこうがいどうみゃくの);がいそくこうびどうみゃく Feneis: 238_12

[A12_2_05_089] →(蝶口蓋動脈の終枝として鼻腔の外側および後部と鼻中隔に分布。 (Feneis))

Posterior septal branches of sphenopalatine artery(中隔後鼻枝;後鼻中隔枝(蝶口蓋動脈の);中隔後鼻動脈;鼻中隔後動脈)Rami septales posteriores (Arteria sphenopalatinae; Arteriae nasales posteriores septi) ちゅうかくこうびし;こうびちゅうかくし(ちょうこうがいどうみゃくの);ちゅうかくこうびどうみゃく Feneis: 238_13

[A12_2_05_090] →(蝶口蓋動脈の後鼻中隔枝は蝶口蓋動脈の枝で、鼻中隔に血液を送り、鼻口蓋神経に伴行する。)

Internal carotid artery(内頚動脈)Arteria carotis interna ないけいどうみゃく Feneis: 238_15

[A12_2_06_001] →(内頚動脈は、総頚動脈から起こり、頚部では頭蓋底にいたるまでは枝を出さない。ついで頚動脈管をへて中大脳動脈と前大脳動脈に分枝するまでをいう。内頚動脈は頚部、側頭骨錐体部(岩様部)、海綿静脈洞部、大脳部の4つの部分に分けられる。この内頚動脈の海綿静脈洞部と大脳部とは、特別な形態を呈するので、「頚動脈サイフォン」とよばれている。内頚動脈の主な枝として、眼動脈、後交通動脈、前脈絡叢動脈がでる。内頚動脈は、視交叉の外側で小さな前大脳動脈と大きな中大脳動脈とに分岐する。中大脳動脈は内頚動脈の直接の続きで終枝と考えられる。)

Cervical part of internal carotid artery(頚部(内頚動脈の))Pars cervicalis arteria carotis internae けいぶ(ないけいどうみゃくの) Feneis: 238_16

[A12_2_06_002] →(総頚動脈が2つに分岐してから側頭骨錐体の頚動脈管までを内頚動脈の頚部と呼び、この頚部では動脈の分岐がない。)

Carotid sinus(頚動脈洞;内頚動脈洞)Sinus caroticus; Sinus arteria carotidis internae けいどうみゃくどう Feneis: 238_17

[A12_2_06_003] →(頚動脈洞は総頚動脈の外頚動脈と内頚動脈への分岐点にある軽度の拡張部。ここでは動脈壁とくに中膜がやや薄く、外膜には求心性知覚神経線維(舌咽神経)が分布する。頚動脈洞は血圧の変動を感受する圧受容器として働く、血圧が高くなると、動脈壁は伸展されて受容体は刺激される。その興奮が求心性線維で延髄に伝えられると、反対的に血管拡張と心臓拍動の現象とが起こる(頸動脈洞反射)、このようにして頚動脈洞はとくに脳の動脈における血圧を調節する機能を持つ。頚動脈洞に存在する受容器(伸長受容器stretch receptor)と同類のものが、大動脈弓・腕頭動脈・肺動脈などにも存在する。)

Petrous part of internal carotid artery(岩様部;錐体部(内頚動脈の))Pars petrosa arteria carotis internae がんようぶ;すいたいぶ(ないけいどうみゃくの) Feneis: 238_18

[A12_2_06_004] →(内頚動脈の側頭骨錐体部では周囲を緻密な骨で囲まれている。錐体部と海綿静脈洞部から分岐した小さな枝は、鼓室、海綿静脈洞、下錐体静脈洞、三叉神経節、中頭蓋窩の髄膜の中に入る。側頭骨錐体部の頚動脈管内を走行する部分。敬樹脈孔の前でわずかに上行し、次いで錐体部の長軸に沿って前内方に水平に走行して錐体尖から頚動脈管を出て披裂孔の上方で頭蓋内に入るまでをいう。その後、三叉神経節のあるMeckel腔の内側をわずかに上行し、トルコ鞍の後下方の頚動脈溝に沿って前方に屈曲して海綿静脈洞内にはいるが、それまでの小区間を三叉神経節部(ganglial segment)または海綿静脈洞前部(precavernous segment:C5)と呼ぶ。)

Caroticotympanic arteries(頚鼓動脈;頚動脈鼓室枝;頚鼓小管枝(内頚動脈の))Arteriae caroticotympanicae; Ramus caroticotympanicus(Arteria carotis interna) けいどうみゃくこしつし;けいこどうみゃく;けいこしょうかんし(ないけいどうみゃくの) Feneis: 238_19

[A12_2_06_005] →(内頚動脈鼓室枝は頚動脈管通過中に派出する数本の小枝であり、頚鼓小管を通って鼓室に入る。)

Artery of pterygoid canal(翼突管動脈)Arteria canalis pterygoidei よくとつかんどうみゃく Feneis: 238_20

[A12_2_06_006] →(翼突管動脈は翼突管神経に伴行して蝶形骨洞壁へ分布する。)

Cavernous part of internal carotid artery(海綿部;海綿静脈洞部(内頚動脈の))Pars cavernosa arteria carotis internae かいめんぶ;かいめんじょうみゃくどうぶ(ないけいどうみゃくの) Feneis: 238_21

[A12_2_06_007] →(内頚動脈の海綿静脈洞部は、海綿静脈洞の内側壁に接してほとんど水平に走り、海綿静脈洞内を通過する動眼神経、滑車神経、外転神経、三叉神経の第1枝(眼神経)と重要な関係をもつ。外転神経はこの海綿静脈洞内では直接内頚動脈に接して走っている。トルコ鞍外側の2枚の硬膜間にある海綿静脈洞の内側部を前走し(C4)、前床突起の内側で後上方に屈曲して硬膜を貫通し、クモ膜下腔内に入るが、その屈曲部はC3ともよばれる。)

Tentorial basal branch of cavernous part of internal carotid artery(テント底枝(内頚動脈海綿部の))Ramus basalis tentorii partis cavernosae arteria carotis internae てんとていし(ないけいどうみゃくかいめんぶの) Feneis: 238_22

[A12_2_06_008] →(内頚動脈海綿部のテント底枝は内頚動脈の海綿洞部から出て小脳テント基底部に分布する小枝。)

Tentorial maginal branch of cavernous part of internal carotid artery(テント縁枝(内頚動脈海綿部の))Ramus marginalis tentorii partis cavernosae arteria carotis internae てんとえんし(ないけいどうみゃくかいめんぶの) Feneis: 238_23

[A12_2_06_009] →(内頚動脈海綿部のテント縁枝は内頚動脈の海綿部からでる小枝で小脳テントの自由縁に至る。)

Meningeal branch of cavernous part of internal carotid artery(硬膜枝(内頚動脈海綿部の))Ramus meningeus partis cavernosae arteria carotis internae こうまくし(ないけいどうみゃくかいめんぶの) Feneis: 238_24

[A12_2_06_010] →(内頚動脈海綿部の硬膜枝は内頚動脈が海綿静脈洞を通過するあたりから分枝して前頭蓋窩の硬膜に分布する。)

Cavernous branch of cavernous part of internal carotid artery(海綿静脈洞枝(内頚動脈海綿部の))Ramus sinus cavernosi partis cavernosae arteria carotis internae かいめんじょうみゃくどうし(ないけいどうみゃくかいめんぶの) Feneis: 238_25

[A12_2_06_011] →(内頚動脈海綿部の海綿静脈洞枝は内頚動脈の海綿部から出る多数小枝。)

Inferior hypophysial artery(下下垂体動脈)Arteria hypophysialis inferior かかすいたいどうみゃく Feneis: 238_26

[A12_2_06_012] →(下下垂体動脈は海綿静脈洞部内頚動脈の後方から分岐する硬膜下垂体動脈幹meningohypophyseal trunkの枝として分岐した後、内側へ走行し脳下垂体後葉と被膜に分布する。稀に海綿静脈洞部内頚動脈から直接分岐し、下垂体後葉に分布する分枝の中で最も重要な血管とされている。)

Branches to trigeminal ganglion; Branches of cavernous part of internal carotid artery to trigeminal ganglion(三叉神経節枝(内頚動脈の海綿静脈洞部の))Rami ganglionis trigeminales partis cavernosae arteria carotis internae さんさしんけいせつし(ないけいどうみゃくのかいめんじょうみゃくどうぶの) Feneis: 238_27

[A12_2_06_013] →(内頚動脈の海綿静脈洞部の三叉神経節枝は三叉神経節へ分布する。)

Branches to nerves; Branches of cavernous part of internal carotid artery to nerves(三叉神経枝(内頚動脈の海綿静脈洞部の))Rami nervorum partis cavernosae arteria carotis internae さんさしんけいし(ないけいどうみゃくのかいめんじょうみゃくどうぶの) Feneis: 238_28

[A12_2_06_014] →(内頚動脈の海綿静脈洞部の三叉神経枝は三叉神経へ分布する。)

Cerebral part of internal carotid artery(大脳部(内頚動脈の))Pars cerebralis arteria carotis internae だいのうぶ(ないけいどうみゃくの) Feneis: 238_29

[A12_2_06_015] →(内頚動脈の大脳部は内頚動脈が海綿静脈洞から現れ出るところから始まり、蝶形骨の前床突起の内側を通る。この大脳部の血管は上方に向かったのち後方に走るが、ここから内頚動脈の重要な枝がすべて出る。)

Ophthalmic artery(眼動脈)Arteria ophthalmica がんどうみゃく Feneis: 238_30

[A12_2_06_016] →(眼動脈は内頚動脈の枝で、頭蓋腔から視神経管を通って眼窩に入る幹動脈である。眼動脈は中頭蓋窩において前床突起の内側で内頚動脈から起こり、視神経管の中を視神経の下を通るが眼窩に入ると、視神経の上を斜めに横切って前内方にすすむ。眼窩でいろいろの枝(①網膜中心動脈、②涙腺動脈、③筋枝、④毛様体動脈、⑤前篩骨動脈・後篩骨動脈、⑥眼窩上動脈・眼窩下動脈、⑧鼻背動脈)に分かれ、眼窩の内容(眼球・副眼器)および前頭部・鼻腔壁の一部に分布する。)

Superior hypophysial artery(上下垂体動脈)Arteria hypophysialis superior じょうかすいたいどうみゃく Feneis: 238_31

[A12_2_06_017] →(上下垂体動脈は内頚動脈、特にその前半部の内頚動脈の眼動脈分岐部から後交通動脈分岐部までの内後方または内側から分岐する。)

Clivus branches of cerebral part of internal carotid artery(斜台枝(内頚動脈大脳部の))Rami clivales partis cerebralis arteria carotis internae しゃだいし(ないけいどうみゃくだいのうぶの) Feneis: 238_35

[A12_2_06_021] →(内頚動脈大脳部の斜台枝は眼動脈の近くから出る小枝で、内側下方を進み斜台の蝶形骨部に分布する。)

Meningeal branch of cerebral part of internal carotid artery(硬膜枝(内頚動脈大脳部の))Ramus meningeus partis cerebralis arteria carotis internae こうまくし(ないけいどうみゃくだいの) Feneis: 238_36

[A12_2_06_022] →(内頚動脈大脳部の硬膜枝は蝶形骨小翼を通って硬膜と前頭蓋窩に分布する細枝で、後篩骨動脈の硬膜枝と吻合する。)

Carotid syphon(頚動脈サイホン)Siphon caroticum けいどうみゃくさいほん Feneis: 238_37

[A12_2_06_023] →(内頚動脈の海綿静脈洞部と大脳部とは、特別な形を呈するので頚動脈サイフォンと呼ばれている。)

Ophthalmic artery(眼動脈)Arteria ophthalmica がんどうみゃく Feneis: 240_01

[A12_2_06_016] →(眼動脈は内頚動脈の枝で、頭蓋腔から視神経管を通って眼窩に入る幹動脈である。眼動脈は中頭蓋窩において前床突起の内側で内頚動脈から起こり、視神経管の中を視神経の下を通るが眼窩に入ると、視神経の上を斜めに横切って前内方にすすむ。眼窩でいろいろの枝(①網膜中心動脈、②涙腺動脈、③筋枝、④毛様体動脈、⑤前篩骨動脈・後篩骨動脈、⑥眼窩上動脈・眼窩下動脈、⑧鼻背動脈)に分かれ、眼窩の内容(眼球・副眼器)および前頭部・鼻腔壁の一部に分布する。)

Central retinal artery; Central artery of retina(網膜中心動脈)Arteria centralis retinae もうまくちゅうしんどうみゃくZinn's artery Feneis: 240_02

[A12_2_06_024] →(網膜中心動脈は眼球の後方約1~2cmのところで下方から視神経に侵入し、網膜の内層(脳層)とに分布しこれらに栄養を与える。)

Extraocular part of central retinal artery(眼球外部(網膜中心動脈の))Pars extraocularis arteria centralis retinae がんきゅうがいぶ(もうまくちゅうしんどうみゃくの) Feneis: 240_03

[A12_2_06_025] →(網膜中心動脈の眼球外部は網膜中心動脈のうち眼球を出て眼窩内にある部分。)

Intraocular part of central retinal artery(眼球内部(網膜中心動脈の))Pars intraocularis arteria centralis retinae がんきゅうないぶ(もうまくちゅうしんどうみゃくの) Feneis: 240_04

[A12_2_06_026] →(網膜中心動脈の眼球内部は網膜中心動脈のうち眼球内にある部分。)

Lacrimal artery(涙腺動脈)Arteria lacrimalis るいせんどうみゃく Feneis: 240_05

[A12_2_06_027] →(涙腺動脈は眼動脈より側方に出て外側直筋の上縁に沿って起こり、涙腺、外直筋、上直筋、上眼瞼、前額、側頭窩に分布する。)

Anastomotic branch with middle meningeal artery(中硬膜動脈との吻合枝(涙腺動脈の))Ramus anastomoticus cum arteria meningea media arteria lacrimalis ちゅうこうまくどうみゃくとのふんごうし(るいせんどうみゃくの) Feneis: 240_06

[A12_2_06_028] →(涙腺動脈の中硬膜動脈との吻合枝は中硬膜動脈の眼窩枝と吻合。眼動脈の代用可能。)

Lateral palpebral arteries(外側眼瞼動脈)Arteriae palpebrales laterales がいそくがんけんどうみゃく Feneis: 240_07

[A12_2_06_029] →(涙腺動脈から側方の眼瞼に。 (Feneis))

Recurrent meningeal branch of ophthalmic artery(反回硬膜枝(眼動脈の))Ramus meningeus recurrens arteria ophthalamicae はんかいこうまくし(がんどうみゃくの) Feneis: 240_08

[A12_2_06_030]

Short posterior ciliary arteries(短後毛様体動脈;脈絡膜動脈)Arteriae ciliares posteriores breves; Arteriae chorioideae たんこうもうようたいどうみゃく;みゃくらくまくどうみゃく Feneis: 240_09

[A12_2_06_031] →(短後毛様体動脈は脈絡膜動脈とも呼ばれ6~15本あり、視神経の眼球進入部の付近で強膜を貫いて脈絡膜に分布する。)

Long posterior ciliary arteries; Iridic arteries(長後毛様体動脈;虹彩動脈)Arteriae ciliares posteriores longae; Arteriae iridicae ちょうこうもうようたいどうみゃく;こうさいどうみゃく Feneis: 240_10

[A12_2_06_032] →(長後毛様体動脈は虹彩動脈ともよばれ内側と外側の2本ある。視神経の眼球進入部の内外両側で眼球に入り、強膜と脈絡膜との間を前進して虹彩に達する。虹彩では、毛様体縁で鱗状の大虹彩動脈輪をつくり、その枝はさらに瞳孔縁のまわりで小虹彩動脈輪をつくる。)

Muscular arteries; Muscular branches of ophthalmic artery(筋枝;筋動脈(眼動脈の))Arteriae musculares; Rami musculares (Arteria ophthalmica) きんし;きんせいどうみゃく(がんどうみゃくの) Feneis: 240_11

[A12_2_06_033]

Anterior ciliary arteries(前毛様体動脈)Arteriae ciliares anteriores ぜんもうようたいどうみゃく Feneis: 240_12

[A12_2_06_034] →(前毛様体動脈は角膜縁のやや後方で眼球壁に入り、強膜上動脈、前結膜動脈および後結膜動脈を分岐する。角膜縁近くで強膜を貫いて進入し、大虹彩動脈輪と連絡する。)

Anterior conjunctival arteries(前結膜動脈)Arteriae conjunctivales anterior ぜんけつまくどうみゃく Feneis: 240_13

[A12_2_06_035] →(眼筋の動脈からでて結膜に分布。 (Feneis))

Episcleral arteries(強膜上動脈)Arteriae episclerales きょうまくじょうどうみゃく Feneis: 240_14

[A12_2_06_036] →(前毛様体動脈の枝で強膜表面を走る。 (Feneis))

Supra-orbital artery(眼窩上動脈;外側前頭動脈)Arteria supraorbitalis; Arteria frontalis laterallis がんかじょうどうみゃく;がいそくぜんとうどうみゃく Feneis: 240_15

[A12_2_06_037] →(眼動脈は2本の終枝、すなわち滑車上動脈と眼窩上動脈にわかれる。眼窩上動脈は眼窩内を上壁に沿って前進し、眼窩上縁の眼窩上切痕を通って、前頭部に出て上行枝分布する。)

Diploic branch of supra-orbital artery(板間枝(眼動脈の))Ramus diploicus ばんかんし(がんどうみゃくの) Feneis: 240_16

[A12_2_06_038] →(眼動脈の板間枝は骨への枝。)

Posterior ethmoidal artery(後篩骨動脈)Arteria ethmoidalis posterior こうしこつどうみゃく Feneis: 240_21

[A12_2_06_043] →(後篩骨動脈は眼動脈より起こり、鼻腔外側壁の上後部と後篩骨洞に分布する。)

Anterior ethmoidal artery(前篩骨動脈)Arteria ethmoidalis anterior ぜんしこつどうみゃく Feneis: 240_17

[A12_2_06_039] →(前篩骨動脈と後篩骨動脈は同名孔を通過して鼻腔上部に分布する。前篩骨動脈から前硬膜動脈が派出する。)

Anterior meningeal branch of anterior ethmoidal artery; Anterior meningeal artery(前硬膜動脈;前硬膜枝;前頭硬膜動脈(前篩骨動脈の))Ramus meningeus anterior (Arteria ethmoidalis anterior); Arteria meningea anterior ぜんこうまくどうみゃく;ぜんこうまくし;ぜんとうこうまくどうみゃく(ぜんしこつどうみゃくの) Feneis: 240_18

[A12_2_06_040] →(前篩骨動脈の前硬膜動脈は頭蓋腔内の前篩骨動脈より起こり、前頭蓋窩の髄膜に分布する。中硬膜動脈の分枝、内頚動脈の硬膜枝、涙腺動脈と吻合。)

Anterior septal branches of anterior ethmoidal artery(中隔前鼻枝;前鼻中隔枝;前中隔枝(前篩骨動脈の))Rami septales anterior arteria ethmoidalis anterior ちゅうかくぜんびし;ぜんびちゅうかくし;ぜんちゅうかくし(ぜんしこつどうみゃくの) Feneis: 240_19

[A12_2_06_041] →(前篩骨動脈の前鼻中隔枝は前篩骨動脈の頭蓋内で分枝し、前篩骨神経に伴行して篩骨篩板を通過して鼻腔にはいり、鼻中隔前上部に分布する。)

Anterior lateral nasal branches of anterior ethmoidal artery(外側前鼻枝(前篩骨動脈の))Rami nasales anterior laterales arteria ethmoidalis anterior がいそくぜんびし(ぜんしこつどうみゃくの) Feneis: 240_20

[A12_2_06_042] →(前篩骨動脈の外側前鼻枝は頭蓋内で前篩骨動脈から出て篩骨篩板を前篩骨神経に伴行して鼻腔に下行し鼻骨深面の溝に沿って鼻腔外壁の前上部に分布する。)

Medial palpebral arteries(内側眼瞼動脈)Arteriae palpebrales mediales ないそくがんけんどうみゃく Feneis: 240_22

[A12_2_06_044] →(上下眼瞼にそれぞれ分布。上下眼瞼動脈弓で外側眼瞼動脈と吻合。 (Feneis))

Posterior conjunctival arteries(後結膜動脈)Arteriae conjunctivales posteriores こうけつまくどうみゃく Feneis: 240_25

[A12_2_06_045] →(涙腺動脈と眼窩上動脈からでる。 (Feneis))

Superior palpebral arch(上眼瞼動脈弓;上瞼板動脈弓)Arcus palpebralis superior; Arcus tarseus superior じょうがんけんどうみゃくきゅう;じょうけんばんどうみゃくきゅう Feneis: 240_23

[A12_2_06_047]

Inferior palpebral arch(下眼瞼動脈弓;下瞼板動脈弓)Arcus palpebralis inferior; Arcus tarseus inferior かがんけんどうみゃくきゅう;かけんばんどうみゃくきゅう Feneis: 240_24

[A12_2_06_046] →(内・外側眼瞼動脈の瞼板下方での結合。 (Feneis))

Supratrochlear artery(滑車上動脈;内側前頭動脈)Arteria supratrochlearis; Arteria frontalis medialis; Arteria frontalis かっしゃじょうどうみゃく;ないそくぜんとうどうみゃく Feneis: 240_26

[A12_2_06_048] →(眼動脈の上行最終枝。眼窩内から眼窩上縁の前頭切痕を経て、前頭部に現われ、上行する小動脈。対側、眼窩上動脈、浅側頭動脈と吻合する。)

Dorsal nasal artery(鼻背動脈)Arteria dorsalis nasi びはいどうみゃくの Feneis: 240_27

[A12_2_06_049] →(鼻背動脈は眼動脈より起こり、尾根の横の皮膚に分布する。眼角動脈と吻合する。)

Arteries of brain(脳の動脈;大脳動脈)Arteriae encephali のうのどうみゃく Feneis: 242_01

[A12_2_07_001] →(脳は4本の大きな動脈によって給血されている。すなわち2本の内頚動脈(前方循環用)と2本の椎骨動脈(後方循環用)である。内頚動脈は海綿動脈洞を通り抜け、蝶形骨前床突起の内側で脳硬膜を貫いた直後に頭蓋内での最初の枝である眼動脈を出す。クモ膜下腔で、さらに内頚動脈は後交通動脈と前脈絡叢動脈を出す。その後の内頚動脈は2本の太い終枝すなわち前大脳動脈と中大脳動脈とに分かれる。両側の椎骨動脈は両側の鎖骨下動脈から出て、大孔を通って頭蓋腔へ入り、延髄の上縁で合わさって無対の脳底動脈となる。この動脈は橋の腹側面を上行し、その上縁で2本の後大脳動脈に分かれる。椎骨動脈は後下小脳動脈を出し、小脳の下面と第四脳室の脈絡叢に給血している。脳底動脈からは前下小脳動脈が出て、同様に小脳の下面ならびに延髄と橋の外側部に分布している。細かい枝としては、迷路動脈が顔面神経と内耳神経と共に、内耳道を通って内耳へ行っている。この動脈は脳底動脈あるいは前下小脳動脈から出ることがある。数多くの枝が橋動脈として直接橋へ入り込んでいく。橋の上縁には上小脳動脈がみられ、迂回槽の深部で大脳脚をまわって小脳の背側面へ行っている。)

Anterior choroidal artery(前脈絡叢動脈;脈絡叢動脈)Arteria choroidea anterior; Arteria chorioidea ぜんみゃくらくそうどうみゃく;みゃくらくそうどうみゃく Feneis: 242_02

[A12_2_06_019] →(前脈絡叢動脈は後交通動脈の分岐部よりさらに遠位の内頚動脈から通常分岐する。この動脈の特徴は、クモ膜下腔を長い距離を走り、しかも直径が比較的小さいことである。前脈絡叢動脈ははじめ尾方に走って視索を横切り、次いですぐに側頭葉の前内側面に向かって外側方向に走る。つづいて脈絡叢を通過して、側脳室の下角に入る。この動脈が分布する部位として、脈絡叢のほかに、海馬体、淡蒼球の内側および外側領域(すなわち内側部の外がわと外側部の内がわ)、内方後脚の腹側部の大部分、内包のレンズ核後部全体などが含まれる。またこの動脈の小さい枝は、視索、扁桃体の一部、尾状核尾の腹側部、被殻の後部、視床の腹外側領域にも分布する。)

Choroidal branches of anterior choroidal artery to lateral ventricle(側脳室脈絡叢枝(前脈絡叢動脈の))Rami choroidei ventriculi lateralis arteria choroideae anterioris そくのうしつみゃくらくそうし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_03

[A12_2_07_002] →(前脈絡叢動脈の側脳室脈絡叢枝は側脳室の脈絡叢に分布する。)

Choroidal branches of anterior choroidal artery to third ventricle(第三脳室脈絡叢枝(前脈絡叢動脈の))Rami choroidei ventriculi tertii arteria choroideae anterioris だい3のうしつみゃくらくそうし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_04

[A12_2_07_003] →(前脈絡叢動脈の第三脳室脈絡叢枝は第三脳室脈絡叢に分布する。)

Branches to anterior perforated substance; Branches of anterior choroidal artery to anterior perforated substance(前有孔質枝(前脈絡叢動脈の))Rami substantiae perforatae anterioris arteria choroideae anterioris ぜんゆうこうしつし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_05

[A12_2_07_004] →(前脈絡叢動脈の前有孔質枝は内包までいたる枝。)

Branches to optic tract; Branches of anterior choroidal artery to optic tract(視索枝(前脈絡叢動脈の))Rami tractus optici arteria choroideae anterioris しさくし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_07

[A12_2_07_006]

Branches to optic chiasm(a); Branches of anterior choroidal artery to optic chiasm(視交叉枝(前脈絡叢動脈の))Rami chiasmatici arteria choroideae anterioris しこうさし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_06

[A12_2_07_005]

Branches to lateral geniculate body; Branches of anterior choroidal artery to lateral geniculate body(外側膝状体枝(前脈絡叢動脈の))Rami corporis geniculati lateralis arteria choroideae anterioris がいそくしつじょうたいし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_08

[A12_2_07_007]

Branches to internal capsule, genu; Branches of anterior choroidal artery to internal capsule, genu(内包枝;内包膝枝(前脈絡叢動脈の))Rami genus capsulae internae arteria choroideae anterioris ないほうし;ないほうしつし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_09

[A12_2_07_008]

Branches to internal capsule, posterior limb; Branches of anterior choroidal artery to internal capsule, posterior limb(内包後脚枝(前脈絡叢動脈の))Rami cruris posterioris capsulae internae arteria choroideae anterioris ないほうこうきゃくし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_10

[A12_2_07_009]

Branches to internal capsule, retrolentiform limb; Branches of anterior choroidal artery to internal capsule, retrolentiform limb(内包後レンズ核枝;内包レンズ核後部枝(前脈絡叢動脈の))Rami partis retrolentiformis capsulae internae arteria choroideae anterioris ないほうこうれんずかくし;ないほうれんずこうぶし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_11

[A12_2_07_010]

Branches to globus pallidus; Branches of anterior choroidal artery to globus pallidus(淡蒼球枝(前脈絡叢動脈の))Rami globi pallidi arteria choroideae anterioris たんそうきゅうし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_12

[A12_2_07_011]

Branches to tail of caudate nucleus; Branches of anterior choroidal artery to tail of caudate nucleus(尾状核尾枝(前脈絡叢動脈の))Rami caudae nuclei caudati arteria choroideae anterioris びじょうかくびし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_13

[A12_2_07_012]

Branches to hippocampus; Branches of anterior choroidal artery to hippocampus(海馬枝(前脈絡叢動脈の))Rami hippocampi arteria choroideae anterioris かいばし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_14

[A12_2_07_013]

Branches to uncus; Branches of anterior choroidal artery to uncus(鈎枝(前脈絡叢動脈の))Rami uncales arteria choroideae anterioris こうし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_15

[A12_2_07_014]

Branches to tuber cinereum; Branches of anterior choroidal artery to tuber cinereum(灰白隆起枝(前脈絡叢動脈の))Rami tuberis cinerei arteria choroideae anterior かいはくりゅうきし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_17

[A12_2_07_016]

Branches to hypothalamic nuclei; Branches of anterior choroidal artery to hypothalamic nuclei(視床下部核枝(前脈絡叢動脈の))Rami nucleorum hypothalami arteria choroideae anterioris ししょうかぶかくし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_18

[A12_2_07_017]

Branches to thalamic nuclei; Branches of anterior choroidal artery to thalamic nuclei(視床核枝(前脈絡叢動脈の))Rami nucleorum thalami arteria choroideae anterioris ししょうかくし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_19

[A12_2_07_018]

Branches to substantia nigra; Branches of anterior choroidal artery to substantia nigra(黒質枝(前脈絡叢動脈の))Rami substantiae nigrae arteria choroideae anterioris こくしつし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_20

[A12_2_07_019]

Branches to red nucleus; Branches of anterior choroidal artery to red nucleus(赤核枝(前脈絡叢動脈の))Rami nuclei rubri arteria choroideae anterioris せきかくし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_21

[A12_2_07_020]

Branches to crus cerebri; Branches of anterior choroidal artery to crus cerebri(大脳脚枝(前脈絡叢動脈の))Rami cruris cerebri arteria choroideae anterioris だいのうきゃくし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_22

[A12_2_07_021]

Branches to amygdaloid body; Branches of anterior choroidal artery to amygdaloid body(扁桃体枝(前脈絡叢動脈の))Rami corporis amygdaloidei arteria choroideae anterioris へんとうたいし(ぜんみゃくらくそうどうみゃくの) Feneis: 242_16

[A12_2_07_015]

Anterior cerebral artery; ACA(前大脳動脈)Arteria cerebri anterior ぜんだいのうどうみゃく Feneis: 242_23

[A12_2_07_022] →(前大脳動脈は、視交叉と視神経の外側で内頚動脈から分岐する。左右の前大脳動脈は視神経の背側を前内側方向に走り、相互に近づき、前交通動脈によって連結する。前大脳動脈は、大脳縦裂の間に入り、大脳の内側面を上方に向かい、つづいて脳梁の背側面を後方に向かう。前大脳動脈は、大脳縦裂の間に入り、大脳の内側面を上方に向かう。前大脳動脈は、途中で次のような枝を出す。すなわち①内側線条体動脈、②眼窩枝、③前頭極動脈、④脳梁辺縁動脈、⑤脳梁周囲動脈である。前大脳動脈の異常は約25%の脳にみられる。このなかには前大脳動脈が1本しかないもの、枝が反対側の大脳半球に分岐する例もある。)

Precommunicating part of anterior cerebral artery; A1 segment of anterior cerebral artery(交通前部;A1区(前大脳動脈の))Pars precommunicalis arteria cerebri anterioris; Segmentum arteria cerebri anterioris A1 こうつうぜんぶ;A1く(ぜんだいのうどうみゃくの) Feneis: 242_24

[A12_2_07_023] →(前大脳動脈の交通前部は前交通動脈を境として交通前部と交通後部とに分けることが出来る。交通前部は一側が極めて細いことがあるが、このような場合でも交通後部は左右が同じ太さのものが被い。臨床的に一側の頚動脈撮影で左右の交通後部が造影さえるものの中にはこのような例が含まれる可能性がある。)

Anteromedial central arteries of anterior cerebral artery(前内側中心動脈;前内側視床線条体動脈(前大脳動脈の))Arteriae centrales anteromediales arteria cerebri anterior ぜんないそくちゅうしんどうみゃく;ぜんないそくししょうせんじょうたいどうみゃく(ぜんだいのうどうみゃくの) Feneis: 242_25

[A12_2_07_024] →(前内側中心動脈は、前大脳動脈の交通前枝または前交通動脈から出る数本の枝で、線条体の前内側部に分布する。)

Proximal medial striate arteries(近位内側線条体動脈)Arteriae striatae mediales proximales きんいないそくせんじょうたいどうみゃく Feneis: 242_26

[A12_2_07_025] →(内側線条体動脈は前交通動脈の近位または遠位部でで分岐し、尾方かつ外側に走った後、前有孔質に入る。この動脈は尾状核頭の前内側部、内包と被殻に接した部分、中隔核の領域に血液を供給する。また数本の小さい動脈が、前頭葉下面に分布することも多い。)

Supraoptic artery(視索上動脈)Arteria supraoptica しさくじょうどうみゃく Feneis: 242_28

[A12_2_07_026] →(視索上動脈は前大脳動脈の交通前部(A1区域)から起こり、視索の上を越えて前頭葉の眼窩面に分布する。)

Anterior perforating arteries(前有孔質動脈)Arteria perforantes anteriores ぜんゆうこうしつどうみゃく Feneis: 242_29

[A12_2_07_027] →(前有孔質動脈は前大脳動脈の交通前部から起こる前内側中心動脈の一部から起こり、脳底の前有孔質に分布する。)

Pre-optic arteries(前視索野動脈;視索前方動脈)Arteriae preopticae ぜんしさくやどうみゃく;しさくぜんぽうどうみゃく Feneis: 242_30

[A12_2_07_028] →(視索前方動脈は前大脳動脈の交通前部(A1区域)からおこり視索前野に分布する。)

Short central arteries(短中心動脈)Arteriae centralis breves たんちゅうしんどうみゃく

[A12_2_07_028_1]

Long central arteries(長中心動脈)Arteriae centrales longi ちょうちゅうしんどうみゃく

[A12_2_07_028_2]

Anterior communicating artery(前交通動脈)Arteria communicans anterior ぜんこうつうどうみゃく Feneis: 244_01

[A12_2_07_029] →(前交通動脈は左右の前大脳動脈を連絡するきわめて短い吻合である。この吻合の形態もさまざまで、互いに接するような長さのない側側吻合のこともあり、一定の長さ(0.1~3mm)を有することもある。その数も1~3本を認め、血管の直径も一定しない。時には網状の形態を示すこともある。)

Postcommunicating part of anterior cerebral artery; A2 segment of anterior cerebral artery(交通後部;A2区;脳梁周囲動脈;傍脳梁動脈(前大脳動脈の))Pars postcommunicalis arteria cerebri anterioris; Segmentum arteria cerebri anterioris A2 こうつうこうぶ;A2く;のうりょうしゅういどうみゃく;ぼうのうりょうどうみゃく(ぜんだいのうどうみゃくの) Feneis: 244_06

[A12_2_07_033] →(前大脳動脈の交通後部は皮質部ともよばれ、その走行は大脳縦裂に中にはいると上方に走って脳梁膝の下面に達すると前方に屈曲して、そのあとは脳梁の周囲にある脳梁槽の中を脳梁をとりまくような形で後方に走り、脳梁膨大の付近にまで達する。この脳梁にそって走る部分を脳梁周囲動脈(旁脳梁動脈)という。脳梁周囲動脈は前大脳動脈の終末枝であり、脳梁の背側面に沿って尾側方向へ走り、楔前部を含む頭頂葉の内側面に分布する。)

Distal medial striate artery(遠位内側線条体動脈)Arteria striata medialis distalis えんいないそくせんじょうたいどうみゃく;HeubnerのはんかいどうみゃくHeubner's recurrent artery Feneis: 244_07

[A12_2_07_033_1] →(Heubnerの反回動脈ともよばれる。内側線条体動脈は前交通動脈の近位または遠位部でで分岐し、尾方かつ外側に走った後、前有孔質に入る。この動脈は尾状核頭の前内側部、内包と被殻に接した部分、中隔核の領域に血液を供給する。また数本の小さい動脈が、前頭葉下面に分布することも多い。)

Distal medial striate artery; Recurrent arery of Heubner(遠位内側線条体動脈;反回動脈(Heubnerの))Arteria striata medialis distalis えんいないそくせんじょうたいどうみゃく;HeubnerのはんかいどうみゃくHeubner's recurrent artery Feneis: 242_27

[A12_2_07_034_1] →(Heubnerの反回動脈ともよばれる。内側線条体動脈は前交通動脈の近位または遠位部でで分岐し、尾方かつ外側に走った後、前有孔質に入る。この動脈は尾状核頭の前内側部、内包と被殻に接した部分、中隔核の領域に血液を供給する。また数本の小さい動脈が、前頭葉下面に分布することも多い。)

Pericallosal artery(脳梁周囲動脈)Arteria pericallosa のうりょうしゅういどうみゃく Feneis: 244_16

[A12_2_07_043] →(脳梁周囲動脈は前大脳動脈との吻合部から遠位側の本幹で終板槽の前方を上行した後、脳梁に沿って脳梁周囲槽内を脳梁膨大へ至る。終板槽前面を走る部位を脳梁下部infracallosal portion、脳梁に沿って脳梁周囲槽内を後方へ進み脳梁膨大部に至るまでの部位を脳梁上部supracallosal portionと呼んでいる。脳梁上部は脳梁縁動脈および後大脳動脈の枝である後脳梁動脈とは相補的な関係を有している。)

Paracentral branches of callosomarginal artery; Paracentral artery(中心傍小葉枝;中心傍小葉動脈(脳梁縁動脈の))Rami paracentrales ちゅうしんぼうしょうようし;ちゅうしんぼうしょうようどうみゃく(のうりょうえんどうみゃくの) Feneis: 244_17

[A12_2_07_042] →(脳梁縁動脈の中心傍小葉枝は脳梁縁動脈または脳梁周囲動脈から分枝した後、帯状溝の縁枝に沿って上行枝、主として中心傍小葉に血流を送っている。)

Precuneal branches of pericallosal artery(楔前部枝;楔前部動脈(脳梁周囲動脈の))Rami precuneales arteria pericallosa けつぜんぶし;けつぜんぶどうみゃく(のうりょうしゅういどうみゃくの) Feneis: 244_18

[A12_2_07_044] →(脳梁周囲動脈から分岐した後、頭頂葉内側面に沿って上行し、楔前部に血流を送っている。通常、前者の分布領域が広い。)

Parieto-occipital branches of pericallosal artery(頭頂後頭溝枝;頭頂後頭溝動脈(脳梁周囲動脈の))Rami parietooccipitalis arteria pericallosa とうちょうこうとうこうし;とうちょうこうとうこうどうみゃく(のうりょうしゅういどうみゃくの) Feneis: 244_19

[A12_2_07_045] →(脳梁周囲動脈の頭頂後頭溝枝は脳梁周囲動脈の最大の皮質枝で、頭頂葉の上外側部および内側部で中心後回より後方の部分に分布する。まれに後頭葉の方まで枝がのびていることがある。)

Medial frontobasal artery; Medial orbitofrontal artery(内側前頭底動脈;内側眼窩前頭枝;内側眼窩前頭動脈;内側眼窩前頭動脈(前大脳動脈の))Arteria frontobasalis medialis; Arteria orbitofrontalis medialis ないそくぜんとうていどうみゃく;ないそくがんかえんとうし;ないそくがんかぜんとうどうみゃく;ないそくがんかぜんとうどうみゃく(ぜんだいのうどうみゃくの) Feneis: 244_08

[A12_2_07_035] →(内側前頭底動脈は脳梁膝の腹側で、前大脳動脈の上行部から分岐し、吻側に伸びて前頭葉の眼窩面とその内側面に分布する。)

Polar frontal artery(前頭極動脈)Arteria polaris frontalis ぜんとうきょくどうみゃく Feneis: 244_09

[A12_2_07_036] →(前頭極動脈は、前大脳動脈が脳梁膝のまわりを弯曲して走る部位で分岐した後、前頭下溝に沿って前方へ進み、上前頭回の下部に血流を送っている。眼窩前頭動脈、または前内側前頭枝と共通幹を形成することもある。)

Callosomarginal artery(脳梁縁動脈;脳梁辺縁動脈)Arteria callosomarginalis のうりょうえんどうみゃく;のうりょうへんえんどうみゃく Feneis: 244_10

[A12_2_07_037] →(脳梁辺縁動脈は前大脳動脈の主な枝で、前頭極動脈の遠位部から出て帯状溝を尾側方向へ走る。この動脈の枝は、中心傍小葉、帯状回の諸部分に分布する。)

Anteromedial frontal branch of callosomarginal artery(前内側前頭枝(脳梁縁動脈の))Ramus frontalis anteromedialis arteria callosomarginalis ぜんないそくぜんとうし(のうりょうえんどうみゃくの) Feneis: 244_11

[A12_2_07_038] →(脳梁縁動脈の前内側前頭枝は前、中間、後内側前頭枝は上前頭回の内側面、上面を栄養している皮質動脈で単独にまたは相接する血管と共通幹をなして脳梁縁動脈あるいは脳梁周囲動脈から分枝している。前内側前頭枝は上前頭回の前1/3に、中間内側前頭枝は中1/3、後内側前頭枝は後1/3に血流を送っている。)

Intermediomedial frontal branch of callosomarginal artery(中間内側前頭枝(脳梁縁動脈の))Ramus frontalis intermediomedialis arteria callosomarginalis ちゅうかんないそくぜんとうし(のうりょうえんどうみゃくの) Feneis: 244_12

[A12_2_07_039] →(脳梁縁動脈の中間内側前頭枝は脳梁縁動脈の中央部から出て前頭葉の内側面の前上部に分布する。)

Posteromedial frontal branch of callosomarginal artery(後内側前頭枝(脳梁縁動脈の);後内側前頭動脈)Ramus frontalis posteromedialis arteria callosomarginalis こうないそくぜんとうし(のうりょうえんどうみゃくの);こうないそくぜんとうどうみゃく Feneis: 244_13

[A12_2_07_040] →(脳梁縁動脈の後内側前頭枝は帯状回枝とともに脳梁縁動脈の最終枝で、前頭葉内側面の後部に分布する。)

Cingular branch of callosomarginal artery(帯状回枝(脳梁縁動脈の))Ramus cingularis arteria callosomarginalis たいじょうかいし(のうりょうえんどうみゃくの) Feneis: 244_14

[A12_2_07_041] →(脳梁縁動脈の帯状回枝は脳梁縁動脈の最終枝で帯状溝を通って大脳内面に分布する。)

Middle cerebral artery; Sylvian artery; MCA(中大脳動脈)Arteria cerebri media ちゅうだいのうどうみゃくSylvian artery Feneis: 244_20

[A12_2_07_046] →(中大脳動脈は内頚動脈の続きであるが、前大脳動脈の分岐点を過ぎてからはじまる。この動脈は、前有孔質を越えて外側方向に走り、側頭葉と島の間にある大脳外側窩に入る。中大脳動脈は大脳動脈の中で最も大きく複雑であり、上方や後方に走る多数の大きな枝を分岐する。この多数の枝は、島の背側周縁に達すると外側溝に向かって方向を急に下方に変え彎曲して走る。Fischerらは(Fischer E: Lageabweichungen der vorderen Hirnarterie im Gefassbild. Zentralbl Neurochir 3: 300-312, 1938)中大脳動脈を放射線学的にM1(horizontal)、M2(insular)、M3(cortical)区域と分類した。中大脳動脈皮質枝はSylvius裂より脳表に出る際に強く屈曲し、この屈強部を横に結んだ線と中大脳動脈本幹の最も前方の点の間で三角形が形成される。この三角形は、放射線学的にSylvian traiangleといわれ、脳血管撮影の重要な所見のひとつである。微小外科解剖学的には各々M1(sphenoidal)、M2(insular)、M3(opercular)、M4(cortical segment or terminal segment)となっている。TAにおいてはM1(Pars sphenoidalis)、M2(Pars insularis)、M3(Rr. Terminales inferiores)、M4(Rr. Terminales superiores)となっているので注意する。)

Sphenoid part of middle cerebral artery; Horizontal part of middle cerebral artery; M1 segment of middle cerebral artery(蝶形骨部;水平部;M1区(中大脳動脈の))Pars sphenoidalis arteria cerebri medii; Pars horizontalis arteria cerebri medii; Segmentum arteria cerebri medii M1 ちょうけいこつぶ;すいへいぶ;M1く(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 244_21

[A12_2_07_047] →(中大脳動脈の蝶形骨部は最初の部分。ほぼ蝶形骨小翼に平行に走る。 中大脳動脈のM1区と呼ばれている。)

Anterolateral central arteries; Lenticulostriate arteries(前外側中心動脈;前外側視床線条体動脈;レンズ核線条体動脈;外側線条体動脈)Arteriae centrales anterolaterales; Arteriae thalamostriatae anterolaterales; Arteria lenticulostriata ぜんがいそくちゅうしんどうみゃく;ぜんがいそくししょうせんじょうたいどうみゃく;れんずかくせんじょうたいどうみゃく;がいそくせんじょうたいどうみゃく Feneis: 244_22

[A12_2_07_048] →(前外側中心動脈は、一般には外側線条体動脈と呼ばれ、主に中大脳動脈の近位部から分岐する。内側線条体動脈は、前大脳動脈から分岐するが、この前外側中心動脈にいれられている。前外側中心動脈は前有孔質に入り、線条体と内包の領域に分布する。前大脳動脈から出る内側線条体動脈は尾状核頭の前腹側部およびこれに近接した被殻と内包の部分に分布する。中大脳動脈から分布する外側線条体動脈は被殻の尾側端と尾状核尾を除く、線条体の残りの部分(すなわち、尾状核と被殻)に分布する。またこれらの動脈は淡蒼球の外側領域、内包の前脚、内包の後脚の背側部などにも分布する。)

Proximal lateral striate branches of anterolateral central arteries(近位外側線条体枝(前外側中心動脈の))Rami striati proximales laterales arteria centralium anterolateralium きんいがいそくせんじょうたいし(ぜんがいそくちゅうしんどうみゃくの) Feneis: 244_23

[A12_2_07_049] →(前外側中心動脈の線条体外側近位枝は外側線条体動脈の近位枝である。レンズ核の外側を内包と尾状核へいたる。)

Distal lateral striate branches of anterolateral central arteries(遠位外側線条体枝;線条体外側遠位枝(前外側中心動脈の))Rami striati distales laterales arteria centralium anaterolateralium えんいがいそくせんじょうたいし;せんじょうたいがいそくまったんし(ぜんがいそくちゅうしんどうみゃくの) Feneis: 244_24

[A12_2_07_050] →(前外側中心動脈の線条体外側遠位枝は外側線条体動脈の遠位枝である。レンズ核の内側を通り尾状核と内包にいたる。)

Uncal artery(鈎動脈)Arteria uncalis こうどうみゃく Feneis: 238_34

[A12_2_06_020] →(鈎動脈は内頚動脈の大脳部、ときには中大脳動脈の蝶形骨部(M1区)から起こり、海馬傍回鈎に分布する。)

Polar temporal artery(側頭極動脈)Arteria polaris temporalis そくとうきょくどうみゃく Feneis: 246_01

[A12_2_07_051] →(前側頭葉動脈と共通幹で分枝することが多いが、単独に分岐することもある。側頭葉極に分布するが、側面像で前方へ凸の特徴的な走行を示す。)

Anterior temporal artery(前側頭動脈)Arteria temporalis anterior ぜんそくとうどうみゃく Feneis: 246_02

[A12_2_07_052] →(前側頭動脈は中大脳動脈主幹から最初に分岐する皮質枝で前部側頭葉弁蓋部を栄養している。眼窩前頭動脈、後側頭葉動脈を共通幹を形成することもある。)

Insular part of middle cerebral artery; M2 segment middle cerebral artery(島部;M2区(中大脳動脈の))Pars insularis arteria cerebri medii; Segmentum M2 arteria cerebri medii とうぶ;M2く(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_03

[A12_2_07_053] →(中大脳動脈の島部は側頭葉と島の間の外側溝深くのM1区域の遠位で中大脳動脈から起こり、上下終枝と島枝を含む。)

Insular arteries(島動脈)Arteriae insulares とうどうみゃく Feneis: 246_04

[A12_2_07_054]

Terminal part of middle cerebral artery(終末部;皮質部(中大脳動脈の))Pars terminalis arteria cerebri medii; Pars corticalis arteria cerebri medii しゅうまつぶ;ひしつぶ(ちゅうだいのうどうみゃくの)

[A12_2_07_054_1] →(中大脳動脈の終末部分で上終末枝(M3)および下終末枝(M4)よりなる。)

Inferior terminal branches of middle cerebral artery; Inferior cortical branches of middle cerebral artery; M3 segment of middle cerebral artery(下終末枝;下皮質枝;M3区(中大脳動脈の))Rami terminales inferiores arteria cerebri medii; Rami. corticales inferiores; Segmentum arteria cerebri medii M3 かしゅうまつし;かひしつし;M3く(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_05

[A12_2_07_055] →(中大脳動脈の下皮質枝は前側頭動脈、中側頭動脈、後側頭動脈、側頭後頭動脈、角回動脈などの総称でM3区域とも呼ばれる。)

Branch to angular gyrus; Branch of middle cerebral artery to angular gyrus(角回枝;角回動脈(中大脳動脈の))Ramus gyri angularis arteria cerebri medii かくかいし;かくかいどうみゃく(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_10

[A12_2_07_060] →(角回動脈は外側裂の最後部でシルビウス裂を出た後、上側頭回上を後方へ走り、角回を越えて、後頭葉に終わる。上側頭回の後部、縁上回、角回、後頭葉の一部を栄養する。)

Anterior temporal branch of middle cerebral artery(前側頭枝;前側頭動脈(中大脳動脈の))Ramus temporalis anterior arteria cerebri medii ぜんそくとうし;ぜんそくとうようし(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_06

[A12_2_07_056] →(中大脳動脈の前側頭葉枝は中大脳動脈の頭部の枝で側頭葉前部に分布する。)

Middle temporal branch of middle cerebral artery(中側頭枝;中側頭動脈(中大脳動脈の))Ramus temporalis medius arteria cerebri medii ちゅうそくとうし;ちゅうそくとうどうみゃく(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_07

[A12_2_07_057] →(中大脳動脈の中側頭葉動脈および後側頭動脈は側頭後頭動脈の前方でシルビウス裂を出た後、後下方へ走行し、前側頭動脈と側頭後頭動脈の分布領域以外の側頭葉外側面を栄養する。中側頭動脈は側頭葉中間部への枝。)

Posterior temporal branch of middle cerebral artery(後側頭枝;後側頭動脈(中大脳動脈の))Ramus temporalis posterior arteria cerebri medii こうそくとうし;こうそくとうようどうみゃく(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_08

[A12_2_07_058] →(中大脳動脈の中側頭葉動脈および後側頭動脈は側頭後頭動脈の前方でシルビウス裂を出た後、後下方へ走行し、前側頭動脈と側頭後頭動脈の分布領域以外の側頭葉外側面を栄養する。後側頭葉脈は側頭葉後部への枝。)

Temporo-occipital branch of middle cerebral artery(側頭後頭枝;側頭後頭動脈(中大脳動脈の))Ramus temporooccipitalis arteria cerebri medii そくとうこうとうし;そくとうこうとうどうみゃく(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_09

[A12_2_07_059] →(側頭後頭動脈は角回動脈と共通幹を形成することが多い。シルビウス裂を出た後、後下方へ走行し、側頭葉外側面後部および後頭葉外側面を栄養する。後側頭動脈と相補的な関係にある。)

Superior terminal branches of middle cerebral artery; Superior cortical branches of middle cerebral artery; M4 segment of middle cerebral artery(上終末枝;上皮質枝;M4区(中大脳動脈の))Rami terminales superiores arteria cerebri medii; Rami corticales superiores arteria cerebri medii; Segmentum arteria cerebri medii M4 じょうしゅうまつし;じょうひしつし;M4く(ちゅうだいのうどうみゃくの) Feneis: 246_11

[A12_2_07_061] →(中大脳動脈の上皮質枝は外側眼窩前頭動脈、前頭前野動脈、中心前溝動脈、中心溝動脈、中心後溝動脈、前頭頂動脈、後頭頂動脈の総称で中大脳動脈のM4区域とも呼ばれる。)

Lateral frontobasal artery; Lateral oribitofrontal artery(外側前頭底動脈;外側眼窩前頭枝)Arteria frontobasalis lateralis; Arteria orbitofrontalis lateralis がいそくぜんとうていどうみゃく;がいそくぜんとうようがんかめんし Feneis: 246_12

[A12_2_07_062] →(外側前頭脳底動脈は中大脳動脈の頭部から出て、前頭葉の外側皮質と分布する動脈。)

Prefrontal artery(前頭前動脈;前頭前野動脈)Arteria prefrontalis ぜんとうぜんどうみゃく;ぜんとうぜんやどうみゃく Feneis: 246_13

[A12_2_07_063] →(下前頭回眼窩部の位置で、シルビウス裂を出た後、前上方へ走行し、中前頭回、下前頭回の大部分に血流を送っている。眼窩前頭動脈、中親善動脈と共通幹を形成する古夫tがある。また、眼窩前頭動脈の分布領域と相補的な関係にある。)

Artery of precentral sulcus(中心前溝動脈)Arteria sulci precentralis ちゅうしんぜんこうどうみゃく Feneis: 246_14

[A12_2_07_064] →(中心前溝動脈は下前頭回眼窩部または後方でシルビウス裂を出た後、後上方へ走行し、下前頭回弁蓋部、中前頭回、中心前回を栄養する。前頭前野動脈、中親善動脈にに加えて中心溝動脈も含めて前頭上行動脈群ascending frontal artery complexと総称することもある。)

Artery of central sulcus(中心溝動脈)Arteria sulci centralis ちゅうしんこうどうみゃく Feneis: 246_15

[A12_2_07_065] →(ローランド溝動脈ともよばれる。中心溝動脈は中心溝近傍でシルビウス裂を出た後、中心溝に沿って後上方へ走行し、中心前回および中心後回に分布する。)

Artery of postcentral sulcus(中心後溝動脈)Arteria sulci postcentralis ちゅうしんこうこうどうみゃく Feneis: 246_16

[A12_2_07_066] →(中心後溝動脈は中大脳動脈の最終枝の1つで中心後溝を走る枝。)

Anterior parietal artery(前頭頂動脈)Arteriae parietales anterior ぜんとうちょうどうみゃく Feneis: 246_17

[A12_2_07_067] →(前頭頂葉動脈は中大脳動脈の島枝の最終枝の1つで、前頭頂葉の前部に分布している。)

Posterior parietal artery(後頭頂動脈)Arteriae parietales posterior こうとうちょうどうみゃく Feneis: 246_18

[A12_2_07_068] →(後頭頂葉動脈は頭頂葉の後部に分布する中大脳動脈のM2区域の枝。)

Subclavian artery(鎖骨下動脈)Arteria subclavia さこつかどうみゃく Feneis: 250_01

[A12_2_08_001] →(鎖骨下動脈は上肢の主幹動脈の根部をなし、右側は腕頭動脈から、左側は大動脈弓からそれぞれ分かれてはじまり、前斜角筋の後方を通って第1肋骨外側縁で腋窩動脈につづく。胸・頚・上肢移行部の動脈として、多彩な分枝と変異に富むことを特徴とする。分枝はつぎの通りである。椎骨動脈、内胸動脈、甲状頚動脈、肋頚動脈、下行肩甲動脈に分枝し、第一肋骨を越えたところで腋窩動脈となる。)

Vertebral artery; VA(椎骨動脈)Arteria vertebralis ついこつどうみゃく Feneis: 250_02

[A12_2_08_002] →(椎骨動脈(VA)は鎖骨下動脈から最初に出る枝であり、前斜角筋の後面に沿って上行し、6番目の頚椎(ときには5番目の頚椎)の横突孔を通って上行するが、そのさい、椎間孔から出てくる脊髄神経の腹側方に位置する。やがて、椎骨動脈は外側方に曲がり、孔環椎後頭膜を貫通し、大後頭孔を通り、硬膜を貫いて後頭蓋窩にはいる。頭蓋窩にはいる少し前に椎骨動脈が示す弯曲は「予備」のループであって、頭部の運動時に動脈に張力が加わるのをふせいでいる。橋の下縁のレベルで、両側の椎骨動脈が1本になって脳底動脈が形成される。形態学的にみて椎骨動脈と内頚動脈はよく似ている。すなわち、外形動脈を分枝する以外には重要な枝を出さずに両者とも垂直に上行する。また、両者ともに特徴的な曲がりくねったコース(「頚動脈サイフォン」、「椎骨動脈サイフォン」)をとって脳底に達する。両者の主な差異は、左右の椎骨動脈が合して1本の脳底動脈になるのに対して、内頚動脈の方は左右のものがそれぞれ独立に走る点である。しかし、流体力学的に見ると、左右の椎骨動脈から脳底動脈に流入する血液は混合することはなく、左側椎骨動脈からの血液は脳幹の左側を流れ、右側椎骨動脈からの血液は脳幹の右側を流れる。)

Prevertebral part of vertebral artery(椎骨前部(椎骨動脈の))Pars prevertebralis arteria vertebralis ついこつぜんぶ(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_03

[A12_2_08_003] →(椎骨動脈の椎骨前部は第六頚椎横突起孔に入るまでの短い部分。)

Cervical part of vertebral artery(横突部;頚部(椎骨動脈の))Pars transversaria arteria vertebralis; Pars cervicalis arteria vertebralis おうとつぶ;けいぶ(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_04

[A12_2_08_004] →(椎骨動脈の横突部は第六~第一頚椎横突起孔を貫通する部分。)

Spinal branches of vertebral artery(脊髄枝(椎骨動脈の))Rami spinales (Arteria vertebralis) せきずいし(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_05

[A12_2_08_005] →(椎骨動脈の脊髄枝は脊髄神経とともに脊髄、脊髄被膜、椎体に分布する。)

Radicular branches of spinal branches of vertebral artery(根枝(椎骨動脈の脊髄枝の))Rami radiculares Rami spinalium arteria vertebralis つこつどうみゃくのせきずいしのこんし Feneis: 250_06

[A12_2_08_006] →(椎骨動脈の脊髄枝の根枝は脊髄神経とともに脊髄、脊髄被膜、椎体に分布する。)

Segmental medullary artery(髄節動脈(腰動脈の))Arteria medullaris segmentalis Arteriae lumbales ずいせつどうみゃく(ようどうみゃくの) Feneis: 250_07

[A12_2_08_007] →(腰動脈の髄節動脈には前根を経由して前脊髄動脈にはいる前髄節動脈と後根を経由して後脊髄動脈に入る後髄節動脈がある。)

Muscular branches of vertebral artery(筋枝(椎骨動脈の))Rami musculares arteria vertebralis きんし(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_08

[A12_2_08_008] →(椎骨動脈の筋枝は深頚筋群に分布する多数の筋枝がみられる。これらの筋枝と外頚動脈の筋枝との間には高頻度に吻合がみられ、重要な側副血行路となる。)

Atlantic part of vertebral artery(環椎部(椎骨動脈の))Pars atlantica arteria vertebralis かんついぶ(つこつどうみゃくの) Feneis: 250_09

[A12_2_08_009] →(椎骨動脈の環椎部は環椎の後弓に沿って回り込んでいる部。)

Intracranial part of vertebral artery(頭蓋内部(椎骨動脈の))Pars intracranialis a vertebralis とうがいないぶ(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_10

[A12_2_08_010] →(椎骨動脈の頭蓋内部は頭蓋内にある部分。)

Meningeal branch of vertebral artery(硬膜枝(椎骨動脈の))Rami meningei (Arteria vertebralis) こうまくし(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_11

[A12_2_08_011] →(椎骨動脈の硬膜枝は前および後硬膜動脈が知られている。前硬膜動脈anterior meningeal branch of vertebral areteryは大後頭孔周囲の硬膜に分布している。一方、後硬膜動脈posterior meningeal branch of vertebral arteryは大後頭孔の後縁に向かって後上方へ走り硬膜を貫く。頭蓋内に入った後、後頭骨正中部を上行し、天幕、大脳鎌に血流を送っている。)

Anterior spinal artery(前脊髄動脈)Arteria spinalis anterior ぜんせきずいどうみゃく Feneis: 250_16

[A12_2_08_016] →(左右の前脊髄動脈は合流して1本となって正中を下行する動脈となる。この前脊髄動脈が、前正中裂を下行するとき延髄下部で内部へ入る正中枝を出し、また脊髄の前正中裂から内部に入る溝枝を出す。前脊髄動脈は、前根動脈から分岐した吻合枝によって連絡している。この前根動脈の吻合枝は、ゆるやかに上行すると枝と急角度で下行する枝によって前脊髄動脈と結合する。その結果、脊髄の同じ高さの2本の前根動脈からの吻合枝は、菱形を示す動脈形態をとって結合する。胸髄にある前脊髄動脈は細い。この上部や下部にある前脊髄動脈は細い、この上部や下部にある前根動脈は細い。この上部や下部にある前根動脈が閉鎖すると、十分目的にかなう吻合としての働きをしない。脊髄円錐を取り込んでいる動脈輪は、前脊髄動脈の尾側端の部位と交通している。前脊髄円錐を取り囲んでいる動脈輪は前脊髄動脈の尾側端野部位と交通している。前脊髄動脈と後脊髄動脈は脊髄の全長にわたって根動脈からの枝を受ける吻合動脈でもある。椎骨動脈の枝が、実際上ほとんど頚髄全体に血液を供給している。前脊髄動脈は錐体、内側毛帯、内側縦束、舌下神経核の大部分、孤束核と迷走神経背側核(運動核)の尾側領域、内側副オリーブ核などがある延髄の傍正中領域に血液を送る。片側の前脊髄動脈が閉塞すると、延髄の損傷にともない下交代性片麻痺が起こる。これは舌の同側性麻痺と対側性麻痺を特徴とする。またこのような損傷は、たびたび内側毛帯も含むので対側の知覚欠損も起こる。)

Median medullary branches(正中延髄枝)Ramus medullares mediani せいちゅうえんずいし

[A12_2_08_016_1]

Posterior inferior cerebellar artery; PICA(後下小脳動脈)Arteria inferior posterior cerebelli; Arteria cerebelli posterior inferior こうかしょうのうどうみゃく Feneis: 250_12

[A12_2_08_012] →(後下小脳動脈は椎骨動脈から分枝し、延髄の表面に沿って前外側方向に走るが、その途中で延髄の背外側領域に分布するため穿通する細い枝を出す。この延髄の後オリーブ領域には、脊髄視床路、三叉神経脊髄路核と三叉神経脊髄路、疑核、運動性迷走神経背側核とこの核に出入りする線維、および下小脳脚の腹側部分などが存在する。また延髄と橋のこの領域内には、視床下部からの自律神経線維も下行する。次いで、小脳下面を上方(背側)へ弯曲して走り、虫部の下部(虫部垂と虫部小節)、小脳扁桃、小脳半球の下外側面に分布する枝を出す。またこの動脈の内側枝は第四脳室脈絡叢にも分布する。)

Posterior spinal artery(後脊髄動脈)Arteria spinalis posterior; Arteria spinalis dorsalis こうせきずいどうみゃく Feneis: 250_13

[A12_2_08_013] →(後脊髄動脈は薄束と薄束核、楔状束と楔状束核、下小脳脚の尾側部と背側部に分布する。もし後脊髄動脈が小さいか、または欠如するときには、この領域には後下小脳動脈が分布することが多い。)

Choroidal branch of posterior inferior cerebellar artery to fourth ventricle(第四脳室脈絡叢枝(後下小脳動脈の))Ramus choroideus ventriculi quarti arteria inferioris posterioris cerebelli だい4のうしつみゃくらくそうし(こうかしょうのうどうみゃくの) Feneis: 250_15

[A12_2_08_015] →(後下小脳動脈の第四脳室脈絡叢枝は後小脳動脈から第四脳室脈絡叢に分布する枝。)

Posterior medullary branches; Dorsal medullary branches(後延髄枝;背側延髄枝)Rami medullares posteriores こうえんずいし;はいそくえんずいし

[A12_2_08_015_1]

Cerebellar tonsillar branch of posterior inferior cerebellar artery(小脳扁桃枝(後下小脳動脈の))Ramus tonsillae cerebelli arteria inferioris posterioris cerebelli しょうのうへんとうし(こうかしょうのうどうみゃくの) Feneis: 250_14

[A12_2_08_014] →(後下小脳動脈の小脳扁桃枝は小脳扁桃への枝。)

Medial medullary branches of vertebral artery(内側延髄枝(椎骨動脈の))Rami medullares mediales arteria vertebralis ないそくえんずいし(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_17

[A12_2_08_017] →(椎骨動脈の内側・外側延髄枝は橋の下縁の錐体、舌下神経核の頭方部分、および下オリーブ核群の大部分に分布する。またこの延髄枝は、網様体、孤束核や迷走神経背側核(運動性)などの領域にも分布する。延髄の尾方の高さから出る椎骨動脈の枝は、実質的には延髄の錐体と楔状束との間の延髄の外側領域全部に分布する。延髄には2種類の型式の動脈が入ってくる。その1つである短い動脈は、小さい枝であって、三叉神経脊髄路、脊髄視床路、脊髄小脳路に分布し、一方長い動脈は深部の領域に分布する。この長い動脈のあるものは、第四脳室底にまで達する。延髄枝が分布する延髄領域には、外側延髄症候群に関係する部位を含んでいる。)

Lateral medullary branches of vertebral artery(外側延髄枝(椎骨動脈の))Rami medullares laterales arteria vertebralis がいそくえんずいし(ついこつどうみゃくの) Feneis: 250_18

[A12_2_08_018] →(椎骨動脈の内側・外側延髄枝は橋の下縁の錐体、舌下神経核の頭方部分、および下オリーブ核群の大部分に分布する。またこの延髄枝は、網様体、孤束核や迷走神経背側核(運動性)などの領域にも分布する。延髄の尾方の高さから出る椎骨動脈の枝は、実質的には延髄の錐体と楔状束との間の延髄の外側領域全部に分布する。延髄には2種類の型式の動脈が入ってくる。その1つである短い動脈は、小さい枝であって、三叉神経脊髄路、脊髄視床路、脊髄小脳路に分布し、一方長い動脈は深部の領域に分布する。この長い動脈のあるものは、第四脳室底にまで達する。延髄枝が分布する延髄領域には、外側延髄症候群に関係する部位を含んでいる。)

Basilar artery; BA(脳底動脈)Arteria basilaris のうていどうみゃく Feneis: 250_19

[A12_2_07_081] →(脳底動脈(BA)は左右の椎骨動脈は脊髄の腹側面で合一して1本の脳底動脈となる。脳底動脈は脳底を前進し、橋の前縁で左右の後大脳動脈に分かれる。小脳前下面に前下小脳動脈を、内耳に迷路動脈を、橋に数本の橋枝を、小脳上面に上小脳動脈を与える。左側の椎骨動脈は通常は右側の椎骨動脈よりもずっとよく発達している。そのため、大きい方の椎骨動脈が閉鎖すると重大な結果を招くことがある。脳底動脈は橋底面の正中部にある脳底溝の中を吻側に走り、鞍背のレベルで2本の終枝、すなわち後大脳動脈に分岐する。後大脳動脈と後交通動脈との吻合によってウィリスの動脈輪が閉じる。)

Anterior inferior cerebellar artery; AICA(前下小脳動脈)Arteria inferior anterior cerebelli; Arteria cerebelli anterior inferior ぜんかしょうのうどうみゃく Feneis: 250_20

[A12_2_08_019] →(前下小脳動脈は脳底動脈の尾側部から分岐する大きな動脈で、橋被蓋の尾側部に分布した後、尾方に走ってから外側に向かい小脳下面に至る。この動脈は虫部錐体、虫部隆起、片葉、小脳半球の下面の一部に分布する。また深部に穿通する枝は、歯状核の部分とその周囲の白質に分布する。その前下小脳動脈の枝には、第四脳室脈絡叢に分布するものもある。)

Labyrinthine artery; Labyrinthine arteries(迷路動脈;内耳道枝)Arteria labyrinthi めいろどうみゃく;ないじどうし Feneis: 250_21

[A12_2_08_020] →(迷路動脈は脳幹には分布しないで外側方向に向かい内耳道を通り内耳に達する。)

Pontine arteries(橋動脈;橋枝(脳底動脈の))Arteriae pontis きょうし;きょうどうみゃく(のうていどうみゃくの) Feneis: 250_22

[A12_2_08_021] →(橋動脈は脳底動脈から出て橋に分布する動脈で、分枝して内側枝(正中傍枝)、外側枝(橋回旋枝)となる。後者は長・短回旋枝に区別されることもある。)

Medial branches of pontine arteries; Paramedian pontine branches of pontine arteries(内側枝;傍正中橋枝(橋動脈の))Rami mediales arteria pontis ないそくし;ぼうせいちゅうきょうし(きょうどうみゃくの) Feneis: 250_23

[A12_2_08_022] →(橋動脈の傍正中橋枝は橋核、皮質脊髄路、皮質橋路、皮質脊髄路が存在する橋の内側領域に分布する。またこれから更に細糸が分岐して、橋被蓋の腹内側部に血液を供給する。)

Lateral branches of pontine arteries; Circumferential pontine branches of pontine arteries(外側枝;回旋橋枝(橋動脈の))Rami laterales arteria pontis がいそくし;かいせんきょうし(きょうどうみゃくの) Feneis: 250_24

[A12_2_08_023] →(橋動脈の外側枝は橋の前面を外側方向に走り、前下小脳動脈の小さな枝と吻合する。この橋動脈の外側枝は、橋被蓋の大部分に分布するほか、中小脳脚の外側部分にも分布する。橋被蓋の尾側部位には橋動脈の外側枝と前下小脳動脈との枝が分布し、橋被蓋の吻側部位には橋動脈の外側枝と上昇脳動脈の枝が分布する。これらの動脈の枝が分布する領域には、毛様体、内側毛帯、内側縦束、脊髄視床路、脊髄症の迂路、中小脳脚、上小脳脚、橋にある脳神経核などが存在する。)

Mesencephalic arteries(中脳動脈)Arteriae mesencephalicae ちゅうのうどうみゃく Feneis: 250_25

[A12_2_08_024] →(中脳に分布する血管の大部分は脳底動脈に由来する。この脳幹部に分布する動脈は次の通りである。すなわち、①後大脳動脈、②上小脳動脈、③後交通動脈、④前脈絡叢動脈である。これらの動脈の枝は、橋に分布する動脈と同じように、傍正中枝、長迂回枝、短迂回枝に分類できる。)

Superior cerebellar artery; SCA(上小脳動脈)Arteria superior cerebelli; Arteria cerebelli superior じょうしょうのうどうみゃく Feneis: 250_26

[A12_2_08_025] →(上小脳動脈は脳底動脈の吻側部に起始し、脳幹を背外側方に取り巻いて走った後、小脳半球上面を走る。この動脈は次の主な2本の枝に分かれる。すなわち①小脳の虫部の上部とこれに近接した領域に分布する内側枝、②小脳半球上面に血液を送る外側枝である。内側枝と外側枝からの穿通枝は深部の小脳核、上髄帆、小脳髄体に分布する。また第四脳室脈絡叢にも分布する枝も出す。)

Medial branch of superior cerebellar artery; Medial superior cerebellar artery(内側枝(上小脳動脈の))Ramus medialis arteria superioris cerebelli ないそくし(じょうしょうのうどうみゃくの) Feneis: 250_27

[A12_2_08_026] →(上小脳動脈の内側枝は小脳の虫部の上部とこれに近接した領域に分布する内側枝。)

Superior vermian branch(上虫部動脈;上虫部枝(上小脳動脈の))Arteria vermis superior じょうちゅうぶどうみゃく;じょうちゅうぶし(じょうしょうのうどうみゃくの) Feneis: 250_28

[A12_2_08_027] →(上虫部枝は上小脳動脈の終枝で通常2~3本の動脈からなる。小脳虫部に沿って正中線上を後方へ走る。対側の上虫部枝、後下小脳動脈の後下小脳動脈の下虫部枝との間に吻合が見られる。)

Lateral branch of superior cerebellar artery; Lateral superior cerebellar artery(外側枝(上小脳動脈の);外側上小脳動脈)Ramus lateralis arteria superioris cerebelli がいそくし(じょうしょうのうどうみゃくの);がいそくじょうしょうのうどうみゃく Feneis: 250_29

[A12_2_08_028] →(上小脳動脈の外側枝は小脳半球上面に血液を送る。)

Posterior cerebral artery; PCA(後大脳動脈)Arteria cerebri posterior こうだいのうどうみゃく

[A12_2_07_082] →(後大脳動脈は、脳底動脈が吻側端で左右に分岐して形成され、大脳脚上を外側方向へ走る。そして、後交通動脈と吻合した後、中脳の外側面に沿って迂回し、小脳テントの上面を通り、側頭葉と後頭葉の内側面と下面に広がる。またこの後大脳動脈の枝は大脳半球の外側面上に広がり、下側頭回の領域、後頭葉のいろいろな部分、上頭頂小葉の領域などに分布する。さらに、後大脳動脈の枝は、脳幹、第三脳室と側脳室の脈絡叢、および大脳皮質の領域にまで分布する。)

Precommunicating part of posterior cerebral artery; P1 segment of posterior cerebral artery(交通前部;P1区;後交通動脈前部(後大脳動脈の))Pars precommunicalis arteria cerebri posterioris; Segmentum arteria cerebri posterioris P1 こうつうこうぶ;P1く;こうこうつうどうみゃくぜんぶ(こうだいのうどうみゃくの) Feneis: 248_03

[A12_2_07_083] →(後交通動脈のうち後交通動脈より前方の部分。)

Posteromedial central arteries from posterior cerebral artery; Paramedian arteries(後内側中心動脈)Arteriae centrales posteromediales こうないそくちゅうしんどうみゃく Feneis: 248_04

[A12_2_07_084] →(後内側中心動脈は後大脳動脈および後交通動脈の交通前部(P1区)から出る数本の枝で、中脳の後内側部に分布する。脚間貫通枝ともいう。)

Short circumferential arteries(短回旋動脈)Arteriae circumferentiales breves たんかいせんどうみゃく Feneis: 248_05

[A12_2_07_085] →(短回旋動脈は橋に隣接する前外側域、およびその背側橋被蓋の色々な部分にも分布する。)

Thalamoperforating artery(視床貫通動脈)Arteria thalami perforans ししょうかんつうどうみゃく Feneis: 248_06

[A12_2_07_086] →(視床貫通動脈は背側に向かった後、内側方向に走り、主に視床の内側部と前部に分布する。この視床貫通動脈は、後大脳動脈の最内側部位および脳底動脈の終末部から分岐し、背側方向に走って間脳に入り、視床下部の室傍核の領域と視床の内側領域に分布する。椎骨動脈造影法で認められれる後大脳動脈から分岐した視床貫通動脈は、一定の大きさになった病巣または第三脳室の拡張によって、移動したり、変形したり、引き伸ばされたりする。)

Collicular artery; Quadrigeminal artery(丘動脈;四丘体動脈)Arteria collicularis; Arteria quadrigeminalis; Segmentum arteria cerebri posterioris P3 きゅうどうみゃく;しきゅうたいどうみゃく Feneis: 248_07

[A12_2_07_087] →(四丘体動脈は脳幹を取り巻いて走り、上丘と下丘に分布する。)

Posterior communicating artery(後交通動脈)Arteria communicans posterior こうこうつうどうみゃく Feneis: 246_19

[A12_2_06_018] →(後交通動脈は内頚動脈から起こり、視床、大脳脚、脚間部、海馬回に分布する。後大脳動脈と吻合し大脳動脈輪をつくる。)

Postcommunicating part of posterior cerebral artery; P2 segment of posterior cerebral artery(交通後部;P2区;後交通動脈後部(後大脳動脈の))Pars postcommunicalis arteria cerebri posterioris; Segmentum arteria cerebri posterioris P2 こうつうこうぶ;P2く;こうこうつうどうみゃくこうぶ(こうだいのうどうみゃくの) Feneis: 248_08

[A12_2_07_088] →(後大脳動脈のうち後交通動脈が分岐した後の動脈。中脳をまわり大脳大静脈槽とテント切痕をへて大脳下面へ。)

Posterolateral central arteries(後外側中心動脈)Arteriae centrales posterolaterales arteria cerebri posterior こうがいそくちゅうしんどうみゃく Feneis: 248_09

[A12_2_07_089] →(後外側中心動脈は、後交通動脈との吻合部位よりも外側の後大脳動脈から分岐する。この動脈群の穿通枝は、視床の後半部(すなわち膝状体、視床枕、視床外側核群、および外側核群のなかの腹側核群の大部分の核)に分布する。これらの分枝は視床膝状体動脈とも呼ばれる。)

Thalamogeniculate arterly(視床膝状体動脈)Arteria thalamogeniculata ししょうしつじょゆたいどうみゃく Feneis: 248_10

[A12_2_07_090] →(視床膝状体動脈は、視床枕と視床外側核に分布する。この動脈は、大脳脚に巻き付いて走る後大脳動脈と脈絡叢動脈から分岐する。)

Posterior medial choroid branches of posterior cerebral artery(内側後脈絡叢枝(後大脳動脈の);内側後脈絡叢動脈)Rami choroidei posteriores mediales arteria cerebri posterioris ないそくこうみゃくらくそうし;ないそくみゃくらくそうどうみゃく(こうだいのうどうみゃくの) Feneis: 248_11

[A12_2_07_091] →(内側後脈絡叢動脈は中脳をとり巻いて松果体の領域に達し、中脳視蓋、第三脳室脈絡叢、視床の上面と内側面に枝を出す。)

Posterior lateral choroid branches; Posterior lateral choroid artery(外側後脈絡叢枝(後大脳動脈の);外側後脈絡叢動脈)Rami choroidei posteriores laterales arteria cerebri posterioris がいそくこうみゃくらくそうし(こうだいのうどうみゃくの);がいそくこうみゃくらくそうどうみゃく Feneis: 248_12

[A12_2_07_092] →(外側後脈絡叢動脈は脳幹の一部をとり巻いて脈絡裂に入り、側脳室にある脈絡叢に分布する。また外側後脈絡叢動脈の枝には、前脈絡叢動脈の枝と吻合するものがある。)

Peduncular branches of posterior cerebral artery(大脳脚枝(後大脳動脈の))Rami pedunculares arteria cerebri posterioris だいのうきゃくし(こうだいのうどうみゃくの) Feneis: 248_13

[A12_2_07_093] →(後大脳動脈の大脳脚枝は、ほぼ正中線上で後有孔質を貫く血管群、直接大脳脚へ入る血管群、中脳周囲を走りながら中脳を栄養する血管群、などがみられるが、実際の血管撮影で同定することは困難である。いずれも脚部から分枝する。)

Terminal portion of posterior cerebral artery(終末部;皮質部(後大脳動脈の))Pars terminalis; Pars corticalis しゅうまつぶ;ひしつぶ(こうだいのうどうみゃくの)

[A12_2_07_093_1]

Lateral occipital artery; P3 segment of posterior cerebral artery(外側後頭動脈;P3区(後大脳動脈の))Arteria occipitalis lateralis; Segmentum arteria cerebri posterioris P3 がいそくこうとうどうみゃく;P3く(こうだいのうどうみゃくの) Feneis: 248_14

[A12_2_07_094] →(外側後頭動脈は後大脳動脈の最終枝の1つで、前側頭枝、中間側頭枝、内側側頭枝、後側頭枝を出して側頭葉に分布する。後大脳動脈のP3区域と呼ばれている。)

Anterior temporal branches of lateal occipital artery(前側頭枝(外側後頭動脈の))Rami temporales anterior arteria occipitalis lateralis ぜんそくとうし(がいそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_15

[A12_2_07_095] →(外側後頭動脈の前側頭葉枝は外側後頭動脈の枝で後頭葉前部へ分布する。)

Intermediate temporal branches of lateral occipital artery(中間側頭枝(外側後頭動脈の);内側中間側頭枝(外側後頭動脈の))Rami temporales intermedii arteria occipitalis lateralis; Rami temporales medii arteria occipitalis lateralis ちゅうかんそくとうし(がいそくこうとうどうみゃくの);ないそくそくとうようし(がいそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_16

[A12_2_07_096] →(外側後頭動脈の中間側頭枝は後大脳動脈の3側頭葉枝のうち中央のもので、大脳半球側頭葉の下部および上部に分布する。)

Posterior temporal branches of lateral occipital artery(後側頭枝;後側頭動脈(外側後頭動脈の))Rami temporales posteriores arteria occipitalis lateralis こうそくとうし;こうそくとうどうみゃく(がいそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_17

[A12_2_07_097] →(後側頭動脈は、側頭葉の下面の前方へ分布する前側頭枝を出し、またしばしば中大脳動脈の枝と吻合する。そのほか後側頭動脈の後枝は、後頭側頭回や舌状回に分布する。)

Medial occipital artery; P4 segment of posterior cerebral artery(内側後頭動脈;P4区(後大脳動脈の))Arteria occipitalis medialis; Segmentum arteria cerebri posterioris P4 ないそくこうとうどうみゃく;P4く(こうだいのうどうみゃくの) Feneis: 248_18

[A12_2_07_098] →(内側後頭動脈は、頭頂後頭動脈と鳥距動脈とに分岐し、それぞれ後頭葉の内側面、脳梁膨大部の内側領域に分布する。)

Dorsal branch to corpus callosum; Dorsal branch of medial occipital artery to corpus callosum(背側脳梁枝;後脳梁周囲動脈(内側後頭動脈の))Ramus corporis callosi dorsalis arteria occipitalis medialis はいそくのうりょうし;こうのうりょうしゅういどうみゃく(ないそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_19

[A12_2_07_099] →(後脳梁周囲動脈は通常、頭頂後頭動脈から分岐し、脳梁膨大部に沿って後方へ凸の弧を描きながら上行した後、脳梁に沿って前方へ走り、前大脳動脈の枝である前脳梁周囲動脈と吻合する。)

Parietal branch of medial occipital artery(頭頂枝(内側後頭動脈の))Ramus parietalis arteria occipitalis medialis とうちょうし(ないそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_20

[A12_2_07_100] →(内側後頭動脈の頭頂枝は内側後頭動脈の前枝で大脳皮質頭頂葉の後部に分布する。)

Parieto-occipital branch of medial occipital artery(頭頂後頭枝(内側後頭動脈の))Ramus parietooccipitalis arteria occipitalis medialis とうちょうこうとうし(ないそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_21

[A12_2_07_101] →(後大脳動脈の迂回部、または四丘体部から分岐した後、後上方へ向かう。遠位部は頭頂後頭裂を走るため、後外側へ向かう走行を示す。頭頂葉、後頭葉内側面に血流を送っている。)

Calcarine branch of medial occipital artery(鳥距枝;鳥距溝枝;鳥距動脈(内側後頭動脈の))Ramus calcarinus arteria occipitalis medialis ちょうきょし;ちょうきょこうし;ちょうきょどうみゃく(ないそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_22

[A12_2_07_102] →(内側後頭動脈の鳥距枝は、一次視覚野に分布する動脈である。後大脳動脈または鳥距枝の閉塞によって、これと反対側の半盲が起こる。しかし黄斑部の視覚は残っていることが多い。これは後頭極の近くで、中大脳動脈の枝と広大脳動脈の枝との間に吻合があるからである。)

Occipitotemporal branch of medial occipital artery(後頭側頭枝(内側後頭動脈の))Ramus occipitotemporalis arteria occipitalis medialis こうとうそくとうし(ないそくこうとうどうみゃくの) Feneis: 248_23

[A12_2_07_103] →(内側後頭動脈の後頭側頭枝は後大脳動脈の迂回部の近位部から単独または数本の血管として分岐した後、海馬回下方を前外側へ走り、側頭葉前部下面を栄養する。中大脳動脈の前側頭動脈と吻合している。)

Cerebral arterial circle(大脳動脈輪)Circulus arteriosus cerebri だいのうどうみゃくりんWillis, Circle of Feneis: 248_01

[A12_2_07_080] →(ウィリスの動脈輪ともよばれる。大脳動脈輪は脳底部において、内頸動脈と椎骨動脈の枝が連絡して形成された輪状ないし六角形の動脈吻合である。構成にあずかる動脈は、内頚動脈側では前大脳動脈、左右の前大脳動脈を連絡する前交通動脈、中大脳動脈、椎骨動脈側では後大脳動脈、そして中大脳動脈と後大脳動脈を連絡する後交通動脈であり、それらが視神経交叉、下垂体漏斗部、乳頭体、後有孔質などを取り囲む動脈輪を形成する。大脳動脈はすべてこの動脈輪を介して出るということができる。大脳動脈輪は、脳のいろいろな場所へ血液を均等に分配すると言われているが、正常では血圧が等しいので大脳動脈輪の左側と右側との間で血液の交換はほとんど行われない。大脳動脈輪と主要な大脳動脈から2種類の枝、すなわち中心枝と皮質枝が出る。中心枝は、大脳動脈輪と主要な大脳動脈の近位部からでて脳の実質内に入り込み、脳の深部の組織に血液を供給する。前脈絡総動脈と後脈絡叢動脈は、それぞれ内頚動脈の枝と後大脳動脈の枝として出るが、ともにこの中心枝のグループにいれられている。脳内に侵入した血管、とくに中心枝は、他の動脈と吻合しないといわれていて、終動脈とよばれる。人脳では終動脈は存在しないが、大きい血管に突然閉塞が起こると、これらの小動脈の吻合だけでは必要な血液供給を十分に維持することができない。一方皮質枝は、それぞれの主要な大脳動脈から分岐して、軟膜内を通り大脳皮質の広い領域に多数の枝をだしながら、脳表面で自由に吻合して動脈叢を形成する。この動脈叢より分視した小さな動脈は、大脳表面から皮質内にほとんど直角に入り込み、いろいろな深さに達する。動脈輪の各部の発達には個人差が著しく、完全な輪が形成されないことがある。英国の医学者Thomas Willis (1621-1675)により、1664年に発表された。)

Anterior cerebral artery; ACA(前大脳動脈)Arteria cerebri anterior ぜんだいのうどうみゃく

[A12_2_07_022] →(前大脳動脈は、視交叉と視神経の外側で内頚動脈から分岐する。左右の前大脳動脈は視神経の背側を前内側方向に走り、相互に近づき、前交通動脈によって連結する。前大脳動脈は、大脳縦裂の間に入り、大脳の内側面を上方に向かい、つづいて脳梁の背側面を後方に向かう。前大脳動脈は、大脳縦裂の間に入り、大脳の内側面を上方に向かう。前大脳動脈は、途中で次のような枝を出す。すなわち①内側線条体動脈、②眼窩枝、③前頭極動脈、④脳梁辺縁動脈、⑤脳梁周囲動脈である。)

Anterior communicating artery(前交通動脈)Arteria communicans anterior ぜんこうつうどうみゃく

[A12_2_07_029] →(前交通動脈は左右の前大脳動脈を連絡する。)

Anteromedial central arteries of anterior communicating artery(前内側中心動脈(前交通動脈の))Arteriae centrales anteromediales arteria communicans anterior ぜんないそくちゅうしんどうみゃく(ぜんこうつどうみゃくの) Feneis: 244_02

[A12_2_07_024] →(前内側動脈は、前大脳動脈と前交通動脈から分岐し、前有孔質の最内部から侵入して、視床下部前野、視索前野、視索上部に分布する。)

Suprachiasmatic artery(視交叉上動脈)Arteria suprachiasmatica しこうさじょうどうみゃく Feneis: 244_03

[A12_2_07_030] →(視交叉上動脈は前交連動脈から起こり、視交叉の上を越えて視交叉陥凹と視床下部に分布する。)

Median commissural artery(正中交連動脈)Arteria commissuralis mediana せいちゅうこうれんどうみゃく Feneis: 244_04

[A12_2_07_031]

Median callosal artery(脳梁中動脈;正中脳梁動脈)Arteria callosa mediana のうりょうちゅうどうみゃく;せいちゅうのうりょうどうみゃく Feneis: 244_05

[A12_2_07_032] →(正中脳梁動脈は前交連動脈から起こり脳梁吻と終板に分布する。)

Middle cerebral artery; MCA(中大脳動脈)Arteria cerebri media ちゅうだいのうどうみゃくSylvian artery

[A12_2_07_046] →(中大脳動脈は内頚動脈の続きであるが、前大脳動脈の分岐点を過ぎてからはじまる。この動脈は、前有孔質を越えて外側方向に走り、側頭葉と島の間にある大脳外側窩に入る。中大脳動脈は大脳動脈の中で最も大きく複雑であり、上方や後方に走る多数の大きな枝を分岐する。この多数の枝は、島の背側周縁に達すると外側溝に向かって方向を急に下方に変え彎曲して走る。島の部分にある中大脳動脈の枝の走行は、脳の血管造影図を解釈するのに非常に重要である。この島の領域における中大脳動脈の枝は5~8本あり、Sylvius三角(Sylvian triangle)と呼ばれる部分に存在する。Sylvius点(尖)(Sylvian point (or apex))は、血管造影法では中大脳動脈の最後の後枝が外側溝から脳表面に出現してくる部位である。Sylvius三角の下縁は中大脳動脈の下方の枝が最も腹側で彎曲反転する部位によって形成されるが、一方、上縁は中大脳動脈から分岐した動脈が背側で弯曲して反転する屈曲部分で形成される。大きな病変によってSylvius三角に存在する中大脳洞動脈の枝が移動した場合、脳血管造影図でたやすく見つけることができる。この動脈の移動方向が病巣の位置に関する重要な情報を提供してくれる。中大脳動脈の枝は外側溝から表面に現れ、大脳半球の外側凸面上を“扇型”に分布する。これらの皮質枝は、眼窩回の外側領域、下前頭回、中前頭回、中心前回と中心後回の大部分、上頭頂小葉、下頭頂小葉、側頭極を含む上側頭回と中側頭回に分布する。この皮質枝のなかで一番大きな枝は、動脈幹から分岐してそれぞれの皮質領域に分布する。一般に皮質枝は、1本または2本が各々の皮質領域に分布する。前頭葉、側頭葉前部、頭頂葉前部に分布する皮質枝は、頭頂葉後部、側頭葉後部、側頭後頭野に分布する皮質枝より小さいが、数は多い。また中大脳動脈から次のような枝がでる。すなわち①レンズ線条体動脈、②前側頭動脈、③眼窩前頭動脈、④中心前溝動脈と中心溝動脈、⑤前頭頂動脈、後頭頂動脈、⑥後側頭動脈である。後側頭動脈は、尾方に走り、後頭葉の外側部に分布する。また角回に分布する角回動脈は、中大脳動脈の終枝である。中大脳動脈が分布している広い重要な領域には、運動野、前運動野、体性感覚野、聴覚野、統合機能に関与する広範な連合野などがある。皮質枝を分岐する起始近くで中大脳動脈が閉塞すると次のような症状が出てくる。すなわち①重症な反対側の片麻痺が現れる。特に上肢と顔面にも顕著である。②反対側の位置感覚と識別性の触覚の消失が起こる。③優位半球が関係する場合には、重篤な失語症が現れる。)

Posterior communicating artery(後交通動脈)Arteria communicans posterior こうこうつうどうみゃく Feneis: 238_32

[A12_2_06_018] →(後交通動脈は内頚動脈から起こり、視床、大脳脚、脚間部、海馬回に分布する。後大脳動脈と吻合し大脳動脈輪をつくる。)

Posteromedial central arteries from posterior communicating artery(後内側中心動脈)Arteriae centrales posteromediales arteria communicans posterior こうないそくちゅうしんどうみゃく Feneis: 246_20

[A12_2_07_069] →(後内側中心動脈は、後交通動脈の全長と後大脳動脈の起始の近位部から分岐する。この後内側中心動脈の枝のうちで、吻側の枝は、視床下部の下垂体、漏斗、灰白隆起に血液を供給する。吻側の枝のなかで深部に穿通する枝は、視床の前部と内側部に分布するので、視床穿通動脈thalamoperforting arteriesとも呼ばれる。また尾側から出る枝は、乳頭体や腹側視床の領域、また視床の内側核群にも分布する。さらに最も尾側からの分枝は、中脳被蓋と大脳脚の内側部に分布する。)

Anterior branches of posteromedial central arteries(前枝(後内側中心動脈の))Rami anteriores arteria centralis posteromedialis arteria communicantis posterioris ぜんし(こうないそくちゅうしんどうみゃくの) Feneis: 246_21

[A12_2_07_070]

Posterior branches of posteromedial central arteries(後枝(後内側中心動脈の))Rami posteriores arteria centralis posteromedialis arteria communicantis posterioris こうし(こうないそくちゅうしんどうみゃくの) Feneis: 246_22

[A12_2_07_071]

Chiasmatic branch of posterior communicating artery(視交叉枝(後交通動脈の))Ramus chiasmaticus arteria communicantis posterioris しこうさし(こうこうつうどうみゃくの) Feneis: 246_23

[A12_2_07_072] →(後交通動脈の視交叉枝は視交叉へ分布する。)

Artery of tuber cinereum(灰白隆起動脈)Arteriae tuberis cinerei かいはくりゅうきどうみゃく Feneis: 246_24

[A12_2_07_073] →(灰白隆起動脈は後交連動脈から外側内側に細枝し灰白隆起に分布する。)

Medial branches of artery of tuber cinereum(内側枝(灰白隆起動脈の))Rami mediales arteria tuberis cinerei ないそくし(かいはくりゅうきどうみゃくの) Feneis: 246_25

[A12_2_07_074] →(灰白隆起動脈の内側枝は灰白隆起動脈の内側部から起こる動脈枝。)

Lateral branches of artery of tuber cinereum(外側枝(灰白隆起動脈の))Rami laterales arteria tuberis cinerei がいそくし(かいはくりゅうきどうみゃくの) Feneis: 246_26

[A12_2_07_075] →(灰白隆起動脈の外側枝は灰白隆起動脈の外側から出る動脈枝。)

Thalamotuberal artery; Premammillary artery(視床灰白隆起動脈;前乳頭動脈)Arteria thalamotuberalis ししょうかいはくりゅうきどうみゃく;ぜんにゅうとうどうみゃく Feneis: 246_27

[A12_2_07_076]

Branch to oculomotor nerve; Branch of posterior communicating artery to oculomotor nerve(動眼神経枝(後交通動脈の))Ramus nervi oculomotorii arteria communicantis posterioris どうがんしんけいし(こうこうつうどうみゃくの) Feneis: 246_30

[A12_2_07_079]

Branches to thalamic nuclei(視床核枝(後交通動脈の))Ramus nucleorum thalami ししょうかくし(こうこうつうどうみゃくの)

[A12_2_07_079_1] →(前下視床枝は下から視床にいたる長い枝。)

Hypothalamic branch of posterior communicating artery(視床下部枝(後交通動脈の))Ramus hypothalamicus arteria communicantis posterioris ししょうかぶし(こうこつううどうみゃくの) Feneis: 246_28

[A12_2_07_077] →(後交通動脈の視床下部枝は視床下部へ分布する。)

Mammillary arteries(乳頭体動脈)Arteriae mammillares にゅうとうたいどうみゃく Feneis: 246_29

[A12_2_07_078]

Branch to tail of caudate nucleus(尾状核尾枝(後交通動脈の))Ramus caudae nuclei caudati びじょうかくびし(こうこうつうどうみゃくの)

[A12_2_07_078_1]

Posterior cerebral artery; PCA(後大脳動脈)Arteria cerebri posterior こうだいのうどうみゃく

[A12_2_07_082] →(後大脳動脈は、脳底動脈が吻側端で左右に分岐して形成され、大脳脚上を外側方向へ走る。そして、後交通動脈と吻合した後、中脳の外側面に沿って迂回し、小脳テントの上面を通り、側頭葉と後頭葉の内側面と下面に広がる。またこの後大脳動脈の枝は大脳半球の外側面上に広がり、下側頭回の領域、後頭葉のいろいろな部分、上頭頂小葉の領域などに分布する。さらに、後大脳動脈の枝は、脳幹、第三脳室と側脳室の脈絡叢、および大脳皮質の領域にまで分布する。)

Subclavian artery(鎖骨下動脈)Arteria subclavia さこつかどうみゃく

[A12_2_07_082_1]

Vertebral artery(椎骨動脈)Arteria vertebralis ついこつどうみゃく

[A12_2_07_082_2]

Internal thoracic artery(内胸動脈;内乳動脈)Arteria thoracica interna; Arteria mammaria interna ないきょうどうみゃく Feneis: 252_01

[A12_2_08_029] →(内胸動脈は胸骨縁に沿い前胸壁内面を下行し、横隔膜前端を貫いて上腹壁動脈に移行し、腹直筋内で下腹壁動脈と吻合して、前正中線に沿う縦走動脈路を形成する。異常の経過からして縦隔と前胸壁に分布するのに適している。縦隔への枝としては、縦隔枝、胸腺枝、気管支枝さらに横隔神経に伴走する心膜横隔動脈がある。前胸壁への枝としては、胸骨枝、肋間隙を外側に走り肋間動脈と吻合する前肋間枝、肋間隙を貫き乳腺枝を分岐しうる貫通枝、ならびに横隔膜と胸壁下部に分布する筋横隔動脈などがある。なお側胸壁内面を下行する外側肋骨枝がまれに内胸動脈初部からおこることがある。)

Mediastinal branches of internal thoracic artery(縦隔枝;前縦隔動脈(内胸動脈の))Rami mediastinales arteria thoracicae internae; Arteriae mediastinales ventrales じゅうかくし;ぜんじゅうかくどうみゃく(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_02

[A12_2_08_030] →(内胸動脈の縦隔枝は前縦隔にある構造、主に胸腺とリンパ節に分布する小枝。)

Thymic branches of internal thoracic artery; Thymic arteres(胸腺枝(内胸動脈の);胸腺動脈)Rami thymici arteria thoracicae internae; Arteriae thymicae きょうせんし(ないきょうどうみゃくの);きょうせんどうみゃく Feneis: 252_03

[A12_2_08_031] →(内胸動脈の胸腺枝は内胸動脈近位部(上部)からの横隔枝で胸腺に分布する。)

Tracheal branches of internal thoracic artery(気管枝(内胸動脈の))Rami tracheales arteria thoracicaeinternae きかんし(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_05

[A12_2_08_033]

Bronchial branches of internal thoracic artery(気管支枝(内胸動脈の))Rami bronchiales arteria thoracicae internae きかんしし(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_04

[A12_2_08_032]

Pericardiacophrenic artery; Anterior bronchial artery(心膜横隔動脈;前気管支動脈)Arteria pericardiacophrenica しんまくおうかくどうみゃく Feneis: 252_06

[A12_2_08_034] →(心膜横隔動脈は内胸動脈より起こり、心膜、横隔膜、胸膜に分布する。筋横隔動脈、下横隔動脈、内胸動脈の縦隔枝・心膜枝と吻合する。)

Sternal branches of internal thoracic artery(胸骨枝(内胸動脈の))Rami sternales (Arteria thoracica interna) きょうこつし(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_07

[A12_2_08_035] →(内胸動脈の胸骨枝は内側に出て胸横筋や胸骨後面に分布する。)

Perforating branches of internal thoracic artery(貫通枝(内胸動脈の);貫通動脈)Rami perforantes (Arteria thoracica interna); Arteria perforantes かんつうし(ないきょうどうみゃくの);せんつうどうみゃく Feneis: 252_08

[A12_2_08_036] →(内胸動脈の貫通枝は内胸動脈から第1~6肋軟骨間隙を貫いて皮膚および皮下組織に分布する小枝。)

Medial mammary branches of internal thoracic artery(内側乳腺枝;乳腺枝(内胸動脈の))Rami mammarii mediales (Arteria thoracica interna) ないそくにゅうせんし;かんつうしのにゅうせんし(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_09

[A12_2_08_037] →(内胸動脈の内側乳腺枝は内胸動脈の貫通枝で乳房に侵入する太い枝。)

Lateral costal branch of internal thoracic artery(外側肋骨枝(内胸動脈の))Ramus costalis lateralis (Arteria thoracica interna) がいそくろっこつし(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_10

[A12_2_08_038] →(内胸動脈の外側肋骨枝は内頚動脈の破格の枝で、内胸動脈の外側に並走し胸郭内面に分布して後肋間動脈と吻合する。)

Anterior intercostal branches of internal thoracic artery; Anterior intercostal arteries(前肋間枝;肋間枝(内胸動脈の);前肋間動脈)Rami intercostales anterior; Rami intercostales; Arteriae intercostales anterior ぜんろっかんし;ぜんろっかんどうみゃく(ないきょうどうみゃくの) Feneis: 252_11

[A12_2_08_039] →(内胸動脈の前肋間枝は胸壁の肋間隙の前部に分布する動脈で、1-6は内胸動脈の枝。7-11は筋横隔動脈の枝である。)

Musculophrenic artery(筋横隔動脈)Arteria musculophrenica きんおうかくどうみゃく Feneis: 252_12

[A12_2_08_040] →(筋横隔動脈は肋骨弓の後面を外下方に進み、胸壁の外側下部と横隔膜とに分布する。)

Superior epigastric artery(上腹壁動脈)Arteria epigastrica superior じょうふくへきどうみゃく Feneis: 252_13

[A12_2_08_041] →(上腹壁動脈は内胸動脈の内側終枝より起こり、腹部筋と皮膚、肝鎌状間膜に分布する。下腹壁動脈と吻合する。)

Thyrocervical trunk(甲状頚動脈)Truncus thyrocervicalis こうじょうけいどうみゃく Feneis: 252_14

[A12_2_08_042] →(甲状頚動脈は前斜角筋内側縁で起発し、次の諸枝にわかれる。①下甲状腺動脈、②上行頚動脈、③頚横動脈、④肩甲上動脈)

Inferior thyroid artery(下甲状腺動脈)Arteria thyroidea inferior かこうじょうせんどうみゃく Feneis: 252_15

[A12_2_08_043] →(下甲状腺動脈は沿う頚動脈の後方を内側へ走り、甲状腺下部にいたる。甲状腺に分布する腺枝のほかに、周囲気管への分枝として下喉頭動脈、咽頭枝、食道枝、気管枝を分岐する。)

Inferior laryngeal artery(下喉頭動脈)Arteria laryngea inferior かこうとうどうみゃく Feneis: 252_16

[A12_2_08_044] →(下喉頭動脈は下甲状腺動脈より起こり、気管の後ろを上行し、下喉頭収縮筋を貫通して喉頭の筋肉と粘膜に分布する。上喉頭動脈と吻合する。)

Glandular branches of inferior thyroid artery(腺枝(下甲状腺動脈の))Rami glandulares arteria thyroideae inferioris せんし(かこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 252_17

[A12_2_08_045] →(下甲状腺動脈の腺枝は甲状腺・上皮小体に分布し上甲状腺動脈と吻合する。)

Pharyngeal branches of inferior thyroid artery(咽頭枝(下甲状腺動脈の))Rami pharyngeales arteria thyroideae inferioris いんとうし(かこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 252_18

[A12_2_08_046] →(下甲状腺動脈の咽頭枝は咽頭後頭部に分布する。)

Oesophageal branches of inferior thyroid artery(食道枝(下甲状腺動脈の))Rami oesophageales arteria thyroideae inferioris しょくどうし(かこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 252_19

[A12_2_08_047] →(下甲状腺動脈の食道枝は食道に分布する。)

Tracheal branches of inferior thyroid artery(気管枝(下甲状腺動脈の))Rami tracheales (Arteria thyroideae inferioris) きかんし(かこうじょうせんどうみゃくの) Feneis: 252_20

[A12_2_08_048] →(下甲状腺動脈の気管枝は気管に分布する。)

Ascending cervical artery(上行頚動脈)Arteria cervicales ascendens じょうこうけいどうみゃく Feneis: 252_21

[A12_2_08_049] →(上行頚動脈は頚椎横突起の前を上行して筋に分布するほかに、椎間孔を通じて脊髄枝を与える。)

Spinal branches of ascending cervical artery(脊髄枝(上行頚動脈の))Rami spinales (Arteria cervicales ascendens) せきずいし(じょうこうけいどうみゃくの) Feneis: 252_22

[A12_2_08_050] →(上行頚動脈の脊髄枝は椎間孔をへて脊髄にいたる枝。)

Suprascapular artery(肩甲上動脈;肩甲横動脈)Arteria suprascapularis けんこうじょうどうみゃく;けんこうおうどうみゃく Feneis: 252_23

[A12_2_08_051] →(肩甲上動脈は肩甲切痕の上方を越えて棘上・棘下筋に分布するほかに肩峰枝を分岐する。なお、頚横動脈を肩甲上動脈は、甲状頚動脈からおこる際には腕神経叢乗り越え、遠位で独立して起始する場合には腕神経叢を貫通または下方をくぐり抜ける。)

Acromial branch of suprascapular artery(肩峰枝(肩甲上動脈の))Ramus acromialis (Arteria suprascapularis) けんぽうし(けんこうじょうどうみゃくの) Feneis: 252_24

[A12_2_08_052] →(肩甲上動脈の肩峰枝は僧帽筋の起始部を貫き肩峰に達し、ここで胸肩峰動脈の肩峰枝と吻合する。)

Transverse cervical artery(頚横動脈)Arteria transversa colli; Arteria transversa cervicis けいおうどうみゃく Feneis: 252_25

[A12_2_08_053] →(頚横動脈は後方へ頚部頚部を遮断して肩甲骨上角に達し、肩甲挙筋の外側と内側を通る2枝に分かれる。前者は僧帽筋に達し、浅枝(または浅頚動脈)とよばれ、後者は肩甲背神経に沿って菱形筋内面を下行し、深枝(または下行肩甲動脈)と称される。深枝が甲状頚動脈からではなく独立して鎖骨下動脈あら起発する際には、[背側]下行肩甲動脈とよぶことがある。)

Superficial cervical artery; Superficial branch of transverse cervical artery(浅枝(頚横動脈の);浅頚動脈)Ramus superficialis (Arteria transversa colli); Arteria cervicalis superficialis せんし(けいおうどうみゃくの);せんけいどうみゃく Feneis: 252_26

[A12_2_08_054] →(浅頚動脈は頚横動脈からでる細枝としてか、または甲状頚動脈からでる浅枝としてか、または甲状頚動脈からでる独立の浅頚動脈としてとしてみられ、僧帽筋に被われ副神経の近くを走る。ここでは頚横動脈の浅枝のことである。)

Ascending branch of superior cervical artery(上行枝(浅頚動脈の))Ramus ascendens (Ramus superficialis arteria transversa colli) じょうこうし(せんけいどうみゃくの) Feneis: 252_27

[A12_2_08_055] →(浅頚動脈の上行枝は浅頚動脈または頚横動脈の浅枝から分枝し、僧帽筋上部の深部を上行して僧帽筋とその近隣筋および頚部リンパ節に分布する。後頭動脈の下行枝と吻合する。)

Descending branch of superior cervical artery(下行枝(浅頚動脈の))Ramus descendens (Ramus superficialis arteria transversa colli) かこうし(せんけいどうみゃくの) Feneis: 252_28

[A12_2_08_056] →(浅頚動脈の下行枝は僧帽筋の中下部の深層を副神経に伴行して進み、僧帽筋に分布する。)

Deep branch of transverse cervical artery; Dorsal scapular artery(深枝(頚横動脈の);肩甲背動脈)Ramus profundus; Arteria dorsalis scapulae (Arteria transversa colli) しんし;けんこうはいどうみゃく(けいおうどうみゃくの) Feneis: 252_29

[A12_2_08_057] →(頚横動脈の深枝は頚横動脈からでる深枝としてか、または鎖骨下動脈から直接でる(67%)下行肩甲動脈としてみられ、肩甲背神経とともに分布する。)

Dorsal scapular artery; Descending scapular artery(肩甲背動脈;下行肩甲動脈)Arteria dorsalis scapulae けんこうはいどうみゃく;かこうけんこうどうみゃく Feneis: 252_30

[A12_2_08_058] →(肩甲背動脈は鎖骨下動脈または頚横動脈の深枝より不定に起こり、菱形筋の背部を通って同筋その他の筋と肩甲骨椎骨縁近傍の皮膚皮膚に分布する。肩甲上動脈、肩甲回旋動脈と吻合する。)

Costocervical trunk(肋頚動脈)Truncus costocervicalis ろくけいどうみゃく Feneis: 254_01

[A12_2_08_059] →(肋頚動脈は鎖骨下動脈の後側でおこり、まもなく2枝に分かれる。①深頚動脈、②最上肋間動脈)

Deep cervical artery(深頚動脈)Arteria cervicalis profunda しんけいどうみゃく Feneis: 254_02

[A12_2_08_060] →(深頚動脈は第7頚椎横突起と第1肋骨の間を後走して固有背筋に侵入し、頭半棘筋と頚半棘筋の間を上行する。)

Supreme intercostal artery; Highest intercostal artery(最上肋間動脈)Arteria intercostalis suprema さいじょうどくかんどうみゃく Feneis: 254_03

[A12_2_08_061] →(最上肋間動脈は肋骨頚の前を下行枝、第1および第2肋間動脈となる。他の肋間動脈と同様に、背枝と脊髄枝を分枝する。)

First posterior intercostal artery(第一肋間動脈)Arteria intercostalis posterior prima だい1ろっかんどうみゃく Feneis: 254_04

[A12_2_08_062] →(第一後肋間動脈は肋頚動脈の枝である。第二後肋間動脈とともに上肋間動脈最終枝で第一肋間隙に分布する。)

Second posterior intercostal artery(第2肋間動脈)Arteria intercostalis posterior secunda だい2ろっかんどうみゃく Feneis: 254_05

[A12_2_08_063] →(第二後肋間動脈は肋頚動脈の枝である。第一後肋間動脈とともに上肋間動脈最終枝で第二肋間隙に分布する。)

Dorsal branches of second posterior intercostal artery(後枝;背側枝(第一肋間動脈の))Rami dorsales arteria intercostalis posterior secunda はいし(だい2ろっかんどうみゃくの) Feneis: 254_06

[A12_2_08_064] →(第二後肋間動脈の背枝は背筋および背面皮膚に分布する枝。)

Spinal branches of second posterior intercostal artery(脊髄枝(第一肋間動脈の))Rami spinales arteria intercostalis posterioris secundae せきずいし(だいにろっかんどうみゃくの) Feneis: 254_07

[A12_2_08_065] →(第二肋間動脈の脊髄枝は胸椎第一・第二椎間孔を通って脊髄に分布する。)

Arteries of upper limb(上肢の動脈)Arteriae membri superioris じょうしのどうみゃく Feneis: 254_08

[A12_2_09_001] →(上肢に分布する動脈は鎖骨下動脈からつづく腋窩動脈に始まる。腋窩動脈は上腕動脈につづき、肘窩で橈骨動脈と尺骨動脈に分かれて手にいたる。なお、鎖骨下動脈はおもに脳や頚部に枝を送る動脈で、上肢には直接の枝はない。(イラスト解剖学))

Axillary artery(腋窩動脈)Arteria axillaris えきかどうみゃく Feneis: 254_09

[A12_2_09_002] →(腋窩動脈は鎖骨下動脈よりつづく上肢の動脈の本幹で、第1肋骨外側縁の高さで鎖骨下動脈よりつづいてはじまり、大胸筋の停止腱、あるいは大円筋の停止腱の高さで上腕動脈に移行する。これに通常3部を区分し、第1部は、小胸筋の上縁より上方にある部分で、前面は大胸筋鎖骨部に被われ、後方と外側は腕神経叢に接する。第2部は、小胸筋の後面にあたる部分で、この部で腋窩動脈は腕神経叢に貫くため、その後面、内側面、外側面をそれぞれ腕神経叢の後神経束、内側神経束および外側神経束に達している。第3部は、小胸筋の下縁より下方にある部分で、前面は正中神経に、外側は筋皮神経と烏口腕筋に、内側は尺骨神経を介して腋窩静脈に、そして後面は橈骨神経と腋窩神経を介して肩甲下筋と広背筋の停止腱に接する。枝としては、①肩甲下肢、②最上胸動脈、③胸肩峰動脈、④外側胸動脈、⑤肩甲下動脈、⑥前上腕回旋動脈、⑦後上腕回旋動脈)

Subscapular branches of axillary artery(肩甲下枝(腋窩動脈の))Rami subscapulares (Arteria axillaris) けんこうかし(えきかどうみゃくの) Feneis: 254_10

[A12_2_09_003] →(腋窩動脈の肩甲下枝は肩甲下筋への数本の筋枝。)

Superior thoracic artery(最上胸動脈;上胸動脈)Arteria thoracica superior; Arteria thoracica suprema じょうきょうどうみゃく;さいじょうきょうどうみゃく Feneis: 254_11

[A12_2_09_004] →(最上胸動脈は小胸筋の上縁に沿って内包へ走って付近の胸壁へ分布する。)

Thoracoacromial artery(胸肩峰動脈)Arteria thoracoacromialis きょうけんぽうどうみゃく Feneis: 254_12

[A12_2_09_005] →(胸肩峰動脈は小胸筋の上縁の高さで腋窩動脈の前壁から出て、ただちに次の4枝に分かれる。①肩峰枝、②鎖骨枝、③三角筋枝、④胸筋枝。)

Acromial branch of thoracoacromial artery(肩峰枝(胸肩峰動脈の))Ramus acromialis (Arteria thoracoacromialis) けんぽうし(きょうけんぽうどうみゃくの) Feneis: 254_13

[A12_2_09_006] →(胸肩峰動脈の肩峰枝は外方へ走り、烏口突起の上を越えて三角筋の深層を通って肩峰動脈網へ。肩峰動脈網は、肩峰の表層の皮下にある動脈網で、これには胸肩峰動脈、肩甲上動脈、後上腕回旋動脈からの枝が加わる。)

Acromial anastomosis; Acromial arterial rete; Acromial rete (of thoracoacrominal artery)(肩峰動脈網(胸肩峰動脈の))Rete acromiale (Arteria thoracoacromialis) けんぽうどうみゃくもう(きょうけんぽうどうみゃくの) Feneis: 254_14

[A12_2_09_007] →(胸肩峰動脈の肩峰動脈網は肩峰表面にある。)

Clavicular branch of thoracoacromial artery(鎖骨枝(胸肩峰動脈の))Ramus clavicularis arteria thoracoacromialis さこつし(きょうけんぽうどうみゃくの) Feneis: 254_15

[A12_2_09_008] →(胸肩峰動脈の鎖骨枝は内包へ走って、胸鎖関節と鎖骨下筋へ分布する。)

Deltoid branch of thoracoacromial artery(三角筋枝(胸肩峰動脈の))Ramus deltoideus (Arteria thoracoacromialis) さんかくきんし(きょうけんぽうどうみゃくの) Feneis: 254_16

[A12_2_09_009] →(胸肩峰動脈の三角筋枝は小胸筋の表層を通り、橈側皮静脈とともに三角筋と大胸筋の間の溝を通って、これらの筋へ分布する。)

Pectoral branches of thoracoacromial artery(胸筋枝(胸肩峰動脈の))Rami pectorales (Arteria thoracoacromialis) きょうきんし(きょうけんぽうどうみゃくの) Feneis: 254_17

[A12_2_09_010] →(胸肩峰動脈の胸筋枝は、大小両胸筋の間を下行して、前鋸筋と胸筋へ分布する。)

Lateral thoracic artery(外側胸動脈)Arteria thoracica lateralis がいそくきょうどうみゃく Feneis: 254_18

[A12_2_09_011] →(外側胸動脈は小胸筋の下縁に沿って胸壁外側面を下行し、胸筋、前鋸筋、肩甲下筋へ。多くは肩甲下動脈の枝と吻合し、また非常にしばしばこの動脈から分岐する。女性では外側乳腺枝を分枝し、これは大胸筋の下縁をまわって乳腺へ分布する。)

Lateral mammary branches of lateral thoracic artery(外側乳腺枝(外側胸動脈の))Rami mammarii laterales arteria thoracicae lateralis がいそくにゅうせんし(がいそくきょうどうみゃくの) Feneis: 254_19

[A12_2_09_012] →(外側胸動脈の外側乳腺枝は乳腺へ分布する。)

Subscapular artery(肩甲下動脈)Arteria subscapularis けんこうかどうみゃく Feneis: 254_20

[A12_2_09_013] →(肩甲下動脈は腋窩動脈の最大の枝。肩甲下筋の下縁の高さでおこり直ちに二分する(①胸背動脈、②肩甲回旋動脈)。)

Thoracodorsal artery(胸背動脈)Arteria thoracodorsalis きょうはいどうみゃく Feneis: 254_21

[A12_2_09_014] →(胸背動脈はは肩甲下動脈の直接のつづきで、広背筋の前縁に沿って胸背神経とともに下行し、広背筋、肩甲下筋、前鋸筋へ。しばしば外側胸動脈の欠ないし弱小化を補う。)

Circumflex scapular artery; Scapular circumflex artery(肩甲回旋動脈)Arteria circumflexa scapulae けんこうかいせんどうみゃく Feneis: 254_22

[A12_2_09_015] →(肩甲回旋動脈は本幹より分岐後、ただちに肩甲骨の外側縁をまわって背側へ向かい、内側腋窩裂(上腕三頭筋長頭の内側でこれと小円筋、大円筋によってつくられる三角形の間隙)に出て、かつ肩甲上動脈の末端と結合して、肩甲下筋に枝を与え、さらに棘下筋、小円筋、大円筋、上腕三頭筋長頭などへ分布する。)

Anterior circumflex humeral artery; Anterior humeral circumflex artery(前上腕回旋動脈;掌側上腕回旋動脈)Arteria circumflexa humeri anterior; Arteria circumflexa humeri volaris ぜんじょうわんかいせんどうみゃく;しょうそくじょうわんかいせんどうみゃっく Feneis: 254_23

[A12_2_09_016] →(前上腕回旋動脈は細い。上腕骨の外科頚の高さで分岐して、烏口腕筋や上腕二頭筋短頭の深層で外科頚の表層に接して外方へ走り、付近の骨膜、肩関節、三角筋へ分布する。)

Posterior circumflex humeral artery; Posterior humeral circumflex artery(後上腕回旋動脈;背側上腕回旋動脈)Arteria circumflexa humeri posterior; Arteria circumflexa humeri dorsalis こうじょうわんかいせんどうみゃく;はいおsくじょうわんかいせんどうみゃく Feneis: 254_24

[A12_2_09_017] →(後上腕回旋動脈は前上腕回旋動脈とほぼ同じ高さで本幹より分かれるが、前上腕回旋動脈よりはるかに太い。腋窩神経と伴行して上腕骨の背側を通って外方へ向かい、外側液窩裂(上腕三頭筋長頭の外側で、これと小円筋、大円筋、上腕骨によって囲まれるほぼ四角形の間隙)を出て、ここから三角筋の深層を上腕骨の外科頚に沿って走り、三角筋や肩関節へ。ときに前上腕回旋動脈や上腕深動脈と吻合する。)

Brachial artery(上腕動脈)Arteria brachialis じょうわんどうみゃく Feneis: 254_25

[A12_2_09_018] →(上腕動脈は大円筋の停止腱の下縁の高さで腋窩動脈よりつづいてはじまり、上腕前面の内側部で上腕二頭筋の内側(内側二頭筋溝)に沿って、正中神経および上腕静脈とともに下行し、肘関節の前面のやや遠位で橈骨動脈と尺骨動脈に分かれる。)

Superficial brachial artery(浅上腕動脈;皮枝(上腕動脈の))Arteria brachialis superficialis; Ramus cutaneus (Arteria brachialis) せんじょうわんどうみゃく Feneis: 254_26

[A12_2_09_019] →(浅上腕動脈は不定枝。正中神経より浅層に位置する上腕動脈。)

Profunda brachii artery; Deep artery of arm; Deep brachial artery(上腕深動脈;深上腕動脈)Arteria profunda brachii じょうわんしんどうみゃく Feneis: 254_27

[A12_2_09_020] →(上腕深動脈は上腕動脈最大の枝で、大円筋停止腱のやや遠位で本幹の後面よりおこり、上腕背面に向かって上腕三頭筋長頭と内側頭の間に入り、橈骨神経に伴行して上腕骨の後面から外側に向かって進み、ついで上腕三頭筋の外側頭と内側頭の間を経て、橈側側副動脈と中側副動脈に分かれる。途中で上腕骨栄養動脈、三角筋枝、中側副動脈、橈側側副動脈の枝を出す。)

Humeral nutrient arteries(上腕骨栄養動脈)Arteriae nutriciae humeri; Arteriae nutrientes humeri じょうわんこつえいようどうみゃく Feneis: 254_28

[A12_2_09_021] →(上腕骨栄養動脈は上腕骨体の後面で分岐して、三角筋停止部の付近の上腕骨栄養孔に入る。)

Deltoid branch of profunda brachii artery(三角筋枝(上腕深動脈の))Ramus deltoideus (Arteria profundae brachii) さんかくきんし(じょうわんしんどうみゃくの) Feneis: 254_29

[A12_2_09_022] →(上腕深動脈の三角筋枝は上腕骨の後面で分岐して、三角筋の下半部分布する。多くの場合、後上腕回旋動脈の枝と吻合を有し、この吻合枝が強大になると、上腕深動脈と後上腕回旋動脈との間に代償関係が成立する。)

Middle collateral artery; Middle collateral branch of deep artery of arm(中側副動脈;中側副枝(上腕深動脈の))Arteria collateralis media ちゅうそくふくどうみゃく;ちゅうそくふくし(じょうわんしんどうみゃくの) Feneis: 254_30

[A12_2_09_023] →(中側副動脈は上腕骨の背面で分岐して、上腕三頭筋の外側頭と内側頭の間を下行して途中筋枝を与えながら、肘関節動脈網へ入る。)

Radial collateral artery(橈側側副動脈)Arteria collateralis radialis とうそくそくふくどうみゃく Feneis: 254_31

[A12_2_09_024] →(橈側側副動脈は上腕深動脈の終末と考えられる。橈骨神経とともに外側上腕筋間中隔を貫いて上腕骨と腕橈骨筋の間の溝に出て、ここをしばらく下行して上腕骨の外側上顆の前面にいたり、橈側反回動脈と吻合して終わる。)

Superior ulnar collateral artery(上尺側側副動脈;近位尺側側副動脈)Arteria collateralis ulnaris superior; Arteria collateralis ulnaris proximalis じょうしゃくそくそくふくどうみゃく;きんいしゃくそくそくふくどうみゃく Feneis: 254_32

[A12_2_09_025] →(上尺側側副動脈は上腕のほぼ中央の高さで本幹より分岐する。尺骨神経に伴行して、内側上腕筋間中隔の後面に沿って、上腕三角筋内側頭の表層を下行する細長い動脈で、上腕骨内側上顆と肘頭の間に達し、ここから肘関節動脈網へ入る。)

Inferior ulnar collateral artery(下尺側側副動脈;遠位尺側側副動脈)Arteria collateralis ulnaris inferior; Arteria collateralis ulnaris distalis かしゃくそくそくふくどうみゃく;えんいしゃくそくそくふくどうみゃく Feneis: 254_33

[A12_2_09_026] →(下尺側側副動脈は肘関節の少し上方で本幹より分岐し、上腕筋の表層を内側を走り、一部の枝は上腕骨内側上顆の前面で尺側反回動脈の前枝と吻合し、他は内側上腕筋間中隔を貫いて内側上顆の後面に出て肘関節動脈へ入る。)

Radial artery(橈骨動脈)Arteria radialis とうこつどうみゃく Feneis: 254_34 (256_01)

[A12_2_09_027] →(橈骨頚の高さで上腕動脈より分岐する動脈。前腕の橈側(外側)に沿って手根部まで下行し、次いで手根の外側(母指側)をまわって背側に達し、母指と第2指の中手骨間隙にある第1背側骨間筋の両頭の間を通って手掌に出る。前腕近位部では腕橈骨筋におおわれて走るが、遠位部では表在性になり、皮膚と前腕筋膜のおおわれるのみとなる。ことに手根部の近くではきわめて浅く、またその深層は橈骨下端に接するため、この部で脈拍を触れるのが容易である。この部は橈側手根筋のすぐ外側にあたる。手根から手背にいたる経路は、長母指外転筋、短母指伸筋、そして長母指伸筋のしたで、いわゆるtabatiereを通る。)

Radial recurrent artery(橈側反回動脈)Arteria recurrens radialis とうそくはんかいどうみゃく Feneis: 254_35 (256_02)

[A12_2_09_028] →(橈側反回動脈は肘関節のすぐ遠位で分岐し、橈骨神経に沿って腕橈骨筋と上腕筋の間を上行枝、これらに筋枝を与えたのち、上腕骨外側上顆の前面で橈側側副動脈と吻合する。)

Nutrient artery of radius(橈骨栄養動脈)Arteria nutricia radii; Arteria nutriens radii とうこつえいようどうみゃく Feneis: 256_01 (256_03)

[A12_2_09_029] →(橈骨栄養動脈は橈骨動脈から起こり橈骨の骨髄に分布する。)

Palmar carpal branch of radial artery(掌側手根枝(橈骨動脈の))Ramus carpalis palmaris (Arteria radialis) しょうそくしゅこんし(とうこつどうみゃくの) Feneis: 256_02 (256_04)

[A12_2_09_030] →(橈骨動脈の掌側手根枝は手根部で分岐する浅枝。手根骨の掌側を下行して手根部の掌側手根動脈網へ入る。)

Superficial palmar branch of radial artery(浅掌枝(橈骨動脈の))Ramus palmaris superficialis (Arteria radialis) せんしょうし(とうこつどうみゃくの) Feneis: 256_04 (256_06)

[A12_2_09_031] →(橈骨動脈の浅掌枝は本幹が手根の外側をまわって手背に向かう地点で分岐する浅枝で、母指球筋の表層、またはこれを貫いて手掌に出て、尺骨動脈枝と友に浅掌動脈弓をつくる。)

Dorsal carpal branch of radial artery(背側手根枝(橈骨動脈の))Ramus carpalis dorsalis arteria radialis はいそくしゅこんし(とうこつどうみゃくの) Feneis: 256_05 (256_07)

[A12_2_09_032] →(橈骨動脈の背側手根枝は母指への伸筋の腱の下でおこる細枝で、手根の背側面を小指側へ横走し、背側手根動脈網へ入る。)

Dorsal carpal arch; Dorsal carpal rete; Dorsal carpal network(背側手根動脈網;背側手根動脈弓)Rete carpale dorsale はいそくしゅこんどうみゃくもう;はいそくしゅこんどうみゃくきゅう Feneis: 256_06 (256_08)

[A12_2_09_033] →(背側手根動脈網は背側手根の諸靱帯の表層で筋膜下に位置し、尺骨動脈および橈骨動脈の背側手根枝、後骨間動脈および前骨間動脈の後枝よりなる。尺骨動脈および橈骨動脈の背側手根枝の吻合は背側手根動脈弓を形成し、背側手根動脈網に参加する。背側手根動脈弓は第2~4背側中手動脈を送り、それぞれ第2~4背側中手骨間隙を進み、その先にはさらに指の対向縁に至る2本ずつの背側指動脈となり第2~5指の対向縁に分布する。これらは通常きわめて発育が悪い。なお背側中手動脈は中手骨間隙の基底で深掌動脈弓から貫通枝を受け、またその前端で総掌側指動脈に入る枝を出す、かくして手背と手掌との動脈はたがいに交通する。)

Dorsal metacarpal arteries(背側中手動脈)Arteriae metacarpales dorsales はいそくちゅうしゅどうみゃく Feneis: 256_07 (256_09)

[A12_2_09_034] →(背側中手動脈は通常4本を区別できる。第1背側中手動脈は、橈骨動脈の本幹が第1背側骨間筋を貫くあたりで分岐して、直ちに二分して母指と第2指の対向縁。第2,3,4背側中手動脈は背側手根動脈網よりおこり、それぞれ背側骨間筋の表層を前進して、指の基部で二分して第2~5指の対向縁へ分布する。)

Dorsal digital arteries of hand(背側指動脈(手の))Arteriae digitales dorsales はいそくしどうみゃく(ての) Feneis: 256_08 (256_10)

[A12_2_09_035] →(手の背側指動脈は4本の背側中手動脈が、それぞれ指の基部で二分して生ずる。これらの枝は母指から小指にいたる各指の対向縁に分布する。母指の橈側縁への背側指動脈は、橈骨動脈より直接に分岐し、また小指の尺側縁に対するものは、尺骨動脈の背側手根枝より分岐する。)

Princeps pollicis artery(母指主動脈)Arteria princeps pollicis ぼししゅどうみゃく Feneis: 256_09 (256_11)

[A12_2_09_036] →(母指主動脈は橈骨動脈の2終枝の一つ。橈骨動脈が第1背側骨間筋を貫いて手掌に出た地点で分岐する。そのあと第1中手骨の尺側縁に沿って前進して、長母指屈筋の腱の深層で二分して母指の両側縁へ入る。)

Radialis indicis artery(示指橈側動脈;橈側示指側動脈)Arteria radialis indicis; Arteria volaris indicis radialis しじとうそくどうみゃく;とうそくしじそくどうみゃく Feneis: 256_10 (256_12)

[A12_2_09_037] →(示指橈側動脈は母指主動脈に接して橈骨動脈より分岐し、第1背側骨間筋と母指内転筋の間を前進して、第2四の橈側片へ入る。母指主動脈と共同幹をつくって分岐することも多く、このときにはこの共同幹は第1掌側中手動脈に相当する。)

Deep palmar arch; Deep palmar arterial arch(深掌動脈弓;深掌弓)Arcus palmaris profundus しんしょうどうみゃくきゅう;しんしょうきゅう Feneis: 256_11 (256_13)

[A12_2_09_038] →(深掌動脈弓は橈骨動脈の2終枝の一つ。手掌の深層で、指屈筋腱および母指内転筋斜頭と骨間筋との間にあり、尺骨動脈よりの深掌枝と結合してつくられる。尺骨神経の深枝が尺側からこれに伴行する。この動脈弓からは3本の掌側中手動脈が分岐して指へ向かう。)

Palmar metacarpal arteries(掌側中手動脈)Arteriae metacarpales plamares しょうそくちゅうしゅどうみゃく Feneis: 256_12 (256_14)

[A12_2_09_039] →(掌側中手動脈は3本ないし4本あり、深掌動脈弓の凸面よりおこり、指屈筋の深層で骨間筋の掌側を前進して、指の基部で総掌側指動脈に合する。)

Perforating branches of deep palmar arch(貫通枝;穿通枝(深掌動脈弓の))Rami perforantes arci palmaris profundi かんつうし;せんつうし(しんしょうどうみゃくきゅうの) Feneis: 256_13 (256_15)

[A12_2_09_040] →(深掌動脈弓の貫通枝は3本あり、深掌動脈弓より分岐して、第2,3,4中手骨間隙でそれに相当の背側骨間筋の両頭の間を通って手背に出て、背側中手動脈へ吻合する。)

Ulnar artery(尺骨動脈)Arteria ulnaris しゃくこつ(しゃっこつ)どうみゃく Feneis: 256_14 (256_16)

[A12_2_09_041] →(尺骨動脈は上腕動脈の2終枝の一つ。肘関節の少し遠位で分岐し、このあたりでは橈骨動脈より太い。前腕の近位1/2における走行は深在性で、円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・浅指屈筋の深層を斜め尺側に向かって下行し、前腕のほぼ中央でその尺側縁の浅層に出る。これからあと、尺骨神経と尺骨静脈(2条)に伴行して深指屈筋の表層で、これと尺側手根屈筋および浅指屈筋との間を手根にむけて下行する。次いで豆状骨の橈側を通って手掌に入り、屈筋支帯の表層で浅掌動脈弓をつくっておわる。)

Ulnar recurrent artery(尺側反回動脈)Arteria recurrens ulnaris しゃくそくはんかいどうみゃく Feneis: 256_15 (256_17)

[A12_2_09_042] →(尺側反回動脈は肘関節のすぐ遠位で本幹より分岐し、直ちに前枝・後枝に二分するが、これらの枝は別々に本幹より分岐することも多い。)

Anterior branch of ulnar recurrent artery; Anterior ulnar recurrent artery(前枝;掌側枝(尺側反回動脈の);前尺側反回動脈)Ramus anterior; Ramus volaris ぜんし(しゃくそくはんかいどうみゃくの) Feneis: 256_16 (256_18)

[A12_2_09_043] →(尺側反回動脈の前枝は上腕筋と円回内筋の間を上行して、上腕骨内側上顆の前面に出て、上および下尺側側副動脈吻合する。)

Posterior branch of ulnar recurrent artery(後枝;背側枝(尺側反回動脈の))Ramus posterior; Ramus dorsalis こうし;はいそくし(しゃくそくはんかいどうみゃくの) Feneis: 256_17 (256_19)

[A12_2_09_044] →(尺側反回動脈の後枝は浅指屈筋と深指屈筋の間を上内方へ進み、上腕骨内側上顆のうしろを通り、尺側手根屈筋の2頭の間を経て、肘関節に分布するほか、上および下尺側側副動脈、反回骨間動脈と吻合する。内側上顆の後面を通る付近では、尺骨神経と伴行する。)

Cubital anastomosis; Olecranon arterial rete; Arterial rete of olecrani; Olecranon rete; Cubital articular rete(肘関節動脈網;肘頭動脈網)Rete articulare cubiti ちゅうかんせつどうみゃくもう;ちゅうかんせつもう Feneis: 256_18 (256_20)

[A12_2_09_045] →(肘関節動脈網は肘関節包の前面・後面に分布する枝によってつくられる動脈網で、ことに関節後面でよく発達している。これに関与する動脈は、主として上腕骨の内側および外側上顆の前面と後面を経て分布するがこれには上腕動脈の枝(上および下尺側側副動脈、中側副動脈、橈側側副動脈)、尺骨動脈の枝(尺側反回動脈の前枝および後枝、反回骨間動脈)、橈骨動脈の枝(橈側反回動脈)などがある。)

Nutrient artery of ulna(尺骨栄養動脈)Arteria nutricia ulnae; Arteria nutriens ulnae しゃくこつ(しゃっこつ)えいようどうみゃく Feneis: 256_19 (256_21)

[A12_2_09_046] →(尺骨の栄養動脈は尺骨動脈から起こり尺骨の骨髄に分布する。)

Common interosseous artery(総骨間動脈)Arteria interossea communis そうこうつかんどうみゃく Feneis: 256_20 (256_22)

[A12_2_09_047] →(総骨間動脈は尺骨動脈の起始近く、橈骨結節の遠位で本幹より分岐し、背側に向かい約1cm走ったのち、前腕骨間膜の付近で2枝に分かれる。)

Anterior interosseous artery(前骨間動脈;掌側骨間動脈)Arteria interossea anterior; Arteria interossea volaris ぜんこつかんどうみゃく;しょうそくこつかんどうみゃく Feneis: 256_21 (256_23)

[A12_2_09_048] →(前骨間動脈は前腕骨間膜の前面に沿って下行し、同名神経を伴行する。周囲の筋に枝を与えた後、方形回内筋の近位で骨間膜を貫いてその背面に出て、ここで後骨間動脈と吻合したのち、背側手根動脈網へ向かう。)

Median artery; Artery comitans of median nerve(正中動脈;正中神経伴行動脈)Arteria comitans nervi mediani; Arteria mediana せいちゅうどうみゃく;せいちゅうしんけいばんこうどうみゃく Feneis: 256_22 (256_24)

[A12_2_09_049] →(正中神経伴行動脈(正中動脈)は前骨間動脈の起始近くで分岐する枝で細いが、発生学的には前骨間動脈からつづく前腕の動脈の本幹であるという。比較解剖学的には食肉類や有蹄類では、正中動脈が前腕の動脈の主体をなし、尺骨動脈と橈骨動脈はたんなる側枝にすぎないが、霊長類ではじめて尺骨動脈と橈骨動脈が主幹となる。正中神経に伴行して浅指屈筋と深指屈筋の間を下行枝、この神経と周囲の筋へ分岐して前腕の領域でおわるが、ときに強大化して手掌の浅掌動脈弓の形成に加わることがある(約8%)。)

Posterior interosseous artery(後骨間動脈;背側骨間動脈)Arteria interossea posterior; Arteria interossea dorsalis こうこつかんどうみゃく;はいそくこつかんどうみゃく Feneis: 256_23 (256_25)

[A12_2_09_050] →(後骨間動脈は前腕骨間膜と斜索の間、次いで回外筋と長母指外転筋の間を通って前腕の背面に出て、ここから深筋群の間を下行して、前腕の遠位部で前骨間動脈と吻合して背側手根動脈網をつくる。)

Perforating branch of posterior interosseous artery(貫通枝;穿通枝(後骨間動脈の))Ramus perforans arteria interosseae posterioris かんつうし;せんつうし(こうこつかんどうみゃくの) Feneis: 256_24 (256_26)

[A12_2_09_051] →(後骨間動脈の貫通枝は前腕近位部で骨間膜を貫通し前骨間動脈と吻合する。)

Recurrent interosseous artery(反回骨間動脈)Arteria interossea recurrens はんかいこつかんどうみゃく Feneis: 256_25 (256_27)

[A12_2_09_052] →(反回骨間動脈は後骨間動脈の起始の近くで分岐し、肘筋と回外筋の間を上行して、上腕骨外側上顆と肘頭の間を通り、肘関節動脈網ヘ向かう。)

Dorsal carpal branch of ulnar atery(背側手根枝(尺骨動脈の))Ramus carpalis dorsalis arteria ulnaris はいそくしゅこんし(しゃくこつどうみゃくの) Feneis: 256_26 (256_28)

[A12_2_09_053] →(尺骨動脈の背側手根枝は豆状骨の近位で尺骨動脈より分かれ、尺側手根屈筋の下を通って手根の背側に出て、深筋腱の深層を手根骨に沿って進み、背側手根動脈網へ向かう。起始近くでおこる浅枝は、第5中手骨の尺側縁を前進して小指尺側縁への背側枝動脈となる。)

Palmar carpal branch of ulnar artery(掌側手根枝(尺骨動脈の))Ramus carpalis palmaris (Arteria ulnaris) しゃくこつどうみゃくのしょうそくしゅこんし Feneis: 256_27 (256_29)

[A12_2_09_054] →(尺骨動脈の掌側手根枝は手根の掌側で深指屈筋の深層を横切り、橈骨動脈の同名枝とともに掌側手根動脈網へ向かう。)

Deep palmar branch of ulnar artery; Deep branch of ulnar arteries(深掌枝;深枝(尺骨動脈の))Ramus palmaris profundus; Ramus volaris profundus; Ramus profundus (Arteria ulnaris) しんしょうし(しゃくこつどうみゃくの) Feneis: 256_28 (256_30)

[A12_2_09_055] →(尺骨動脈の深掌枝は豆状骨の橈側で起始し、ただちに短小指屈筋と小指外転筋の間、次いで小指対立筋を貫いて手掌の深層に入り、深掌動脈弓の形成にあずかる。)

Superficial palmar arch; Superficial palmar arterial arch(浅掌動脈弓;浅掌弓)Arcus palmaris superficialis せんしょうどうみゃくきゅう;せんしょうきゅう Feneis: 256_29 (256_31)

[A12_2_09_056] →(浅掌動脈弓は長指屈筋腱の表層で外反した母指の先端から手掌に引いた線のあたりにある手の動脈弓。尺骨動脈の本幹のつづきとみなされ、これに橈側から橈骨動脈の浅掌枝が加わる。ときに正中動脈がこれに加わることがある。手掌腱膜の直下で屈筋支帯や浅指屈筋の表層にあり、指に向かって凸の動脈弓で、総掌側枝動脈と固有掌側指動脈を出す。)

Common palmar digital arteries(総掌側指動脈)Arteriae digitales palmares communes そうしょうそくしどうみゃく Feneis: 256_30 (256_32)

[A12_2_09_057] →(総掌側指動脈は通常3本で、浅掌動脈弓より出て浅指屈筋と虫様筋の表層を前進し、それぞれ相当する掌側中手動脈を合したのち、指の基部で二分して第2~5指の対向縁に分布する固有掌側指動脈となる。)

Proper palmar digital arteries(固有掌側指動脈)Arteriae digitales palmares propriae こゆうしょうそくしどうみゃく Feneis: 256_31 (256_33)

[A12_2_09_058] →(固有掌側指動脈は同名神経に沿って各指の掌側の側面を前進する。母指の両側と第2指の橈側縁に対するものは、母指主動脈から分岐し、第2指から第5指の尺側縁に対するものは、浅掌動脈弓より直接分岐する。各指動脈とも指尖で互いに吻合するほか、指背にも分岐して背側指動脈と吻合する。)

Descending aorta(下行大動脈;大動脈下行部)Pars descendens aortae; Aorta descendens かこうだいどうみゃく;だいどうみゃくかこうぶ Feneis: 258_01

[A12_2_10_001] →(大動脈の下行部で上部を胸大動脈、下部を腹大動脈に区別される。)

Thoracic aorta(胸大動脈;大動脈胸部)Pars thoracica aortae; Aorta thoracica きょうだいどうみゃくきょうぶ;きょうだいどうみゃく Feneis: 258_02

[A12_2_11_001] →(胸大動脈は、大動脈弓の延長である。第4胸椎体の下縁の左側で始まり、第5から第12胸椎の左側で後縦隔を下行する。下行しながら、正中面に近付き、食道と脊柱の左側に沿って走るが、食道の後方、脊柱の前を走るようになる。胸大動脈は横隔膜を貫いた直後に腹大動脈という名前に変わる。胸大動脈と腹大動脈とを総称して下行大動脈という。)

Bronchial branches of thoracic aorta; Bronchial arteries(気管支動脈;気管支枝(胸大動脈の))Rami bronchiales (Aorta thoracica) きかんしどうみゃく;きかんしし(きょうだいどうみゃくの) Feneis: 258_03

[A12_2_11_002] →(気管支動脈は2~3本で、大胸動脈や付近の動脈から起こり、肺門から肺に入る。気管支およびその分枝に沿って走り、呼吸細気管支にいたるまでの気道、小葉間結合組織、臓側胸膜に分布する。)

Oesophageal branches of thoracic aorta; Oesophageal artery(食道動脈;食道枝(胸大動脈の))Rami oesophageales partis thoracicae aortae; Arteriae oesophagea しょくどうどうみゃく;しょくどうし(きょうだいどうみゃくの) Feneis: 258_04

[A12_2_11_003] →(胸大動脈の食道動脈は食道への小枝。)

Pericardial branches of thoracic aorta(心膜枝(胸大動脈の))Rami pericardiaci partis thoracicae aortae しんまくし(きょうだいどうみゃくの) Feneis: 258_05

[A12_2_11_004] →(胸大動脈の心膜枝は心膜斜洞あたりの心膜と後縦隔リンパ節に分布する小枝。)

Mediastinal branches of thoracic aorta(縦隔枝(胸大動脈の))Rami mediastinales partis thoracicae aortae じゅうかくし(きょうだいどうみゃくの) Feneis: 258_06

[A12_2_11_005] →(胸大動脈の縦隔枝は縦隔の後部のリンパ節や胸膜に分布する多数の小枝。)

Superior phrenic arteries(上横隔動脈)Arteriae phrenicae superiores じょうおうかくどうみゃく Feneis: 258_07

[A12_2_11_006]

Posterior intercostal arteries; Intercostal arteries(肋間動脈;後肋間動脈(第3~第11))Arteriae intercostales posteriores [だい3からだいじゅういち]ろっかんどうみゃく Feneis: 258_08

[A12_2_11_007] →(現在の学名ではintercostalesの後にposterioresを付して命名されているが、日本名ではたんに肋間動脈とよぶ。古い学名BNAやINAではArteriae intercostalesであった。Posterioresを付した理由は、内胸動脈より分枝する前肋間枝(Rami intercostales anteriores)と対比した物である。したがって胸大動脈の枝としての肋間動脈は、第三から第十一にいたる9対の肋間動脈を指す。左右とも胸大動脈の背外側面より分岐するが、大動脈が脊柱の左側にあるため、右肋間動脈は左よりも長く、また分岐後ただちに脊柱の前面を横切ることになる。左右とも交感神経幹の背側を通ってそれぞれの肋間腔に入ると、ただちに背枝を分岐し、本幹はそのまま側方へ走って、はじめ側壁胸膜下でこれと内肋間膜の間を走るが、肋骨の外側部のあたりでは、最内肋間筋と内肋間筋の間を走る。各肋間隙を通るときは、同じ番号の肋間の下縁(肋骨溝)に沿って肋間静脈と肋間神経にはさまれて走るが、このときは前者は動脈の頭側に、後者は尾側にあるのが原則である。肋骨の外1/3と前1/3の境界のあたりで、内胸動脈の枝である前肋間枝と吻合しておわるが、下位の肋間動脈の場合は、その末梢は腹壁に入り、腹横筋と内腹斜筋の間を前進して上腹壁動脈や肋下動脈と吻合する。)

Dorsal branch of posterior intercostal artery(背枝(肋間動脈の))Ramus dorsalis (Arteria intercostalis posterioris) はいし(ろっかんどうみゃくの) Feneis: 258_09

[A12_2_11_008] →(肋間動脈の背枝は1分節以下の肋骨頚の上を通って背側に向かい、次いで胸神経後枝と共に1分節以下の椎骨の横突起の上をこえて背部に出て、内側皮枝と外側皮枝に分かれ背部の皮膚に分布する。また途中、固有背筋に枝を与える。脊髄枝は、椎間孔のところで分岐して脊柱管に入り、脊髄とその皮膜へ分布する。)

Medial cutaneous branch of dorsal branch of posterior intercostal artery(内側皮枝(肋間動脈背枝の))Ramus cutaneus medialis (ramus dorsalis arteria intercostalis posterioris) ないそくひし(こうろっかんどうみゃくはいしの) Feneis: 258_10

[A12_2_11_009] →(肋間動脈の背枝の内側皮枝は棘突起の近くで皮膚に分布する枝。)

Lateral cutaneous branch of dorsal branch of posterior intercostal artery(外側皮枝(肋間動脈背枝の))Ramus cutaneus lateralis (ramus dorsalis arteria intercostalis) がいそくひし(ろっかんどうみゃくのはいしの) Feneis: 258_11

[A12_2_11_010] →(肋間動脈の背枝の外側皮枝は後肋間動脈の背側の枝で、より外側で皮下にでる。)

Spinal branches of dorsal branch of posterior intercostal artery(脊髄枝(肋間動脈後枝の))Rami spinales ramus dorsalis arteria intercostalis はいしのせきずいし(こうろっかんどうみゃくの) Feneis: 258_12

[A12_2_11_011] →(肋間動脈の背枝の脊髄枝は椎間孔をへて脊髄およびその皮膜に分布する。)

Postcentral branch of spinal branch of dorsal branch of posterior intercostal artery(後中心枝(肋間動脈後枝の脊髄枝の))Ramus postcentralis ramus spinalis ramus dorsalis arteria intercostalis posterioris こうちゅうしんし(こうろっかんどうみゃくのはいしのせきずいしの) Feneis: 258_13

[A12_2_11_012]

Prelaminar branch of spinal branch of dorsal branch of posterior intercostal artery(前層枝(肋間動脈後枝の脊髄枝の))Ramus prelaminaris ramus spinalis ramus dorsalis arteria intercostalis posterioris ぜんそうし(こうろっかんどうみゃくのはいしのせきずいしの) Feneis: 258_14

[A12_2_11_013] →(肋間動脈の背枝の脊髄枝の椎間板前枝は椎間孔内で脊髄動脈から分枝し、椎間板前面、黄色靱帯、関節突起間関節面に分布する。)

Posterior radicular artery(後根動脈)Arteria radicularis posterior こうこんどうみゃく Feneis: 258_15

[A12_2_11_014] →(後根動脈は脊髄の後外側表面で10~23本までの間の数に分岐して、1対の縦走する後脊髄動脈に合流する。この後根動脈は、左側にあることがかなりおおいが、前根動脈におけるほど明白なものではない。)

Anterior radicular artery; *Great ventral radicular artery; Adamkiewicz, Artery of(前根動脈;大前根動脈)Arteria radicularis anterior; *Arteria radicularis ventralis magna ぜんこんどうみゃく;だいぜんこんどうみゃくAdamkiewicz, Artery of Feneis: 258_16

[A12_2_11_015] →(アダムキービッツ動脈ともよばれる。前根動脈は下部胸髄~腰髄においてみられる、とくに大きな脊髄前根動脈をさし、通常は左側にある。ポーランドの病理学者Albert Adamkiewicz (1850-1921)が報告した。)

Segmental medullary artery(髄節動脈(肋間動脈の))Arteria medullaris segmentalis Arteriae intercostales posteriores ずいせつどうみゃく(ろっかんどうみゃくの) Feneis: 258_17

[A12_2_11_016] →(肋間動脈の髄節動脈には前根を経由して前脊髄動脈にはいる前髄節動脈と後根を経由して後脊髄動脈に入る後髄節動脈がある。)

Collateral branch of posterior intercostal artery(側副枝(肋間動脈の))Ramus collateralis (Arteria intercostalis posterior) そくふくし(ろっかんどうみゃくの) Feneis: 258_18

[A12_2_11_017] →(肋間動脈の側副枝は肋骨角の近くで出て肋間動脈に平行な枝。すぐ下の肋骨上縁を前方に走る。内胸動脈と吻合する。)

Lateral cutaneous branch of posterior intercostal artery(外側枝;外側皮枝(肋間動脈の))Ramus cutaneus lateralis (Arteriae intercostales posteriores) がいそくし;がいそくひし(ろっかんどうみゃくの) Feneis: 258_19

[A12_2_11_018] →(肋間動脈の外側枝は胸神経の外側枝に伴行して、胸壁の外側部で肋間筋を貫いて皮下に出て分布する。このうち第3,4,5肋間動脈の外側枝は、女性ではよく発達し乳腺枝として乳腺へ分布する。)

Lateral mammary branches of lateral cutaneous branch of posterior intercostal artery(外側乳腺枝;外乳腺枝(肋間動脈の外側皮枝の))Rami mammarii laterales; Rami mammarii externi がいそくにゅうせんし;がいにゅうせんし(ろっかんどうみゃくのがいそくひしの) Feneis: 258_20

[A12_2_11_019] →(肋間動脈の外側枝の乳腺枝は外側の枝で乳腺に分布する。)

Subcostal artery(肋下動脈)Arteria subcostalis ろくかどうみゃく Feneis: 258_21

[A12_2_11_020] →(肋下動脈は第12肋骨の下縁に沿って走る。第12肋間動脈とも称すべきものである。肋下神経に伴行して腎臓の背側を通って腹壁に入り、腹横筋と内腹斜筋の間をすすみ、腹壁の筋に分布するほか、上・下腹壁動脈、深腸骨回旋動脈(上行枝)などに吻合する。途中、背枝、脊髄枝を分枝することは肋間動脈の場合と同じ。)

Dorsal branch of subcostal artery(背枝(肋下動脈の))Ramus dorsalis (Arteria subcostalis) はいし(ろっかどうみゃくの) Feneis: 258_22

[A12_2_11_021] →(肋下動脈の背枝は腹側枝とともに肋下動脈の最終枝で、脊柱後部・脊髄とその周辺および第十二胸椎から第一腰椎レベルの背面皮膚に分布する。)

Spinal branch of subcostal artery(脊髄枝(胸大動脈の))Ramus spinalis arteria subcostalis せきずいし(きょうだいどうみゃくの) Feneis: 258_23

[A12_2_11_022] →(胸大動脈の脊髄枝は第十二椎間孔をへて脊髄および被膜に分布する。)

Abdominal aorta(腹大動脈;大動脈腹部)Pars abdominalis aortae; Aorta abdominalis ふくだいどうみゃく;だいどうみゃくふくぶ Feneis: 258_24

[A12_2_12_001] →(腹大動脈は下行大動脈の腹腔内にある部分で、胸大動脈のつづきとして横隔膜大動脈裂孔にはじまり、脊柱前面を下行したあと、第4腰椎の高さで左右の総腸骨動脈を分岐して、細い正中仙骨動脈に移行する。胸大動脈とは反対に臓側枝が豊富でかつ協力である。)

Inferior phrenic artery(下横隔動脈)Arteria phrenica inferior; Arteria phrenica abdominalis かおうかくどうみゃく Feneis: 258_25

[A12_2_12_002] →(下横隔動脈は対性で大動脈裂孔直下でおこり、横隔膜下面に分布する。経過中に、副腎に対し上副腎(腎上体)動脈を与える。なお、下横隔動脈は時として腹腔動脈幹から起こることがある。)

Superior suprarenal arteries(上副腎動脈;上腎上体動脈;腎上体枝(下横隔動脈の))Arteriae suprarenales superiores; Rami suprarenales じょうふくじんどうみゃく;じょうじんじょうたいじょうみゃく;じんじょうたいし(かおうかくどうみゃくの) Feneis: 258_26

[A12_2_12_003] →(3本の副腎動脈のうち最上のもの。 (Feneis))

Lumbar arteries(腰動脈)Arteriae lumbales ようどうみゃく Feneis: 258_27

[A12_2_12_004] →(腰動脈は通常4対あり、腹大動脈より起こり、腰椎、背筋、腹壁に分布する。肋間動脈、肋下動脈、上・下腹壁動脈、深腸骨回旋動脈、腸腰動脈と吻合。固有背筋に向かって分岐した背枝からは脊髄枝が起こり、椎間孔を通って脊髄に入る。)

Dorsal branch of lumbar artery(背枝(腰動脈の))Ramus dorsalis (Arteriae lumbales) はいし(ようどうみゃくの) Feneis: 258_28

[A12_2_12_005] →(腰動脈の背枝は背筋と内側の皮膚に分布する。)

Spinal branch of lumbar artery(脊髄枝(腰動脈の))Ramus spinalis arteria lumbalis せきずいし(ようどうみゃくの) Feneis: 258_29

[A12_2_12_006] →(腰動脈の脊髄枝は椎間孔をへて脊髄とその被膜に分布する。)

Segmental medullary artery(髄節動脈(椎骨動脈の))Arteria medullaris segmentalis arteria vertebralis ずいせつどうみゃく(ついこつどうみゃくの) Feneis: 258_30

[A12_2_12_007] →(椎骨動脈の髄節動脈には前根を経由して前脊髄動脈にはいる前髄節動脈と後根を経由して後脊髄動脈に入る後髄節動脈がある。)

Median sacral artery(正中仙骨動脈;尾動脈)Arteria sacralis mediana; Aorta caudalis せいちゅうせんこつどうみゃく;びどうみゃく Feneis: 258_31

[A12_2_12_008] →(正中仙骨動脈は腹大動脈の左・右総腸骨動脈への分岐部においてその後上方からおこり、仙骨前面の正中線を下行する細い動脈であり、大動脈の直接のつづきとみなされる。先端にはパラガングリオンに属する尾骨小体がある。この動脈の壁側枝は肋間動脈と腰動脈に相当するもので、その第1対をとくに最下腰動脈と呼ぶ。)

Arteriae lumbales imae; *Lowest lumbar arteries; Lumbar ima arteres(最下腰動脈)Arteriae lumbales imae さいかようどうみゃく Feneis: 258_32

[A12_2_12_009] →(正中仙骨動脈からでる一対の側枝で第五腰動脈に相当。 (Feneis))

Lateral sacral branches of median sacral artery; Lateral sacral artery(外側仙骨枝(正中仙骨動脈の))Rami sacrales laterales arteria sacralis medianae がいそくせんこつし(せいちゅうせんこつどうみゃくの) Feneis: 258_33

[A12_2_12_010] →(正中仙骨動脈の外側仙骨枝は正中仙骨動脈の仙骨部からの枝で、外側へ行き外側仙骨動脈と吻合して前仙骨孔に分布する。)

Coccygeal body; Luschka, Glands of, Tonsil of(尾骨小体;尾骨動脈糸球)Glomus coccygeum びこつしょうたいLuschka, Glands of, Tonsil of Feneis: 258_34

[A12_2_12_011] →(動静脈吻合と上皮様細胞を含む小体で、正中仙骨動脈の末端で尾骨尖端の前にある。 (Feneis))

Coeliac trunk; Celiac trunk; Celiac artery; Haller's tripus(腹腔動脈)Truncus coeliacus; Arteria coeliacus ふくくうどうみゃくHaller's tripus Feneis: 258_35

[A12_2_12_012] →(腹腔動脈は横隔膜直下の腹大動脈より起こり、左胃動脈、総肝動脈、脾動脈の共通幹で、第十二胸椎の高さにある。)

Left gastric artery(左胃動脈)Arteria gastrica sinistra さいどうみゃく Feneis: 258_36

[A12_2_12_013] →(左胃動脈は腹腔動脈より起こり、食道の腹腔部、胃の小弯側の噴門、およびしばしば出現する左肝枝によって肝臓の左葉に分布する。食道枝、右胃動脈と吻合する。)

Oesophageal branches of left gastric artery(食道枝(左胃動脈の))Rami oesophageales; Ramus esophageus (Arteria gastrica sinistra) しょくどうし(さいどうみゃくの) Feneis: 258_37

[A12_2_12_014] →(左胃動脈の食道枝は噴門の上にある食道の部分に分布する小枝。)

Common hepatic artery(総肝動脈)Arteria hepatica communis そうかんどうみゃく Feneis: 260_01

[A12_2_12_015] →(総肝動脈は腹腔動脈(まれに上腸間膜動脈)より起こり、右胃動脈、胃十二指腸動脈、固有肝動脈に分布する。胃十二指腸動脈と固有肝動脈に分かれる。)

Right gastric artery(右胃動脈)Arteria gastrica dextra ういどうみゃく Feneis: 260_25

[A12_2_12_028] →(右胃動脈は幽門の上縁で総肝動脈から起こり、小弯に沿って左方に走って、胃の右下部に分布する。ほぼ角切痕の高さで左胃動脈と交通する。)

Gastroduodenal artery(胃十二指腸動脈)Arteria gastroduodenalis いじゅうにしちょうどうみゃく Feneis: 260_13

[A12_2_12_016] →(胃十二指腸動脈は幽門の後でその下縁において前方の上膵十二指腸動脈と、右胃大網動脈に分かれる。)

Supraduodenal artery(十二指腸上動脈)Arteria supraduodenalis じゅうにしちょうじょうどうみゃくWilkie's artery Feneis: 260_14

[A12_2_12_017] →(十二指腸上動脈は胃十二指腸動脈より起こり、十二指腸の下行部分および膵頭に分布する。)

Posterior superior pancreaticoduodenal artery(後上膵十二指腸動脈)Arteria pancreaticoduodenalis superior posterior こうじょうすいじゅうにしちょうどうみゃく Feneis: 260_15

[A12_2_12_018] →(後上膵十二指腸動脈は膵臓の後方で十二指腸に従う枝で下膵十二指腸動脈と吻合する。)

Pancreatic branches of posterior superior pancreaticoduodenal artery(膵枝(後上膵十二指腸動脈の))Rami pancreatici arteria pancreaticoduodenalis superioris posterioris すいし(こうじょうすいじゅうにしちょうどうみゃくの) Feneis: 260_16

[A12_2_12_019] →(後上膵十二指腸動脈の膵枝は膵頭に分布する。)

Duodenal branches of posterior superior pancreaticoduodenal artery(十二指腸枝(後上膵十二指腸動脈の))Rami duodenales arteria pancreaticoduodenalis posterioris じゅうにしちょうし(こうじょうすいじゅうにしちょうどうみゃくの) Feneis: 260_17

[A12_2_12_020] →(後上膵十二指腸動脈の十二指腸枝は十二指腸陥凹の膵頭の後面の動脈弓から起こって十二指腸に分布する。)

Retroduodenal arteries(十二指腸後動脈)Arteriae retroduodenales; Arteria duodenalis cranialis じゅうにしちょうこうどうみゃく;じょうすいじゅうにしちょうどうみゃくMichels' artery Feneis: 260_18

[A12_2_12_021] →(十二指腸と膵頭の後面への胃十二指腸動脈の枝。その走行の途中で総胆管と交叉し、これに分布する枝を出す。 (Feneis))

Right gastro-omental artery; Right gastro-epiploic artery(右胃大網動脈)Arteria gastroomentalis dextra; Arteria gastroepiploica dextra みぎいたいもうどうみゃく;ういたいもうどうみゃく Feneis: 260_19

[A12_2_12_022] →(右胃大網動脈は脾動脈から起こり、胃脾間膜内を前走して、大弯に沿った部に分布する。)

Gastric branches of right gastro-omental artery(胃枝(右胃大網動脈の))Rami gastrici arteria gastroomentalis dextrae いし(みぎいたいもうどうみゃくの) Feneis: 260_20

[A12_2_12_023] →(右胃大網動脈の胃枝は胃へ上行する短枝。)

Omental branches of right gastro-omental artery(大網枝(右胃大網動脈の))Rami omentales arteria gastroomentalis dextrae たいもうし(ういたいもうどうみゃくの) Feneis: 260_21

[A12_2_12_024] →(右胃大網動脈の大網枝は大網に分布する多くの長枝。)

Anterior superior pancreaticoduodenal artery(前上膵十二指腸動脈)Arteria pancreaticoduodenalis superior anterior ぜんじょうすいじゅうにしちょうどうみゃく Feneis: 260_22

[A12_2_12_025] →(前上膵十二指腸動脈は膵臓の上を下行する終末枝で下膵十二指腸動脈と吻合する。)

Pancreatic branches of anterior superior pancreaticoduodenal artery(膵枝(前上膵十二指腸動脈の))Rami pancreatici arteria pancreaticoduodenalis superioris anterioris すいし(ぜんじょうじゅうにしちょうどうみゃくの) Feneis: 260_23

[A12_2_12_026] →(前上膵十二指腸動脈の膵枝は膵頭に分布する。)

Duodenal branches of anterior superior pancreaticoduodenal artery(十二指腸枝(前上膵十二指腸動脈の))Rami duodenales arteria pancreaticoduodenalis superioris じゅうにしちょうし(ぜんじょうじゅうにしちょうどうみゃくの) Feneis: 260_24

[A12_2_12_027] →(前上膵十二指腸動脈の十二指腸枝は十二指腸陥凹の膵頭の前面の動脈弓から起こって十二指腸に分布する。)

Hepatic artery proper; Proper hepatic artery(固有肝動脈;肝動脈)Arteria hepatica propria; Arteria hepatica こゆうかんぞうどうみゃく;かんどうみゃく Feneis: 260_02

[A12_2_12_029] →(固有肝動脈は総肝動脈より起こり、左右の肝動脈に分枝する。)

Right branch of hepatic artery; Right hepatic artery(右枝(肝動脈の);右肝動脈)Ramus dexter arteria hepaticae うし(かんどうみゃくの);うかんどうみゃく Feneis: 260_03

[A12_2_12_030] →(肝動脈の右枝は固有肝動脈の最終右枝で肝臓の右葉に分布する。しばしばまた上腸間膜動脈から起こる。)

Cystic artery(胆嚢動脈)Arteria cystica; Arteria vesicae felleae たんのうどうみゃく Feneis: 260_04

[A12_2_12_031] →(胆嚢動脈は肝動脈の右枝より起こり、胆嚢、肝の臓側面に分布する。)

Artery of caudate lobe(尾状葉動脈)Arteria lobi caudati びじょうようどうみゃく Feneis: 260_05

[A12_2_12_032] →(尾状葉動脈は固有肝動脈の左枝より起こり、肝臓の尾状葉に分布する。)

Anterior segmental artery of right branch of hepatic artery(前区動脈(肝動脈の右枝の))Arteria segmenti anterioris hepatici ぜんくどうみゃく(かんどうみゃくのうしの) Feneis: 260_06

[A12_2_12_033] →(肝動脈の右枝の前区動脈は肝臓前区に分布する動脈。)

Posterior segmental artery of liver(後区動脈(肝動脈の右枝の))Arteria segmenti posterioris hepatici こうくどうみゃく(かんどうみゃくのうしの) Feneis: 260_07

[A12_2_12_034] →(肝動脈の右枝の後区動脈は肝臓後区に分布する。)

Left branch of hepatic artery; Left hepatic artery(左枝;左肝動脈(肝動脈の))Ramus sinister arteria hepaticae さし;さかんどうみゃく(かんどうみゃくの) Feneis: 260_08

[A12_2_12_035] →(肝動脈の左枝は固有肝動脈の最終左枝で肝臓の左葉に分布する。)

Artery of caudate lobe(尾状葉動脈(肝動脈の左枝の))Arteria lobi caudati びじょうようどうみゃく(かんどうみゃくさしの) Feneis: 260_09

[A12_2_12_036] →(尾状葉動脈は固有肝動脈の左枝より起こり、肝臓の尾状葉に分布する。)

Medial segmental artery of hepatic artery(内側区動脈(肝動脈の左枝の))Arteria segmenti medialis hepatici ないそくくどうみゃく(かんどうみゃくさしの) Feneis: 260_10

[A12_2_12_037] →(肝動脈の左枝の内側区動脈は左葉内側区に分布する。)

Lateral segmental artery of hepatic artery(外側区動脈(肝動脈の左枝の))Arteria segmenti lateralis hepatici がいそくどうみゃく(かんどうみゃくのさしの) Feneis: 260_11

[A12_2_12_038] →(肝動脈の左枝の外側区動脈は左葉外側区に分布する。)

Intermediate branch of hepatic artery; Intermediate hepatic artery(中間枝(肝動脈の);中間肝動脈;中肝動脈)Ramus intermedius intermedius arteria hepaticae; Arteria hepatica media ちゅうかんしく(かんどうみゃくの);ちゅうかんかんどうみゃ;ちゅうかんどうみゃく Feneis: 260_12

[A12_2_12_039] →(肝動脈の中間枝は肝動脈の肝内主要3枝のうち細い中央のもので、肝臓の中央区(Ⅳ)に分布する。)

Splenic artery(脾動脈)Arteria splenica; Arteria lienalis ひどうみゃく Feneis: 260_26

[A12_2_12_040] →(脾動脈は膵上縁を左走して脾臓に達し、多数の脾枝になっておわる。経過中に多くの脾枝を分岐する。それらのうち大きな枝は、膵頭・膵体移行部後面を下行する後膵動脈、膵体中央部に分布する大膵動脈および膵尾動脈である。以上の動脈は膵下縁で横走吻合鎖をなし、下垂動脈を形成する。脾枝分岐付近では上下に側枝がおこる。上枝は数本をもって胃体部大弯側に至る短胃動脈である。下枝、すなわち左胃大網動脈は大弯に沿って大網内を右方へ走り、途中で大網枝を分岐したのち右胃大網動脈と吻合を営む。)

Pancreatic branches of splenic artery(膵枝(脾動脈の))Rami pancreatici (Arteria lienalis) すいし(ひどうみゃくの) Feneis: 260_27

[A12_2_12_041] →(脾動脈の脾枝は膵臓に分布する多数の小枝と2~3本の大枝。)

Dorsal pancreatic artery; Haller's artery(後膵動脈)Arteria pancreatica dorsalis こうすいどうみゃくHaller's artery Feneis: 260_28

[A12_2_12_042] →(後膵動脈は膵動脈より起こり、膵臓の頭部と体部に分布する。上膵十二指腸動脈と吻合する。)

Inferior pancreatic artery; Testut's artery(下膵動脈)Arteria pancreatica inferior かすいどうみゃくTestut's artery Feneis: 260_29

[A12_2_12_043] →(下膵動脈は後膵動脈より起こり、膵臓の体部と尾部に分布する。大膵動脈と吻合する。)

Prepancreatic artery(前膵動脈)Arteria prepancreatica ぜんすいどうみゃく Feneis: 260_30

[A12_2_12_044] →(膵前動脈は膵背動脈の左側終末枝で、しばしば2本が膵臓頚部と鈎状突起の間を通って前上膵指腸動脈と動脈弓を形成する。)

Greater pancreatic artery(大膵動脈)Arteria pancreatica magna だいすいどうみゃく Feneis: 260_31

[A12_2_12_045] →(大膵動脈は脾動脈のほぼ中央から起こり、膵臓の尾部に分布する。下膵動脈、膵尾動脈と吻合する。)

Artery to tail of pancreas(膵尾動脈)Arteria caudae pancreatis すいびどうみゃく Feneis: 260_32

[A12_2_12_046] →(膵尾動脈は左胃大網動脈近くの脾動脈より起こり、膵の尾部に分布する。他の膵尾で下膵動脈と吻合する。)

Left gastro-omental artery; Left gastro-epiploic artery(左胃大網動脈)Arteria gastroomentalis sinistra; Arteria gastroepiploica sinistra さいたいもうどうみゃく Feneis: 260_33

[A12_2_12_047] →(左胃大網動脈は脾動脈から起こり、胃の大弯と大網とに分布し、右胃大網動脈・短胃動脈と吻合している。)

Gastric branches of left gastro-omental artery(胃枝(左胃大網動脈の))Rami gastrici arteria gastroomentalis sinistrae いし(さいたいもうどうみゃくの) Feneis: 260_34

[A12_2_12_048] →(左胃大網動脈の胃枝は胃への長枝。)

Omental branches of left gastro-omental artery(大網枝(左胃大網動脈の))Rami omentales arteria gastroomentalis sinistrae さいたいもうどうみゃくのたいもうし Feneis: 260_35

[A12_2_12_049] →(左胃大網動脈の大網枝は大網内の長い枝。)

Short gastric arteries(短胃動脈)Arteriae gastrici breves; Arteriae gastricae breves たんいどうみゃく Feneis: 260_36

[A12_2_12_050]

Splenic branches of splenic artery(脾枝(脾動脈の))Rami splenici; Rami lienales (Arteria lienalis) ひし(ひどうみゃくの) Feneis: 260_37

[A12_2_12_051] →(脾動脈の脾枝は固有脾動脈の枝で脾門から脾臓にはいる。)

Posterior gastric artery(後胃動脈)Arteria gastrica posterior こういどうみゃく Feneis: 260_38

[A12_2_12_052] →(後胃動脈は脾動脈から起こり網嚢孔壁の腹膜後部を上行して胃底に至り言おう各間膜を通って胃壁に分布する。胃の血管分布からしばしば省略されているが、予想外に存在した場合は噴門部の手術が複雑となる。)

Superior mesenteric artery(上腸間膜動脈)Arteria mesenterica superior じょうちょうかんまくどうみゃく Feneis: 262_01

[A12_2_12_053] →(上腸間膜動脈は腹腔動脈の約1~2cm下方(第1腰椎の高さ)で、腹大動脈の前側から起こる。動脈ははじめ膵臓の後ろを走り、膵臓の頭の左側に沿って前方に出て、十二指腸水平部の前面を下行し、小腸間膜のなかに入る。小腸間膜内で、左方にやや凸のカーブを描いて右腸骨窩に向かって下行し、下膵十二指腸動脈、空腸動脈、腸骨動脈、回結腸動脈、虫垂動脈、右結腸動脈、中結腸動脈に分布する。上膵十二指腸動脈、左結腸動脈と吻合する。)

Inferior pancreaticoduodenal artery(下膵十二指腸動脈)Arteria pancreaticoduodenalis inferior かすいじゅうにしちょうどうみゃく Feneis: 262_02

[A12_2_12_054] →(下膵十二指腸動脈は上腸間膜動脈よりおこり、膵頭、十二指腸下部に分布する。通常、前および後の2本ある。上膵十二指腸動脈と吻合する。)

Anterior branch of inferior pancreaticoduodenal artery; Anterior inferior pancreaticoduodenal artery(前下膵十二指腸動脈;前枝(下膵十二指腸動脈の))Ramus anterior arteria pancreaticoduodenalis inferioris ぜんかすいじゅうにしちょうどうみゃく;ぜんし(かすいじゅうにしちょうどうみゃくの) Feneis: 262_03

[A12_2_12_055]

Posterior branch of inferior pancreaticoduodenal artery(後下膵十二指腸動脈;下膵十二指腸動脈の後枝)Ramus posterior arteria pancreaticoduodenalis inferioris こうかすいじゅうにしちょうどうみゃく;かすいじゅうにしちょうどうみゃくのこうし Feneis: 262_04

[A12_2_12_056] →(下膵十二指腸動脈の後枝は下膵十二指腸動脈の2分枝のうち背側のもの。膵頭・鈎突起・十二指腸第三・第四部に分布し、上膵十二指腸動脈の後枝と吻合する。)

Jejunal arteries; Jejunal branches(空腸動脈)Arteriae jejunales くうちょうどうみゃく Feneis: 262_05

[A12_2_12_057] →(空腸動脈と回腸動脈は合計15~20本あって、分岐をくり返して腸管付近に動脈弧を形成して、そこから腸管に多数の直動脈を与える。)

Ileal arteries; Ileal branches(回腸動脈)Arteriae ileales かいちょうどうみゃく Feneis: 262_06

[A12_2_12_058] →(空腸動脈と回腸動脈は合計15~20本あって、分岐をくり返して腸管付近に動脈弧を形成して、そこから腸管に多数の直動脈を与える。)

Ileocolic artery(回結腸動脈)Arteria ileocolica かいけっちょうどうみゃく Feneis: 262_07

[A12_2_12_059] →(回結腸動脈は上腸間膜動脈よりおこり、しばしば右結腸動脈と共通する幹をもつ。最も遠位で分岐して回盲部にいたり、盲腸の前後両面に前盲腸枝と後盲腸枝を、上行結腸に上行枝を、虫垂に虫垂動脈をそれぞれ与える。)

Colic branch of ileocolic artery(結腸枝;上行枝(回結腸動脈の))Ramus colicus; Arteria ascendens けっちょうし;上行枝(かいけっちょうどうみゃくの) Feneis: 262_08

[A12_2_12_064] →(回結腸動脈の結腸枝は右結腸動脈の枝と吻合し、上行結腸に伴って上行する回結腸動脈の下枝の枝で上行結腸に分布する。)

Anterior caecal artery; Anterior cecal artery; Anterior cecal branch of ileocolic artery(前盲腸動脈;前盲腸枝(回結腸動脈の))Arteria caecalis anterior; Ramus caecalis anterior arteria ileocolica ぜんもうちょうどうみゃく;ぜんもうちょうし(かいけっちょうどうみゃくの) Feneis: 262_09

[A12_2_12_060] →(回結腸動脈の前盲腸動脈は盲腸血管ヒダのなかを盲腸前面へ走る。 回結腸動脈は最も遠位で分岐して回盲部にいたり、盲腸の前後両面に前盲腸枝と後盲腸枝を、上行結腸初部に上行枝を、虫垂に虫垂動脈をそれぞれ与える。)

Posterior caecal artery; Posterior cecal artery(後盲腸動脈)Arteria caecalis posterior こうもうちょうどうみゃく Feneis: 262_10

[A12_2_12_061] →(回結腸動脈の後盲腸動脈は回腸が盲腸に開く口の後方を盲腸後面へ走る。変異が多く、しばしば重複する。)

Appendicular artery(虫垂動脈)Arteria appendicularis ちゅうすいどうみゃく Feneis: 262_11

[A12_2_12_062] →(回結腸動脈の虫垂動脈はまず回腸の後方、ついで虫垂間膜の自由縁のなかを走る。変異が多く、しばしば重複する。)

Ileal branch of ileocolic artery(回腸枝(回結腸動脈の);結腸動脈)Ramus ilealis arteria ileocolicae; Arteria coeliaca かいちょうし(かいけっちょうどうみゃくの) Feneis: 262_12

[A12_2_12_063] →(回結腸動脈の回腸枝は上腸間膜動脈より起こり、回腸に分布する。上腸間膜動脈の他の分枝と吻合する。)

Right colic artery(右結腸動脈)Arteria colica dextra うけっちょうどうみゃく Feneis: 262_13

[A12_2_12_065] →(右結腸動脈は上腸間膜動脈から起こり、腹膜の後を右方に走って上行結腸に分布する。)

Right flexural artery(右結腸曲動脈)Arteria flexura dextra うけっちょうきょくどうみゃく Feneis: 262_14

[A12_2_12_066] →(右結腸曲動脈は主として上腸間動脈から、ときに右結腸動脈と中結腸動脈からあるいはその間から起こり右結腸曲に分布する。)

Middle colic artery(中結腸動脈)Arteria colica media ちゅうけっちょうどうみゃく Feneis: 262_15

[A12_2_12_067] →(中結腸動脈は上腸間膜動脈より起こり、横行結腸に分布する。左・右結腸動脈と吻合する。)

Marginal artery; Juxtacolic artery; Marginal arcade(結腸辺縁動脈;傍結腸動脈;結腸辺縁弓)Arteria marginalis coli; Arteria juxtacolica; Arcus marginalis coli けっちょうへんえんどうみゃく;ぼうけっちょうどうみゃく;けっちょうへんえんきゅうDrummond, Marginal artery of; Riolan, Arcade of Feneis: 262_16

[A12_2_12_068] →(結腸辺縁動脈は左右の結腸動脈の吻合により形成される。左結腸曲よりS状結腸の尾方端へ下行する。)

Inferior mesenteric artery(下腸間膜動脈)Arteria mesenterica inferior かちょうかんまくどうみゃく Feneis: 262_17

[A12_2_12_069] →(下腸間膜動脈は腹大動脈の第三・第四腰椎の高さより起こり、左方へ向かい左結腸動脈、S状結腸動脈、上直腸動脈に分枝する。中結腸動脈、中直腸動脈と吻合する。)

Ascending artery(上行枝;上行動脈)Arteria ascendens じょうこうし;じょうこうどうみゃく Feneis: 262_18

[A12_2_12_070]

Left colic artery(左結腸動脈)Arteria colica sinistra さけっちょうどうみゃく Feneis: 262_19

[A12_2_12_071] →(左結腸動脈は下腸間膜動脈より起こり、下行結腸、脾弯曲部に分布する。中結腸動脈、S状結腸動脈と吻合する。)

Sigmoid arteries(S状結腸動脈)Arteriae sigmoideae Sじょうけつちょうどうみゃく Feneis: 262_20

[A12_2_12_072] →(S状結腸動脈は2~3本の動脈で、下腸間膜動脈と左結腸動脈とから分岐枝、S状結腸間膜に入り、S状結腸に分布する。)

Superior rectal artery(上直腸動脈)Arteria rectalis superior じょうちょくちょうどうみゃく Feneis: 262_21

[A12_2_12_073] →(上直腸動脈は下腸間膜動脈より起こり、直腸上部に分布する。中・下直腸動脈と吻合する。上・下直腸動脈は門脈に流入するためこの吻合は門脈-全身静脈、門脈-下大静脈吻合を形成していることになる。)

Middle suprarenal artery; Suprarenal artery(中副腎動脈;中腎上体動脈;腎上体動脈;副腎動脈)Arteria suprarenalis media; Arteria suprarenalis; Arteria renalis accessoria ちゅうふくじんどうみゃく;ちゅうじんじょうたいどうみゃく Feneis: 262_22

[A12_2_12_074] →(中副腎動脈は大動脈より直接に起こり、副腎へ分布する。)

Renal artery(腎動脈)Arteria renalis じんどうみゃく Feneis: 262_23

[A12_2_12_075] →(腎動脈は上腸間膜動脈の約1cm下方(第2腰椎の高さ)で腹大動脈から左右両側にほぼ直角にでて、腎門に向かって横走する。右腎動脈は左腎動脈に比べてやや長く、下大静脈・膵島・十二指腸下行部の後ろを右方に走る。左腎動脈は膵体の後ろを左走する。腎動脈は腎門近くで前枝と後枝とに分かれる。前枝は後枝より大きく、2~3本で腎盂の前を走り、さらに上下に分岐するので、全体で約4本の枝に分かれる。後枝は腎盂の後ろを走る。このように、腎動脈は一般に約5本の枝に分岐する。これらの分枝は、それぞれ、終動脈で、各枝の分布域は他の分布域との間に吻合をもたない。このような各動脈を区域動脈といい、各分布域を腎区域という。こうして、腎臓は上区動脈、上前区動脈、下前区動脈、下区動脈および後区動脈の5区動脈に分けられる。区域動脈はさらに葉間動脈、弓状動脈、小葉間動脈に分かれる。)

Capsular branches of renal artery(被膜枝(腎動脈の);腎被膜動脈)Rami capsulares arteria renalis; Arteria capsularis renalis ひまくし(じんどうみゃくの) Feneis: 262_24

[A12_2_12_076] →(腎動脈の被膜枝は腎動脈から腎臓に入る手前で分枝し、腎皮膜に分布する。)

Inferior suprarenal artery(下副腎動脈;下腎上体動脈;腎上体枝(腎動脈の))Arteria suprarenalis inferior かふくじんどうみゃく;かじんじょうたいどうみゃく Feneis: 262_25

[A12_2_12_077] →(下副腎動脈は腎動脈より起こり、副腎に分布する。)

Anterior branch of renal artery(前枝(腎動脈の))Ramus anterior arteria renalis ぜんし(じんどうみゃくの) Feneis: 262_26

[A12_2_12_078] →(下腎上体動脈の前枝は腎臓の前・下・上区に分布する前方枝。)

Superior segmental artery of kidney(上区動脈(腎の))Arteria segmenti superioris renalis じょうくどうみゃく(じんの) Feneis: 262_27

[A12_2_12_079] →(腎臓の最上部で後面まで達する上区に分布する動脈。)

Anterior superior segmental artery of kidney; Superior anterior segmental artery of kidney(上前区動脈(腎臓の))Arteria segmenti anterioris superioris renalis じょうぜんくどうみゃく(じんぞうの) Feneis: 262_28

[A12_2_12_080] →(腎臓の上前区に分布する動脈。)

Anterior inferior segmental artery; Inferior anterior segmental artery(下前区動脈(腎臓の))Arteria segmenti anterioris inferioris renalis かぜんくどうみゃく(じんぞうの) Feneis: 262_29

[A12_2_12_081] →(腎臓の下前区動脈は腎動脈の前枝より起こり、下前区に分布する。)

Inferior segmental artery(下区動脈(腎臓の))Arteria segmenti inferioris renalis かくどうみゃく(じんぞうの) Feneis: 262_30

[A12_2_12_082] →(腎臓の下区動脈は腎臓動脈の前枝より起こり、後面まで達する腎臓の下区に分布する。)

Posterior branch of renal artery(後枝(腎動脈の))Ramus posteriors (Arteria renalis) こうし(じんどうみゃくの) Feneis: 262_31

[A12_2_12_083] →(腎動脈の後枝は大きな後区に分布する後方枝。)

Posterior segmental artery of kidney(後区動脈(腎の))Arteria segmenti posterioris renalis こうくどうみゃく(じんの) Feneis: 262_32

[A12_2_12_084] →(腎の後区動脈は腎動脈後枝より起こり腎の後区に分布する。)

Ureteric branches of renal artery(尿管枝(腎動脈の))Rami ureterici arteria renalis にょうかんし(じんどうみゃくの) Feneis: 262_33

[A12_2_12_085] →(腎動脈の尿管枝は腎盤(腎盂)と尿管上部に分布する。)

Testicular artery♂(精巣動脈;内精動脈(♂))Arteria testicularis; Arteria spermatica interna♂ せいそうどうみゃく Feneis: 264_01

[A12_2_12_086a] →(精巣動脈は大動脈より起こり、尿管枝、精巣挙筋動脈、精巣上体枝に分布し、精巣、尿管、精巣挙筋、精巣上体に分布する。腎動脈、下腹壁動脈、精管動脈の枝と吻合する。)

Ureteric branches of testicular artery♂(尿管枝(♂)(精巣動脈の))Rami ureterici arteria testicularis♂ にょうかんし(♂)(せいそうどうみゃくの) Feneis: 264_02

[A12_2_12_087] →(精巣動脈の尿管枝は精巣動脈が尿管と交差するあたりで分枝し、尿管中部に分布する。)

Epididymal branches of testicular artery♂(精巣上体枝(♂)(精巣動脈の))Rami epididymales arteria testicularis♂ せいそうじょうたいし(♂)(せいそうどうみゃくの) Feneis: 264_03

[A12_2_12_088a] →(精巣動脈の精巣上体枝は精巣上体への枝。)

Ovarian artery♀(卵巣動脈(♀))Arteria ovarica♀ らんそうどうみゃく Feneis: 264_04

[A12_2_12_086] →(卵巣動脈は大動脈より第二腰椎の高さで起こり、尿管、卵巣、卵巣索、卵管に分布する。子宮動脈と吻合する。)

Ureteric branches of ovarian artery♀(尿管枝(卵巣動脈の);尿管動脈(♀))Rami ureterici arteria ovaricae; Arteria ureterica♀ にょうかんし(♀)(らんそうどうみゃくの) Feneis: 264_05

[A12_2_12_087] →(卵巣動脈の尿管枝は卵巣動脈が尿管と交差するあたりで分枝し、尿管中部に分布する。)

Tubal branches of ovarian artery♀(卵管枝(♀)(卵巣動脈の))Rami tubarii arteria ovaricae♀ らんかんし(らんそうどうみゃくの) Feneis: 264_06

[A12_2_12_088] →(卵巣動脈の卵管枝は卵巣枝とともに卵巣動脈の最終枝で、卵管遠位部を通って中央方向に走り固有子宮動脈の卵管枝と吻合する。)

Aortic bifurcation(大動脈分岐部)Bifurcatio aortae だいどうみゃくぶんきぶ Feneis: 264_07

[A12_2_13_001]

Common iliac artery(総腸骨動脈)Arteria iliaca communis そうちょうこつどうみゃく Feneis: 264_08

[A12_2_14_001] →(総腸骨動脈は腹部大動脈の第四腰椎の前で大動脈から分かれる左右1対の終枝。仙骨岬角のレベルにおける仙腸関節の前で、内・外腸骨動脈に分枝する。とくに記載するほどの枝はない。)

Internal iliac artery; Hypogstric artery(内腸骨動脈;下腹動脈)Arteria iliaca interna; Arteria hypogastrica ないちょうこつどうみゃく Feneis: 264_09

[A12_2_15_001] →(内腸骨動脈は総腸骨動脈より起こり、腸腰動脈、外側仙骨動脈、閉鎖動脈、上臀動脈、下臀動脈、臍動脈、上膀胱動脈、下膀胱動脈、中直腸動脈、内陰部動脈に分岐する。)

Iliolumbar artery(腸腰動脈)Arteria iliolumbalis ちょうようどうみゃく Feneis: 264_10

[A12_2_15_002] →(腸腰動脈は内腸骨動脈より起こり、骨盤および骨盤筋に分布する。新腸骨回旋動脈、腰動脈と吻合する。)

Lumbar branch of iliolumbar artery(腰枝(腸腰動脈の))Ramus lumbalis (Arteria iliolumbalis) ようし(ちょうようどうみゃくの) Feneis: 264_11

[A12_2_15_003] →(腸腰動脈の腰枝は腸骨枝とともに腸腰動脈の最終枝で、上行して大腰筋・腰方形筋に分布し第四腰動脈と吻合する。)

Spinal branch of iliolumbar artery(脊髄枝(腸腰動脈の))Ramus spinalis (Arteria iliolumbalis) せきずいし(ちょうようどうみゃくの) Feneis: 264_12

[A12_2_15_004] →(腸腰動脈の脊髄枝は仙骨と第五腰椎の間を脊椎管に侵入する枝。)

Iliacus branch of iliolumbar artery; Iliac branch of iliolumbar artery(腸骨枝(腸腰動脈の))Ramus iliacus (Arteria iliolumbalis) ちょうこつし(ちょうようどうみゃくの) Feneis: 264_13

[A12_2_15_005] →(腸腰動脈の腸骨枝は腰動脈の枝を含む腸腰動脈の最終枝で、腸骨窩のなかを腸骨筋・腸骨そして腸骨稜に付着する近くの筋肉に分布する枝で骨盤と平行して走る。深腸骨回旋動脈と吻合。)

Lateral sacral arteries(外側仙骨動脈)Arteriae sacrales laterales がいそくせんこつどうみゃく Feneis: 264_14

[A12_2_15_006] →(前仙骨孔から仙骨管に入って脊髄に分布する枝。(イラスト解剖学))

Spinal branches of lateral sacral arteries(脊髄枝(外側仙骨動脈の))Rami spinales (Arteria sacralis lateralis) せきずいし(がいそくせんこつどうみゃくの) Feneis: 264_15

[A12_2_15_007] →(外側仙骨動脈の脊髄枝は前仙骨孔をへて仙骨管に達する枝。)

Obturator artery(閉鎖動脈)Arteria obturatoria へいさどうみゃく Feneis: 264_16

[A12_2_15_008] →(閉鎖動脈は内腸骨動脈の前枝より起こり、骨盤側壁を走り、閉鎖孔をへて腸骨、恥骨、閉鎖筋、内転筋に分布する。腸腰動脈、下腹壁動脈、内側大腿回旋動脈と吻合し、恥骨枝、寛骨臼枝、前枝、後枝に分枝する。)

Pubic branch of obturator artery(恥骨枝(閉鎖動脈の))Ramus pubicus (Arteria obturatoria) ちこつし(へいさどうみゃくの) Feneis: 264_17

[A12_2_15_009] →(閉鎖動脈の恥骨枝は閉鎖管にはいる直前部から分枝して恥骨後面を上行する。同名の反対側の枝や下腹壁動脈の恥骨枝と吻合する。)

Anterior branch of obturator artery(前枝;浅枝(閉鎖動脈の))Ramus anterior; Ramus superficialis ぜんし(へいさどうみゃくの) Feneis: 264_19

[A12_2_15_011] →(閉鎖動脈の前枝は短内転筋の上にある前方枝。内側大腿回旋動脈と吻合する。)

Posterior branch of obturator artery(後枝;深枝(閉鎖動脈の))Ramus posteriors; Ramus profundus こうし;しんし(へいさどうみゃくの) Feneis: 264_20

[A12_2_15_012] →(閉鎖動脈の後枝は寛骨臼枝を分枝した後、坐骨に付着する筋に分布する。)

Acetabular branch of obturator artery(寛骨臼枝(閉鎖動脈の))Ramus acetabularis arteria obturatoriae かんこつきゅうし(へいさどうみゃくの) Feneis: 264_18

[A12_2_15_010] →(内側大腿回旋動脈の寛骨臼枝は深枝が2終枝に分かれる前に分岐し、外閉鎖筋の前面を上行して寛骨臼および大腿骨頭靱帯に分布する。しかし寛骨臼に分布する枝としては、閉鎖動脈が主力である。)

Superior gluteal artery(上殿動脈;上臀動脈)Arteria glutea superior じょうでんどうみゃく Feneis: 264_21

[A12_2_15_013] →(上臀動脈は内腸骨動脈より起こり、臀部に分布する。外側仙骨動脈、下臀動脈、内陰部動脈、深腸骨回旋動脈、外側大腿回旋動脈と吻合する。)

Superficial branch of superior gluteal artery(浅枝(上殿動脈の))Ramus superficialis (Arteria glutea superior) せんし(じょうでんどうみゃくの) Feneis: 264_22

[A12_2_15_014] →(上臀動脈の浅枝は大臀筋と中殿期の間にあり大臀筋上部に分布する。下臀動脈と吻合する。)

Deep branch of superior gluteal artery(深枝(上殿動脈の))Ramus profundus (Arteria gluteus superior) しんし(じょうでんどうみゃくの) Feneis: 264_23

[A12_2_15_015] →(上臀動脈の深枝は中臀筋と小臀筋の間を上臀神経に伴行して外側に進む。)

Superior branch of superior gluteal artery; Superior deep branch of superior gluteal artery(上枝(上殿動脈の))Ramus superior ramus profundi arteria gluteae superioris じょうし(じょうでんどうみゃくの) Feneis: 264_24

[A12_2_15_016] →(上臀動脈の上枝は中臀筋と小臀筋の間を通って、この両筋ならびに大腿筋膜張筋に分布する。)

Inferior branch of superior gluteal artery; Inferior deep branch of superior gluteal artery(下枝;下枝(上殿動脈の))Ramus inferior ramus profundi arteria gluteae superioris かし(じょうでんどうみゃくの) Feneis: 264_25

[A12_2_15_017] →(上臀動脈の下枝は中臀筋・小臀筋に分布し大腿回旋動脈と吻合する。)

Inferior gluteal artery(下殿動脈;下臀動脈)Arteria glutea inferior かでんどうみゃく Feneis: 264_26

[A12_2_15_018] →(下臀動脈は内腸骨動脈より起こり梨状筋の下で大坐骨孔を通り(梨状筋下孔)、それは大臀筋の下を通過して股関節、臀部に分布する。内陰部動脈の枝、外側仙骨動脈、上臀動脈、閉鎖動脈、内側・外側大腿回旋動脈と吻合する。)

Artery to sciatic nerve; Artery comitans to sciatic nerve; Accompanying artery of sciatic nerve(坐骨神経伴行動脈)Arteria comitans nervi ischiadici ざこつしんけいばんこうどうみゃく Feneis: 264_27

[A12_2_15_019] →(坐骨神経伴行動脈は下臀動脈より起こり、子宮円索に分布する。)

Umbilical artery(臍動脈)Arteria umbilicalis せいどうみゃく Feneis: 264_28

[A12_2_15_020] →(臍動脈は成人にみられるのは胎生期間中の臍動脈の遺残で、本幹から出て、まもなく上膀胱動脈を分枝したあとは、内腔が閉鎖した線維索となる。これを臍動脈索という。臍動脈索は骨盤腔の側壁を前進して、膀胱の外側を通って前腹壁に入り、ここから臍に向けて前腹壁の内面をおおう壁側腹膜におおわれて上行するが、成人では臍まで達していないで、前腹壁の途中で途中で消失することが多い。)

Patent part of umbilical artery(開存部(臍動脈の))Pars patens a umbilicalis かいぞんぶ(せいどうみゃくの) Feneis: 264_29

[A12_2_15_021] →(臍動脈の開存部は臍動脈が内腸骨動脈から起こる部位と上膀胱動脈の遠位で生後閉塞する部位との間の部分。)

Artery to ductus deferens; Artery to vas deferens♂; Deferential artery(精管動脈)Arteria ductus deferentis; Arteria deferentialis♂ せいかんどうみゃく Feneis: 264_30

[A12_2_15_022] →(精管動脈は内腸骨動脈の前枝、またときには上膀胱動脈より起こり、精管、精嚢、精巣、尿管に分布する。精巣動脈、精巣挙筋動脈と吻合する。)

Ureteric branches of umbilical artery(尿管枝(臍動脈の開存部の))Rami ureterici arteria umbilicalis にょうかんし(せいどうみゃくのかいぞんぶの) Feneis: 264_31

[A12_2_15_023] →(臍動脈の開存部の尿管枝は尿管の骨盤部に分布する。)

Superior vesical arteries(上膀胱動脈)Arteriae vesicales superiores じょうぼうこうどうみゃく Feneis: 264_32

[A12_2_15_024] →(膀胱の上部および中部にいたる枝。 (Feneis))

Occluded part of umbilical artery(閉塞部(臍動脈の))Pars occlusa arteria umbilicalis へいさくぶ(せいどうみゃくの) Feneis: 264_33

[A12_2_15_025] →(胎児の臍動脈の出生後の遺残であり内側臍ヒダの部分。)

Cord of umbilical artery; Medial umbilical ligament; Lateral vesicoumbilical ligament; Occluded distal part of umbilical artery(臍動脈索;外側膀胱臍索;臍動脈の閉塞末端部)Chorda arteria umbilicalis; Ligamentum arteriae umbilicalis せいどうみゃくさく;ないそくせいさく Feneis: 264_34

[A12_2_15_026] →(臍動脈索は閉鎖した臍動脈由来の結合組織索で、内側臍ヒダのなかにある。)

Inferior vesical artery(下膀胱動脈)Arteria vesicalis inferior かぼうこうどうみゃく Feneis: 266_01

[A12_2_15_027] →(下膀胱動脈は内腸骨動脈より起こり、膀胱底、尿管、男性の場合は精嚢、精管、前立腺に分布する。中直腸動脈、他の動脈の膀胱枝と吻合する。)

Prostatic branches of inferior vesical artery♂(前立腺枝(♂)(下膀胱動脈の))Rami prostatici arteria vesicalis inferioris♂ ぜんりつせんし(かぼうこうどうみゃくの) Feneis: 266_02

[A12_2_15_028] →(下膀胱動脈の前立腺枝は下行して前立腺に分布、この腺の主たる動脈である。)

Uterine artery♀(子宮動脈(♀))Arteria uterina♀ しきゅうどうみゃく Feneis: 266_03

[A12_2_15_029] →(子宮動脈は内腸骨動脈より起こり、子宮、腟上部、子宮円索、卵管の内側部に分布する。卵巣動脈、腟動脈、下腹壁動脈と吻合する。妊娠時には胎盤への母胎循環血を供給する。)

Helicine branches of uterine artery♀(ラセン枝(子宮動脈の)(♀))Rami helicini arteria uterinae♀ らせんし(しきゅうどうみゃくの) Feneis: 266_04

[A12_2_15_030] →(子宮動脈のラセン枝は子宮筋層にあるラセン状動脈で子宮動脈の最終枝。)

Vaginal branches of uterine artery♀(腟枝(♀)(子宮動脈の))Rami vaginales arteria uterinae♀ ちつし(しきゅうどうみゃくの) Feneis: 266_05

[A12_2_15_031] →(子宮動脈の腟枝は子宮頚のところでわかれ対側と吻合。腟上部に分布する。)

Azygos artery of vagina♀(腟奇動脈(♀))Arteriae azygos vaginae♀ ちつきどうみゃく Feneis: 266_06

[A12_2_15_032] →(腟の奇動脈は腟の前面および後面の中心線を縦に走る動脈。子宮動脈より起こる。)

Ovarian branches of uterine artery♀(卵巣枝(♀)(子宮動脈の))Ramus ovaricus uterinae♀ らんそうし(しきゅうどうみゃくの) Feneis: 266_07

[A12_2_15_033] →(子宮動脈の卵巣枝は卵管視を含めて子宮動脈の最終枝で卵巣間膜を通り内側から卵巣に分布する。卵巣動脈の卵巣枝、子宮動脈卵管枝と吻合する。)

Tubal branch of uterine artery♀(卵管枝(♀)(子宮動脈の))Ramus tubarius (Arteria uterina)♀ らんかんし(しきゅうどうみゃくの) Feneis: 266_08

[A12_2_15_034] →(子宮動脈の卵管枝は卵巣枝とともに子宮動脈の最終枝で卵管の内側部に分布し、卵巣動脈の卵管枝と吻合する。)

Vaginal artery♀(腟動脈(♀))Arteria vaginalis♀ ちつどうみゃく Feneis: 266_09

[A12_2_15_035] →(腟動脈は内腸骨動脈より起こり、腟、膀胱、直腸に分布する。子宮動脈、内陰部動脈と吻合する。)

Middle rectal artery(中直腸動脈;後直腸動脈)Arteria rectalis media; Arteria rectalis caudalis ちゅうちょくちょうどうみゃく;こうとくちょうどうみゃく Feneis: 266_10

[A12_2_15_036] →(中直腸動脈は内腸骨動脈より起こり、直腸中部に分布する。上・下直腸動脈と吻合。上・下直腸動脈は門脈に流入するためこの吻合は門脈-全身静脈-下大静脈吻合になる。)

Vaginal branches of middle rectal artery♀(腟枝(♀)(中直腸動脈の))Rami vaginales arteria rectalis mediae♀ ちつし(ちゅうちょくちょうどうみゃくの) Feneis: 266_11

[A12_2_15_037]

Prostatic branches of middle rectal artery♂(前立腺枝(♂)(中直腸動脈の))Rami prostatici arteria rectalis mediae♂ ぜんりつせんし(ちゅうちょくちょうどうみゃくの) Feneis: 266_12

[A12_2_15_037a] →(中直腸動脈の前立腺枝は下膀胱動脈の前立腺枝と吻合して前立腺に分布する。)

Internal pudendal artery(内陰部動脈)Arteria pudenda interna ないいんぶどうみゃく Feneis: 266_13

[A12_2_15_038] →(内陰部動脈は内腸骨動脈の枝であり、大坐骨孔(梨状筋下孔)を通って骨盤からでて、小坐骨孔を経て坐骨直腸窩側壁にゆく。陰部神経との伴行を示す。)

Inferior rectal artery(下直腸動脈;肛門動脈)Arteria rectalis inferior; Arteria analis かちょうくちょうどうみゃく;こうもんどうみゃく Feneis: 266_14

[A12_2_15_039] →(下直腸動脈は内陰部動脈の枝で、同名神経に伴行し、肛門管下半部に分布する。)

Perineal artery(会陰動脈)Arteria perinealis えいんどうみゃく Feneis: 266_15

[A12_2_15_040] →(会陰動脈は下直腸動脈より腹側で本幹より分岐し、浅会陰横筋の上または下を通り、球海綿体筋と坐骨海綿体筋の間を前進して、これらに筋枝を与えたのち、数本の後陰嚢枝(♂)または後陰唇枝(♀)となって、これらの皮膚に分布する。)

Posterior labial branches of perineal artery; Posterior labial arteries♀(後陰唇枝(会陰動脈の);後陰唇動脈;陰唇動脈(♀))Rami labiales posteriores; Arteriae labiales♀ こういんしんし(えいんどうみゃくの);こういんしんどうみゃく;いんしんどうみゃく Feneis: 266_17

[A12_2_15_041] →(会陰動脈の後陰唇枝は大陰唇にいたる枝。)

Posterior scrotal branches of perineal artery; Posterior scrotal arteries♂(後陰嚢枝(会陰動脈の);後陰嚢動脈;陰嚢動脈(♂))Rami scrotales posteriores; Arteriae scrotales posteriores; Arteriae scrotales♂ こういんのうし;いんのうどうみゃく(♂)(えいんどうみゃくの) Feneis: 266_16

[A12_2_15_041a] →(会陰動脈の後陰嚢枝は陰嚢後部の皮膚にいたる枝。)

Urethral artery(尿道動脈)Arteria urethralis にょうどうどうみゃく Feneis: 266_18

[A12_2_15_042] →(尿道動脈は会陰動脈より起こり、尿道隔膜部に分布する。)

Artery of bulb of penis♂(尿道球動脈;陰茎球動脈(♂))Arteria bulbi penis; Arteria bulbi urethrae♂ にょうどうきゅうどうみゃく;いんけいきゅうどうみゃく Feneis: 266_19

[A12_2_15_043a] →(陰茎球動脈は尿道球へゆき、深会陰横筋と尿道球腺に分布する。)

Artery of bulb of vestibule♀(腟前庭球動脈;前庭球動脈(♀))Arteria bulbi vestibuli♀ ちつぜんていきゅうどうみゃく;ぜんていきゅうどうみゃく Feneis: 266_20

[A12_2_15_043] →(腟前庭球動脈は前庭球に分布する。)

Dorsal artery of penis♂(陰茎背動脈(♂))Arteria dorsalis penis♂ いんけいはいどうみゃく Feneis: 266_22

[A12_2_15_044a] →(陰茎背動脈は尿生殖隔膜をつくる2層の筋膜の間を走り、その上面を貫いて恥骨結合の下面に出て、ここから陰茎提靱帯と陰茎ワナ靱帯の間を経て陰茎の背面に達し、ここからさき陰茎背面で深陰茎筋膜の下を、中央部を走る無対性の陰茎背静脈と、外側を走る有対性の陰茎背神経の間を前進して周囲の組織と包皮へ分布する。)

Dorsal artery of clitoris♀(陰核背動脈(♀))Arteria dorsalis clitoridis♀ いんかくはいどうみゃく Feneis: 266_24

[A12_2_15_044] →(陰核背動脈は男性の陰茎背動脈に対応できるが、きわめて弱小である。陰核背面に分布。)

Deep artery of penis♂(陰茎深動脈(♂))Arteria profunda penis♂ いんけいしんどうみゃく Feneis: 266_21

[A12_2_15_045a] →(陰茎深動脈は内陰部動脈の2終枝の一つ。ニューロン生殖隔膜の上面を貫いて恥骨結合の直下に出ると、ただちに陰茎海綿体(陰茎脚)を貫いてその内部に入り、そのほぼ中心部を前進しながらこれに分布する。)

Deep artery of clitoris♀(陰核深動脈(♀))Arteria profunda clitoridis♀ いんかくしんどうみゃく Feneis: 266_23

[A12_2_15_045] →(陰核深動脈は男性の陰茎深動脈に相当。陰核海面体内を走る。)

Perforating arteries of penis♂(陰茎貫通動脈(♂))Arteriae perforantes penis♂ いんけいかんつうどうみゃく Feneis: 266_25

[A12_2_15_046]

External iliac artery(外腸骨動脈)Arteria iliaca externa がいちょうこつどうみゃく Feneis: 266_27

[A12_2_16_002] →(外腸骨動脈は総腸骨動脈からつづいて、仙腸関節の前面で内腸骨動脈とわかれたあと、大腰筋の内側縁に沿って下行し、鼡径靱帯のほぼ中央でその下を通過して大腿前面出て、大腿動脈に移行する。内腸骨動脈から分かれて、鼡径靱帯の下を通過するまでの部分を指す。)

Inferior epigastric artery(下腹壁動脈)Arteria epigastrica inferior かふくへきどうみゃく Feneis: 266_28

[A12_2_16_003] →(下腹壁動脈は鼡径靱帯のすぐ上方で外腸骨動脈よりおこり、壁側腹膜におおわれながら深鼠径輪の内側に沿って上方に走って前腹壁に入る。まもなく横筋筋膜を貫き、弓状線の前を通って腹直筋と腹直筋鞘後葉との間を上行し、この筋に枝を与えながら筋中で上腹壁動脈と吻合しておわる。深鼠径輪の内側を通るときに、鼡径管の内容物である精管または子宮円索の内側を経て上行する。)

Pubic branch of inferior epigastric artery(恥骨枝(下腹壁動脈の))Ramus pubicus (Arteria epigastricae inferioris) ちこつし(かふくへきどうみゃくの) Feneis: 266_29

[A12_2_16_004] →(下腹壁動脈の恥骨枝は鼡径靱帯に沿って内方へ走り、次いで大腿輪に沿って下行し、恥骨の内面で閉鎖動脈の恥骨枝吻合する。この吻合枝が発達すると、あたかも閉鎖動脈が下腹動脈よりおこるような外観を呈する。これを副閉鎖動脈または死冠という。)

Obturator branch of pubic branch of inferior epigastric artery(閉鎖動脈との吻合枝(下腹壁動脈の);閉鎖枝(下腹壁動脈の))Ramus obturatorius ramus pubici (Arteria epigastricae inferioris) へいさどうみゃくとのふんごうし(かふくへきどうみゃくの);かふくへきどうみゃくのへいさし Feneis: 266_30

[A12_2_16_005] →(下腹壁動脈の恥骨枝の閉鎖動脈との吻合枝はあたかも閉鎖動脈が下腹壁動脈よりおこるような外観を呈する。これを副閉鎖動脈または死冠という。)

Accessory obturator artery(副閉鎖動脈;死冠)Arteria obturatoria accessoria ふくへいさどうみゃく;しかん Feneis: 266_31

[A12_2_16_006] →(副閉鎖動脈は時に下腹壁動脈から起こる閉鎖動脈。)

Cremasteric artery♂(精巣挙筋動脈;挙睾筋動脈)Arteria cremasterica; Arteria musculi cremasteris♂ せいそうきょきんどうみゃく;きょこうきんどうみゃく Feneis: 266_32

[A12_2_16_007a] →(精巣挙筋動脈は精管に伴行して鼡径管を通り、精巣挙筋および他の精索の皮膜へ分布する。)

Artery of round ligament of ulerus; Ligament teres artery♀(子宮円索動脈;子宮鼡径索動脈)Arteria ligamenti teretis uteri♀ しきゅうえんさくどうみゃく Feneis: 266_33

[A12_2_16_007] →(子宮円索動脈は子宮円索の結合組織と平滑筋ぶ分布するが極めて細い。)

Deep circumflex iliac artery; Deep iliac circumflex artery(深腸骨回旋動脈)Arteria circumflexa iliaca profunda しんちょうこつかいせんどうみゃく Feneis: 266_34

[A12_2_16_008] →(深腸骨回旋動脈は下腹動脈とほぼ同じ高さで、外腸骨動脈の外側面よりでて、横筋筋膜におおわれて鼡径靱帯の内面に沿って上前腸骨棘に向けて外上方へ走り、次いで腸骨稜に沿ってそのほぼ中央部に達し、その間に側副筋に分布する。)

Ascending branch of deep circumflex iliac artery(上行枝(深腸骨回旋動脈の))Ramus ascendens (Arteria circumflexa iliaca profunda) じょうこうし(かふくへきどうみゃくの);じょうこうし(しんちょうこつかいせんどうみゃくの)Fuhrer’s artery Feneis: 266_35

[A12_2_16_009] →(下腹壁動脈の上行枝は上前腸骨棘の付近で分岐する比較的太い枝で、腹横筋と内腹斜筋の間を上行して周囲の筋へ分布する。かなりの太さに達して肋骨弓の付近まで達することがあり、このようなときには外科手術に際して注意を要するという。)

Arteries of lower limb(下肢の動脈)Arteriae membri inferioris かしのどうみゃく Feneis: 266_26

[A12_2_16_001]

Femoral artery(大腿動脈)Arteria femoralis だいたいどうみゃく Feneis: 266_36

[A12_2_16_010] →(大腿動脈は外腸骨動脈よりつづいて鼡径靱帯の直下にはじまり下行して大腿内側部の中1/3と下1/3の境界あたりで、内転筋管裂孔を貫いて膝窩に出て膝窩動脈となる。大腿の上1/3のあたりでは大腿静脈と並んで大腿三角を通り(静脈が内側)、中1/3では縫工筋に被われて内転筋管を通る。)

Superficial epigastric artery(浅腹壁動脈)Arteria epigastrica superficialis せんふくへきどうみゃく Feneis: 266_37

[A12_2_16_011] →(浅腹壁動脈は鼡径靱帯のすぐ下方で本幹より分かれ、鼡径靱帯の表層をこえ、腹壁の皮下を上行して臍の付近まで達する。)

Superficial circumflex iliac artery(浅腸骨回旋動脈)Arteria circumflexa iliaca superficialis せんちょうこつかいせんどうみゃく Feneis: 266_38

[A12_2_16_012] →(浅腸骨回旋動脈は浅腹壁動脈とほぼ同じ所で分岐し、鼡径靱帯に沿って皮下を上外方へ走り、上前腸骨棘の付近に達する。)

External pudendal arteries(外陰部動脈)Arteriae pudendae externae がいいんぶどうみゃく

[A12_2_16_012_1] →(浅外陰部動脈は鼡径靱帯の直下で大腿動脈の内側面に分岐する。大伏在静脈の浅層を通る。)

Superficial external pudendal artery(浅外陰部動脈)Arteria pudenda externa superficialis せんがいいんぶどうみゃく Feneis: 266_39

[A12_2_16_013] →(浅外陰部動脈は鼡径靱帯の直下で大腿動脈の内側面に分岐する。大伏在静脈の浅層を通る。)

Deep external pudendal artery(深外陰部動脈)Arteria pudenda externa profunda しんがいいんぶどうみゃく Feneis: 266_40

[A12_2_16_014] →(深外陰部動脈は鼡径靱帯の直下で大腿動脈の内側面に分岐する。大伏在静脈の深層を通る。外陰部に向け内側に走って腹壁下部(鼡径枝)、陰茎と陰嚢(前陰嚢枝)、または大陰唇(前陰唇枝)に分布する。)

Anterior labial branches of deep external pudendal artery; Anterior labial artery♀(前陰唇枝;陰唇枝(♀)(深外陰部動脈の);前陰唇動脈)Rami labiales anterior; Rami labiales♀ ぜんいんしんし;いんしんし(しんがいいんぶどうみゃくの) Feneis: 266_42

[A12_2_16_015a] →(深外陰部動脈の前陰唇枝は大陰唇に分布する動脈枝。)

Anterior scrotal branches of deep external pudendal artery; Anterior scrotal artery♂(前陰嚢枝;陰嚢枝(♂)(深外陰部動脈の);前陰嚢動脈)Rami scrotales anterior; Rami scrotales; Arteria scrotalis anterior♂ ぜんいんのうし;いんのうし(しんがいいんぶどうみゃくの) Feneis: 266_41

[A12_2_16_015] →(深外陰部動脈の前陰嚢枝は陰嚢前部の皮膚に分布し、内陰部動脈の後陰嚢枝と吻合する。)

Inguinal branches of deep external pudendal artery(鼡径枝(深外陰部動脈の))Rami inguinales (Arteria pudendae externae profundae) そけいし(しんがいぶどうみゃくの) Feneis: 266_43

[A12_2_16_016] →(深外陰部動脈の鼡径枝は外陰部動脈の枝として、または大腿動脈の直接の枝として鼡径部の皮膚・皮下組織・鼡径部リンパ節に分布する。)

Deep artery of thigh; Profunda femoris artery; Deep femoral artery(大腿深動脈)Arteria profunda femoris だいたいしんじょうみゃく Feneis: 268_04

[A12_2_16_020] →(大腿深動脈は鼡径靱帯の少し下方で大腿動脈より分かれ、その後方をほぼ平行に下行する。両者の間に長内転筋が介在する。大腿の下1/3の付近で大内転筋の停止腱を貫いて大腿後面にでて、屈筋分に枝を与えてておわる。この終枝は最下位の貫通動脈に相当する。)

Medial circumflex femoral artery(内側大腿回旋動脈;脛側大腿回旋動脈)Arteria circumflexa femoris medialis; Arteria circumflexa femoris tibialis ないそくだいたいかいせんどうみゃく;けいそくだいたいかいせんどうみゃく Feneis: 268_05

[A12_2_16_021] →(内側大腿回旋動脈は多くの場合、大腿深動脈より出るが、大腿動脈より直接分岐する場合も少なくない。)

Superficial branch of medial circumflex femoral artery(浅枝;横枝(内側大腿回旋動脈の))Ramus superficialis; Ramus transversus (Arteria circumflexa femoris medialis) せんし;おうし(ないそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_06

[A12_2_16_022] →(内側大腿回旋動脈の浅枝は本幹が恥骨筋と腸腰筋の間に入る前に、内下方に向けて分岐する枝で、長内転筋と短内転筋の間からこれらに分布する。)

Deep branch of medial circumflex femoral artery(深枝(内側大腿回旋動脈の))Ramus profundus (Arteria circumflexa femoris medialis) しんし(ないそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_07

[A12_2_16_023] →(内側大腿回旋動脈の深枝は内側大腿回旋動脈の本幹のつづきで、浅枝を分岐した後、恥骨筋と腸腰筋のあいだから深部に入り、短内転筋と外閉鎖筋の間を通り、大腿方形筋の前面で上行枝と横枝の2終枝に分かれる。)

Acetabular branch of medial circumflex femoral artery(寛骨臼枝(内側大腿回旋動脈の))Ramus acetabularis (Arteria circumflexae femoris) かんこつきゅうし(ないそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_10

[A12_2_16_024] →(内側大腿回旋動脈の寛骨臼枝は深枝が2終枝に分かれる前に分岐し、外閉鎖筋の前面を上行して寛骨臼および大腿骨頭靱帯に分布する。しかし寛骨臼に分布する枝としては、閉鎖動脈が主力である。)

Ascending branch of medial circumflex femoral artery(上行枝(内側大腿回旋動脈の))Ramus ascendens arteria circumflexae femoris medialis じょうこうし(ないそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_08

[A12_2_16_025] →(内側大腿回旋動脈の上行枝は大腿方形筋の前面からその上縁に出て転子窩へ。)

Descending branch of medial circumflex femoral artery(下行枝(内側大腿回旋動脈の))Ramus descendens arteria circumflexae femoris medialis かこうし(ないそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_09

[A12_2_16_026] →(内側大腿回旋動脈の下行枝は大腿方形筋と大内転筋の間を坐骨大腿筋群へ。)

Lateral circumflex femoral artery(外側大腿回旋動脈;腓側大腿回旋動脈)Arteria circumflexa femoris lateralis; Arteria circumflexa femoris fibularis がいそくだいたいかいせんどうみゃく;ひそくだいたいかいせんどうみゃく Feneis: 268_11

[A12_2_16_027] →(外側大腿回旋動脈は内側大腿回旋動脈とほぼ同じ部位で大腿深動脈より分岐し、大腿神経の枝の間を通り、大腿直筋の下を外側に向かって横走、3枝に分かれる。)

Ascending branch of lateral circumflex femoral artery(上行枝(外側大腿回旋動脈の))Ramus ascendens (Arteria circumflexa femoris lateralis) じょうこうし(がいそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_12

[A12_2_16_028] →(外側大腿回旋動脈の上行枝は大腿筋膜張筋の下を上外方へ走り、中臀筋の下で上臀動脈と吻合。)

Descending branch of lateral circumflex femoral artery(下行枝(外側大腿回旋動脈の))Ramus descendens (Arteria circumflexa femoris lateralis) かこうし(がいそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_13

[A12_2_16_029] →(外側大腿回旋動脈の下行枝は大腿直筋の下、外側広筋の表層を下外方へ走り、大腿四頭筋へ。)

Transverse branch of lateral circumflex femoral artery(横枝(外側大腿回旋動脈の))Ramus transversus (Arteria circumflexa femoris lateralis) おうし(がいそくだいたいかいせんどうみゃくの) Feneis: 268_14

[A12_2_16_030] →(外側大腿回旋動脈の横枝は上行枝、下行枝、横枝のうちでは最も細い。中間広筋の表層を外側へ向かい、外側広筋にを貫いて多くの吻合を形成し大腿後面に出て、大転子の付近に分布する。)

Perforating arteries of deep femoral artery(貫通動脈(大腿深動脈の))Arteriae perforantes かんつうどうみゃく(だいたいしんどうみゃくの) Feneis: 268_15

[A12_2_16_031] →(大腿深動脈の貫通動脈は通常3本あって、これらを上方から順に第1、第2、第3貫通動脈とよび、後者は大腿深動脈の終枝にあたる。いずれも大腿骨体の内側に接して大内転筋の停止腱を貫き、大腿後面に出て、この間に大腿内転筋群と屈筋群に枝を与える。第1貫通動脈はもっとも太く、短内転筋を貫き、次いで大内転筋(狭義)と小内転筋の間を経て大腿後面に出て、十字吻合をつくる。また大腿骨に対する栄養動脈を分岐する。第2貫通動脈は短内転筋の遠位で大内転筋を貫く。ときに第1貫通動脈が2枝に分かれて分岐することがあり、このときは貫通動脈が4本あることになる。)

Femoral nutrient arteries; Nutrient artery of femur(大腿骨栄養動脈)Arteriae nutriciae femoris; Arteriae nutrientes femoris だいたいこつえいようどうみゃく Feneis: 268_16

[A12_2_16_032] →(大腿骨栄養動脈は第1貫通動脈と第3貫通動脈から出る。)

Descending genicular artery(下行膝動脈)Arteria descendens genus; Arteria genus descendens かこうしつどうみゃく Feneis: 268_01

[A12_2_16_017] →(下行膝動脈は大腿動脈が内転筋管裂孔を通る直前に分岐し、ただちに2枝に分かれる。)

Saphenous branch of descending genicular artery(伏在枝(下行膝動脈の))Ramus saphenus (Arteria genus descendens) ふくざいし(かこうしつどうみゃくの) Feneis: 268_02

[A12_2_16_018] →(下行膝動脈の伏在枝は伏在神経と伴行して、内転筋管の前壁をつくる腱膜を貫いてその前面に出て、膝関節の内面で縫工筋と大腿薄筋の間を下行して、下腿の上内側部の皮膚へ。)

Articular branches of descending genicular artery(関節枝(下行膝動脈の))Rami articulares (Arteria genus descendens) かんせつし(かこうしつどうみゃくの) Feneis: 268_03

[A12_2_16_019] →(下行膝動脈の関節枝は内側広筋の筋注を下行し、膝関節の内側で内側上膝動脈と吻合した後、膝関節動脈網へ。)

Popliteal artery(膝窩動脈)Arteria poplitea しつかどうみゃく Feneis: 268_17

[A12_2_16_033] →(膝窩動脈は内転筋管裂孔で大腿動脈よりつづいておこり、膝窩のほぼ中央の深層を下行して、膝窩筋の下縁付近で前および後脛骨動脈に分岐して終わる。)

Superior lateral genicular artery(外側上膝動脈;腓側近位膝動脈)Arteria superior lateralis genus; Arteria genus proximalis fibularis がいそくじょうしつどうみゃく;ひそくきんいしつどうみゃく Feneis: 268_18

[A12_2_16_034] →(外側上膝動脈は腓腹筋の外側頭の上縁を通り、外側広筋に分布した後、膝関節動脈網へ。)

Superior medial genicular artery; Medial superior genicular artery(内側上膝動脈;脛側近位膝動脈)Arteria superior medialis genus; Arteria genus proximalis tibialis ないそくじょうしつどうみゃく;けいそくきんいしつどうみゃく Feneis: 268_19

[A12_2_16_035] →(内側上膝動脈は腓腹筋内側頭の上縁を通って前方へ向かい、大内転筋腱の深層に出て膝関節動脈網へ。一部は下行膝動脈と吻合枝、また筋枝を内側広筋に与える。しばしば弱小となり、このときは下行膝動脈関節枝によって代償される。)

Middle genicular artery(中膝動脈)Arteria media genus; Arteria genus media ちゅうしつどうみゃく Feneis: 268_20

[A12_2_16_036] →(中膝動脈は細い。膝関節後面のほぼ中央で分岐し、斜膝窩靱帯および関節包を貫いて膝関節の内部へ入り、交叉靱帯と滑膜へ。しばしば外側上膝動脈より分岐する。)

Sural arteries(腓腹動脈;腓腹枝(膝窩動脈の))Arteriae surales ひふくどうみゃく Feneis: 268_21

[A12_2_16_037] →(腓腹動脈は内外の二つの太い枝よりなり、腓腹筋、ヒラメ筋、足底筋へ。一部の枝は、腓腹筋両頭の間を下行して下腿後面の皮膚へ。)

Inferior lateral genicular artery; Lateral inferior genicular artery(外側下膝動脈;腓側遠位膝動脈)Arteria inferior lateralis genus; Arteria genus distalis fibularis がいそくかしつどうみゃく;ひそくえんいしつどうみゃく Feneis: 268_22

[A12_2_16_038] →(外側下膝動脈は腓腹筋外側頭および膝関節の外側側副靱帯の深層を通って膝関節の前面に出て、膝関節動脈網へ。)

Inferior medial genicular artery(内側下膝動脈;脛側遠位膝動脈)Arteria inferior medialis genus; Arteria genus distalis tibialis ないそくかしつどうみゃく;けいそくえんいしつどうみゃく Feneis: 268_23

[A12_2_16_039] →(内側下膝動脈は、はじめ腓腹筋内側角深層を膝窩筋の上縁に沿って下内方へ走り、次いで脛骨内側顆の下方で内側側副靱帯の深層を通って前方にまわり、膝関節動脈網へ。)

Genicular anastomosis(膝関節動脈網;膝関節網)Rete articulare genus しつかんせつどうみゃくもう;しつかんせつもう Feneis: 268_24

[A12_2_16_040] →(膝関節動脈網は膝関節の前面で、関節包の表面にある密な動脈網。これからたくさんの枝を関節の内部へ送る。この動脈網に加わる枝は、下行膝動脈、内および外上膝動脈、内および外下膝動脈、前および後脛骨反回動脈。)

Patellar anastomosis(膝蓋動脈網)Rete patellare しつがいどうみゃくもう Feneis: 268_25

[A12_2_16_041] →(膝蓋動脈網は膝蓋骨のまわりの皮下組織にある動脈網で、膝関節動脈網の表層の一部と見なされる。膝蓋骨の上縁に沿って横走し、大腿四頭筋の表層にある動脈弓と、その下縁に沿って横走し、膝蓋靱帯の後面の脂肪組織の中にある動脈弓とが区別される。)

Anterior tibial artery(前脛骨動脈)Arteria tibialis anterior ぜんけいこつどうみゃく Feneis: 268_26

[A12_2_16_042] →(前脛骨動脈は、腋窩の遠位部、すなわち膝窩筋の下縁の高さで、膝窩動脈が二分して生ずる枝の一つ。分岐後、下腿骨間膜の上部を越え、骨間膜の前面に出て下行する。経過中に下腿の前外側にある筋とその付近に枝を送る。動脈はとくに上部と下部で膝関節と足関節との周囲の膝蓋動脈網に小枝を送り吻合する。前脛骨動脈は、足関節のすぐ上方で表層に現れ、足関節の前側で前脛骨筋の腱の外側に沿って走り、足背で足背動脈となる。)

Posterior tibial recurrent artery(後脛骨反回動脈)Arteria recurrens tibialis posterior こうけいこつはんかいどうみゃく Feneis: 268_27

[A12_2_16_044] →(後脛骨反回動脈は不定の動脈で、本幹が下腿骨間膜を貫いて下腿の前面に出る直前で分岐する。膝窩筋の前面を上行して膝窩動脈の枝の内側下膝動脈と吻合して膝関節動脈網へ。)

Anterior tibial recurrent artery(前脛骨反回動脈)Arteria recurrens tibialis anterior ぜんけこつはんかいどうみゃく Feneis: 268_28

[A12_2_16_043] →(前脛骨反回動脈は本幹が下腿骨間膜を貫いてその前面に出た直後に分岐する。上行して膝関節動脈網と膝蓋動脈網へ。)

Anterior lateral malleolar artery; Lateral anterior malleolar artery(前外果動脈;前外踝動脈;前腓側踝動脈)Arteria malleolaris anterior lateralis; Arteria melleolaris fibularis anterior ぜんがいかどうみゃく;ぜんがいかどうみゃく;ぜんひそくかどうみゃく Feneis: 268_29

[A12_2_16_045] →(前外果動脈は距腿関節の少し上方で本幹より分かれ、長趾伸筋の下を下方へ走り、外果動脈網へ。途中、腓骨動脈の貫通枝と腓骨か端部の前面で吻合する。この吻合枝はきわめて細いが、ときに発達して前脛骨動脈の弱小を補い、脛骨動脈から足背動脈へと接続することがある(約7%)。)

Anterior medial malleolar artery; Medial anterior malleolar artery(前内果動脈;前脛側踝動脈)Arteria malleolaris anterior medialis; Arteria melleolaris tibialis anterior ぜんないかどうみゃく;ぜんけいそくかどうみゃく Feneis: 268_30

[A12_2_16_046] →(前内果動脈は前外果動脈とほぼ同じ高さで分岐し、長母指伸筋と前脛骨筋の腱の下を内方へ走り、内果動脈網へ。)

Medial malleolar network; Medial malleolar arterial network(内果動脈網;脛骨踝動脈網)Rete malleolare mediale; Rete malleolare tibiale ないかどうみゃくもう;けいこつかどうみゃくもう Feneis: 270_11

[A12_2_16_058] →(内果動脈網は内果の表層に皮下にある動脈網で前内か動脈、内側足根動脈、後脛骨動脈の内果枝と踵骨枝によってつくられる。)

Lateral malleolar network; Lateral malleolar arterial network(外果動脈網;外踝動脈網)Rete malleolare laterale; Rete malleolare fibulare がいかどうみゃくもう Feneis: 268_31

[A12_2_16_047] →(外果動脈網は外果の表層の皮下にある動脈網で、前外果動脈、外側足根動脈、腓骨動脈の貫通枝、外果枝、踵骨枝によりつくられる。)

Dorsalis pedis artery; Dorsal artery of foot(足背動脈)Arteria dorsalis pedis そくはいどうみゃく Feneis: 270_01

[A12_2_16_048] →(足背動脈は前脛骨動脈よりつづいて、距腿関節の前面から起こり、足背の内側縁を下行して、母趾と第2趾の間にある第1中足骨間隙の近位で、第1背側中足動脈と深足底枝に分かれておわる。前脛骨動脈が弱小化して、代償的に発達した腓骨動脈の貫通枝が、前外果動脈を経て足背動脈に接続することが約7%に出現する。)

Lateral tarsal artery(外側足根動脈;腓側足根動脈)Arteria tarsalis lateralis; Arteria tarsea fibularis がいそくそくこんどうみゃく Feneis: 270_02

[A12_2_16_049] →(外側足根動脈は舟状骨上面の付近で分岐し、短趾伸筋におおわれて足根骨の上を外方へ走り、付近の骨、関節、筋へ。)

Medial tarsal arteries(内側足根動脈)Arteriae tarsales mediales; Arteriae tarsales tibiales ないそくそくこんどうみゃく Feneis: 270_03

[A12_2_16_050] →(内側足根動脈は足の内側縁で分岐する二、三の小枝。足の内側縁と内果動脈網へ。)

Arcuate artery of foot(弓状動脈(足の))Arteria arcuata きゅうじょうどうみゃく(あしの) Feneis: 270_04

[A12_2_16_051] →(足の弓状動脈は外側足根動脈よりも少し遠位で分岐し、短趾伸筋に被われ中足骨の基部を外側方に弓状をなして走り、足の外側縁で外側足根動脈と吻合する。途中、これからは前方に向かって順次に第2,第3,第4背側中足動脈を分岐する。しかし弓状動脈が充分に発達して上記全ての背側中足動脈は足底の動脈から供給される。日本人では弓状動脈が10%以上の頻度で欠如し、また存在する場合でも細いことが多い。)

Dorsal metatarsal arteries(背側中足動脈)Arteriae metatarsales dorsales はいそくちゅうそくどうみゃく Feneis: 270_05

[A12_2_16_052] →(背側中足動脈は第1背側中足動脈は足背動脈の2終枝の一つとして分岐し、第2、第3、第4背側中足動脈は弓状動脈または足底の動脈より分岐する。それぞれの中足骨間隙で背側骨間筋の表層を前進し、各趾の基部で2本の背側趾動脈に分かれる。各動脈は中足骨間隙において足底の動脈から貫通枝を受ける。)

Dorsal digital arteries of foot(背側趾動脈;背側指動脈(足の))Arteriae digitales dorsales はいそくしどうみゃく(あしの) Feneis: 270_06

[A12_2_16_053] →(背側趾動脈は背側中足動脈が趾の基部で分岐した2本の背側趾動脈は、隣接趾の対向縁を前進して趾先に達する。計10本の背側指動脈のうち、母趾の内側縁に分布する枝は第1背側中足動脈から、小指の外側縁に達するものは、第4背側中足動脈または外側足根硬脈より分布する。しかし実際には背側趾動脈は貫通枝を介して底側中足動脈より血液をうけることが多い。)

Deep plantar artery; Deep plantar branch of dorsal artery of foot(深足底動脈;貫通中足動脈;深足底枝(背側中足動脈の))Arteria plantaris profundus; Ramus plantaris profundus; Arteria metatarsea perforans しんそくていどうみゃく;しんそくていし(はいそくちゅうそくどうみゃくの) Feneis: 270_07

[A12_2_16_054] →(深足底動脈は足背動脈の2終枝の一つ。第1中足骨間隙で、第1背側骨間筋両頭の間を通って足底に出て、足底動脈弓に内側端に接続する。)

Posterior tibial artery(後脛骨動脈)Arteria tibialis posterior こうけいこつどうみゃく Feneis: 270_08

[A12_2_16_055] →(後脛骨動脈は腋窩の近位部で腋窩動脈からつづいてはじまり、ヒラメ筋腱弓の深層を通ってヒラメ筋と後脛骨筋の間を下行し、距腿関節を後面を経て、屈筋下におおわれて内果と踵骨隆起の間を通り、母趾外転筋の深層で内側および外側足底動脈に分かれて終わる。脛骨神経が伴行する。)

Circumflex fibular branch of posterior tibial artery; Circumflex peroneal branch of posterior tibial artery(腓骨回旋枝;腓骨枝(後脛骨動脈の))Ramus circumflexus fibularis; Ramus circumflexus peronealis (Arteria tibialis posterioris) ひこつかいせんし;ひこつし(こうけいこつどうみゃくの) Feneis: 270_09

[A12_2_16_056] →(後脛骨動脈の腓骨回旋枝は多くは後脛骨動脈の起始の直下でおこるが、ときに膝窩動脈の下端または前脛骨動脈よりおこり、外下方に走って腓骨頭の下でその外面をまわって下腿の前面に出て膝関節網と周囲の筋へ。)

Tibial nutrient artery(脛骨栄養動脈)Arteria nutricia tibiae; Arteria nutriens tibiae けいこつえいようどうみゃく Feneis: 270_13

[A12_2_16_060] →(脛骨栄養動脈は後脛骨動脈上部より起こり、頸骨の後面にある栄養孔に入る。)

Fibular artery; Peroneal artery(腓骨動脈)Arteria fibularis; Arteria peronea ひこつどうみゃく Feneis: 270_14

[A12_2_16_071] →(腓骨動脈は個体発生的には下臀動脈(坐骨神経伴行動脈)からつづいた下肢の動脈の本幹で、前および後脛骨動脈はその分子にすぎない。したがって腓骨動脈の欠損例はない。膝窩筋の下縁の下方で後脛骨小津脈より分岐して、腓骨の内側縁に沿って後脛骨筋と長母趾屈筋の筋注を下行、脛腓靱帯結合うしろで踵骨枝を分岐して終わる。この動脈はしばしば強大化して、後脛骨動脈の欠損を代償したり(約5%)、また貫通枝によって足背動脈の主流となったりする(約7%)。この枝に貫通枝、交通枝、外果枝、踵骨枝がある。)

Fibular nutrient artery(腓骨栄養動脈)Arteria nutricia fibulae ひこつえいようどうみゃく Feneis: 270_20

[A12_2_16_077] →(腓骨栄養動脈は腓骨動脈から起こり腓骨に分布する。)

Perforating branch of fibular artery(貫通枝;穿通枝(腓骨動脈の))Ramus perforans (Arteria fibularis) かんつうし;せんつうし(けいこつどうみゃくの) Feneis: 270_15

[A12_2_16_072] →(腓骨動脈の貫通枝は外果の上方約5cmの付近で分岐し、ただちに下腿骨間膜を貫いて下腿の前面に出て、前外果動脈と吻合する。)

Communicating branch; Communicating branch of fibular artery(交通枝(腓骨動脈の))Ramus communicans こうつうし(ひこつどうみゃくの) Feneis: 270_16

[A12_2_16_073] →(腓骨動脈の交通枝は前方より下方で分岐し、長母趾屈筋の深層を通って後脛骨動脈に吻合する。)

Lateral malleolar branches of fibular artery(外果枝;後腓側踝動脈(腓骨動脈の))Rami malleolares laterales arteria fibularis; Arteria malleolaris fibularis posterior がいかし;こうひそくかどうみゃく(ひこつどうみゃくの) Feneis: 270_17

[A12_2_16_074] →(腓骨動脈の外果枝は二、三の小枝。しばしば交通枝から出ることがある。外顆動脈網へ)

Calcaneal branches of lateral malleolar branch of fibular artery(踵骨枝;外側踵骨枝;腓側踵骨枝(腓骨動脈の外果枝の))Rami calcanei; Rami calcaneares fibulares (Arteria peronea) しょうこつし;ひそくしょうこつし(ひこつどうみゃくのがいかしの) Feneis: 270_18

[A12_2_16_075] →(腓骨動脈の外果枝の踵骨枝は腓骨動脈の終枝で、踵骨隆起の外側面へ。)

Calcaneal anastomosis(踵骨動脈網;踵骨網)Rete calcaneum しょうこつどうみゃくもう;しょうこつもう Feneis: 270_19

[A12_2_16_076] →(踵骨動脈網は踵骨隆起の後面とその内外両側面にある皮下組織のなかにつくられる動脈網で、後脛骨動脈からの内側踵骨枝と、腓骨動脈の外側踵骨枝によってつくられそのほか外顆動脈網と内果動脈網よりも枝を受ける。)

Medial malleolar branches of posterior tibial artery(内果枝;後脛側踝動脈(後脛骨動脈の))Rami malleolares mediales ; Arteria malleolaris tibialis posterior ないかし;こうけいそくかどうみゃく(こうけいこつどうみゃくの) Feneis: 270_10

[A12_2_16_057] →(後脛骨動脈の内果枝は本幹の下端に近く、内果の後方でおこり、内果動脈網へ。)

Calcaneal branches of posterior tibial artery(踵骨枝;内側踵骨枝;脛側踵骨枝(後脛骨動脈の))Rami calcanei; Rami calcaneares mediales; Rami calcaneares tibiales (Arteria tibialis posterior) しょうこつし;ないそくしょうこつし;けいそくしょうこつし(こうけいこつどうみゃくの) Feneis: 270_12

[A12_2_16_059] →(後脛骨動脈の踵骨枝は屈筋支帯の深層で分岐する数本の枝で、踵骨隆起の後面の皮下へ。)

Medial plantar artery(内側足底動脈;脛側足底動脈)Arteria plantaris medialis; Arteria plantaris tibialis ないそくそくていどうみゃく;けいそくそくていどうみゃく Feneis: 270_21

[A12_2_16_061] →(内側足底動脈は屈筋支帯の深層で分岐する後脛骨動脈の2終枝の一つで、外側足底動脈より細い。母趾外転筋の深層を通って足底に出て、この筋と短趾屈筋の間を前進して、浅枝と深枝に分かれる。この動脈は多数の筋枝、皮枝、関節枝を派出させたのち、第1趾内側面にまで至る。)

Deep branch of medial plantar artery(深枝(内側足底動脈の))Ramus profundus (Arteria plantaris medialis) しんし(ないそくそくていどうみゃくの) Feneis: 270_22

[A12_2_16_062] →(内側足底動脈の深枝は内側足底神経の総底側趾神経と伴行して、1枝は第1中足骨の外側縁に沿って前進して、第1底側中足動脈へ合し、他は足底動脈弓の内側縁へ合する。)

Superficial branch of medial plantar artery(浅枝(内側足底動脈の))Ramus superficialis (arteria plantaris medialis) せんし(ないそくそくていどうみゃくの) Feneis: 270_23

[A12_2_16_063] →(内側足底動脈の浅枝は母趾の屈筋の表層を通って内側へ向かい、足底の内側縁に達する。充分に発達すると、母趾の内側縁に対する底側趾動脈に接続する。なお浅枝の一つは、足底腱膜の深層を前外方へ向かい、種々の発達段階を示す浅足底動脈弓へ加わるが、これはヒトではきわめて退化的である。)

Superficial plantar arch(浅足底動脈弓)Arcus plantaris superficialis せんそくていどうみゃくきゅう Feneis: 270_30

[A12_2_16_070] →(直立歩行をするヒトでは、浅足底動脈弓はきわめて退化的で、実際上は無視できる。きわめて細いものまで含めると、ヒトでも浅足底動脈弓は必ず存在し、これから4本の総底側趾動脈が分岐するという。)

Lateral plantar artery(外側足底動脈;腓側足底動脈)Arteria plantaris lateralis; Arteria plantaris fibularis がいそくそくていどうみゃく;ひそくそくていどうみゃく Feneis: 270_24

[A12_2_16_064] →(外側足底動脈は後脛骨動脈の2終枝の一つで母趾外転筋の深層で内側足底動脈と分かれる。通常は内側足底動脈よりも太い。内側足底神経とともに短趾屈筋と足底方形筋の間を経て足の外側縁に達し、ここで第5趾に対する固有底側趾動脈を分岐したのち、第5中足骨底の付近で走行をかえて中足骨底の間で足背動脈由来の深足底趾と吻合して足底動脈弓をつくる。)

Deep plantar arch; Deep plantar arterial arch; Plantar arch(深足底動脈弓;足底動脈弓)Arcus plantaris profundus; Arcus plantaris しんそくていどうみゃくきゅう;そくていどうみゃくきゅう Feneis: 270_25

[A12_2_16_065] →(深足底動脈弓は外側足底動脈の末梢が足底において、足背動脈の二終枝の皮島である深足底枝と吻合してつくる。この動脈弓は、母趾内転筋の深層で、これと骨間筋との間にあり、前方に凸のゆるい弯曲を示す。その前面より4本の底側中足動脈が分岐する。手掌の場合と同じように、足底においても趾屈筋群の浅層と深層に二つの動脈弓が区別される。直立歩行をするヒトでは、浅足底動脈弓はきわめて退化的で、実際上は無視できる。きわめて細いものまで含めると、ヒトでも浅足底動脈弓は必ず存在し、これから4本の総底側趾動脈が分岐するという。通常、足底動脈弓といえば、深足底動脈弓を指す。)

Plantar metatarsal arteries(底側中足動脈)Arteriae metatarsales plantares ていそくちゅうそくどうみゃく Feneis: 270_26

[A12_2_16_066] →(底側中足動脈は4本あって、足底動脈弓より出て各中間隙で骨間筋の表層を前進し、それぞれ趾の基部で2分して固有足底趾動脈となり、隣接する趾の対向縁に分布する。第1底側中足動脈からは、1枝が母趾の内側縁に達してその部の固有底側趾動脈となる。また小指の外側縁に対する固有足底趾動脈は、第5中足骨底の付近で外側足底動脈より直接分岐する。)

Perforating branches of plantar metatarsal artery(貫通枝;穿通枝(外側足底動脈の))Rami perforantes; Rami perforantes かんつうし;せんつうし(がいそくそくていどうみゃくの) Feneis: 270_27

[A12_2_16_067] →(外側足底動脈の貫通枝は各中足骨間隙において、近位と遠位の2本の貫通枝がある。第1・第2中足骨間の近位の貫通枝は足背動脈の深足底枝にほかならない。近位の貫通枝は3本で、外側三つの中足骨間隙で足底動脈弓より出て背側骨間筋の2頭の間を通って背側中足動脈に合する。遠位の4本の貫通枝は、底側中足動脈の遠位端より出て、割間筋の間を経て、背側中足動脈へ合する。)

Common plantar digital arteries(総底側趾動脈;総底側指動脈)Arteriae digitales plantares communes そうていそくしどうみゃく Feneis: 270_28

[A12_2_16_068] →(総底側趾動脈は貫通枝の遠位部から固有底側趾動脈に分かれるまでの部分。)

Plantar digital arteries proper; Proper plantar digital arteries(固有底側趾動脈;固有底側指動脈(足の))Arteriae digitales plantares propriae こゆうていそくしどうみゃく(あしの) Feneis: 270_29

[A12_2_16_069] →(固有底側趾動脈は各底側中足動脈が二分して、それぞれ隣接する指の対向縁を前進する。)

最終更新日: 19/10/13

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