632_02【Deep vein of thigh; Deep femoral vein大腿深静脈 Vena profunda femoris】 Accompanying vein of the deep femoral artery. →(大腿深静脈は大腿深動脈の分布領域に相当する部分の血液を集めて大腿静脈に合する。これに合流する枝として内側大腿回旋静脈、外側大腿回旋静脈、貫通静脈ものがあり、いずれも同名動脈に伴行している。)
632_03【Popliteal vein膝窩静脈 Vena poplitea】 Vein extending from the union of the anterior and posterior tibial veins to the adductor hiatus. It lies between the popliteal artery and tibial nerve. →(膝窩静脈は膝関節の後面を上行する。膝窩筋の下縁の高さで、膝窩動脈よりも内側にあたる位置において、前脛骨動脈と後脛骨動脈にそれぞれ伴行する前および後脛骨静脈の合流にはじまる。膝窩を上行するうちに膝窩静脈は膝窩動脈の後方を横切り、膝窩動脈の外側方に並ぶようになる。やや上内方へ走って小伏在静脈の流入を受けたのち内転筋腱管裂孔を通って大腿静脈に移行する。これに合流する枝として膝静脈、小伏在静脈がある。)
632_04【Great saphenous vein; Long saphenous vein大伏在静脈 Vena saphena magna】 Vein possessing valves that arises on the medial side of the foot and ascends medially, collecting most of the medial superficial cutaneous veins. It passes through the saphenous opening to empty into the femoral vein. →(大伏在静脈は古くは薔薇静脈とよんだこともある。ギリシャ語のsaphisは「見える」という意味であるというが、他方アラビア語では「かくれた」という意味を表すという。このように語原的にはギリシャ語とアラビア語では反対の意味に解されているのは興味深いが、いずれにしてもVena saphenaの語原ははっきりしていない。大伏在静脈は下肢最大の皮静脈で、下肢の内側に沿って皮下組織の中を上行する。足背の内側縁にはじまり、内果の前を通るが、この部分で皮膚のうえからその走行をみることができる。伏在神経と伴行して下腿の内側を通り、膝関節の後内側を経て大腿内側面を上行し、鼡径靱帯の下方で深く入り、伏在裂孔で大腿静脈にそそぐ。この経過の途中、周辺より多くの皮静脈がこれに合流するが、とくに大腿の内側と後面よりの皮静脈は1本に合して伏在裂孔のやや下方で大伏在静脈にそそぐことがある。これを副伏在静脈という。また大腿の前面や外側面よりの皮静脈が合しこれにそそぐときは、とくに外側伏在静脈とよぶことがある。このときは大内々側面よりのものは内側伏在静脈という。)
632_05【Small saphenous vein; Short saphenous vein小伏在静脈 Vena saphena parva】 Vein from the lateral border of the foot that passes over the posterior aspect of the leg to the popliteal vein. →(小伏在静脈は足背の外側縁にはじまり、外果の後面を通って踵骨腱の外側に沿って上行し、次いで下腿後面のほぼ中央で下腿筋膜の表層を通り、膝窩の下部で筋膜を貫いて深層に入り、腓腹筋の両頭の間から膝窩静脈にそそぐ。皮下組織の中を走る皮静脈で、その経過中、腓腹神経と伴行する。)
632_07【Dorsal venous network of foot足背静脈網 Rete venosum dorsale pedis】 Venous plexus on the dorsum of foot that empties into the great and small saphenous veins as well as anterior tibial veins. →(足背静脈網は足背静脈弓、背側中足静脈、背側趾静脈の各静脈、およびその他の足背よりの小静脈が合して足背につくる静脈網。この内側部より大伏在静脈が、また外側部より小伏在静脈が出る。)