A02_5_07_001

腓骨Fibula; *Calf bone(Fibula)

腓骨【ひこつ】 (腓骨は脛骨と対になって存在する下腿の骨で同じくらいの長さである。長骨のうちで最も細長い骨で、脛骨の外側にある。近位端は脛骨外側顆の後下方にあり、膝関節の形成には関与しない。遠位端は脛骨の腓骨切痕を通り、その遠位端を越え足関節の外側部を形成する。腓骨を近位端・骨体・遠位端に分ける。近位端(上端)のやや球状に膨隆した部分が腓骨頭で、腓骨頭上面にある楕円形の平滑面が脛骨の腓骨関節面に対する腓骨頭関節面である。腓骨には多数の小結節があり粗面をなす。外側の隆起で後上方に突出する部分が腓骨頭尖である。腓骨体は細長い三角柱状で、3縁と3面を区別する。前縁は腓骨頭前面から始まりほぼ真直ぐ下降する。中央部では稜状で鋭い、遠位1/4で二分し、一方は外果前縁へ他方は外果の後下方へ向かう。2者の間は外果外側面の上方で三角形の平滑面をなし、皮下で触れられる。骨間縁は腓骨頭直下から始まる線状の隆起で、初部(2cm位)は不明瞭なことが多い。はじめ前縁の直内側を前縁と平行して下降するが、遠位2/3位の所から後内側方へ離れ、外果関節面上方の腓骨切痕に対する三角形の粗面の尖端で終わる。後縁は腓骨頭尖から始まり外果後縁で終わる。近位では丸みを帯びているが遠位でやや稜状となる。前縁と骨間縁の間が内側面である。近位1/3では非常に狭いが遠位1/3では幅が広くなり、少し窪んで浅い溝状を呈す。後縁と前内側にある骨間縁との間の面が後面である。後面で、腓骨頭内側部からおこり遠位1/3のところで骨間縁と合流する稜線が内側稜である。内側稜と骨間縁の間は後面の後内側上部にあたり、浅い溝状を呈する。後面の広い後外側部は内側稜と後縁の間にあり、遠位では外果上方の三角形の粗面にいたる。中央部に栄養孔が上方の三角形の粗面にいたる。中央部に栄養孔が上方から入っている。外側面は前縁と後縁に囲まれた部分で比較的平滑で浅い溝状を呈す。近位端は少し大きく、また前後に広がっている。外側部は遠位側へ突出し外果をなす。外側面は二分した腓骨体前縁でつくられる腓骨体外側面の三角形の面につづく。内側前面上方にある楕円形の平滑な面が、距骨体の外側面と関節する外果関節面である。関節面の後方にあるやや深い陥凹が外側窩である。後縁は幅が広く、長および短腓骨筋腱が通る浅い溝・腓骨果溝がある。ラテン語のFibula(ブローチの留針、バックルの留金)に由来する。Figo(結びつける)からfigibulaという名詞が生じ、これが短縮してfibulaとなった。これに相当するギリシャ語はperoneで、腓骨筋m.peroneus、腓骨動脈a.peronea、腓骨神経n.peroneusなどに使われる。)

Spalteholz

実習人体解剖図譜(浦 良治)

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人体局所解剖図譜 III巻

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Band1(232)

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岡島解剖学

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