858
Lancisi, Stria of
- 858_01Lancisi, Stria of【Medial longitudinal stria内側縦条 Stria longitudinalis medialis】 Medial band of longitudinal nerve fibers on the corpus callosum. It receives efferent Fibers from the hippocampus.
→(内側縦条は脳梁幹の表面で正中線の両端を、灰白質を伴って前後に走る細長い縦条。外側縦条とともに脳梁幹背面の灰白質を一部すなわち灰白質層、海馬の痕跡を形成する。嗅脳の一部。)
- 858_02【Lateral longitudinal stria外側縦条 Stria longitudinalis lateralis】 Paired, longitudinal band of nerve fibers on the corpus callosum that is covered laterally by the cingulate gyrus. It receives efferent fibers from the hippocampus.
→(外側縦条は帯状回の両外側縁の近くで、灰白質を伴って前後に走る細い縦条。嗅脳の一部。)
- 858_03【Trunk of corpus callosum; Body of corpus callosum脳梁幹;脳梁体 Truncus corporis callosi】 Portion between the splenium and genu of corpus callosum.
→(脳梁幹は脳梁膨大と脳梁膝の間の主に脳梁の弓状部分。)
- 858_04【Tail of caudate nucleus尾状核尾 Cauda nuclei caudati】 Portion of the nucleus that tapers off posteroinferiorly.
→(尾状核尾は視床と分界条によって境される。側脳室の中心部の底面の外側縁を後走し、ついで側脳室の弯曲に従って前下方に開いた弓を描きつつ下角の上壁に至り、扁桃体の後端部の外側部に接して終わる。)
- 858_05【Stria terminalis分界条 Stria terminalis】 Longitudinal band of efferent fibers from the amygdaloid body. It is accompanied by the superior thalamostriate vein in the angle between the thalamus and caudate nucleus.
→(分界条は背側視床と尾状核の間にある狭い白質で、主として扁桃体から起こり、脳弓と平行して走る。この線維の中には視索前野と視床下部と腹内側核でシナプス結合するものがある。)
- 858_06【Superior thalamostriate vein上視床線条体静脈;視床線条体静脈;分界静脈 Vena thalamostriata superior; Vena thalamostriata; Vena terminalis】 It runs in an angle between the thalamus and caudate nucleus, hence its name. It does not receive any branches from the thalamus, but from the rest of the surrounding region. It ends at its union with superior choroid vein in the interventricular foramen.
→(上視床線条体静脈は視床と尾状核の間の溝を前方へ走る長い静脈で、付着板におおわれ、外側から数条の横尾状核静脈が流入し、Monro孔の尾側壁で脈絡叢静脈および透明中隔静脈と合して内大脳静脈となる。)
- 858_07【Body of fornix脳弓体 Corpus fornicis】 Middle, unpaired portion lying below the corpus callosum that is formed by the union of the two crura of the fornix.
→(脳弓体は脳梁の下にある脳梁の中央部で脳弓柱に続いて後走し、脳梁幹の下面と癒着しており、また左右が正中部で癒着している。脳梁幹の後部では再びこれと離れ、脳弓脚となる。)
- 858_08【Zonal layer of thalamus帯層;帯状層 Stratum zonale thalami】
→()
- 858_09【Medullary laminae of thalamus; Internal/external medullary lamina視床髄板 Laminae medullares thalami; Lamina medullares [thalami] interna et externa】
→(視床髄板は視床の横断面に現れる有髄線維層。外側髄板は視床の腹側縁を形成し、視床下核や網様体核との境界をなす。内側髄板は視床の背内側核と腹側核との間を走り、髄板内核(中心内側核、中心傍核、外側中心核)を含む。)
- 858_10【Anterior nuclei of thalamus; Anterior thalamic nucleus視床前核群;視床前核 Nuclei anteriores thalami】 Three nuclei lying in the sagittal plane in the tip of the thalamus between the internal and external medullary laminae. They receive afferents mainly from the mammillary body and have connections to the cingulate gyrus and limbic system.
→(視床の前核群は視床の最も吻側で2分した内髄板によって囲まれた領域で背側表面の下にあり、ここに前結節を形成している。大きな主核である腹側前核(AV)と副核である背側前核(AD)および内側前核(AM)の3つの神経核が含まれる。ヒトでは腹側前核以外は退化的である。これらの諸核を構成している細胞は、中等大で、色素親和性の物質はほとんどなく、中等量の黄色色素が含まれ、有髄神経線維にとり囲まれている。乳頭体から線維を受け、帯状回と相互に線維連絡する。大脳辺縁系と関連しており、情動や新しい記憶と関連するという。)
- 858_11【Lateral thalamic nuclei; Lateral nuclei of thalamus視床外側核;視床大核;視床外側核群 Nuclei laterales thalami; Nucleus magnus】
→(視床前核群の尾方で視床の背外側部を占める。特定の上行性線維を受け連合核に属する。本核群は内髄板の背側縁に沿って広がる背側外側核(LD)とその尾方の後外側核(LP)とに分かれる。ヒトではLPの胞が大きく発達している。(医学書院医学大辞典:徳永叡))
- 858_12【Medial nuclei of thalamus視床内側核群;視床内側核 Nuclei mediales thalami】 Group of nuclei consisting mainly of the dorsomedial nucleus. It receives afferents from other thalamic regions and subcortical structures as well as the amygdaloid body, basal ganglia, and reticular formation of the mesencephalon.
→(視床内側核は視床内髄板と髄板内核に取り囲まれている。その内方および腹内方には視床正中線核群(midline thalamic nuclei)が分布する。正中線核群は菱形核、結合核、および紐傍核である。視床内側核は内側の巨大細胞部(magnocellular part)と外側の小細胞部(paraveocellular part)に区分される。小細胞部と内髄板の境界部に大型細胞から成る髄板傍部(pars paralemellaris)が記載されることがあるが、これはむしろ視床外側中心核(CL)に属するものと考えられる。視床内側核は腹側線条体からの投射もうける。この経路によって「側坐核(腹側線条体のもっとも主要な部分)-視床内側核-前頭前野皮質」の連絡系が成立する。視床から腹側線条体への投射線維は紐傍核(parataenial nucleus)から起こる。)
Vicq d'Azyr's bundle
- 858_13Vicq d'Azyr's bundle【Mammillothalamic fasciculus乳頭体視床束;乳頭体視床路;乳頭視床束;乳頭視床路;ヴィック・ダジール束 Fasciculus mammillothalamicus; Tractus mamillothalamicus (Vicq d'Azyr)】
→(乳頭視床束は乳頭体と視床前核を結ぶ神経線維束。主乳頭束として、乳頭被蓋束とともに乳頭体の背側よりでる。乳頭体内側核からおこる神経線維は同側の視床前核のうちでも前腹束核と前内側核に分布し、乳頭体外側核からおこる神経線維は両側の視床前背側核に分布するといわれる。また、乳頭視床束には視床前核から乳頭立ちに向かう神経線維も少数含まれるらしい。)
- 858_14【Interthalamic adhesion; Massa intermedia視床間橋;中間質 Adhesio interthalamica; Massa intermedia】 Inconstant fusion (70-85%) of the right and left parts of the thalamus.
→(視床間橋は背側視床の内側面は第三脳室に面し、上衣層におおわれ、その中央よりやや前方には視床間橋(中間質)がある。橋状に左右の視床を結ぶ。これはヒトでは退化的で、しばしば欠如する(20%)。)
- 858_15【Internal capsule内包 Capsula interna; Capsula interna nuclei lentiformis】 Band of nerve fibers lying medial to the lentiform nucleus and medial to the thalamus and caudate nucleus.
→(内包は外側のレンズ核と内側の尾状核および視床との間にある、大きい線維束の集団で、その大部分は下方に集まって大脳脚に移行する。内包は大脳半球の水平断でみると、内包前脚と内方後脚からなり、これらは鈍角をなして交わり、内包膝の名で知られる接合部を形成する。内包前脚はレンズ核と尾状核の間にあり、また内包後脚(レンズ核視床部)はレンズ核と視床の間にある。内包のレンズ後部は尾方に、レンズ核の少し後ろにまで伸びる。この尾方の領域にはレンズ核の下を通って側頭葉に達する一群の線維があり、これらはまとまって内包のレンズ下部を形成する。①視覚、聴覚、体性感覚放線などを構成して視床から大脳皮質へ上行している線維と、②大脳皮質から視床、視床腹側部、中脳、後脳、脊髄へ下降している線維から構成される。)
- 858_16【Lentiform nucleus; Lenticular nucleusレンズ核 Nucleus lentiformis】 Nucleus arising from the telencephalon and diencephalon.
→(レンズ核は小細胞性の被殻と大細胞性の淡蒼球を合わせたもので、その形が全体として両凸レンズに似ており、その全外面を神経線維群で包まれているため、一括してレンズ核とよばれる。尾状核頭および視床の腹外側にある大きい核で、前頭断でも水平断でも三角形で、頂点は内側に、底辺は外側にある。レンズ核は薄い外側髄板によって内側の淡蒼球と外側の被殻に分かたれる。レンズ核の内面は内包によって囲まれ、外面は外包によっておおわれる。しかし、両者の発生・細胞構築・線維連絡などは互いに異なる。被殻はレンズ核の外側面の近くにあって多少赤茶色を帯び、淡蒼球はレンズ核の内側面よりを占めて色も白っぽい。発生学的には、淡蒼球が最も古く、古線条体paleostriatumとも呼ばれる。これに対して尾状核と被殻は新しいので、この両者を合わせて新線条体neostriatum(または狭義の線条体striatum)という。また古線条体と新線条体をあわせたものすなわちレンズ核(淡蒼球+被殻)と尾状核を総称して、広義の線条体corpus striatumと呼ぶ(線状体ではない)。また広義の線条体にに扁桃体と前障を加えたものが大脳基底核basal gangliaである。大脳基底核の障害としては、パーキンソン病が有名である。)
- 858_17【Hypothalamus視床下部 Hypothalamus】 Basal portion of the diencephalon. It consists of the floor and, from the hypothalamic sulcus onward, the basal portions of the walls of the third ventricle. It extends from the lamina terminalis to just posterior to the mammillary body and is visible on the base of the brain. It is composed of individual areas that can be distinguished histologically to a greater or lesser extent. It functions as an autonomous control center sending hormonal and nerve efferents.
→(視床下部は間脳の中で、内臓機能、自律機能および内分泌機能と最も関係が深い部分である。これらの機能のすべてが、感情的および情動的行動と密接に関係している。第三脳室の側壁の下部および底にあたる。脳底面からみると、吻側から数えて、視交叉、漏斗、灰白隆起、乳頭体とつづき、漏斗の先端は下垂体に連なる。背側は視床下溝により視床と境されており、吻側は終脳の視索前野に、尾側は中脳被蓋と中脳中心灰白質に、尾外側は視床腹側部に移行する。通常、矢状面に平行な三つの帯状領域、すなわち、視床下部脳室周囲層、視床下部内側野、視床下部外側野に区分される。これらの間を多数の細かい神経線維が主として吻尾方向に走っている。視床下部は前後径が約10mmである。視床下部は内部環境を正常に維持する機序に関与し、また心悸亢進、瞳孔散大、“冷汗”の分泌などの情動反応の表出にも一役を演じている。大脳皮質を除去し、背側視床を除去した後でも、怒り反応はあらわれる(「みかけの怒りSham rage」)。さらに、視床下部は成長、性的成熟など新地あの成熟過程にも関与している。したがって、視床下部を損傷すると、広汎で顕著な内分泌性、代謝性、行動性(情動性)の以上が一緒に起こってくることになる。視床下部は下垂体ホルモンによって内部環境に影響を及ぼすが、さらに脳幹網様体や自律神経系を介しても同様の働きを示す。視床下部への情報は通常の入力神経系によって伝達されるばかりでなく、視床下部のニューロンは内部環境からの物理的および化学的刺激(血液の温度など)にも反応する。植物性機能の中には、その統御中枢が視床下部自体に存在するものもあるが、呼吸や心臓の活動などの機能に関しては、視床下部はもっと下位の中枢に対する修飾器として働いている。)
- 858_18【Cerebral peduncle大脳脚[広義の] Pedunculus cerebri】
→(広義の大脳脚は中脳の腹側部で、背側の中脳蓋(四丘体)および中心灰白質背側部を除いた中脳水道水平中央断面より腹側の部分を総称する。さらにこれは背側の中脳被蓋と狭義の大脳脚に分かれる。中脳被蓋には著明な構造物として、動眼神経核群、中脳網様体、赤核、黒質、内側毛帯などが存在する。もともとは全脳と後脳を連結するやや細くなった首状部分である中脳の両半分の部分をさす名称であったが、その後、様々な意味で用いられるようになった。Crus cerebriとよばれる皮質投射線維の大きな束のみをさしたり、これに被蓋を加えたものをさしたりするが、後者の方が好ましい、脚底にある黒質は被蓋とcrus cerebriとを境する構造とみなされている。)
- 858_19【Optic tract視索 Tractus opticus】 Portion of the visual pathway between the optic chiasm and lateral geniculate body that is visible on the surface of the basal part of the brain.
→(視索は視交叉と外側膝状体の間の視覚路で左右の視索は視床下部と大脳脚基底部を回って後外方へ走る。これらの線維の多くは外側膝状体の中に終止するが、小部分は下丘腕となって上丘および視蓋前域にまで続く。外側膝状体からは膝状体鳥距路が起こり、これが視覚路の最後の中継路をなす。視索前域は対光反射と関係し、上丘は眼と頭の反射運動より視覚刺激を追跡することと関係している。網膜視床下部線維は、両側性に視床下部の視神経交叉上核に終止する。この網膜からの直接の投射は、機能的には神経内分泌調節と関連している。)
- 858_20【Nuclei of mammillary body乳頭体核 Nuclei corporis mamillaris】
→(後視床下部域にある細胞群で大型細胞からなる外側核さらに大きい内側核、背側核、腹側核、乳頭体上核で構成される。最初の2核は中脳の腹側に隆起して乳頭体を形成している。)
- 858_21【Sulcus of corpus callosum; Callosal sulcus脳梁溝 Sulcus corporis callosi】 Groove between the corpus callosum and cingulate gyrus.
→(脳梁溝は脳梁と帯状回の間にある溝で、脳梁に沿って走るから前頭葉からはじまり、頭頂葉にわたっている。)
- 858_22【Epithelial lamina of lateral ventricle上皮性脈絡板(側脳室の) Lamina choriodea epithelialis】
→()
- 858_23【Central part of lateral ventricle; Body of lateral ventricle中心部;体部;頭頂部(側脳室の) Pars centralis ventriculi lateralis】 Middle portion of the lateral ventricle lying above the thalamus and below the corpus callosum. It contains part of the choroid plexus.
→(側脳室の中心部は中央の最も狭い部分で、Monroの室間孔から側副三角すなわち下角と後角の接合部下に広がる側脳室の体部。上壁は脳梁幹によって作られ、下壁は複雑で、外側から内側方に向かって尾状核尾、分界条、付着板、側脳室脈絡叢、脳弓体などによって形成される。)
- 858_24【Choroid plexus of lateral ventricle側脳室脈絡叢 Plexus choroideus ventriculi lateralis】 Fringelike, highly vascularized tuft projecting through the choroidal fissure into the lateral ventricle. It extends from the interventricular foramen into the inferior horn.
→(側脳室脈絡叢は脈絡裂から左右の側脳室に突出する血管のふさ。)
- 858_25【Ependyma上衣;脳室上衣 Ependyma; Ependyma ventriculorum】 Cellular lining of the ventricles in the central nervous system.
→(上衣は脳室と脊髄中心管の最内層を縁取っている、上衣細胞によって裏打ちされ、この細胞層を上衣とよぶ。)
- 858_26【Lamina affixa付着板 Lamina affixa】 Floor of the lateral ventricle between the stria terminalis and choroid line.
→(付着板は発生後期には視床上面に付着して側脳室の中心部の床を形成する。側脳室の内面をおおう上衣層の一部にすぎないが、二次的に間脳に属する視床の背側面の外側部を多い、これと癒着したものである。)
- 858_27【Choroid line of lateral ventricle脈絡ヒモ(側脳室の) Taenia choroidea】 Line of attachment for the choroid plexus of lateral ventricle to the thalamus. The line of separation is visible upon removal of the choroid plexus.
→(側脳室の脈絡ヒモは側脳室の脈絡叢を視床へ付着する線条。脈絡叢を取り除くと輪郭線としてみえる。)
- 858_28【Taenia of fornix脳弓ヒモ Taenia fornicis】 Thin, lateral margin of the fornix and attachment site for the choroid plexus of the lateral ventricle.
→(脳弓ヒモは脳弓の側方の薄い縁。側脳室の脈絡叢がつく。)
- 858_29【Tela choroidea of third ventricle第三脳室脈絡組織 Tela choroidea ventriculi tertii】 Thin layer of pia mater covered with ependymal cells extending between the right and left tenia thalami.
→(第三脳室脈絡組織は脳軟膜が大脳半球の後頭葉と小脳の間を通り、さらに脳梁膨大と松果体の間(大脳横裂)から入って第三脳室の上壁を作っているもので、上葉と下葉とからなり、両者の間はクモ膜下組織にによって満たされ、1対の内大脳静脈を含む。第三脳室脈絡組織は全体として頂点を前に向けた三角形をなし、その頂点は脳弓柱、底辺は脳梁膨大、左右の外側辺は付着板の内側縁をなす脈絡ヒモによって作られる。この正中部は第三脳室の上壁を形成し、その下面は第三脳室上衣板でおおわれ、ここから下方に向かい、正中線に沿って左右1対の第三脳室脈絡叢がでる。これらは外側方は視床髄条の表面に視床ヒモをもって付着する。第三脳室脈絡組織の外側部は視床の背側面をおおい、さらに外側方に延びて脳弓(海馬采を含む)と分界条との間にある裂隙、すなわち脈絡裂を通って側脳室の中心部および下角に入り込む。脈絡裂の全長にわたってこの部から側脳室に向かい側脳室脈絡叢が出る。これは内側は脳弓ヒモに、外側は脈絡ヒモに付き、前方は室間孔を通って第三脳室脈絡叢に続き、後方は側脳室の中心部から下角に向かって延びる。中心部と下角の移行部では側脳室脈絡叢が肥厚し、これを脈絡糸球という。)
- 858_30【Choroid plexus of third ventricle第三脳室脈絡叢 Plexus choroideus ventriculi tertii】 Paired, highly vascularized fringelike projection hanging from the thin roof into the third ventricle. It continues anteriorly through the interventricular foramen as the choroid plexus of the lateral ventricle.
→(第三脳室脈絡叢は脈絡組織の下面から出る2列の血管突出で、第三脳室をおおう。)
- 858_31【Taenia thalami視床ヒモ;視床脈絡ヒモ Taenia thalami; Taenia chorioidea thalami】 Upper margin of the stria medullaris of thalamus. Attachment site of the choroid plexus of third ventricle.
→(第三脳室の薄い上皮性の天井は視床の比較的鋭い上縁に付着している(視床ヒモ)。この視床ヒモに沿って視床髄条(中隔部その他と手綱核を連絡する神経線維束)が走る。視床ヒモは背側方では手綱三角に達しており、そこで手綱交連に沿って正中線を越え、第三脳室の上皮性の天井を閉じている。視床ヒモは背側方ではMonro孔を通過して脈絡ヒモに連続している。)
- 858_32【Stria medullaris of thalamus視床髄条 Stria medullaris thalamica】 Bundle of white fibers running from the anterior thalamic tubercle to the habenula between the dorsal and medial surfaces of the thalamus.
→(視床髄条は視床ヒモの下にある細長く稠密な線維束。視床髄条は後方では手綱に移行し、前有孔質や嗅三角などから起こって内側および外側手綱核に終わる線維から成る(嗅手綱路)。)
- 858_33【Third ventricle第三脳室 Ventriculus tertius】 Diencephalic part of the cerebral ventricular system. It extends from the lamina terminalis to the cerebral aqueduct.
→(第三脳室は左右の間脳の間にある背腹方向にスリット状を示す腔である。前壁は終板と前交連によってつくられる。前上部には室間孔が開口し、左右の側脳室と交通し、後方は中脳水道と連絡する。後壁は松果体に入り込む松果体陥凹がみられ、下壁は視床下部によってつくられ、視交叉陥凹、漏斗陥凹がみられる。外側壁を形成している視床と視床下部の境には視床下溝が走る。なお、脳室の前上方部に第三脳室終脳部とよばれる部分がある。)