目次骨格系関節系筋肉系消化器系呼吸器系胸郭泌尿器系生殖器系腹腔と骨盤腔内分泌腺心脈管系リンパ系神経系感覚器外皮

Female external genitalia(女性の外生殖器)Organa genitalia feminina externa じょせいのがいせいしょくき Feneis: 204_24

[A09_2_00_001] →(女の外生殖器には陰唇と陰核などがある。)

Pudendum; Vulva(女性の外陰部;陰門)Pudenum femininum; Vulva じょせいののがいいんぶ;いんもん Feneis: 204_25

[A09_2_01_001] →(女の外陰部は尿道と腟とが外部に開く開口の周囲で恥丘、大陰唇、小陰唇、腟前庭、陰核、前庭球、大前庭腺を含み、発生上主として尿生殖洞に由来する。大陰唇は男の陰嚢に相当し、皮下に脂肪を多く含み、上方は恥丘につながる。大陰唇間の裂隙を陰裂といい、左右の大陰唇は前陰唇交連、後陰唇交連により前後で合する。小陰唇は大陰唇の内側にあり、後方で左右が連絡する部分に陰唇小帯というヒダをつくる。陰唇小帯と腟口後壁の間のくぼみを腟前庭窩という。左右の小陰唇でかこまれる部分が腟前庭である。腟前庭の左右で大陰唇の基部をなすのが前庭球で、男の尿道海綿体に相当すべく、前端で左右が合するとともに、陰核海綿体とも合する。前庭球の後端に接して大前庭腺(Bartholin腺)があり、えんどう豆大、導管は小陰唇と処女膜の間で腟前庭の下部に開く。小前庭腺ははいくつかの小粘液で、腟口付近に開く。小陰唇の前方端に陰核があり、男の陰茎に相当する。小陰唇は陰核の部分で前後二葉に分かれ、前葉は陰核包皮として陰核亀頭を包み、後葉は陰核小帯とよばれる。陰核は恥骨下枝に陰核脚として付着し、亀頭と脚の間が陰核体である。左右の陰核海綿体は不完全な陰核海綿体中隔により分離される。陰核筋膜が海綿体を全体として包む。)

Mons pubis(恥丘)Mons pubis ちきゅう Feneis: 204_26

[A09_2_01_002] →(恥丘は女性の恥骨結合の前面で、皮膚が丸くもりあがっているところである。皮下脂肪組織が良く発達しているためである。思春期以後、陰毛を生じる。)

Labium majus; Greater lip(大陰唇)Labium majus pudendi だいいんしん Feneis: 204_27

[A09_2_01_003] →(大陰唇は男性の陰嚢に相当する。その皮膚の正常も陰嚢に似て色が浅黒く、陰毛も生えているけれども、陰嚢と違って左右のものが正中で癒合せずに、分かれている。内面は粘膜様の皮膚の隆起。この左右の大陰唇の間の裂け目を陰裂という。左右の大陰唇と、その間の陰裂を総称して陰門という。)

Anterior commissure of labia majora; Anterior labial commissure(前陰唇交連)Commissura labiorum anterior ぜんいんしんこうれん Feneis: 204_28

[A09_2_01_004] →(左右大陰唇の前方での連結部。(Feneis))

Posterior commissure of labia majora; Posterior labial commissure(後陰唇交連)Commissura labiorum posterior こういんしんこうれん Feneis: 204_29

[A09_2_01_005] →(左右大陰唇の後方での連結部。(Feneis))

Pudendal cleft(陰裂)Rima pudendi いんれつ Feneis: 204_31

[A09_2_01_006] →(陰裂は左右の大陰唇間の裂目である。)

Labium minus; Lesser lip(小陰唇)Labium minus pudendi しょういんしん Feneis: 204_32

[A09_2_01_007] →(小陰唇は大陰唇の内側にある2つの皮膚とヒダである。皮膚は毛や脂肪を欠き平滑で、粘膜に似ている。陰毛はないが豊富な皮脂腺をもつ扁平なヒダ。成人では小陰唇は大陰唇で被われている。小児では、大陰唇の発達が悪いので、小陰唇の大部分は陰核とともに露出する。後方で左右が連絡する部分に陰唇小体というヒダをつくる。)

Frenulum of labia minora; Frenulum of pudendal labia(陰唇小帯)Frenulum labiorum pudendi いんしんしょうたい Feneis: 204_30

[A09_2_01_008] →(陰唇小帯は後陰唇交連の前方にある鋭角の皮膚のヒダ。小陰唇後端の左右連結部にあたる。)

Vestibule of vagina(腟前庭)Vestibulum vaginae ちつぜんてい Feneis: 206_01

[A09_2_01_011] →(腟前庭は、胎生期の尿生殖洞の名残である。左右の小陰唇の間にある裂隙で、ここに尿道・腟および大前庭腺の導管が開いている。尿生殖洞は尿直腸中隔の発達により直腸から分離した後の排泄腔の腹側部。男女両性の膀胱下部、男性の尿道前立腺部、女性胃の尿道と腟前庭を生じる。)

Vestibular fossa of vagina; Fossa of vaginal vestibule(腟前庭窩;舟状窩(腟前庭の))Fossa vestibuli vaginae; Fossa navicularis ちつぜんていか;しゅうじょうか(ちつぜんていの) Feneis: 206_02

[A09_2_01_012] →(陰唇小帯と小陰唇の間の場所。 (Feneis))

Bulb of vestibule(前庭球)Bulbus vestibuli ぜんていきゅう Feneis: 206_03

[A09_2_01_013] →( 前庭球は腟前庭の左右両側にある。男性の尿道海綿体および尿道球にあたるもので、女性では腟によって左右に分かれる。 左右の前庭球は前端で合して陰核亀頭をつくる。 前庭球は海綿体組織ででき、球海綿体筋 で被われる。球海綿体筋は会陰腱中心と前庭球後部から起こり、陰核海綿体に付き、膣口を括約する。 ★前庭球は性的興奮で勃起する。勃起し膨張すると、その後ろにある大前庭腺を圧迫して、その分泌物を腟前庭に排出させる。(解剖学講義))

Commissure of bulbs of vestibule(前庭球中間部;前庭球交連部)Commissura bulborum vestibuli ぜんていきゅうちゅうかんぶ;ぜんていきゅうこうれんぶ Feneis: 206_04

[A09_2_01_014]

Vaginal orifice; Vaginal opening(腟口)Ostium vaginae; Orificium vaginae ちつこう Feneis: 206_05

[A09_2_01_015] →(腟口すなわち腟の開口部は外尿道口の約1cm後方にあり、外尿道口より大きい。大前庭腺の導管は腟口のすぐ外側で、小陰唇との間に開いている。)

Lesser vesibular glands; Skene's glands; Gland of Skene(小前庭腺)Glandulae vestibulares minores しょうぜんていせん Feneis: 206_07

[A09_2_01_017] →(尿道近傍にある少数の管状粘膜腺。(Feneis))

Greater vestibular gland; Bartholin's gland(大前庭腺;バルトリン腺)Glandula vestibularis major だいぜんていせんBartholin's gland; Duverney's gland; Giedemann's gland Feneis: 206_06

[A09_2_01_016] →(バルトリン腺とも呼ばれる。大前庭線は男性の尿道球腺にあたるエンドウ豆大の球状の腺で、腟口の左右両側の深部で浅会陰隙にある。大前庭腺は無色ないし薄い乳白色の粘稠な分泌物を分泌する。分泌は性的興奮によって促進され腟前庭を潤す。バルトリン家はデンマークで三代続いた医学者の家系である。この腺に名をのこすのは孫のKaspar Baritolin II (1655-1738)で、1677年に記載された。このほかにバルトリン管(舌下線管Bartholin's duct: 1685年)にもその名がある。)

Clitoris(陰核)Clitoris いんかく Feneis: 206_08

[A09_2_02_001] →(陰核は男性の陰茎に相当するものであるが、腟前庭の前方にあたる絶頂部に位置しており、陰茎に似た構造を示す。小陰唇の前端にあり、尿道および尿道海綿体を欠く痕跡的陰茎に相当。陰核は「ミニ・ペニス」といえるが、この小さな器官(特に陰核亀頭と陰核小体)に男のペニスに劣らないほど多量の知覚神経が分布している。陰核が機械的刺激を受けることによって、いかに豊富な信号を脳に送るかが想像できるであろう。陰核と陰茎は同様に海綿体組織(陰核海綿体)をもつので、性的興奮で充血によって膨張して固くなり、勃起する。実際、組織学の切片標本で陰核の神経を見ると、上皮直下の多数の自由終末のほか、固有層には陰部神経小体という特殊な触・圧覚受容器があり、陰核海綿体の薄膜の上面にはファーター・パチニ小体(振動感覚の受容装置)がたくさんに配備されている。)

Crus of clitoris(陰核脚)Crus clitoridis いんかくきゃく Feneis: 206_09

[A09_2_02_002] →(陰核脚は陰核海綿体の近位側が左右両側に分かれたところで、恥骨下枝についている。陰核脚は坐骨海綿体筋で被われている。)

Body of clitoris(陰核体)Corpus clitoridis いんかくたい Feneis: 206_10

[A09_2_02_003] →(陰核体は左右1対の陰核海綿体が結合性の陰核筋膜で包まれてできる。陰核は陰茎と異なって尿道で貫かれていないので、陰核対には尿道海綿体もない。陰核対には恥骨結合から起こる陰核提靱帯がつく。)

Glans of clitoris(陰核亀頭)Glans clitoridis♀ いんかくきとう Feneis: 206_11

[A09_2_02_004] →(陰核亀頭は前庭球と関連している陰核の尖端。部分的に包皮で被われる。)

Frenulum of clitoris(陰核小帯)Frenulum clitoridis いんかくしょうたい Feneis: 204_34

[A09_2_01_010] →(小陰唇から陰核の下面へと走る二重のヒダ。(Feneis))

Prepuce of clitoris(陰核包皮)Preputium clitoridis いんかくほうひ Feneis: 204_33

[A09_2_01_009] →(小陰唇は陰核の部分で前後2葉に分かれ、前葉は陰核包皮として陰核亀頭を包む。)

Corpus cavernosum of clitoris(陰核海綿体;[左・右]陰核海綿体)Corpus cavernosum clitoridis いんかくかいめんたい;[さ・う]いんかくかいめんたい Feneis: 206_12

[A09_2_02_005] →(陰核海綿体は左右の海綿体で、陰核体をつくる。)

Septum of corpora cavernosa; Septum of corpora cavernosa clitoris(陰核海綿体中隔)Septum corporum cavernosorum いんかくかいめんたいちゅうかく Feneis: 206_13

[A09_2_02_006]

Fascia of clitoridis; Fascia of clitoris(陰核筋膜)Fascia clitoridis いんかくきんまく Feneis: 206_14

[A09_2_02_007]

Suspensory ligament of clitoris♀(陰核提靱帯)Ligamentum suspensorium clitoridis♀ いんかくていじんたい Feneis: 206_15

[A04_5_02_019] →(浅腹筋膜の正中下端部が靱帯化したもので、陰茎(陰核)ワナ靱帯の深部にあり、恥骨結合前面からおこり、陰茎(陰核)海綿体の基部背面につく。女性では著しく弱い。)

Fundiform ligament of clitoris♀(陰核ワナ靱帯)Ligamentum fundiforme clitoridis♀ いんかくわなじんたい Feneis: 206_16

[A04_5_02_023]

Female urethra(女性の尿道)Urethra feminina じょせいのにょうどう Feneis: 206_17

[A08_4_01_001] →(女の尿道は長さが約3.8cmであり、膀胱頚から腟前庭における陰核の下方約2.5cnの部位にある外尿道口にまで至る構造となっている。女性尿道は尿道括約筋を貫き、腟のすぐ前方に位置を占める。)

Internal urethral orifice; Internal urinary meatus(内尿道口(女性の))Ostium urethrae internum ないにょうどうこう Feneis: 206_18

[A08_3_01_028] →(内尿道口は膀胱三角の前尖端で尿道が始まるところ。)

Filling internal urethral orifice(充填内尿道口)Ostium urethrae internum accipiens じゅうてんないにょうどうこう Feneis: 206_19

[A09_2_03_001]

Voiding internal urethral orifice(排尿時内尿道口)Ostium urethrae internum evacuans はいにょうじないにょうどうこう Feneis: 206_20

[A09_2_03_002]

Intramural part of urethra♀(壁内部(尿道の))Pars intramuralis urethrae♀ へきないぶ(にょうどうの) Feneis: 206_21

[A09_2_03_003]

External urethral orifice; External urinary meatus; External urethral opening(外尿道口(女性尿道の))Ostium urethrae externum; Orificium urethrae externum がいにょうどうこう Feneis: 206_23

[A09_2_03_005] →(陰核2~3cm下方に位置する。(Feneis))

External urethral sphincter; External urethral sphincter of female; Guthrie's muscle♀(外尿道括約筋)Musculus sphincter urethrae externus♀ がいにょうどうかつやくきんGuthrie's muscle Feneis: 206_24

[A09_2_03_006] →(尿道括約筋は深会陰横筋から概念的に区分される尿道膜を環状に取り巻く筋線維束である。尿道の前方で会陰膜からの表層線維束は反対側からの線維と織り合い、尿道の後方で会陰へ放散している。深層線維束は内陰部血管のまわりの結合組織から起こり、尿道の膜性部を取り囲む筋性の輪を形成している。一般の形態的および機能的特徴に基づいて、深会陰横筋と尿道括約筋はともに尿道収縮筋とみなされる。男性では尿道括約筋の骨格筋線維は深会陰横筋の赤筋線維より通常やや明調ではるかに薄いが、前立腺に入り込む。一方、女性では押送する線維は腟により尿道後方でさえぎられており、その壁もまた尿道括約筋から放散する線維、すなわちいわゆる腟括約筋(尿道腟括約筋)を受けている。経産婦では、深会陰横筋の大部分が結合組織線維束によりとって代わる。平滑筋線維束は深会陰横筋と尿道括約筋の両方に埋もれているので、尿道や前立腺や腟などの平滑筋組織と明確に区別できない。深会陰横筋と尿道括約筋は尿道の前面で互いに区別されない。両筋は尿道筋壁から深会陰横筋を被う結合組織へ、女性では外側に、男性では背側に放散する平滑筋束により尿道から隔離されている。)

Muscular layer of urethra(筋層(尿道の))Tunica muscularis urethrae きんそう(にょうどうの) Feneis: 206_25

[A09_2_03_007]

Circular layer; Circular muscle layer of urethra(輪筋層;輪層(尿道の))Stratum circulare tunicae muscularis urethrae りんきんそう;りんそう(にょうどうの) Feneis: 206_26

[A09_2_03_008]

Internal urethral sphincter(内尿道括約筋)Sphincter urethrae internus ないにょうどうかつやくきん Feneis: 206_27

[A09_2_03_009]

Longitudinal muscle layer of urethra(縦筋層(尿道の))Stratum longitudinale tunicae muscularis urethrae じゅうきんそう(にょうどうの) Feneis: 206_28

[A09_2_03_010]

Spongy layer of urethra(海綿層(尿道の))Tunica spongiosa urethrae かいめんそう(にょうどうの) Feneis: 206_29

[A09_2_03_011]

Urethral mucosa; Mucous membrane of urethra(粘膜(尿道の))Tunica mucosa urethrae ねんまく(にょうどうの) Feneis: 206_30

[A09_2_03_012] →(粘膜とは、体内の器官を被う面のうちで、体の外表につながるような面に対して与えられる名称である。そのような粘膜は、上皮epitheliumとこれを直下で支える結合組織(固有層と称する)との2つの基本要素からなる。固有層を作る結合組織の中には、ときに平滑筋層が存在するが、そのさいにはこの平滑筋層のことを粘膜筋板とよぶ。粘膜が表面に粘液を分泌する場合としない場合とがある。)

Urethral glands of female; Skene's gland(尿道腺;尿道傍腺;スキーン腺(女性の))Glandulae urethrales にょうどうせん;にょうどうぼうせん(じょせいの) Feneis: 206_31

[A09_2_03_013] →(女性の尿道腺を尿道傍腺とかスキーン腺Skene's glansともよぶ。尿道壁にある多数の粘液腺。スキーンSkene, Alexander Johnston Chaalmers (1838-1900)スキーン腺(女性の尿道口付近の尿道粘膜にある管状腺)を記述("Zwei Reihen physiologischer Versuche", Arch. Anat. Physiol. Wiss. Med., 1852, 82-100)。)

Urethral lacunae(尿道凹窩;モルガニ凹窩)Lacunae urethrales にょうどうおうかMorgagni, Lacunae of Feneis: 206_32

[A09_2_03_014] →(尿道海綿体部の粘膜中にある多くの小さな陥凹。その中に尿道腺の導管が開いている。)

Para-urethral ducts(尿道傍管;傍尿道管)Ductus paraurethrales にょうどうぼうかん;ぼうにょうどうかんSkene's tubules Feneis: 206_33

[A09_2_03_015] →(傍尿道管はスキーン腺管とも呼ばれる。スキーン腺管は尿道の両側に平行に走る管状腺で、外尿道口の両側に開口する長さ約1~2cmの管状の腺で、男性の前立腺にあたる。Skene, Alexander Johnston Chaalmers(1838-1900):アメリカの産婦人科医 スキーン腺(女性の尿道口付近の尿道粘膜にある管状腺)を記述("Zwei Reihen physiologischer Versuche", Arch. Anat. Physiol. Wiss. Med., 1852, 82-100)。)

Urethral crest(尿道稜)Crista urethralis にょうどうりょう Feneis: 206_22

[A09_2_03_004] →(尿道稜は尿道後壁の縦走ヒダで、強く発達。(Feneis))

最終更新日: 19/10/13

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