目次骨格系関節系筋肉系消化器系呼吸器系胸郭泌尿器系生殖器系腹腔と骨盤腔内分泌腺心脈管系リンパ系神経系感覚器外皮

Joints; Articular system(関節系;連結)Juncturae; Systema articulare かんせつけい;れんけつ Feneis: 074_01

[A03_1_00_000] →(これまでの解剖学用語では連結、関節系(Juncturae; Systema articulare)に相当するのものを靱帯学(Syndesmolgia)、関節学(Arthrologia)とよんでいる。骨は結合織の特殊なものであって、線維性結合組織(またはその原型の間葉組織)から、多くの軟骨性の原基を経て、一部は直接に、形成される。いずれにせよ、完成された骨格では、その表面を骨格膜ともいうべき膜状のつよい線維性結合が連続的に被っていて、骨の表面では骨膜、軟骨の表面では軟骨膜、関節の表面では関節包をつくる。骨の連結部では、骨の間にも結合組織性の構造がいろいろな形で残りうる。すなわち、強い結合組織であったり、軟骨であったりする。また骨間組織が消失して関節腔となることもある。このような介在組織の種類と状態によって、骨の連結の可動性は大きく作用され、以前はそれに従って骨の連結を不動関節(結合)Synarthrosis(軟骨結合、靱帯結合、縫合を含む)と可動関節(分離連結)Diarthrosis(関節腔を有する関節)に分け、線維軟骨結合を両者の中間的なものと考えて半関節Amphiarthrosisと呼んでいた。)

Cranial syndesmoses(頭蓋の靱帯結合)Syndesmoses cranii とうがいのじんたいけつごう Feneis: 074_04

[A03_1_01_001] →(頭蓋の靱帯結合は舌骨の連結で舌骨と頭蓋底との連結は側頭骨の茎状突起から起こって舌骨小角に着く茎突舌骨靱帯による。茎突舌骨靱帯は舌骨体上半をつくる第二鰓弓軟骨の位置に生じたもので、小角はそのなかで舌骨に近く生じた一種の種子骨ともみなされる。小角と舌骨体の間はしばしば小さい関節腔を有し、可動性に連結するが、やがて、骨結合となる。大角と舌骨体は始めは軟骨結合で、後で骨化する。頭蓋の小靱帯は頭蓋の各部を結ぶ小さい靱帯として、蝶形骨翼状突起外側板の翼棘突起と大翼の蝶形骨棘を結ぶ翼突棘靱帯、蝶形骨の前・中・後床突起を結ぶもの、舌下神経管内、頚静脈孔内で孔内突起管を結ぶものなど、若干の小靱帯がある。)

Pterygospinous ligament(翼突棘靱帯)Ligamentum pterygospinale よくとつきょくじんたい Feneis: 074_05

[A03_1_01_002] →(翼突棘靱帯は蝶形骨翼状突起の外側板と蝶形骨棘を結ぶ線維索である。しばしば骨化して翼突棘板を形成して、蝶形骨との間に翼突棘孔をつくり、ここを内側翼突筋神経が通過する。)

Stylohyoid ligament(茎突舌骨靱帯)Ligamentum stylohyoideum けいとつぜつこつじんたい Feneis: 074_06

[A03_1_01_003] →(茎突舌骨靱帯は舌骨体上半をつくる第二鰓弓軟骨の位置に生じたもので、小角はそのなかで舌骨に近く生じた一種の種子骨ともみなされる。小角と舌骨体の間はしばしば小さい関節腔を有し、可動性に連結するが、やがて、骨結合となる。大角と舌骨体は始めは軟骨結合で、後で骨化する。)

Cranial sutures; Suture of skull bones(頭蓋の縫合;頭蓋骨の縫合;頭蓋縫合)Suturae cranii とうがいのほうごう;ずがいのほうごう;とうがいこつのほうごう Feneis: 074_07

[A03_1_02_001] →(頭蓋は多数の頭蓋骨が接合して構成されているが、その場合、二つの骨が狭い間隙をはさんで対向し、その間に極めて少量の結合組織が介在して連結している。この連結形式を縫合という。連血縁の形態は三つに分類される。(1)鋸状縫合:連結縁が互いに咬み合い、縫合線が複雑に屈曲する。屈曲度は外面で強く、内面で軽い。(2)輪状縫合:連結する双方の骨縁が片刃のように削ぎ落とされ、互いに重なり合う。(3)平滑縫合:連結縁が直線上をなす。縫合の名称は、多くは連結される骨の名を併記するが、茎状や走行などから命名されることもある。)

Coronal suture(冠状縫合)Sutura coronalis かんじょうほうごう Feneis: 074_08

[A03_1_02_002] →(前頭鱗と頭頂骨前頭縁の間の鋸状縫合で、頭蓋冠の前部を横に冠状に走る。この縫合は蝶形骨大翼と前頭骨との間に横たわる蝶前頭縫合に合流する。)

Sagittal suture(矢状縫合)Sutura sagittalis しじょうほうごう Feneis: 074_09

[A03_1_02_003] →(矢状縫合は頭蓋冠正中線で左右の頭頂骨を結ぶ。)

Lambdoid suture(ラムダ状縫合;ラムダ縫合;人字縫合)Sutura lambdoidea らむだじょうほうごう;らむだほうごう;にんじほうごう Feneis: 074_10

[A03_1_02_004] →(後頭骨と左右頭頂骨の間の縫合。ギリシャ文字のラムダ(λ)の形から命名された。矢状縫合がぶつかる点をラムダlambdaといい、胎生期に小泉門があった場所である。(イラスト解剖学))

Occipitomastoid suture(後頭乳突縫合)Sutura occipitomastoidea こうとうにゅうとつほうごう Feneis: 074_11

[A03_1_02_005] →(後頭乳突縫合は後頭骨と側頭骨乳突部の間。)

Sphenofrontal suture(蝶前頭縫合;蝶骨前頭縫合)Sutura sphenofrontalis ちょうぜんとうほうごう Feneis: 074_12

[A03_1_02_006] →(蝶前頭縫合は頭蓋の外側面で、蝶形骨大翼と前頭骨の間を孔へゆるやかに登る縫合線。頭蓋内面では、前頭骨と蝶形骨小翼の間にある。)

Spheno-ethmoidal suture(蝶篩骨縫合;蝶骨篩骨縫合)Sutura sphenoethmoidalis ちょうしこつほうごう Feneis: 074_13

[A03_1_02_007] →(蝶篩骨縫合は蝶形骨体と篩骨の間の、蝶形骨隆起の前方にある短い縫合。)

Sphenosquamosal suture(蝶鱗縫合;蝶骨鱗縫合)Sutura sphenosquamosa ちょうりんほうごう Feneis: 074_14

[A03_1_02_008] →(蝶鱗縫合は側頭骨鱗部と蝶形骨大翼の間の縫合。)

Sphenoparietal suture(蝶頭頂縫合;蝶骨頭頂縫合)Sutura sphenoparietalis ちょうとうちょうほうごう Feneis: 074_15

[A03_1_02_009] →(蝶頭頂縫合は蝶形骨大翼と頭頂骨の間にある縫合。。)

Squamous suture(鱗状縫合)Sutura squamosa りんじょうほうごう Feneis: 074_16

[A03_1_02_010] →(鱗状縫合は縫合の形態上の分類としての名称と同一であるが、ここでは側頭骨鱗部と頭頂骨との縫合をさす。)

Parietomastoid suture(頭頂乳突縫合)Sutura parietomastoidea とうちょうにゅうとつほうごう Feneis: 074_18

[A03_1_02_011] →(頭頂乳突縫合は頭頂骨と乳様突起の間で、後方にある縫合。)

Squamomastoid suture; Petrosquamous suture(鱗乳突縫合;錐体鱗縫合)Sutura squamomastoidea; Sutura petrosquamosa りんにゅうとつほうごう Feneis: 074_19

[A03_1_02_012] →(鱗乳突縫合は側頭骨の鱗部と乳突部とが別個に発生したため生じたための縫合の一部が側頭骨外面で頭頂切痕から前下方に走る縫合線としてみられるものをいう。)

Frontonasal suture(前頭鼻骨縫合;鼻[骨]前頭縫合)Sutura frontonasalis; Sutura nasofrontalis ぜんとうびこつほうごう Feneis: 074_20

[A03_1_02_013] →(前頭鼻骨縫合は前頭骨と鼻骨の間の縫合。)

Fronto-ethmoidal suture(前頭篩骨縫合;篩骨前頭縫合)Sutura frontoethmoidalis ぜんとうしこつほうごう;しこつぜんとうほうごう Feneis: 074_21

[A03_1_02_014] →(前頭篩骨縫合は前頭骨と篩骨の間。)

Frontomaxillary suture(前頭上顎縫合)Sutura frontomaxillaris ぜんとうじょうがくほうごう Feneis: 074_22

[A03_1_02_015] →(前頭上顎縫合は前頭骨と上顎骨の間。)

Frontolacrimal suture(前頭涙骨縫合)Sutura frontolacrimalis ぜんとうるいこつほうごう Feneis: 074_23

[A03_1_02_016] →(前頭涙骨縫合は前頭骨と涙骨の間。)

Frontozygomatic suture(前頭頬骨縫合;頬骨前頭縫合)Sutura frontozygomatica; Sutura zygomaticofrontalis ぜんとうきょうこつほうせん;きょうこつぜんとうほうごう Feneis: 074_24

[A03_1_02_017] →(前頭頬骨縫合は前頭骨と頬骨の間。)

Zygomaticomaxillary suture(頬骨上顎縫合;頬骨上顎骨縫合)Sutura zygomaticomaxillaris きょうこつじょうがくほうごう Feneis: 074_25

[A03_1_02_018] →(頬骨上顎縫合は頬骨と上顎骨の間。)

Ethmoidomaxillary suture(篩骨上顎縫合)Sutura ethmoidomaxillaris しこつじょうがくほうごう Feneis: 074_26

[A03_1_02_019] →(篩骨上顎縫合は眼窩内で、篩骨眼窩板と上顎骨の間の縫合。)

Ethmoidolacrimal suture(篩骨涙骨縫合)Sutura ethmoidolacrimalis しこつるいこつほうごう Feneis: 074_27

[A03_1_02_020] →(篩骨と涙骨の間にあり眼窩の内側壁の縫合。)

Sphenovomerine suture(篩骨鋤骨縫合;蝶鋤骨縫合)Sutura sphenovomeralis ちょうじょこつほうごう Feneis: 074_28

[A03_1_02_021] →(連結鋤骨翼が蝶形骨吻につく夾合連結で、鼻中隔にある。)

Sphenozygomatic suture(蝶頬骨縫合;蝶骨頬骨縫合)Sutura sphenozygomatica ちょうきょうこつほうごう Feneis: 074_29

[A03_1_02_022] →(蝶頬骨縫合は蝶形骨大翼と頬骨の間にある眼窩外側壁の縫合。)

Sphenomaxillary suture(蝶上顎縫合)Sutura sphenomaxillaris ちょうじょうがくほうごう Feneis: 074_30

[A03_1_02_023] →(蝶上顎縫合は、翼状突起と口蓋骨の外側の上顎骨との間にときにみられる縫合。)

Temporozygomatic suture(側頭頬骨縫合;頬骨側頭縫合)Sutura temporozygomatica; Sutura zygomaticotemporalis そくとうきょうこつほうごう;きょうこつそくとうほうごう Feneis: 074_31

[A03_1_02_024] →(側頭頬骨縫合は側頭骨頬骨突起と頬骨弓の外側の頬骨との間の縫合。)

Internasal suture(鼻骨間縫合)Sutura internasalis びこつかんほうごう Feneis: 074_32

[A03_1_02_025] →(鼻骨間縫合は左右の鼻骨の間の縫合。)

Nasomaxillary suture(鼻骨上顎縫合)Sutura nasomaxillaris びこつじょうがくほうごう Feneis: 074_33

[A03_1_02_026] →(鼻骨上顎縫合は鼻骨と上顎骨前頭突起の間の縫合。)

Lacrimomaxillary suture(涙骨上顎縫合)Sutura lacrimomaxillaris るいこつじょうがくほうごう Feneis: 074_34

[A03_1_02_027] →(涙骨上顎縫合は涙骨の前縁と上顎骨の間にある縫合。)

Lacrimoconchal suture(涙骨甲介縫合;涙骨鼻介縫合)Sutura lacrimoconchalis るいこつこうかいほうごう;るいこつびかいほうごう Feneis: 074_35

[A03_1_02_028] →(涙骨甲介縫合は涙骨と下鼻甲介との間にある鼻腔内部の縫合。)

Intermaxillary suture(上顎間縫合)Sutura intermaxillaris じょうがくかんほうごう Feneis: 074_36

[A03_1_02_029] →(上顎間縫合は頭面正中線において左右の上顎骨の間。)

Palatomaxillary suture(口蓋上顎縫合)Sutura palatomaxillaris こうがいじょうがくほうごう Feneis: 074_37

[A03_1_02_030] →(口蓋上顎縫合は口蓋骨垂直板と上顎体鼻腔面との平面間の縫合である。)

Palato-ethmoidal suture(口蓋篩骨縫合)Sutura palatoethmoidalis こうがいしこつほうごう Feneis: 074_38

[A03_1_02_031] →(口蓋篩骨縫合は口蓋骨と篩骨稜の間で眼窩および鼻腔外側壁の後部にある縫合。)

Median palatine suture(正中口蓋縫合)Sutura palatina mediana せいちゅうこうがいほうごう Feneis: 074_39

[A03_1_02_032] →(正中口蓋縫合は骨口蓋の左右半部の間の縫合で、鼻腔面に鼻稜をつくる。)

Transverse palatine suture(横口蓋縫合)Sutura palatina transversa おうこうがいほうごう Feneis: 074_40

[A03_1_02_033] →(横口蓋縫合は骨口蓋の後部を横走し、上顎骨がつくる部と口蓋骨がつくる部との間の縫合。)

Dento-alveolar syndesmosis; Gomphosis(歯歯槽関節;釘植)Syndesmosis dentoalveolaris; Gomphosis ししそうかんせつ;ていしょく Feneis: 076_01

[A03_1_03_001] →(円錐状の歯根が歯槽にはまり込むもので、両者の間には微量の結合組織線維があって、両者を結合させている。)

Periodontium; Periodontal membrane(歯周組織;歯根膜)Periodontium ししゅうそしき;しこんまく Feneis:

[A03_1_03_002] →(歯を顎骨に支持する組織で、セメント質、歯根膜、歯槽骨、歯肉を総括して歯周組織という。歯根が顎骨に挿入されている穴を歯槽といい、顎骨の中で歯槽の壁をなす骨質をとくに歯槽骨という。歯槽骨とセメント質との歯には歯根膜とよばれる強靱な密線維性結合組織が存在し、歯根膜を構成するSharpy線維が、一方では歯槽骨に埋入され、他方ではセメント質に埋入されることによって歯が固定されている。歯槽縁付近をおおう口腔粘膜をとくに歯肉といい、歯肉の上皮中歯肉の自由面をおおう部分を外縁上皮、歯頚部エナメル質の表面をおおう部分を内縁上皮という。歯肉は粘膜下組織をかき、粘膜固有層が直接顎骨と結合するほか、固有層の線維の一部は歯頚部のセメント質に付着し、その下方では歯槽縁で歯根膜に移行している。)

Gingiva(歯肉)Gingiva しにく Feneis:

[A03_1_03_003] →(歯肉は口腔粘膜でおおわれたち密な線維組織で、上顎および下顎の歯突起を包み、歯頚部を取り巻いて、固く骨膜と癒着している。頬または口唇と歯肉の間の移行帯ではこれに対し、この結びつきはゆるく、ここでは炎症過程によって粘膜がもり上がることがある(このときにはしばしば鼻唇溝やオトガイ唇溝が消失する)。外縁上皮は歯槽突起の外面の粘膜上皮であって、厚みがあり高い乳頭突起でもって粘膜結合組織としっかり咬み合っており、ところどころで角化がみられることがある。内縁上皮は歯槽の上縁を越えて、歯頚に達し歯根膜を上から被っている。)

Gum; Gingiva(保護歯周組織;歯肉)Periodontium protectoris ほごししゅうそしき;しにく Feneis: 138_44

[A03_1_03_004] →(歯肉は上顎および下顎の歯槽突起は口腔粘膜で被われており、その結合組織は固く骨膜と癒着している。頬または口唇と歯肉の間の移行帯ではこれに対し、この結びつきはゆるく、ここでは炎症過程によって粘膜がもり上がることがある(このときにはしばしば鼻唇溝やオトガイ唇溝が消失する)。外縁上皮は歯槽突起の外面の粘膜上皮であって、厚みがあり高い乳頭突起でもって粘膜結合組織としっかり咬み合っており、ところどころで角化がみられることがある。内縁上皮は歯槽の上縁を越えて、歯頚に達し歯根膜を上から被っている。)

Inserting periodontium(付着歯周組織)Periodontium insertionis ふちゃくししゅうそしき Feneis: 138_45

[A03_1_03_005] →(歯に触れる歯根膜部分。内縁上皮と歯周靱帯からなる。)

Desmodentium; Periodontal fibre; Periodontal fiber(歯根膜[狭義の])Desmodontium しこんまく[きょうぎの] Feneis: 138_46

[A03_1_03_006] →(セメント質に固着し、一部は歯肉に、一部は歯槽壁につくすべての結合組織線維。血管と神経を伴う。)

Cement; Cementum(セメント質)Cementum せめんとしつ Feneis:

[A03_1_03_007] →(セメント質は細胞に乏しい叢状の骨質であって、その膠原線維には歯根膜の線維(シャーピー線維Sharpey's fiber)が係留して、ともに歯槽壁とゾウゲ質とを結びつける。)

Dental alveoli; Alveolar bone(歯槽)Alveoli dentales しそう Feneis: 138_47

[A03_1_03_008] →(歯槽の骨壁。)

Cranial synchondroses(頭蓋の軟骨結合)Synchondroses cranii とうがいのなんこつけつごう;ずがいのなんこつけつごつ Feneis: 076_03

[A03_1_05_001] →(頭蓋の軟骨結合は骨化が進行するとともに、その大部分は消失する。頭蓋底の骨の間に軟骨性の原始頭蓋にあった軟骨が残ったものをいう。)

Spheno-occipital synchondrosis(蝶後頭軟骨結合;蝶骨後頭軟骨結合)Synchondrosis sphenooccipitalis ちょうこうとうなんこつけつごう;ちょうこつこうとうなんこつけつごう Feneis: 076_04

[A03_1_05_002] →(蝶後頭軟骨結合は蝶形骨体と後頭骨底部の軟骨結合で、思春期後に骨化するので法医学上重要である。誤って蝶後頭縫合と呼ばれている。)

Sphenopetrosal synchondrosis(蝶錐体軟骨結合)Synchondrosis sphenopetrosa ちょうすいたいなんこつけつごう Feneis: 076_05

[A03_1_05_003] →(蝶錐体軟骨結合は蝶錐体裂を閉ざす。)

Petro-occipital synchondrosis(錐体後頭軟骨結合)Synchondrosis petrooccipitalis すいたいこうとうなんこつけつごう Feneis: 076_06

[A03_1_05_004] →(錐体後頭軟骨結合は錐体後頭裂を閉ざす。)

Intra-occipital synchondroses(後頭内軟骨結合)Synchondroses intraoccipitalis こうとうないなんこつけつごう Feneis:

[A03_1_05_005]

Posterior intra-occipital synchondrosis(後後頭内軟骨結合)Synchondrosis intraoccipitalis posterior こうこうとうないなんこつけつごう Feneis: 076_07

[A03_1_05_006] →(外側部と後頭鱗の間に後後頭内軟骨結合がある。生後1~2年でたいては閉ざす。)

Anterior intra-occipital synchondrosis(前後頭内軟骨結合)Synchondrosis intraoccipitalis anterior ぜんこうとうないなんこつけつごう Feneis: 076_08

[A03_1_05_007] →(乳児には後頭骨の底部と外側部の間に前後頭内軟骨結合がある。)

Spheno-ethmoidal synchondrosis(蝶篩骨軟骨結合)Synchondrosis sphenoethmoidalis ちょうしこつなんこつけつごう Feneis: 076_09

[A03_1_05_008] →(蝶形骨甲介は鼻殻の後部の骨化、すなわち本来篩骨の一部であるが、篩骨尾骨化は鼻嚢軟骨のいろいろの部分からはじまり、それらの結合はかなりおそく、思春期頃まで篩板と蝶形骨の間に蝶篩骨軟骨結合を残す。)

Cranial synovial joints(頭蓋の関節;頭蓋の滑膜性の連結)Articulationes cranii とうがいのかんせつ;とうがいのかつまくせいのれんけつ Feneis: 076_10

[A03_1_06_001] →(頭部にみられる滑膜性関節で、側頭下顎関節(=顎関節)と環椎後頭関節のことをいう。)

Temporomandibular joint(顎関節)Articulatio temporomandibularis; Articulus mandibularis がくかんせつ Feneis: 076_11

[A03_1_07_001] →(下顎骨と側頭骨の間の関節で、関節頭である下顎骨は左右に長い楕円体状で前後に短いのに対し、関節窩は側頭骨の下顎窩から関節結節の下にいたる面で前後に長い。両者の間には関節円板が介在し、その下面はとくに深くくぼみ、関節頭と関節窩の不適合を調節している。関節包はゆるく、内面は関節円板に固くついている。関係する靱帯は次の三つである。(1)外側靱帯:関節包の外側面を補強する。側頭骨頬骨突起からおこり下顎径につく。(2)蝶下顎靱帯:関節包の内側にあり、蝶形骨棘からおこって下顎小舌につく。関節包とは密着しておらず、その間に下歯槽動脈・静脈・神経が介在する。(3)茎突下顎靱帯:関節の後方にあり、茎状突起からおこり、下顎角後縁の内面につく。この靱帯は、頚筋膜が局部的に肥厚したもので、耳下腺と顎下腺を隔てている。顎関節は縫合(咀嚼)運動をを行うが、それは(1)下顎の上下運動、(2)前後運動、(3)左右運動に大別される。主として(1)は関節円板と下顎頭の間で、(2)は側頭骨関節結節と関節円板の間でそれぞれ行われ、(2)の運動が左右の関節で交互になされると、(3)が行われることになる。これらの運動が組み合わせて行われること、運動には関節円板の胃道が伴い、単なる蝶番運動ではないこと、また左右の関節が協同して働くことなどが顎関節の特徴である。)

Articular disc of temporomandibular joint(関節円板(顎関節の))Discus articularis temporomandibularis; Discus articulationis temporomandibularis かんせつえんばん(がくかんせつの) Feneis: 076_12

[A03_1_07_002] →(関節円板は下顎頭のための可動性関節臼の役割を果たしている。この関節円板は前部では散在性の軟骨細胞を含む線維軟骨から成っている。その後部は2層性を示す。下顎窩の後壁に固着する上層は弾性線維を含む粗線線維性結合組織から成るが、下顎頭の後壁に付着している下層は非常に丈夫な密線線維結合組織からなるが、下顎頭の後壁に付着している下層は非常に丈夫な密線線維結合組織からなっている。前方で関節円板は関節包ならびに外側翼突筋と強固に結びついている。一般的には関節円板または関節半月は膠原線維の多い線維軟骨性の結合組織から成っている。円板は関節腔を完全に、半月はそれを不完全に分けている。円板および半月は誘導機能をもち、関節面の接触を良くし、場合によっては、顎関節または胸鎖関節などに見られるように、完全に分かれた2つの関節腔をつくりだすことさえある。このような関節円板は疾患時に、あるいは摘出されても新生が起こりうる。)

Lateral ligament of temporomandibular joint(外側靱帯(顎関節の);側頭下顎靱帯)Ligamentum laterale; Ligamentum temporomandibulare がいそくじんたい(がくかんせつの);そくとうかがくじんたい Feneis: 076_13

[A03_1_07_003] →(外側面は側頭骨の頬骨突起から起こる線維で強められ、これを外側靱帯という。)

Medial ligament of temporomandibular joint(内側靱帯(顎関節の))Ligamentum mediale (Articulatio temporomandibularis) ないそくじんたい(がくかんせつの) Feneis: 076_14

[A03_1_07_004] →(関節包の内側壁の補強。)

Superior synovial membrane of temporomandibular joint(上滑膜(顎関節の))Membrana synovialis superior articulationis temporomandibularis じょうかつまく(がくかんえつの) Feneis: 076_15

[A03_1_07_005] →(上関節窩の滑膜性の内張り。)

Inferior synovial membrane of temporomandibular joint(下滑膜(顎関節の))Membrana synovialis inferior articulationis temporomandibularis かかつまく(がくかんせつの) Feneis: 076_16

[A03_1_07_006] →(下関節窩の滑膜性の内張り。)

Sphenomandibular ligament(蝶下顎靱帯;蝶骨下顎靱帯;蝶顎靱帯)Ligamentum sphenomandibulare ちょうかがくじんたい Feneis: 076_17

[A03_1_07_007] →(蝶下顎靱帯は蝶形骨棘から錐体鼓室裂にかけて起こり、前下方に走り、下顎小舌につくとともに顎舌骨筋神経溝の上をまたいで張る。上部は内側・外側翼突筋間にある結合組織といっしょになっている。関節包との間は顎動・静脈、中硬膜動・静脈で、下顎枝内面との間は下歯槽神経、下歯槽動・静脈などで隔てられている。)

Stylomandibular ligament(茎突下顎靱帯)Ligamentum stylomandibulare けいとつかがくじんたい Feneis: 076_18

[A03_1_07_008] →(茎突下顎靱帯は茎状突起から前下方に向かい、下顎角後縁の内面に至る。)

Atlanto-occipital joint(環椎後頭関節)Articulatio atlantooccipitalis かんついこうとうかんせつ Feneis: 076_19

[A03_1_08_001] →(環椎後頭関節は環椎外側塊の上関節窩と後頭骨の後頭窩(大後頭孔の両側に位置する)との間の関節で、前者が関節窩となり、後者が関節頭をなす。左右の関節面の長軸を延長すると前方で交わること、環椎上関節窩は外縁が高まり、窩の面は上後内方を向き、逆に後頭窩の面は下前外方をむくことなどを考えると、両側の関節面は楕円球面の一部に当たっているとみなされる。したがって全体として、両側の関節は1個の楕円関節として頭に対しいて2軸性に働き、矢状軸を中心とする側屈と横軸を中心とする後屈を行う。環椎後頭関節を補強する靱帯として、前環椎後頭膜と後環椎後頭膜があげられる。(1)前環椎後頭膜:環椎前弓と大後頭孔前縁の間に張る。弾力線維を含む。(2)後環椎後頭膜:環椎後頭弓と大後頭孔後縁の間に張り、弾力線維に富む。外側端に椎骨動脈と第1頚神経を通す孔を残す。この膜は黄色靱帯のつづきとみなされる。)

Anterior atlanto-occipital membrane(前環椎後頭膜)Membrana atlantooccipitalis anterior; Membrana atlantooccipitalis ventralis ぜんかんついこうとうまく Feneis: 076_20

[A03_1_08_002] →(前環椎後頭膜は環椎の前弓と大後頭孔の前縁との間に張り、外側は環椎後頭関節の関節包に達する。弾性線維を含み、中部は前縦靱帯の線維が加わるために特に厚い。この膜のつづきにあたるものが環椎前弓と軸椎の椎体前面との間にあり、前環軸膜(JNA)と呼ばれることがある。)

Anterior atlanto-occipital ligament(前環椎後頭靱帯)Ligamentum atlantooccipitale anterius ぜんかんついこうとうじんたい Feneis: 076_21

[A03_1_08_003] →(前環椎後頭靱帯は環椎後頭膜の補強束で前結節からでる。)

Posterior atlanto-occipital membrane(後環椎後頭膜)Membrana atlantooccipitalis posterior; Membrana atlantooccipitalis dorsalis こうかんついこうとうまく Feneis: 076_22

[A03_1_08_004] →(後環椎後頭膜は黄色靱帯のつづきとみなされるもので、環椎後弓と大後頭孔後縁の間に張り、弾性線維に富む。その外側端の環椎後頭関節包に近い所で、椎骨動脈および第1頚神経を通す孔を環椎後弓との間につくる。同じく黄色靱帯のつづきで環椎後頭弓との間にある部は、後環軸膜(JNA)の名もある。)

Lateral atlanto-occipital ligament(外側環椎後頭靱帯)Ligamentum atlantooccipitale laterale がいそくかんついこうとうじんたい Feneis: 076_23

[A03_1_08_005] →(外側環椎後頭靱帯は環椎後頭関節の関節包の外側面を補強し、後頭骨と環椎横突起を結ぶ。)

最終更新日:19/10/13

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