目次骨格系関節系筋肉系消化器系呼吸器系胸郭泌尿器系生殖器系腹腔と骨盤腔内分泌腺心脈管系リンパ系神経系感覚器外皮

Autonomic division of nervous system; Autonomic part of peripheral nervous system; ANS(自律神経系;自律部門;末梢神経系の自律部分)Divisio autonomica; Pars autonomica systematis nervosi peripherici じりつしんけいけい;じりつぶもん;まっしょうしんけいけいのじりつしんけいけい Feneis: 426_01

[A14_3_00_001] →(心臓、平滑筋、腺など随意的調節の不可能な身体部分の神経支配に関与するものが自律神経系である。自律神経系は中枢神経系と末梢神経系との両方の中に分布している。交感性と副交感性という2つの自律神経系の種類が大別さえるが、これらのいずれの種類も求心性および遠心性神経線維を含んでいる。自律神経系の内の交感性のものは、身体を危急事態にそなえるために適した状態にする動きを示す。すなわち、交感神経の緊張は心拍数増加、末梢血管収縮による血圧の上昇などを来す。その結果、血流の身体内の配分に変化が起き、皮膚や腸間領域の血流量が増加する。同時に交感神経緊張により腸間壁の蠕動運動は抑制され、括約筋の収縮が起こる。副交感性の自律神経部分の活動は身体のエネルギーを保存したり補充したりするのに役立つ。すなわち、心拍数は減じ、腸の蠕動や腺の活動が高まり、括約筋は弛緩する、といった状態が副交感神経の緊張の結果得られるのである。)

Sympathetic part of autonomic division of nervous system;(交感神経;交感神経部;交感神経系(神経系自律部門の))Pars sympathica divisionis autonomici systematis nervosi; Systema nervorum sympathicum こうかんしんけい;こうかんしんけいぶ;こうかんしんけいけい(しんけいけいじりつぶもんの) Feneis: 426_02

[A14_3_01_001] →(頭頚部・心臓・上肢には、頚部交感神経幹の神経節から線維が分布するが、とくに瞳孔や涙腺・唾液腺など頭頚部の臓器に線維を送るのは上頚神経節である。なお、下頚神経節は第7頚椎横突起の前に位置し、ときに胸神経節とと癒合して星状神経節とよばれる。(イラスト解剖学))

Sympathetic trunk(交感神経幹)Truncus sympathicus こうかんしんけいかん Feneis: 426_03

[A14_3_01_002] →(脊椎全長の両脇に1本ずつの交感神経幹(神経節のためのふくらみをそなえる)が存在している。同幹の頚部領域には3個、胸部領域には11~12小、腰部領域には5個、仙骨部領域(骨盤内)には4~5個の幹神経節がある。左右の交感神経幹は脊柱に近接しており、脊柱下端の所では1個の不対神経節につながる。(求心性神経線維) 内臓からの感覚を伝える有髄性の求心性神経線維は交感神経節を素通りして、白交通枝を介して脊髄神経内に入り、その脊髄神経節が所属する髄節の高さの後根神経節の中に含まれる神経細胞体に達する。同じ細胞体からの、中枢に向かう軸索がそののち脊髄に入り、脊髄内での内臓反射路の形成にあずかったり、あるいは脳の自律神経中枢にまで上行したりする。)

Ganglion of sympathetic trunk(幹神経節;交感神経幹神経節)Ganglia trunci sympathici かんしんけいせつ;こうかんしんけいかんしんけいせつ Feneis: 426_04

[A14_3_01_003] →(多くは多極性の小神経細胞よりなる。肉眼的にみえる肥厚をつくり、有髄の節前線維と無髄の節後線維の中継点。 (Feneis))

Interganglionic branches of sympathetic trunk(節間枝(交感神経幹の))Rami interganglionares trunci sympathici せつかんし(こうかんしんけいかんの) Feneis: 426_05

[A14_3_01_004] →(交感神経幹の節間枝は交感神経幹の隣接する神経節間を結ぶ節前・節後線維で、上位下位の神経節の連絡をしている。)

Rami communicantes of sympathetic trunk(交通枝(交感神経幹の))Rami communicantes (Truncus sympathicus) こうつうし Feneis: 426_06

[A14_3_01_005] →(交通枝は1つの神経から他の神経へ移っていく神経線維の束。本用語は脈管系での吻合枝という語に変わって神経系で用いられる。)

Grey ramus communicans; Gray ramus communicans(灰白交通枝)Ramus communicans griseus nervorum spinalium かいはくこうつうし Feneis: 426_07

[A14_3_01_006] →(灰白交通枝は交感神経幹と脊髄神経をむすび、無髄の節後線維を含むため灰白色にみえる。(Feneis))

White ramus communicans(白交通枝)Ramus communicans albus nervorum spinalium はくこうつうし Feneis: 426_08

[A14_3_01_007] →(白交通枝は脊髄神経と交感神経幹をむすび、有髄節前繊維のため白くみえる。(Feneis))

Intermediate ganglia(中間神経節)Ganglia intermedia ちゅうかんしんけいせつ Feneis: 426_09

[A14_3_01_008] →(中間神経節は通常の交感神経幹神経節以外に小型の交感神経節が節間枝の途中に見られることがある。頚椎と腰椎部分の交通枝中に最もよくみられる。胸椎および仙椎領域においては稀である。)

Superior cervical ganglion; Superior cervical sympathetic ganglion(上頚神経節)Ganglion cervicale superius じょうけいしんぞうしんけい Feneis: 426_10

[A14_3_01_009] →(上頚神経節は最上部にある最も大きい神経節で下顎角の高さで、第二・第三頚椎の横突起の前にある。長さ約2cmの扁平紡錘状の神経節である。節前線維は第八頚髄、第一、第二胸髄からきて、節後ニューロンに交代し、節後線維は内頚動脈神経、外頚動脈神経、上頚心臓神経、交通枝となって出る。)

Jugular nerve(頚静脈神経)Nervus jugularis けいじょうみゃくしんけい Feneis: 426_11

[A14_3_01_010]

Internal carotid nerve(内頚動脈神経)Nervus caroticus internus ないけいどうみゃくしんけい Feneis: 426_12

[A14_3_01_011] →(上頚神経節からの交感性節後線維のうち総頚動脈沿いに出るもので、内頚動脈に沿って上行し、内頚動脈叢を形成し、この神経叢から頭部へ交感神経線維を送る。)

Pineal nerve(松果体神経)Nervus pinealis しょうかたいしんけい Feneis: 426_13

[A14_3_01_012]

External carotid nerves(外頚動脈神経)Nervi carotici externi がいけいどうみゃくしんけい Feneis: 426_14

[A14_3_01_013] →(外頚動脈神経は上頚神経節の前縁から出る2~3本の神経で、外頚動脈に沿って外頚動脈神経をつくり、動脈とともに末梢(血管や唾液腺・汗腺などの腺)に進む。外頚動脈神経叢は一部総頚動脈に向かってのびて、総頚動脈神経叢をつくる。)

Laryngopharyngeal branches of superior cervical ganglion(喉頭咽頭枝(上頚神経節の))Rami laryngopharyngei (Ganglionis cervicalis superioris) こうとういんとうし(じょうけいしんけせつの) Feneis: 426_15

[A14_3_01_014] →(上頚神経節の喉頭咽頭枝は上頚神経節から咽頭神経叢に走る節後交感神経線維。)

Superior cervical cardiac nerve(上頚心臓神経;上心臓神経)Nervus cardiacus cervicalis superior; Nervus cardiacus superior じょうけいしんぞうしんけい;じょうしんぞうしんけい Feneis: 426_16

[A14_3_01_015] →(上頚心臓神経は上頚神経節から出て、腕頭動脈(右側)・総頚動脈(左側)に沿って下行して心臓神経叢に入る。)

Middle cervical ganglion; Middle cervical sympathetic ganglion(中頚神経節)Ganglion cervicale medium ちゅうけいしんけいせつ Feneis: 426_17

[A14_3_01_016] →(しばしば非常に小さい。第六頚椎の高さで、下甲状腺動脈の前または後方にある。(Feneis))

Vertebral ganglion(椎骨動脈神経節)Ganglion vertebrale ついこつどうみゃくしんけいせつ Feneis: 426_18

[A14_3_01_017]

Middle cervical cardiac nerve(中頚心臓神経;中心臓神経)Nervus cardiacus cervicalis medius ちゅうけいしんぞうしんけい;ちゅうしんぞうしんけい Feneis: 426_19

[A14_3_01_018] →(中頚心臓神経は中頚神経節から下降する交感性節後線維束。総頚動脈の後ろを下行し、左側の鎖骨下動脈あるいは右側の腕頭動脈に沿って心臓神経叢に加わる。)

Inferior cervical ganglion(下頚神経節)Ganglion cervicale inferioris かけいしんけいせつ Feneis: 426_20

[A14_3_01_019] →(下頚神経節は交感神経の頚部にある3つの神経節のうち最下方のもので、第七頚椎の高さにある。下頚神経節の約80%では、第一胸神経節と癒合し、前斜角筋の内側で鎖骨下動脈の後ろで星状神経節を形成する。)

Cervicothoracic ganglion; Stellate ganglion(頚胸神経節;星状神経節)Ganglion cervicothoracicum; Ganglion stellatum けいきょうしんけいせつ;せいじょうしんけいせつ Feneis: 426_21

[A14_3_01_020] →(頚胸神経節は星状神経節ともよばれ、交感神経幹の神経節の1つで、椎骨動脈起始部の近くの鎖骨下動脈の後方にある。第七頚椎の高さで下頚神経節が第一胸神経節と癒合して出来たものである。頚胸神経節は鎖骨下動脈の後ろに位置するが、この神経節と中頚神経節とをつなぐ節間枝は鎖骨下動脈の前をループを描きながら走向するため、これを鎖骨下ワナという。頚胸神経節からおこる節後線維は、灰白交通枝を経て第7,8頚神経および第1胸神経内に侵入するほか、下甲状腺、鎖骨下、内胸および椎骨動脈壁への直接枝となるか、あるいは下頚心臓神経となって心臓に分布する。)

Ansa subclavia; Subclavian ansa; Vieussens, Anulus of(鎖骨下ワナ)Ansa subclavia さこつかわなVieussens, Anulus of Feneis: 426_22

[A14_3_01_021] →(鎖骨下動脈を前後に通るワナ。 (Feneis))

Inferior cervical cardiac nerve; Pavlov's (Pawlow) nerve(下頚心臓神経;下心臓神経)Nervus cardiacus cervicalis inferior かけいしんぞうしんけいPavlov's (Pawlow) nerve Feneis: 426_23

[A14_3_01_022] →(下頚心臓神経は頚胸神経節から心臓神経叢に向かう神経。鎖骨下動脈の後側を下行し、心臓神経叢に加わる。)

Vertebral nerve; Cruveilhier's nerve(椎骨動脈神経)Nervus vertebralis ついこつどうみゃくしんけいCruveilhier's nerve Feneis: 426_24

[A14_3_01_023]

Thoracic ganglia; Thoracic sympathetic trunk(胸神経節)Ganglia thoracica きょうしんけいせつ Feneis: 426_25

[A14_3_01_024] →(胸部交感神経幹における幹神経節10~12個の総称名である。すべての胸神経節は白交通枝と灰白交通枝とを有し、前者は胸髄からの交感神経節前線維を通過せしめて後者は各胸神経節から怒る節後線維を脊髄神経系に送り出す道をなす。灰白交通枝に入らない節後線維群は胸神経節から直接内臓に向かう神経束を形成する。このような神経束には心臓に向かう胸心臓神経(第1~4胸神経節より出る)、腹部内臓に向かう大内臓神経(第5~9胸神経節より出る)と小内臓神経(第10~12胸神経節より出る)などが含まれる。大および小内臓神経内には交感神経節前線維もかなり含まれており、これらの神経は大内臓神経の内部に存在する小さな内臓神経神経節、またはより末梢側で腹部の動脈周囲神経節においてニューロンを交換して節後線維となる。胸神経節および白・灰白交通枝は内臓知覚(とくに痛覚)を脊髄に向かって伝える求心性神経線維の通路としても重要である。  交感神経幹には各肋骨にほぼ相当して小さな膨らみがある。これが胸神経節である。胸神経節の数は左右とも通常10~12個であるが、第1胸神経節は頚部の神経節と癒合して頚胸神経節(別名星状神経節stellate ganglion)を作っていることが多い。 )

Thoracic cardiac branches of thoracic ganglia; Cardiac branches of thoracic ganglia; Thoracic carediac nerves(胸心臓神経;胸心臓枝(胸神経節の))Rami cardiaci thoracici ganglionum thoracicorum きょうしんぞうしんえい;きょうしんぞうし(きょうしんけいせつの) Feneis: 426_26

[A14_3_01_025] →(胸神経節の胸心臓神経は心肺内臓神経の一部。胸交感神経幹の第二~第五神経節からの枝で、前内側方に向かい心臓神経叢にはいる。心臓への交感性節後線維と内臓からの求心性線維を含む。)

Thoracic pulmonary branches; Pulmonary branches of thoracic ganglia(胸肺枝(胸神経節の))Rami pulmonales thoracici ganglionum thoracicorum きょうはいし(きょうしんけいせつの) Feneis: 426_27

[A14_3_01_026] →(胸神経節の胸肺枝は交感神経幹上胸部脊柱傍神経節から起こる心臓内臓神経で、交感性節後線維と内臓求心性線維を肺神経叢に送る。)

Oesophageal branches of thoracic ganglia(食道枝(胸神経節の))Rami oesophageales ganglionum thoracicorum しょくどうし(きょうしんけいせつの) Feneis: 426_28

[A14_3_01_027] →(胸神経節の食道枝は第2~第5胸神経節からの出力線維。)

Greater splanchnic nerve(大内臓神経;上胸内臓神経)Nervus splanchnicus major だいないぞうしんけい Feneis: 426_29

[A14_3_01_028] →(上腹部の内臓を支配する交感神経の枝。第5~9胸神経節からの線維で構成され、腹腔神経節を介して胃・肝臓などに分布する。[→腹部の神経 参照](イラスト解剖学))

Thoracic splanchnic ganglion; Splanchnic thoracic ganglion(内臓神経神経節;内臓胸神経節)Ganglion thoracicum splanchnicum ないぞうしんけいしんけいせつ;ないぞうきょうしんけいせつ Feneis: 426_30

[A14_3_01_029] →(大内臓神経の走行中に、しばしば第九胸椎の高さにある中程度存在する小さな交感神経節。大内臓神経と連絡する。)

Lesser splanchnic nerve(小内臓神経(=中胸内臓神経))Nervus splanchnicus minor しょうないぞうしんけい Feneis: 426_31

[A14_3_01_030] →(小内臓神経は第10~11胸部交感神経幹神経節から起こり、横隔膜を貫いた後、腹腔神経叢の下端部付近の腹腔神経節部分に含まれる節後ニューロンにシナプスを介して接続する。)

Renal branch of lesser splanchnic nerve(腎枝(小内臓神経の))Ramus renalis nervus splanchnici minoris じんし(しょうないぞうしんけいの) Feneis: 426_32

[A14_3_01_031] →(小内臓神経の腎枝は小内臓神経よりでて、腎臓を囲み、大動脈腎神経叢・神経節への枝。)

Least splanchnic nerve; Lowest splanchnic nerve(最下内臓神経(=下胸内臓神経))Nervus splanchnicus imus さいかないぞうしんけい Feneis: 426_33

[A14_3_01_032] →(最下内臓神経(もしも存在する場合)は第12胸部交感神経幹神経節から起こり、同様に横隔膜を貫いた後、腎神経叢内の腎神経節の中に含まれる節後ニューロンにシナプスを介して接続する。すべての内臓神経芽交感神経の節前線維よりなることに注意すべきである。内臓神経内に含まれる節前線維の内の一部は副腎髄質細胞表面に直接終末するが、副腎髄質細胞は交感神経系の節後ニューロンが変形したものとみなしうるものである。)

Lumbar ganglia(腰神経節)Ganglia lumbalia ようしんけいせつ Feneis: 428_01

[A14_3_01_033] →(腰椎上にあり、数は不定(しばしば4個)の交感神経節。 (Feneis))

Lumbar splanchnic nerves(腰内臓神経)Nervi splanchnici lumbales ようないぞうしんけい Feneis: 428_02

[A14_3_01_034]

Sacral ganglia(仙骨神経節)Ganglia sacralia せんこつしんけいせつ Feneis: 428_03

[A14_3_01_035] →(仙骨部にあり、下へいくほど小さくなる四個小さくなる4個の神経節。前線骨孔の内側にある。 (Feneis))

Sacral splanchnic nerves(仙骨内臓神経)Nervi splanchnici sacrales せんこつないぞうしんけい Feneis: 428_04

[A14_3_01_036] →(第二~第四仙骨神経節よりでる2本から3本の細い神経。神経叢と連絡する。 (Fenes))

Ganglion impar(不対神経節;尾骨神経節)Ganglion impar; Ganglion coccygeum ふついしんけいせつ Feneis: 428_05

[A14_3_01_037]

Sympathetic paraganglia(交感神経傍神経節)Paraganglia sympathica こうかんしんけいぼうしんけいせつ Feneis: 428_06

[A14_3_01_038]

Parasympathetic part of autonomic division of nervous system; Parasympathetic nervous system(副交感神経;副交感部(神経系自律部門の);副交感神経系)Pars parasympathica (Divisionis autonomici systematis nervosi); Systema nervorum sympathicum ふくこうかんしんけい(しんけいけいじりつぶもんの);ふくこうかんぶ(じりつしんけいけいの) Feneis: 428_07

[A14_3_02_001] →((遠心性神経線維) 節前ニューロンの細胞体は脳および脊髄仙髄部に存在している。それらの細胞体のうちで脳内にあるものは第3,7,9,10番脳神経のいずれかの起始核の一部をなしており、細胞体からの軸索(節前線維)は対応する脳神経の中を通り末梢へ向かう。 仙髄内細胞体の場合、それらは第2~4仙髄部の灰白質側角に存在するが、胸髄および腰髄における交感神経系の節前ニューロンのさいぼうたいよりは数すくない。細胞体からでる軸索(仙骨部副交感神経の節前線維)は有髄性であり、前根を通って仙骨神経内に一次はいるがすぐにこの神経を離れて、独立した骨盤内臓神経を形成する。以上で述べた副交感神経節前線維は、神経膠かが及ぶ臓器に通常はかなり近い位置に存在する副交感性の末梢神経節の中で節後ニューロンに対しシナプスを形成する。このような末梢神経節に、頭部では毛様体神経節、翼口蓋神経節、顎下神経節、耳神経節が該当する。骨盤内臓神経の中の節前線維は骨盤神経叢内に散財する神経節内でニューロン間のリレーを行う。節後線維は無髄性であり、さらに副交感神経系の節後線維は躯幹神経系のそれに比較し、短いという特徴を示す。(求心性神経線維)  内臓感覚性の有髄線維を出すニューロンの細胞体は、脳神経の感覚神経節又は仙骨神経の後根神経節内に存在することが知られている。そのような神経細胞体から注す右側へ向かう軸索は中枢神経内に入って、局部的な反射路の形成にあずかるほか、自律神経の高位中枢へと向かう。自律神経系の求心性(内臓感覚性)ニューロンは体感覚性ニューロンと比較して代わるところがほとんどなく、神経系全体の中で一般的にみられるような感覚性ニューロンの配列方式に従っていることに注意すべきであろう。内臓感覚性神経線維終末は温度覚や触覚を伝えないことがあり、代わりに伸展や酸素欠乏状態に対して活動的となる。内臓感覚線維がいったん中枢神経内に侵入した後は、体感覚性線維と相並ぶか、あるいはたがいに混ざり合うかもしながら進路を取る。 リラックスした状態すなわち安静状態をつくりだす自律神経系。交感神経と拮抗する作用を示し、心迫減少・血圧低下・消化機能更新などに働く。末梢ニューロンは、脳幹からの脳神経[動眼神経(III)・顔面神経(VII)・舌咽神経(IX)・迷走神経(X)]および仙髄からの仙骨神経の一部として起こり、末梢器官へ向かう。なお、仙髄からのおこる副交感神経はとくに骨盤内臓神経と呼ばれる。[→骨盤部の神経 参照] (287)頭頚部の器官に分布する副交感神経線維は、動眼神経(→瞳孔・毛様体)・顔面神経(→涙腺・顎下腺・舌下腺)・舌咽神経(→耳下腺)などの脳神経に含まれる。(イラスト解剖学))

Cranial part of parasympathetic part of autonomic division of nervous system(頭部(神経系の自律部門の副交感部の);頭部(自律神経系の副交感神経部の))Pars cranialis partis parasympathici divisionis autonomici systematis nervosi とうぶ(しんけいけいのじりつぶもんのふくこうかんぶの);とうぶ(じりつしんけいけいのふくこうかんしんけいぶの) Feneis: 428_08

[A14_3_02_002]

Ciliary ganglion(毛様体神経節)Ganglion ciliare もうようたいしんけいせつ Feneis: 428_09

[A14_3_02_003] →(眼窩内にある自律神経節でそこに含まれれる神経細胞の大多数は副交感神経節後ニューロン(その興奮により眼球内の虹彩にある瞳孔括約筋を収縮させて縮瞳をおこさせると同時に、毛様体筋をも収縮させて毛様小帯を弛緩させることにより水晶体の厚みを増加させる)の細胞体である。この自律神経節には①動眼神経からの枝(副交感性根)、②交感神経枝、③鼻毛様体神経との交通枝(知覚根)、および④数条の短毛様体神経が連絡するが、動眼神経からの枝の中に含まれる副交感神経節前線維のみが上記の神経細胞体とシナプスを形成する。一方、②および③の中にはそれぞれ交感神経節後線維(虹彩の瞳孔散大筋を支配)と眼球の近くをつかさどる神経線維が含まれるが、これらは毛様体神経節内を素通りするだけで同神経節内から新たにおこる副交感性節後線維群とともに④を形成して眼球内にすすむ。)

Parasympathetic root of ciliary ganglion; Oculomotor root of ciliary ganglion; Branch of oculomotor nerve to ciliary ganglion(副交感神経根;動眼神経根;毛様体神経節への動眼神経根;毛様体神経節短根)Radix parasympathica; Radix oculomotoria; Ramus nerve oculomotorii ad ganglion ciliare; Radix brevis(Ganglion ciliare) ふくこうかんしんけいこん;どうがんしんけいこん;もうようたいしんけいせつへのどうんがんしんけいこん Feneis: 428_10

[A14_2_01_010] →(毛様体神経節の副交感神経根は毛様体神経節へ副交感神経の節前線維を送っている動眼神経の枝。)

Sympathetic root to ciliary ganglion(交感神経根(毛様体神経節への);毛様体神経節交感根)Radix sympathica ganglii ciliaris; Radix sympathica ad ganglii ciliaris こうかんしんけいこん(もうようたいしんけいせつへの) Feneis: 428_11

[A14_3_02_004] →(毛様体神経節の交感神経根は内頚動脈神経叢から出て毛様体神経節を素通りして眼球に至る節後線維で、その細胞体は上頚神経節にある。)

Sensory root of ciliary ganglion; Nasociliary root of ciliary ganglion; Communicating branch of nasociliary nerve with ciliary ganglion(感覚根;鼻毛様体神経根;鼻毛様体神経と毛様体神経節との交通枝(毛様体神経節の))Radix sensoria ganglii ciliaris; Radix nasociliaris ganglii ciliaris; Ramus communicans nervus nasociliaris cum ganglio ciliare かんかくこん;びもうようたいしんけいこん;びもうようたいしんけいせつのこうつうし(もうようたいしんけいせつの) Feneis: 428_12

[A14_2_01_026] →(眼神経に付属する神経節で、眼窩の後部において視神経と外側直筋との間に位置し、ほぼ扁平四角形で直径約2mmである。通常3根を区別するが、そのなかで短根は動眼神経からの根とよばれ、副交感神経性で動眼神経から来たり、長根は知覚性で鼻毛様体神経から来たり、鼻毛様体神経節との交通枝と呼ばれ、交感根は海綿静脈洞にある内頚動脈神経叢から来たり、毛様体神経節への交感神経枝と呼ばれる。この神経節から出る神経としては短毛様体神経があり、6~7本で、前記の長毛様体神経とともに眼球に入る。知覚性、交感神経性および副交感神経性で毛様体、虹彩および瞳孔括約筋に分布する。)

Short ciliary nerves(短毛様体神経)Nervi ciliares breves たんもうようたいしんけい Feneis: 428_13

[A14_3_02_005]

Pterygopalatine ganglion; Meckel's ganglion(翼口蓋神経節;蝶口蓋神経節)Ganglion pterygopalatinum; Ganglion sphenopalatinum よくこうがいしんけいせつMeckel's ganglion Feneis: 428_14

[A14_3_02_006] →(『メッケル神経節』ともよばれる。翼口蓋上部に位置する副交感神経節で、ここからの節後線維は涙腺などに分布する。上顎神経に付属する神経節で翼口蓋窩に位置し上顎神経の内側にある。形は不規則扁平でその頚は4~6mmである。毛様体神経節とおなじく3根ある。そのなかで知覚根は翼口蓋神経節由来で、一部はこの神経節で終わるが、一部はそのままこれを通って鼻腔および口蓋に分布する。運動根は顔面神経から出る大錐体神経で上唾液核から出て中間神経に入った副交感線維からなり、交感根は上顎神経節から出て内頚動脈神経叢を通ってくる抗感染位からなる深錐体神経である。大錐体神経および深錐体神経は、破裂孔の頭底軟骨を貫いて頭蓋下面に達して合し、翼突管神経として翼突管中を前進して翼口蓋神経節に入る。翼口蓋神経節から出る神経は主として鼻腔後部、口蓋および眼窩の一部などに分布して、知覚および植物神経線維を与える。ドイツの解剖学者・産科医Johann Friedrich Meckel (1714-1774)によって、1748年に記載された。メッケル憩室を発見したJohann F. Meckel (1781-1833)は彼の孫にあたる。)

Nerve of pterygoid canal; Root of facial nerve(翼突管神経;顔面神経根)Nervus canalis pterygoidei; Radix facialis; Radix nervi facialis よくとつかんしんけい;がんめんしんけいこんVidian nerve Feneis: 428_15

[A14_3_02_007] →(翼状突起根部の同名の管中にあり、知覚性、副交感性(顔面神経)および交感性線維を含む。翼口蓋神経節へ入る。 (Feneis))

Nerve of pterygoid canal; Root of facial nerve; Vidian nerve(翼突管神経;顔面神経根)Nervus canalis pterygoidei; Radix facialis; Radix nervi facialis よくとつかんしんけい;がんめんしんけいこんVidian nerve Feneis: 406_22

[A14_3_02_007] →(翼状突起根部の同名の管中にあり、知覚性、副交感性(顔面神経)および交感性線維を含む。翼口蓋神経節へ入る。 (Feneis))

Parasympathetic root of pterygopalatine ganglion; Greater petrosal nerve(副交感神経根(翼口蓋神経節の);大錐体神経)Radix parasympathica pterygopalatini; Nervus petrosus major ふくこうかんしんけいこん(よくこうがいしんけいせつの);だいすいたいしんけい Feneis: 428_16

[A14_2_01_117] →(膝神経節から出て錐体の前上面を前にすすみ、破裂孔の軟骨を貫いて頭蓋底外面に出て、交感神経性の副膵体神経と合して翼突管神経をなし、翼口蓋神経節に入る。)

Sympathetic root of ptertygopalatine ganglion; Deep petrosal nerve(交感神経根(翼口蓋神経節の);深錐体神経)Radix sympathica ganglii pterygopalatini; Nervus petrosus profundus こうかんしんけいこん(よくこうがいしんけいせつの);しんすいたいしんけい Feneis: 428_17

[A14_3_02_008] →(翼口蓋神経節交感神経根は深錐体神経の別名で頚動脈神経叢よりでる交感性の線維。大錐体神経と合し翼突管神経となる。)

Sensory root of pterygopalatine ganglion; Ganglionic branches of maxillary nerve to pteygopalatine ganglion; Pterygopalatine nerves(翼口蓋神経節の感覚根;上顎神経の神経節枝;翼口蓋神経)Radix sensoria ganglii pterygopalatini; Rami ganglionares nervus maxillaris ad ganglion pterygopalatinum; Nervi pterygopalatini よくこうがいしんけいせつへのよくこうがいしんけい;よくこうがいしんけい;じょうがくしんけいのしんけいせつし Feneis: 428_18

[A14_2_01_039] →(翼口蓋神経節感覚根は翼口蓋窩の上顎神経の2本の短い知覚枝、翼口蓋神経節を通るがシナプスは作らない。)

Submandibular ganglion(顎下神経節)Ganglion submandibulare; Ganglion submaxillare がくかしんけせつ Feneis: 428_19

[A14_3_02_009] →(舌神経が顎下腺の上を通るところでその下側にあり、直径3~3.5mm、舌神経と交通して(舌神経との交通枝)、直接これから知覚根を、また間接にはこれを介して鼓索神経から副交感根を受け、さらに顔面動脈を包む交感神経叢からは交感根(顎下神経節への交感枝)を受け手、顎下腺、舌下腺などに腺枝を与える。)

Parasympathetic root of submandibular ganglion; Chorda tympani(副交感神経根;鼓索神経)Radix parasympathica submandibularis; Chorda tympani ふくこうかんしんけいこん;こさくしんけい Feneis: 428_20

[A14_2_01_118] →(顎下神経節副交感神経根は鼓索神経の別名で顎下神経節へいたる副交感性線維および舌の前2/3の味蕾よりの知覚性線維を有する。鼓索中のチツ骨とキヌタ骨の間を後走し、錐体鼓索裂を通り舌神経へ合する。)

Sympathetic root of submandibular ganglion(交感神経根(顎下神経節の))Radix sympathica ganglii submandibularis こうかんしんけいこん(がくかしんけいせつ) Feneis: 406_23

[A14_3_02_010] →(顎下神経節交感神経根は内頚動脈神経叢からの節後線維が顔面動脈神経叢を経て顎下神経節へ送られる枝。)

Sensory root of submandibular ganglion; Ganglionic branches to submandibular ganglion(感覚根(顎下神経節の);顎下神経節の神経節枝)Radix sensoria ganglii submandibularis; Rami ganglionares nervus lingualis ad ganglion nervus mandibulare かんかくこん(がくかしんけいせつの);がくかしんけせつのしんけいせつし Feneis: 428_22

[A14_2_01_087] →(顎下神経節感覚根は顎下神経節の運動根で舌神経と連絡する。)

Sublingual ganglion(舌下神経節)Ganglion sublinguale ぜっかしんけいせつ Feneis: 428_23

[A14_3_02_011]

Parasympathetic root of sublingual ganglion; Chorda tympani(副交感神経根;鼓索神経(舌下神経節の))Radix parasympathica sublingualis; Chorda tympani ふくこうかんしんけいこん;こさくしんけい(ぜっかしんけいせつの) Feneis: 406_19

[A14_3_02_012]

Sympathetic root of sublingual ganglion(交感神経根(舌下神経節の))Radix sympathica ganglii sublingualis こうかんしんけいこん(ぜっかしんけいせつの) Feneis: 428_21

[A14_3_02_013] →(舌下神経節交感神経根は上頚神経節からの節後線維が顔面動脈神経叢を経て顎下神経節を素通りして顎下腺内の血管に分布する。)

Sensory root of sublingual ganglion; Ganglionic branches of mandibular nerve(感覚根(舌下神経節への);下顎神経の神経節枝)Radix sensoria ganglii submandibularis; Rami ganglionares ad ganglion sublinguale かんかくこん(ぜっかしんけいせつへの);かがくしんけいのしんけいせつし

[A14_2_01_088] →(舌下神経節感覚根は舌神経の枝のうち舌下神経説に伸びる感覚枝であるが、神経節を素通りして舌床に分布する。)

Otic ganglion; Arnold's ganglion(耳神経節)Ganglion oticum じしんけいせつArnold's ganglion Feneis: 428_24

[A14_3_02_014] →(卵円孔の直下で三叉神経第3枝である下顎神経の内側に接して存する楕円形の副交感神経節で、その節後線維は分泌促進性で耳下腺へ分布する。根として下顎神経の枝(運動根)、中硬膜動脈を包む交感神経叢の枝(交感根)および舌咽神経、鼓室神経叢を経てきた小錐体神経(知覚および副交感根)がある。これより出る枝には口蓋翼張筋神経、鼓膜張筋神経、耳介側頭神経との交通枝、鼓索神経との交通枝、下顎神経の硬膜枝との交通枝。)

Parasympathetic root of otic ganglion; Lesser petrosal nerve(副交感神経根;小錐体神経(耳神経節の))Radix parasympathica; Nervus petrosus minor ふくしんけいこん;しょうすいたいしんけい(じしんけいせつの) Feneis: 428_25

[A14_2_01_149] →(耳神経節副交感神経根は小錐体神経の別名で鼓室神経叢よりでて耳神経節へいたる副交感神経。錐体前壁を貫き、蝶錐体裂を通り、卵円孔の下、下顎神経の内側で耳神経節へ入る。)

Sympathetic root of otic ganglion(交感神経根(耳神経節の))Radix sympathica ganglii otici こうかんしんけいこん(じしんけいせつの) Feneis: 428_26

[A14_3_02_015] →(耳神経節交感神経根は上頚神経節からの節後線維が中硬膜動脈神経叢を経て耳神経節を素通りして耳下腺内の血管に分布する。)

Sensory root of otic ganglion; Ganglionic branches of mandibular nerve(感覚根(耳神経節の);下顎神経の神経節枝)Radix sensoria ganglii otici; Rami ganglionares nervus mandibularis ad ganglion oticum かんかくこん(じしんけいせつの);じしんけいせつかんかくこん Feneis: 428_27

[A14_2_01_067]

Pelvic part of parasympathetic part of autonomic division of nervous system(骨盤部(神経系の自律部門の副交感神経部の))Pars pelvica partis parasympathici divisionis autonomici systematis nervosi こつばんぶ(しんけいけいのじりつぶもんのふくこうかんしんけいぶの) Feneis: 428_28

[A14_3_02_016]

Pelvic ganglia(骨盤神経節)Ganglia pelvica こつばんしんけいせつ Feneis: 428_29

[A14_3_02_017] →(下下腹神経叢中の植物性神経細胞群。節後線維がでる。 (Feneis))

Parasympathetic root of pelvic ganglia; Pelvic splanchnic nerves(副交感神経根;骨盤内臓神経;勃起神経(骨盤神経節の))Radix parasympathica pelvicorum; Nervi splanchnici pelvici; Nervi erigentes ふくこうかんしんけいこん;こつばんないそうじんけい;ぼっきしんけい(こつばんしんけいせつの) Feneis: 428_30

[A14_3_02_018] →(骨盤神経節副交感神経根は副交感性の内臓神経。第二~第四仙骨神経より起こり骨盤内臓および生殖器にいたる。求心性線維も含まれる。陰茎の勃起は種々の性的刺激に対する反応として徐々に起こるものである。すなわち、楽しさを予想させるような光景、音、匂い、心理的刺激、さらには全身皮膚ないし外陰部皮膚の触覚刺激がまず中枢神経系の活動を引き起こし、次いで第2~4仙髄からの副交感性節前ニューロンの活動が下下腹神経叢へと伝えられる。下下腹神経叢より発する副交感性節後ニューロンの軸索突起(節後線維)が内陰部動脈とその枝に沿って走行し、陰茎根部の海綿体に達しているが、副交感性の神経活動がまず海綿体の動脈を拡張させ、海綿体内を流れる血液量の増大を来す。陰茎海綿体および尿道海綿体がこのようにして次第に大きさを増すと海綿体からの静脈流が妨げられ(海綿体の静脈が圧迫されるため)、動脈流のみが維持されることから、海綿体内圧はますます上昇する。上に述べた現象が起きるために、海綿体を包む丈夫な筋膜が存在することも重要な一要素となっている。こうして陰茎は長さと太さを増して、しかも硬化した勃起状態となる。性的興奮の極上部が訪れて射精が起こるか、あるいは性感が消失するか抑制されれば、海綿体の動脈は収縮を起こし陰茎が弛緩する。陰核の勃起も男性におけるのと全く同じ機構により、性的興奮時に陰核内の海綿体に勃起が生じる。女性における性快感の極期(オーガズムorgasm)は男性の場合と同じく視覚、聴覚、触覚、その他の精神的刺激が性的興奮を次第に高めるのであるが、この過程で腟粘膜から露出した液体により腟内腔は潤される。これに加えて大前庭腺からの粘液分泌も亢進する。骨盤腔内にある腟の上方部位は下下腹神経叢からの神経支配を受けており、伸展覚のみを感受しうる。これに対して腟の開口部位、小陰唇、陰核は腸骨鼡径神経および陰核背神経による支配を受け、触覚に極めて鋭敏である。これらの領域からの刺激、さらには乳房その他の体部位からの刺激が中枢神経内に快感を感じさせ、それが絶頂に達すると胸腰髄(T1~L2)の交感神経節前ニューロンへの下行性神経伝達が起こる。女性性器に分布する交感神経の経路は、第1~2腰髄より出る節前線維と第1~2腰髄より出る節前線維と第1~2腰部交感神経節内に細胞体をもつ節後ニューロンとのリレーによるものと考えられている。しかし第3腰部交感神経節以下の交感神経節内に細胞体をもつ節後ニューロンも少数ながら上記のリレーに加わるようである。いずれにせよ、最終的には交感神経の節後線維が支配する腟壁内の平滑筋線維群が収縮し、腟壁のリズミックな動きが生じる。それに加えて、陰部神経(S2~4)を伝わる神経刺激がその支配筋である球海綿体筋および坐骨海綿体筋のリズミックな収縮を生じさせる。多くの婦人は1回の絶頂感で満足するが、しかし何回かの絶頂感を味わうことが満足するうえに必要である場合もある。)

Sympathetic root of pelvic ganglia(交感神経根(骨盤神経節の))Radix sympathica gangliorum pelvicorum こうかんしんけいこん(こつばんしんけいせつの) Feneis: 428_31

[A14_3_02_019]

Sensory root of pelvic ganglia(感覚根(骨盤神経節の))Radix sensoria gangliorum pelvicorum かんかくこん(こつばんしんけいせつの) Feneis: 428_32

[A14_3_02_020]

Peripheral autonomic plexuses and ganglia(内臓神経叢と内臓神経節;末梢自律神経叢と末梢自律神経節)Plexus nervosus viscerales et Ganglia visceralia ないぞうしんけいそうとないぞうしんけいせつ;まっしょうじりつしんけいそうとまっしょうじりつしんけいせつ Feneis: 430_01

[A14_3_03_001]

Craniocervical part of peripheral autonomic plexuses and ganglia(頭頚部(内臓神経叢と内臓神経節の);頭頚部(末梢自律神経叢と末梢自律神経節の))Pars craniocervicalis plexus visceralis et ganglii visceralis とうけいぶ(ないぞうしんけいそうとないそうしんけいせつの);とうけいぶ(まっしょうじりつしんけいそうとまっしょうじりつしんけいせつの) Feneis: 430_02

[A14_3_03_002]

Common carotid nerve plexus; Common carotid plexus(総頚動脈神経叢)Plexus nervosus caroticus communis; Plexus caroticus communis そうけいどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_03

[A14_3_03_003] →(総頚動脈神経叢は中頚神経節からの神経線維よりなる、総頚動脈に伴う自律神経叢。)

Internal carotid plexus; Internal carotid nerve plexus; *Carotid autonomic plexus(内頚動脈神経叢)Plexus nervosus caroticus internus; Plexus caroticus internus ないけいどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_04

[A14_3_03_004] →(内頚動脈神経叢は頚動脈管や海綿静脈洞内の内頚動脈周囲にみられる自律神経性の神経叢で鼓室神経叢・蝶口蓋神経節・外転神経・動眼神経・脳血管・毛様体神経節などに線維を送る。)

Sympathetic root of ciliary ganglion(毛様体神経節の交感神経根)Radix sympathica ganglii ciliaris もうようたいしんけいせつのこうかんしんけいこん

[A14_3_02_004] →(毛様体神経節の交感神経根は内頚動脈神経叢から出て毛様体神経節を素通りして眼球に至る節後線維で、その細胞体は上頚神経節にある。)

Sympathetic root of ptertygopalatine ganglion; Deep petrosal nerve(交感神経根(翼口蓋神経節の);深錐体神経)Radix sympathica ganglii pterygopalatini; Nervus petrosus profundus よくこうがいしんけいせつのこうかんしんけいこん;しんすいたいしんけい Feneis: 406_21

[A14_3_02_008] →(翼口蓋神経節交感神経根は深錐体神経の別名で頚動脈神経叢よりでる交感性の線維。大錐体神経と合し翼突管神経となる。)

Sympathetic root of submandibular ganglion(交感神経根(顎下神経節の))Radix sympathica ganglii submandibularis がっかしんけいせつのこうかんしんけいこん

[A14_3_02_008_1]

Sympathetic root of sublingual ganglion; Cavernous nerve plexus(舌下神経節の交感神経根)Radix sympathica ganglii sublingualis ぜっかしんけいせつのこうかんしんけいこん

[A14_3_03_005] →(舌下神経節交感神経根は上頚神経節からの節後線維が顔面動脈神経叢を経て顎下神経節を素通りして顎下腺内の血管に分布する。)

Sympathetic root of otic ganglion(耳神経節の交感神経根)Radix sympathica ganglii otici じしんけいせつのこうかんしんけいこん

[A14_3_02_015] →(耳神経節交感神経根は上頚神経節からの節後線維が中硬膜動脈神経叢を経て耳神経節を素通りして耳下腺内の血管に分布する。)

Caroticotympanic nerves(頚鼓神経)Nervi caroticotympanici けいこしんけい

[A14_2_01_142]

Cavernous plexus(海綿静脈洞神経叢)Plexus nervosus cavernosus かいめんじょうみゃくどうしんけいそう Feneis: 430_05

[A14_3_03_006]

External carotid nerve plexus(外頚動脈神経叢)Plexus nervosus caroticus externus; Plexus caroticus externus がいけいどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_06

[A14_3_03_007] →(外頚動脈神経叢はは外頚動脈を囲む外頚動脈神経からなり、同動脈枝と頚動脈小体への枝に沿った多くの二次神経叢の起こる自律神経叢。)

Subclavian plexus; Subclavian nerve plexus(鎖骨下動脈神経叢)Plexus nervosus subclavius さこつかどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_07

[A14_3_03_008]

Brachial autonomic plexus(上腕自律神経叢)Plexus nervosus autonomicus brachialis じょうわんじりつしんけいそう Feneis: 430_08

[A14_3_03_009] →(上腕自律神経叢は上腕動脈にまつわりついている自律神経線維の網工。)

Vertebral plexus; Vertebral nerve plexus(椎骨動脈神経叢)Plexus nervosus vertebralis ついこつどうみゃくしんけいそうCruveilhier's plexuses Feneis: 430_09

[A14_3_03_010]

Thoracic part of peripheral autonomic plexuses and ganglia(胸部(内臓神経叢と内臓神経節の);胸部(末梢自律神経叢と末梢自律神経節の))Pars thoracica pelxus visceralis et ganglii visceralis きょうぶ(ないぞうしんけいそうとないぞうしんけいせつの);きょうぶ(まっしょうじりつしんけいそうとまっしょうじりつしんけいせつの) Feneis: 430_10

[A14_3_03_011]

Thoracic aortic nerve plexus; Cardiac nerve plexus(胸大動脈神経叢)Plexus nervosus aorticus thoracicus; Plexus aorticus thoracicus きょうだいどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_11

[A14_3_03_012] →(胸大動脈神経叢は胸大動脈を囲み、これとともに横隔膜の大動脈孔を通って、腹大動脈神経叢に連結する自律神経叢。)

Cardiac plexus; Cardiac nerve plexus(心臓神経叢)Plexus nervosus cardiacus; Plexus cardiacus しんぞうしんけいそう Feneis: 430_12

[A14_3_03_013] →(心臓神経叢は心肺内臓神経その他の内臓神経の吻合によって形成された広範囲の神経網工で、求心性および遠心性(交感・副交感)の線維を含み大動脈弓や肺動脈を囲んだ後、心房、心室、冠状動脈に分布する。)

Cardiac ganglia; Cardiac ganglion(心臓神経節)Ganglia cardiaca しんぞうしんけいせつWrisberg, Ganglion of Feneis: 430_13

[A14_3_03_014] →(神経節細胞が集合した小さい神経節で肉眼でみえる。とくに動脈管索の右側にある。 (Feneis))

Oesophageal plexus; Esophageal plexus; Oesophageal nerve plexus; Esophageal nerve plexus(食道神経叢)Plexus nervosus oesophageus しょくどうしんけいそう Feneis: 430_14

[A14_3_03_015] →(食道神経叢は食道壁の前・後部にある2つの神経叢の1つ。後部の神経叢は右迷走神経と左反回神経からの枝で、前部の神経叢は肺神経叢を出た後の迷走神経の吻合幹によってつくられる。枝は食道の粘膜および筋層に分布する。)

Pulmonary nerve plexus; Pulmonary branches of pulmonary nerve plexus(肺神経叢)Plexus nervosus pulmonalis はいしんけいそう Feneis: 430_15

[A14_3_03_016] →(肺神経叢は左右の肺門の前と後ろにあり、交感神経幹の心肺内臓神経と迷走神経の気管枝からつくられる2つの自律神経叢。気管と動脈に伴行して種々の枝が肺にはいる。)

Pulmonary branches(肺枝(肺神経叢の))Rami pulmonales はいし(はいしんけいそうの) Feneis: 430_16

[A14_3_03_017] →(肺神経叢の肺枝は肺根から左右の肺臓へ分布する神経枝。)

Abdominal part of peripheral autonomic plexuses and ganglia(腹部(内臓神経叢と内臓神経節の);腹部(末梢自律神経叢と末梢自律神経節の))Pars abdominalis plexus visceralis et ganglii visceralis ふくぶ(ないぞうしんけいそうとないぞうしんけいせつの);ふくぶ(まっしょうじりつしんけいそうとまっしょうじりつしんけいせつの) Feneis: 430_17

[A14_3_03_018]

Abdominal aortic nerve plexus; Abdominal aortic plexus(腹大動脈神経叢)Plexus nervosus aorticus abdominalis; Plexus aorticus abdominalis ふくだいどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_18

[A14_3_03_019] →(腹大動脈神経叢は腹大動脈を囲む自律神経叢で、上方は胸大動脈神経叢と直接連結し、下方は腹大動脈部分岐部で上下腹神経叢につながる。)

Phrenic ganglia; Coeliac nerve plexus(横隔神経節)Ganglia phrenica おうかくしんけいせつ Feneis: 430_19

[A14_3_03_020] →(横隔膜の下面において、下横隔動脈壁にそって存在する自律神経叢神経節をいう。この神経節は交感神経系の節後ニューロンの細胞体を主体として形成され、そこから出る節後神経線維は副腎、下大静脈壁などに分布する。(解剖学辞典:山内昭雄))

Coeliac plexus; Celiac plexus(腹腔神経叢)Plexus nervosus coeliacus ふくくうしんけいそう Feneis: 430_20

[A14_3_03_021] →(腹腔動脈周囲の自律神経叢。左右の腹腔神経節celiac ggl.(太陽神経節solar ggl.)とこれを結ぶ神経網からなる。大・小内臓神経(交感神経)や迷走神経(副交感神経)の線維を受け、胃・肝・膵・脾・腎臓などに線維を送る。膵癌などで激痛がある場合、交感神経に含まれる感覚線維を遮断する目的で腹腔神経叢ブロックを行うことがある。(イラスト解剖学))

Hepatic plexus; Hepatic nerve plexus(肝神経叢)Plexus nervosus hepaticus; Plexus hepaticus かんしんけいそう Feneis: 430_21

[A14_3_03_022] →(肝神経叢は迷走神経および横隔神経よりの線維を有し、肝へいたる腹腔神経叢のつづきで肝内の肝動脈とその枝の上にある、対をなさない自律神経叢。)

Splenic plexus; Splenic nerve plexus(脾神経叢)Plexus nervosus splenicus; Plexus nervosus lienalis ひしんけいそう Feneis: 430_22

[A14_3_03_023] →(脾神経叢は脾動脈に沿った自律神経叢。)

Gastric plexuses; Gastric nerve plexus(胃神経叢)Plexus nervosus gastrici いしんけいそう Feneis: 430_23

[A14_3_03_024] →(胃神経叢は腹腔神経叢から生じ、胃の大弯・小弯に沿った神経叢。下・上神経叢としても知られる。)

Pancreatic plexus; Pancreatic nerve plexus(膵神経叢)Plexus nervosus pancreaticus すいしんけいそう Feneis: 430_24

[A14_3_03_025] →(膵神経叢は膵血管上へのびだした腹腔神経叢のつづきの自律神経叢。)

Suprarenal plexus; Suprarenal nerve plexus(副腎神経叢;腎上体神経叢)Plexus nervosus suprarenalis; Plexus suprarenalis ふくじんしんけいそう;じんじょうたいしんけいそう Feneis: 430_25

[A14_3_03_026] →(副腎神経叢は主に腹腔神経節からの分枝よりなり、副腎門に位置する自律神経叢。)

Coeliac ganglia; Celiac ganglia; Celiac ganglion(腹腔神経節)Ganglia coeliaca ふくくうしんけいせつ Feneis: 430_26

[A14_3_03_027] →(腹腔神経叢とともにある神経節細胞。大動脈の左右、腹腔動脈の近くにある。 (Feneis))

Aorticorenal ganglia; Aorticorenal ganglion(大動脈腎動脈神経節;腎動脈大動脈神経節)Ganglia aorticorenalia; Ganglion renaliaorticum だいどうみゃくじんどうみゃくしんけいせつ Feneis: 430_27

[A14_3_03_028] →(左右の腎動脈およびそれらの起始部付近の大動脈の壁に付着する自律神経叢の中に見出される神経細胞体の集団をいう。後者は主として交感神経系の節後ニューロンの細胞体からなる。この神経節へ節前線維を送るのは主として小内臓神経と最下内臓神経である。(解剖学辞典:山内昭雄))

Superior mesenteric plexus; Superior mesenteric nerve plexus(上腸間膜動脈神経叢)Plexus nervosus mesentericus superior じょうちょうかんまくどうみゃくしんけいそう Feneis: 430_28

[A14_3_03_029] →(上腸間膜動脈神経叢は腹大動脈神経叢の一部で、腸に神経を送り、迷走神経とともに漿膜下、筋層間、および粘膜下神経叢を形成する自律神経叢。この動脈周囲の神経叢は非常に厚いため、超音波検査や他の画像検査で特徴的な血管周囲の「エリマキ」様の像を示し、上腸間膜動脈を静脈と区別することができる。)

Superior mesenteric ganglion(上腸間膜動脈神経節)Ganglion mesentericum superius じょうちょうかんまくどうみゃくしんけいせつ Feneis: 430_29

[A14_3_03_030] →(上腸間膜動脈とその枝の近くでは大動脈の左右にある神経節。しばしば周囲の神経節と癒合する。 (Feneis))

Intermesenteric plexus; Intermesenteric nerve plexus(腸間膜動脈間神経叢)Plexus nervosus intermesentericus ちょうかんまくどうみゃくかんしんけいそう Feneis: 430_30

[A14_3_03_031] →(腸間膜動脈間神経叢は上腸間膜動脈神経叢と下腸間膜動脈神経叢との間にある腹大動脈神経叢の一部。)

Renal nerve plexus; Renal plexus(腎神経叢)Plexus nervosus renalis; Plexus renalis じんしんけいそう Feneis: 432_01

[A14_3_03_032] →(腎神経叢は腎動脈を囲み、これとともに腎組織内にはいる自律神経叢。)

Renal ganglia; Renal ganglion(腎神経節)Ganglia renalia じんしんけいせつ Feneis: 432_02

[A14_3_03_033]

Ureteric nerve plexus(尿管神経叢)Plexus nervosus uretericus にょうかんしんけいそう Feneis: 432_03

[A14_3_03_034] →(尿管神経叢は腹腔神経叢から起こり、尿管に沿った自律神経叢。)

Ovarian nerve plexus♀(卵巣動脈神経叢(♀))Plexus nervosus ovaricus; Plexus ovaricus♀ らんそうどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_04

[A14_3_03_035a] →(卵巣動脈神経叢は大動脈神経叢から起こり、卵巣動脈に伴い卵巣・広間膜・卵管に沿う自律神経叢。)

Testicular plexus; Testicular nerve plexus♂(精巣動脈神経叢(♂))Plexus nervosus testicularis; Plexus testicularis; Plexus spermaticus♂ せいそうどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_05

[A14_3_03_035] →(精巣動脈に沿い、精巣にまで達す。腎神経叢および腹大動脈神経叢よりの線維を有す。 (Feneis))

Inferior mesenteric plexus; Inferior mesenteric nerve plexus(下腸間膜動脈神経叢)Plexus nervosus mesentericus inferior; Plexus mesentericus inferior かちょうかんまくどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_06

[A14_3_03_036] →(下腸間膜動脈神経叢は腹大動脈神経叢から起こり、下腸骨膜動脈を囲み、下行結腸、S状結腸、直腸に分枝する自律神経叢。)

Inferior mesenteric ganglion(下腸間膜動脈神経節)Ganglion mesentericum inferius かちょうかんまくどうみゃくしんけいせつ Feneis: 432_07

[A14_3_03_037] →(前脊椎神経節の最下位にある神経節で、大動脈から分岐する下腸間膜動脈の起始部にあり、下行結腸とS状結腸を支配する交感神経線維を含んでいる。)

Superior rectal plexus; Superior rectal nerve plexus(上直腸動脈神経叢;上直腸神経叢)Plexus nervosus rectalis superior じょうちょくちょうどうみゃくしんけいそう;じょうちょくちょうしんけいそう Feneis: 432_08

[A14_3_03_038] →(上直腸動脈神経叢は下腸間膜神経叢の延長として起こる自律神経叢で、上直腸動脈に伴行する。)

Enteric nerve plexus of gut(腸管神経叢;腸筋神経叢(腸管の))Plexus nervosus entericus ちょうかんしんけいそう;ちょうきんしんけいそう(ちょうかんの) Feneis: 432_09

[A14_3_03_039] →(腸筋神経叢は腸壁内の自律神経叢。粘膜下・筋層間・漿膜下神経叢の3部分からなる。神経節細胞は筋層間と粘膜下神経叢に散在する。)

Subserous plexus; Subserosal nerve plexus(漿膜下神経叢)Plexus nervosus subserosus しょうまくかしんけいそう Feneis: 432_10

[A14_3_03_040] →(漿膜下神経叢は自律神経の腸筋神経叢の漿膜下部。)

Myenteric plexus; Myenteric nerve plexus(筋層間神経叢;アウエルバッハ神経叢)Plexus nervosus myentericus きんそうかんしんけいそう;あうえるばっはしんけいそうAuerbach's plexus Feneis: 432_11

[A14_3_03_041] →(アウエルバッハの神経叢ともよばれる。筋層間神経叢は食道、胃、および腸の筋層内にある無髄線維と節後自律神経細胞体の叢。漿膜下および粘膜下神経叢、すべての聴診軽躁と結合する。先天性巨大結腸症(ヒルシュスプルング病)で欠如するという。ドイツの解剖学者Leopold Auerbach (1828-1897)によって記載された。なお、Harald Hirschsprung (1830-1916)はデンマークの内科医である。)

Submucosal plexus; Submucosal nerve plexus(粘膜下神経叢;マイスネル神経叢;マイスナーの神経叢)Plexus nervosus submucosus ねんまくかしんけいそう;まいすねるしんけいそう;まいすなーのしんけいそうMeissner's plexus; Remak's plexus Feneis: 432_12

[A14_3_03_042] →(粘膜下神経叢はマイスネル神経叢とも呼ばれる。主に上腸骨膜動脈神経叢から起こり、腸粘膜下組織内で分枝する、無髄神経線維神経節を備えたの神経叢。ドイツの解剖学・生理学者Georg Meissner (1829-1905)によって、1853年に発見された。彼の名は触覚神経終末であるマイスネル小体Meissner's corpusclesにも残っている。)

Iliac plexus; Iliac nerve plexus(腸骨動脈神経叢)Plexus nervosus iliacus ちょうこつどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_13

[A14_3_03_043] →(腸骨動脈神経叢は大動脈神経叢から起こり、腸骨動脈上にある自律神経叢。)

Femoral nerve plexus(大腿動脈神経叢)Plexus nervosus femoralis だいたどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_14

[A14_3_03_044] →(大腿動脈神経叢は腸骨動脈神経叢から起こり、大腿動脈を囲む自律神経叢。)

Pelvic part of parasympathetic part of autonomic division of nervous system(骨盤部(内臓神経叢と内臓神経節の);骨盤部(神経系の自律部門の副交感神経部の))Pars pelvica plexus visceralis et ganglii visceralis こつばんぶ(ないぞうしんけいそうとないぞうしんけいせつの);こつばんぶ(しんけいけいのじりつぶもんのふくこうかんしんけいぶの) Feneis: 432_15

[A14_3_03_045]

Superior hypogastric plexus; Superior hypogastric nerve plexus; Presacral nerve(上下腹神経叢;上下腹動脈神経叢;仙骨前神経)Plexus nervosus hypogastricus superior; Nervus presacralis じょうかふくしんけいそう;せんこつぜんしんけい Feneis: 432_16

[A14_3_03_046] →(上下腹神経叢は大動脈神経叢の大動脈分岐下方への延長で、第五腰椎をまたいで骨盤に入り、直腸の左右へ二本の下腹神経となって進み下下腹神経叢を形成して骨盤内臓に分布する。)

Hypogastric nerve(下腹神経;下腹動脈神経)Nervus hypogastricus かふくしんけい;かふくどうみゃくしんけい Feneis: 432_17

[A14_3_03_047] →(上下副神経叢より骨盤内へいたる左右の枝。下下腹神経叢と連絡。 (Feneis))

Inferior hypogastric plexus; Inferior hypogastric nerve plexus; Pelvic plexus; Pelvic nerve plexus(下下腹神経叢;骨盤神経叢)Plexus nervosus hypogastricus inferior; Plexus pelvicus かかふくしんけいそう;こつばんしんけいそう Feneis: 432_18

[A14_3_03_048] →(下下腹神経叢は骨盤内臓に分布する骨盤内の左右の自律神経叢。下腹神経と骨盤内臓神経からなる。標的臓器は横行結腸の終部から、直腸、膀胱、男女の内生殖器、同時に陰茎と陰核海綿体である。(=pelvic plexus骨盤神経叢))

Middle rectal nerve plexus(中直腸動脈神経叢)Plexus nervosus rectalis medius ちゅうちょくちょうどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_19

[A14_3_03_049] →(中直腸動脈神経叢は下下腹神経叢から起こり、直腸に沿う自律神経叢。)

Inferior rectal nerve plexus; Inferior rectal plexus(下直腸動脈神経叢;下直腸神経叢;中直腸神経叢)Plexus nervosus rectalis inferior; Plexus rectalis caudalis; Plexus rectales medii かちょうくちょうどうみゃくしんけいそう Feneis: 432_20

[A14_3_03_050] →(下直腸動脈神経叢は下下腹神経叢から起こり、肛門に沿う自律神経叢。)

Superior anal nerves(上肛門神経)Nervi anales superiores じょうこうもんしんけい Feneis: 432_21

[A14_3_03_051]

Uterovaginal nerve plexus; Frankenhäuser's ganglion♀(子宮腟神経叢;子宮頚神経節(♀))Plexus nervosus uterovaginalis; Ganglion cervicale uteri♀ しきゅうちつしんけいそう;しきゅうけいしんけいせつFrankenhäuser's ganglion♀ Feneis: 432_22

[A14_3_03_052a] →(子宮腟神経叢は下下腹神経叢から起こり、子宮頚の両側にある神経節を多く含み傍子宮神経節ともいわれる自律神経叢。)

Vaginal nerves♀(腟神経(♀))Nervi vaginales♀ ちつしんけい Feneis: 432_23

[A14_3_03_053]

Prostatic nerve plexus♂(前立腺神経叢(♂))Plexus nervosus prostaticus♂ ぜんりつせんしんけいそう Feneis: 432_24

[A14_3_03_052] →(前立腺神経叢は前立腺周囲の静脈叢と膀胱頚部周囲の静脈叢とを併せていう。膀胱と陰部静脈叢を連結し、深陰茎背静脈を受け、1つ以上の輸出血管により、内腸骨静脈(下腹静脈)に血液を運ぶ。女性の下膀胱静脈叢に対応する。)

Deferential plexus; Deferential nerve plexus; Plexus of ductus deferens; Nerve plexus of ductus deferens♂(精管神経叢(♂))Plexus nervosus deferentialis♂ せいかんしんけいそう Feneis: 432_25

[A14_3_03_054] →(精管神経叢は下腹神経叢から起こり、精嚢と精管膨大部の両側にある自律神経叢。)

Vesical plexus; Vesical nerve plexus(膀胱神経叢)Plexus vesicalis; Plexus nervosus vesicalis ぼうこうしんけいそう Feneis: 432_26

[A14_3_03_055] →(膀胱神経叢は下下腹神経叢から起こり、膀胱の上にある自律神経叢。)

Cavernous nerves of clitoris♀(陰核海綿体神経(♀))Nervi cavernosi clitoridis♀ いんかくかいめんたいしんけい Feneis: 432_27

[A14_3_03_056a] →(陰核海綿体神経は女性で陰茎海綿体神経に相当する神経。自律神経線維である。)

Cavernous nerves of penis; Nerve to cavernous body♂(陰茎海綿体神経(♂))Nervi cavernosi penis♂ いんけいかいめんたいしんけい Feneis: 432_28

[A14_3_03_056] →(陰茎海綿体神経は男性において前立腺神経叢(骨盤内内臓の壁に発達する自律神経叢の一つで窩下腹神経叢とひとつづきのもの)から出て会陰隔膜を貫き陰茎根を経て、陰茎海綿体および尿道海綿体に分布する数本の自律神経がある。これらを総称して陰茎海綿体という。女性では子宮腟神経叢から出る陰核海綿体神経がある。陰茎海綿体の副交感神経の興奮によって、海綿体の小動脈(ラセン動脈など)や海綿体小柱の平滑筋は弛緩し、大量の血液が海綿体洞に流入する。こうして海綿体洞が血液で満たされると、静脈が圧迫され血液の流出・還流は妨げられて、海綿体はますます充血し著しく大きくなる。海綿体は線維性の厚い白膜で包まれるので増大すると、白膜で強くしめつけられてさらに硬くなる。このように陰茎が増大・硬直した状態を勃起という。)

最終更新日: 19/10/13

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